
甘いもの好きの私にとって、クリスマスはケーキにお菓子に楽しみが尽きません。近頃は和菓子屋さんにもクリスマスならではの商品が並び、ついついお財布の紐が緩んでしまいます。
この冬、特に心をくすぐられたのが天保2年(1831)創業の「長久堂(ちょうきゅうどう)」が手がける、雪だるまの形をした上用饅頭「子供の夢」(432円)です。つぶらな瞳はもちろん、マフラーをくるんと巻く姿がなんとも愛らしくありませんか。
細やかな作業の連続にびっくり!

かわいさの秘密を探るべく、地下鉄「北山駅」から徒歩約10分にある北山店併設の工場を特別に取材させていただきました。和菓子を作ってくださったのは製造部長の高橋さん。まず、蒸す前に大まかに形を整えるのですが、少し上体が起き上がっているのが分かるでしょうか。これは雪だるまの顔がよく見えるようにという工夫。
マフラー部分は定規できちっと測って生地を裁断し、赤い帽子は手で形を整えます。つぶらな瞳は、なんと爪楊枝で描くという細やかさ。高橋さんによると、クリスマスの和菓子は他の商品より手間が多くかかるそうです。かわいさばかりに気をとられますが、老舗の技とこだわりが詰まっていることを、あらためて感じました。
作りたてを味わえる茶房もおすすめ

北山店では販売スペースの奥に茶房が設けられています。私もクリスマス限定の“きんとん製”の生菓子「聖夜」をいただきました(抹茶付800円)。“きんとん”は作りたてが一番美味しいといいますから、茶房でいただくのにぴったり(生菓子は店頭から好きなものを選べます)。
クリスマス限定の和菓子の販売は12月25日(月)まで。確実に手に入れたい方は、予約してからお店に行くのがベター。界隈では「北山ウエディングストリート クリスマスイルミネーション」も開催中ですので、合わせて訪れてみるのも良いですね。どうぞ皆さま、良いクリスマスを!
■長久堂 北山店
【営業時間】9:00~18:00
【定休日】1月1日(月・祝)、2日(火)のみ ※茶房は12月29日(金)~1月3日(水)お休み
【電話】075-712-4405
【アクセス】地下鉄烏丸線「北山駅」から徒歩約10分 Google map