“京都の軽井沢”にある「羽田酒造」で日本酒を満喫

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“京都の軽井沢”とも呼ばれる自然豊かな地域にある「羽田(はねだ)酒造」をご存じですか?

京都駅からバスに乗り、周山街道を走ること約1時間半。神護寺高山寺などを越え、北山杉がまっすぐ立ち並ぶ山間を抜けたところにあるのが、京北(けいほく)町。山深いとはいえ、京都市右京区に属する、れっきとした「京都市内」です。羽田酒造は、緑溢れるこの地に酒蔵を構える、造り酒屋さんです。

この度(2018年6月4日)、酒蔵の中にテイスティングルームをオープンされたとのこと。「日本酒をもっと多くの方に味わっていただきたい」という想いから「ワンコイン(500円)で3種類の日本酒が試飲できる」のだとか。それって、とてもお得なのでは!? と、はるばる現地を訪れてきました!


創業125年の老舗、羽田酒造とは?

周山街道沿いに酒蔵があります

創業は、明治26年(1893)。桂川上流の清らかな水を利用した日本酒造りに取り組まれ、創業当時からの看板銘柄「初日の出」は、現在もお正月やハレの日に欠かせないお酒として親しまれ続けています。

「“初日の出”は、どうしても年末年始に需要が集中するので(笑)、普段から気軽に飲んでいただきたいなと、新しいブランドを立ち上げたんですよ」

と、話すのは、社長の羽田正敏さん。新ブランドは、その名も「羽田」! 昨年(2017年)の秋に登場しました。


「京北町の自然をイメージできるような、キレがあり、なおかつスッキリとした味わいのお酒を目指しました」と、醸造部長の霜鳥健三さん。今までの羽田酒造のお酒とは違う、新時代のお酒を造りたい、と腕を振るわれています。

羽田さん 「ラベルも今までとは違う雰囲気でしょう? “羽田”の文字の後ろに家紋を入れたり、色や質感を変えるなど、デザインにも気を配りました」

新しい羽田酒造のお酒。いったいどのようなお味なのでしょうか・・・


3種類500円! 2コースのテイスティング♪

テイスティングルームは、広々とした空間。周囲には山々が連なり、京北町の豊かな自然を眺めながら試飲することができます。お天気の良い日は、テラス席で試飲することも♪ もちろん、気に入った日本酒は購入できます!


コースは2種類。純米酒の「Aコース」と、吟醸酒の「Bコース」が用意されています。試飲用のグラスには、なんとワイングラスが使われています。

羽田さん 「ワイングラスでいただくと、繊細な香りまで感じることができるので、よりいっそう日本酒の魅力を味わっていただけるかと思いまして」

使い捨てのカップが用意されることも多いなか、なんとも贅沢ですね! グラスには、一種類につき50ccずつ注がれていき、その分量までも贅沢です♪


※この日は特別に地元の新鮮なキュウリもご提供いただきました♪

さらに、お酒のアテとしてお味噌も付いています。こちらは隣村で作られたもので、しっかりと大豆の味がする昔懐かしい味わい。しょっぱめに作られているので、日本酒のおつまみにぴったり。お酒好きには嬉しすぎるご配慮ですね♪


試飲の感想は・・・?

今回試飲させていただいたのは、こちらのメニューです。

<Aコース>(左側、上から順に)
京北山「羽田」純米酒、純米吟醸原酒「六友(りくゆう)」、純米大吟醸「蒼光(そうこう)」
<Bコース>(右側、上から順に)
京北山「羽田」純米吟醸酒、初日の出 吟醸酒「木桶仕込」、大吟醸「氷温囲い」

霜鳥さん 「味の変化がわかりやすいので、上から順番にいただいてみてくださいね」

さっそくいただいてみると・・・ 確かに。味も香りも、順番に濃く、深くなるように感じられます。一緒に取材へ行った“みさご”さんと、一口飲んだ瞬間に「どれもすっきりとしていて、おいしい~♪」と笑顔になってしまいました。


わたしたちの個人的な感想としては・・・
<Aコース>
◆京北山「羽田」純米酒→すっきりとした端麗な味わいで、幅広いお料理に合いそう。
◆純米吟醸原酒「六友」→京都産の「五百万石」が50パーセントまで磨かれた、力強さのある吟醸酒。固定のファンが多いお酒なのだとか。
◆純米大吟醸「蒼光」→上品な吟醸香が清々しく、後味もすっきり。
<Bコース>
◆京北山「羽田」純米吟醸酒→京北山「羽田」純米酒と同じく端麗ですが、香りも味もさらにふくよかで、奥行きのあるお味。
◆初日の出 吟醸酒「木桶仕込」→京都産の酒米「祝(いわい)」が100パーセント使用され、昔ながらのしっかりとした日本酒。
◆大吟醸「氷温囲い」→華やかな吟醸香が感じられ、落ち着いた味わい。

京都の伏見のお酒のイメージとは異なる、新しいタイプの日本酒だな、と思いました!

羽田さん 「伏見とは、使用している“水の硬度”が違います。伏見は60~80度くらいの軟水。京北は130度くらいの中硬水で、実は“男酒”で知られる兵庫県・灘の酒造りにかかせない“宮水”と同じくらいの硬度なんですよ」

硬度でこんなに味が違うなんて・・・ やはり、日本酒は水が命なのだなぁと改めて感じました。


伝統を守りつつ変革する羽田酒造。今後の構想は・・・?

創業100年を迎えた際に作られた看板


羽田酒造が目指す「キレはしっかり、すっきりとした味わい」の日本酒。試飲させていただいたことで、そのコンセプトがよくわかったような気がします。

霜鳥さん 「今はまだ段階を踏んでコンセプトを固めていっているので、2年後くらいのお酒を楽しみにしてほしいですね!」


酒蔵の敷地内にある田んぼでは、日本酒で使用される京都産の酒米「祝(いわい)」を、酒蔵の方々の手で管理されています。田んぼの横には大きなタワーがあり、酒造りに使用する仕込み水がくみ上げられています。きれいな水と美しい環境の中で仕込まれる“京北の日本酒”。その完成形が待ち遠しいですね♪

テイスティングルームにも、これからの構想があるそうです。

霜鳥さん 「現在は、純米酒と吟醸酒のコースをさせていただいていますが、ジャストアイディアでは夏になったら“冷酒コース”もいいかなと思っています。季節によって日本酒を変えて、何度でもお越しいただけるよう、今のところは走りながら考えていこうと思っています」

羽田さん 「気軽に・・・ というにはちょっと遠いかもしれませんが、ぜひ足を運んでいただけると嬉しいです」

緑と清流に囲まれた美しい京北町。美味しい日本酒と、癒しの時間を求めて、ぜひ皆さんも足を運んでみてくださいね♪

ご案内いただいた羽田さんと霜鳥さん。ありがとうございました!



■羽田酒造 テイスティングルーム・蔵元ショップ
【営業時間】10:00~16:00
【定休日】水曜日、年末年始(夏期休暇あり)
【電話】075-852-0996
【アクセス】JRバス高雄京北線「JRバス周山駅」バス停から徒歩約6分 Google map
【公式ホームページ】http://www.hanedashuzo.co.jp/

★アクセスは、周山フリー乗車券の利用が便利です!★
詳細は西日本ジェイアールバスの公式ホームページをご確認ください。
https://www.nishinihonjrbus.co.jp/news/1417/

Written by. オパン

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