ぶらり、“東福寺”周辺の紅葉名所を旅しよう。

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東福寺(撮影日:2017年11月15日)

 

日帰り女子たび編


「いま京都の紅葉きれいでしょ? 日帰りで見に行こうと思うんだけど、案内してほしいな~♡」
ある日、東京在住の会社員・K子からきた連絡。彼女(関東出身)は、学生時代を共に京都で過ごし、「京都散策会サークル」に所属していた友人のひとりです。

「充実した京都旅♪」となるよう、スケジュール計画も綿密に。「嵐山も、東山も・・・」となると時間がもったいないので、今回は京都駅からも近い「東福寺」周辺を訪れることにしました。

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さて当日、まずは京都駅からJR奈良線に乗車。東福寺駅まではひと駅(約2分)で、あっという間に到着です。それでは、「紅葉めぐり」へ出発!


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東福寺周辺(撮影日:2017年11月15日)


最初に向かうのは、駅から歩いて10分程にある「東福寺」。お寺が多く集まる“京都らしい町並み”も、ところどころがモミジに彩られ、つい足を止めてしまいます。


【東福寺】
まさに深紅の大海原、通天橋を彩る絶景!


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東福寺 臥雲橋より通天橋を望む(撮影日:2017年11月15日)


「やっぱり、東福寺の紅葉は、何度見ても最高!」
京都を代表する紅葉スポットに感動するK子。こちらは、今から20年前(1997年)の秋、「そうだ 京都、行こう。」キャンペーンの舞台となった大寺院です。紅葉シーズンの混雑はわかっていても、やはりここは外せない・・・ 通天橋から臥雲橋(がうんきょう)を望む(逆も然り)、深紅の大海原は壮大! 紅葉の混雑時は写真撮影が禁止となるので、しっかりと心に刻みました。

※2017年11月18日(土)~26日(日)は通天橋・臥雲橋での写真撮影禁止。その他、混雑時は状況により撮影禁止となる場合があります。


橋の下からも見上げて


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東福寺 洗玉潤(撮影日:2017年11月15日)


上から見下ろした紅葉を、今度は橋の下に広がる洗玉澗(せんぎょくかん)という渓谷から見上げます。頭上が紅葉で埋めつくされ、こんなにも多くのモミジに彩られていたのかと、改めて驚くふたり。

「そういえば、あのとき訪れたのは雨の日だったよね」
「晴れてほしかった~! と言いながらも、いつのまにか、しっとり濡れた紅葉の艶やかさに魅了されていたね。紅葉ってどんな天気でも感動的だなぁって気付いたよ」
とサークルの思い出話に花が咲く。晴れの日と雨の日、それぞれに良さがあるものです。

⇒現在の色づき状況は? 東福寺の紅葉情報はこちら


境内でみつけた、おみやげ


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紅葉を楽しんだ後、授与所であるモノに気付きました。
「重森三玲さんのお庭がマスキングテープになってる! 今年登場したみたい」
「かわいい~・・・というか、ちょっと渋い?! おみやげにしよう」
通天橋そばの本坊には、昭和の作庭家・重森三玲が手がけた4つのお庭があります。石庭や苔の市松模様がおしゃれな作りで、こちらは私たちお気に入りのお庭のひとつ。そのモチーフがそのままマスキングテープ(各500円)になったというわけですね。

東福寺から泉涌寺(せんにゅうじ)界隈では2017年11月18日(土)~26日(日)の間、恒例の「窯元もみじまつり」が行われ、京焼・清水焼がおトクな価格で並びます。東福寺境内でも、12月はじめまで販売所が設置されるそう。


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お茶碗、ゆのみ、小皿、箸置きなど、様々な京焼のなかでもK子が気になったのは・・・
「このお猪口すてき~♡ お家で晩酌しながら、東福寺の思い出に浸れそう」
最近、日本酒に目覚めたK子。学生時代は甘いカクテルとか言っていたのに、大人になったなぁ(笑)

