鑑真(688~763)は、中国・唐時代の高僧で、律の大家として尊敬を集めていましたが、聖武天皇の意を受けた日本僧・栄叡、普照より懇請され、五度の日本への渡航失敗と失明をものともせず六度目にしてようやく日本の地を踏みます。その後、唐招提寺を拠点に、中国正統の律の教えを日本に定着させ、日本仏教の質を飛躍的に高めました。律とは僧侶のあるべき姿を示し、戒とは僧俗の守るべき倫理基準です。戒律を学ぶことは、僧侶とは何か、仏教とは何かを問い直すことでもあり、日本が社会変動を迎えるたびに、幾多の名僧が戒律に注目し、仏教の革新運動を起こしました。本展では、日本仏教の恩人と言うべき鑑真の遺徳を、唐招提寺に伝えられた寺宝によって偲ぶとともに、戒律のおしえが日本でたどった歩みを、綺羅星のような名僧の活躍と関係諸寺院の名宝を綴ることで紹介します。
※当面の間、臨時休館。
- 日程
- 2021年3月27日(土)~2021年5月16日(日)
9:00~17:30(入館は17:00まで)
- 料金
- 1,800円
- 場所
- 京都国立博物館
- 休館日
- 月曜日(5月3日は開館、5月6日は休館)