版元・渡邊版画店の渡邊庄三郎(1885ー1962)は、鏑木清方門下生を中心とした当時の新進気鋭の画家たちを絵師に起用し、江戸時代に確立した、絵師、彫師、摺師の協業のもと、それまでにない複雑かつ華麗な彩色に手摺りならではの技法を駆使し、木版画による新たな芸術「新版画」を世に問いました。庄三郎の創意工夫と優れた審美眼に支えられた新版画は、昭和のはじめには国内外でブームを巻き起こすほど高い人気を得ました。本展では、伊東深水らによる美人画、川瀬巴水、笠松紫浪らによる風景画、山村耕花、名取春仙らによる役者絵、小原祥邨、高橋弘明(松亭)による花鳥画などの作品に加え、新版画誕生のきっかけとなった外国人作家の作品を紹介。「新版画」の精神を今なお受け継ぐ渡邊木版美術画舗の全面的な協力のもと、残存数が少ない貴重な初摺の渡邊版をとおして、色あせない新版画の魅力を伝えるとともに、渡邊庄三郎の挑戦の軌跡を示します。
- 日程
- 2023年6月24日(土)~7月30日(日)
10:00~19:30(受付終了19:00)
- 料金
- 1,000円
- 場所
- 美術館「えき」KYOTO
- 電話
- 075-352-1111(ジェイアール京都伊勢丹)
- 休館日
- 会期中無休