照りつける太陽に「あつ~い!」と言っていた8月とも、さようなら。ススキや萩などの草花が咲き始め、少しずつ秋の気配を感じる京都より、2017年9月の注目の歳時・イベント情報をお届けします。
お寺xマンガ! 高台寺初秋の特別展「バロン吉元 画侠展」
高台寺は豊臣秀吉の正室・ねねゆかりの地。一年を通して様々なイベントが行われる同寺で、漫画家であり画家のバロン吉元氏の活動50周年を記念した作品展が開催されます。バロン吉元氏は劇画ブームの全盛期を築いた劇画家のひとり。北書院では代表作「柔侠伝」シリーズをはじめとした作品の展示、方丈では迫力満点のオリジナルデザインの襖絵が公開されます。
京都には新旧多彩なジャンルの襖絵がありますが、マンガがはめられるとは驚きです。しかも劇画調! 今までバロン氏の作品を知らなかった方も、きっと楽しめるのではないでしょうか。嬉しいことに、付書院の青い襖絵は写真撮影OK! インパクト抜群な一枚は、SNSで注目を集めそうです。
【日程】2017年9月2日(土)~10月15日(日)
9:00~17:30(受付終了17:00)
【料金】無料(別途、要拝観料)
【場所】高台寺 詳細情報はこちら
今年は嬉しい土曜日開催。菊酒で長寿を願う「重陽の節句」
奇数は縁起の良い「陽数」とされ、平安時代の宮中では9月9日を「重陽の節句」とし、不老長寿・無病息災を祈願されていました。菊を飾り、菊の花びらを浮かべたお酒を飲み邪気を祓うことから「菊の節句」ともいわれています。現在も京都の社寺では、菊酒の無料接待や舞の奉納などが行われます。
「そうだ 京都、行こう。」エクスプレス・カード会員イベント「菊づくしの城南宮特別参拝」のイメージ
今年は土曜日に当たるので、京都旅のスケジュールに合わせやすいのが嬉しいですね。この機会に雅な京都を体験してみては。「重陽の節句」を楽しみつくしたい方には、「そうだ 京都、行こう。」エクスプレス・カード会員イベント「菊づくしの城南宮特別参拝」がおすすめ。菊酒や節句にちなんだ仕出し弁当、菊の花守りなど“菊づくしの一日”をご用意しています。
【日程】2017年9月9日(土)
※時間、内容は社寺により異なります
※下記の全箇所で、菊酒の無料接待があります(数に限りがあります)
・上賀茂神社 / 10:00~(烏相撲は10:45~)
重陽神事の後、「カーカー」「コーコー」という烏の鳴き真似と横飛びのユーモラスな儀式が行われ、同社氏子の子供たちによる「烏相撲」が行われます。
・市比賣神社 / 11:00~
舞の奉納にはじまり、「なんてんばし」や「長生きうどん」が振る舞われます。当日限定で「菊の御中(おなか)守り」(1,000円)の授与もあります。
・車折神社 / 13:00~
美容・健康向上を祈願し、舞楽の奉納が行われます。事前に特別祈願(2,000円)に申し込めば、「美容と健康に効く(菊)お守り」がいただけます。
梅の名所で梅酒に酔いしれる「厳選 梅酒まつり in 京都2017」
日本各地の神社で行われてきた梅酒の祭典が、この秋、京都で初開催。場所は京都屈指の梅の名所・北野天満宮です。「全国梅酒品評会2017」の受賞梅酒と地元京都の梅酒、50銘柄以上が一堂に会し、飲み比べが楽しめます。ひとくちに「梅酒」といっても、酒蔵によって味は様々。少しずつ味わい、お気に入りの銘柄をみつけてみて。梅酒の即売会も行われるので、気になる1本は、迷わずゲットしちゃいましょう! 京菓子や京つけものと梅酒のコラボも楽しめます。
実は「マイ梅酒」を漬けている梅酒好きな私としては、マストで訪れたいイベントです。新感覚のビアカクテル「梅酒ビール」も登場するそう。どんな味なんでしょう・・・ 今から気になって仕方がありません!
【日程】2017年9月16日(土)~18日(月・祝)
10:00~19:00 ※18日は16:00まで
【料金】梅酒飲み比べチケット 前売券1,100円、当日券1,300円
※専用の「梅銭(うめせん)」16枚と引き替え
【場所】北野天満宮 詳細情報はこちら
【問合せ】03-6228-1183(一般社団法人梅酒研究会事務局)
【公式ホームページ】http://umeshu-matsuri.jp
年2回のオトクな庭園散策「平安神宮 神苑無料公開」
桜をはじめ、四季折々に美しい平安神宮の神苑。朱塗りの社殿を取り囲むように作られたお庭は、国の特別名勝に指定されています。通常は有料(600円)ですが、毎年6月と9月の2回だけ無料公開が行われます。9月19日は、『源氏物語』や『枕草子』などの古典文学に登場する花々を植栽した「平安の苑」が神苑に開設された日。ちょうど萩やフジバカマなど、初秋の草花が見頃を迎えます。気候も涼しくなり散策も楽しい季節、広大なお庭をゆっくり歩いてみましょう。
ホンモノの舞妓さんにも会える「第28回 高瀬川舟まつり」
繁華街に流れる高瀬川は、角倉了以(すみのくらりょうい)により開削された400年以上の歴史をもつ運河です。現存する唯一の舟溜り「一之船入」は史跡となり、かつて運搬に使われた高瀬舟も復元されています。「高瀬川舟まつり」は、毎年秋分の日に行われる恒例イベント。普段はオブジェになっている舟も、この日に限り乗船可能です(舟は動きません)。先斗町の舞妓さんによるお茶席(500円)や撮影会など、普段の京都旅ではなかなか体験できない催しも。そのほか、落語会や角倉了以が作庭した「がんこ 高瀬川二条苑」の庭園無料公開など、内容盛り沢山の一日です。
ただ歩くだけでは物足りない! 歴史をしっかり楽しみたい方は、「らくたび・京都学講師」のわかりやすい解説付き・散策イベントへ。ランチは、予約のとりにくい「創作中華 一之船入」でイベント限定の特別コースをいただきます。詳しくはこちらをチェック!
【日程】2017年9月23日(土・祝)
10:30~16:00 ※雨天決行、荒天中止
【料金】無料
【場所】京都市中京区木屋町通二条下ル一之船入周辺
【アクセス】地下鉄東西線「京都市役所前駅」から徒歩約3分