祇園界隈で京都らしい街並みを“切り撮る”

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祇園

(撮影日:2018年1月6日)

古都ジェニックな一枚を撮ろう 5


写真撮影が好きな方にとっては、 雪景色梅の開花を、首をなが~~くして待たれている季節ではないでしょうか。しかし、雪はいつも降り積もっているわけではなく、梅の見ごろももう少し先のこと… そんな被写体探しにちょっと困ってしまうこの時季におすすめしたいのが、“京の街並み”です。桜や紅葉の時季であれば、名所の神社やお寺に撮影に出かけてしまい、「そういえば、“京の街並み”の撮影ってあまりしたことがないなぁ…」 という方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、祇園方面に出かけて、絵になる街並みを探してみました♪

いつ来ても人が多い花見小路


(撮影日:2018年1月6日)

祇園で人気の観光スポットといえば花見小路。京都らしい風情ある街並みが続き、近年では外国人観光客で大賑わいです。風景を広々と写しこむ写真の撮影は、どの季節も高難易度となってしまいました。この日もご覧のような状況… 広々とした写真が撮れなければ、風景を“切り撮って”みましょう。

目を引く赤い提灯を写してみました


(撮影日:2018年1月6日)

まずは軒先にかかる提灯をピックアップ。シックなトーンのなかに、鮮やかな赤がきわだっていますね。祇園界隈を歩いていると、このような提灯を多く見つけることができます。そのなかでも、「背景が絵になるもの」「雨よけのビニールがかぶされていないもの」を選んで撮影してみましょう。この2つの条件を兼ね備える提灯、実はあまり無いように思います(カツオ調べ)。じっくり探してみてくださいね。

屋根の上の神様にも注目


(撮影日:2018年1月6日)

続いては、家屋の屋根をズームアップ。厳めしい姿で佇む鍾馗(しょうき)さんがいらっしゃいますね~。魔除けや火除けの神様として、町家など古い民家の屋根で見つけることができ、花見小路界隈でもしばしば見かけます。
さて、「あっ?! あれオモシロい♪」と思って撮影すると、この写真のようにどうしても“撮りたいものを真ん中に配置”しがちになってしまいますよね…

中央をはずして、京都らしく上品なイメージで


(撮影日:2018年1月6日)

鍾馗さんを真ん中からはずし屋根瓦や簾なども写しこむことで、“京都っぽさ”もより表現できたのではないでしょうか。桜や紅葉を撮影する時もそうですが、あえて撮りたいものを中央からはずして周りの風景も取り込むと、より雰囲気のある写真に仕上がるように思います。

被写体探しのコツは?


(撮影日:2018年1月6日)

とにかくキョロキョロと辺りを見回すことが大事。たとえば南向きに歩いた道を、今度は北向きに歩いてみるなど、すこしの工夫で、きっと“被写体が増える”と思います。この構図も、同じ小道を何度も何度も歩いているうちに見つけることができました。

散りばめられた被写体探しが楽しい♪


(撮影日:2018年1月6日)

1月上旬に訪れたこともあってか、お正月かざりも“ワンポイント”として彩りを添えてくれました♪ 玄関先を彩る幕や飾り房、足元に置かれた行灯まで… じっくりと時間をかけて街歩きをしながら、目の前に広がる景色のなかから、格好の被写体を“切り撮って”みてくださいね。

さて、ここまでは風景を“切り撮って”きましたが、やはり京都らしい街並みを広々と撮影したいですよね~。

おすすめは宮川町


(撮影日:2018年1月11日)

宮川町は、四条花見小路から南西へ歩いて10分ほど。祇園とおなじく、由緒ある花街として知られ、随所に京都らしい風情が漂います。人通りは花見小路ほど多くはなく、車の往来も気になるほどではないため、写真撮影にはうってつけの場所です。

“京情緒”に似つかわしくないものは排除しましょう


(撮影日:2018年1月11日)

宮川町には京情緒たっぷりのスポットが点在しています。ここで注意したいのが、「道路標識や自動販売機などが写りこまない場所を選ぶ」こと! 味気ない人工物が、せっかくの風情を台無しにしてしまうかもしれません。「ここだ!」と撮影場所を決めた時、もう一度だけ、不要なものが写りこんでいないか、じ~っくりと確認してみてくださいね。

最後は“カツオ渾身の1枚”を


(撮影日:2018年1月11日)

寒さを我慢しつつ、18時ごろに撮影してきました。 温かみのあるほんのりとした灯りが京情緒を盛り立ててくれ、う~ん、我ながら良い感じ♪ すべてを排除することはできませんでしたが、右側に吊り下がる提灯で、その奥に立つ電柱を隠すということにも注意を払いました。 夜の撮影となると写真の“ブレ”が心配ですが、デジカメに搭載されている“手持ち夜景モード” や “ISO感度を調整する(ISO3200以上を推奨)”といったことを駆使しながら撮影にチャレンジしてみましょう! 雪や梅がなくても、京都は被写体の宝庫。カメラをもってぜひお越しください!
 

Written by. カツオ

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