⇒「窯元もみじまつり」の詳細はこちら
※商品によっては売切れる場合もあるので、早めのチェックがおすすめです。

東福寺
【拝観時間】9:00~16:30(受付終了16:00)
       ※11月~12月初旬は8:30~、12月初旬~3月は16:00まで(受付終了15:30)
【拝観料】通天橋・開山堂400円、本坊庭園400円
【電話】075-561-0087
【アクセス】JR奈良線「東福寺駅」から徒歩約10分 Google map
【公式ホームページ】http://www.tofukuji.jp/

東福寺の周りにはすてきなお寺がいくつもあり、普段は非公開でもこの時季に特別公開されるところもあります。東福寺に訪れた際は、周辺もぜひ楽しんでみてくださいね。・・・ ということで、次に「東福寺 光明院」を目指しました。


【東福寺 光明院】
優しさあふれる、重森三玲作庭のお庭を堪能


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東福寺 光明院(撮影日:2016年11月20日)


東福寺の南側に構える六波羅門を抜け、歩いて2分程で到着。東福寺 光明院にも重森三玲作庭のお庭があります。

「お庭を囲うようにお部屋があるから、いろんな表情が楽しめるね」
大きなお寺というわけではないですが、お庭の存在感がすごい。石庭の奥には斜面を利用したツツジの刈り込み、そして紅葉した木々がお庭を優しく包み込むように並びます。
「私は、茶室からちょっと見下ろす感じが好き。あと、やっぱり丸い窓からそっと眺めるのも・・・」と話す私に、「出た、“窓マニア”! 相変わらず好きだね~」と突っ込むK子。

⇒私の“窓好き”が高じてご紹介した「窓マニア必見! 京都紅葉アート5選」はこちら

⇒現在の色づき状況は? 東福寺 光明院の紅葉情報はこちら

東福寺 光明院
【拝観時間】9:00~16:00
【拝観料】志納(11月のみ300円)
【電話】075-561-7317
【アクセス】JR奈良線「東福寺駅」から徒歩約15分 Google map

東福寺 光明院を後にすると、K子がポツリ。
「京都っぽく、抹茶と和菓子をいただきたいな」
「そうやね。じゃあ、次のお寺でその体験をしよう!」


【東福寺 一華院】
これぞ京都! “抹茶xお庭”でひとやすみ


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東福寺 一華院(撮影日:2017年11月15日)


訪れたのは、臥雲橋のすぐそばにある「東福寺 一華院」。こちらでは現在「秋の特別拝観」が行われ、先程までの混雑から解放されて、ゆっくりお庭を眺めながら抹茶が楽しめます。普段は非公開なので、いまだけの特別なひとときです。「依稀松(いきまつ)の庭」は苔の絨毯にたつ、1本の松が印象的。紅葉ばかり眺めていたので、松や苔の緑が新鮮に感じられます。


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伏見にある「椿堂茶舗」の抹茶と和菓子「錦秋」をいただきます。季節をそのまま表現した色彩が綺麗ですね。
「お寺でひとやすみって素敵。お庭に抹茶、そして和菓子! 癒される~♡」
普段は東京のおしゃれ系カフェでコーヒーやパンケーキでくつろぐK子も、非日常的なお寺の空間に喜んでいました。

⇒和菓子ってすてき!「色とりどりの秋景色、目にも麗し11月の京菓子3選」はこちら

実は、見逃せないお庭がもうひとつ。重森三玲の孫で、作庭家として活躍される重森千靑(ちさを)さんが手がけた石庭が、昨年(2016年)秋に誕生したのです。「知らなかった! 新しいお庭もステキね」というK子、教えることができて私も嬉しかったです。

■東福寺 一華院「秋の特別拝観」
【日程】2017年11月6日(月)~30日(木)
     10:00~16:00(受付終了)
【拝観料】400円、お茶席付1,200円
【電話】075-561-7274
【アクセス】JR奈良線「東福寺駅」から徒歩約10分 Google map
【公式ホームページ】http://ikkain.com/

ひとやすみを終え、歩いて5分程にある「毘沙門堂 勝林寺」を訪ねることに。普段は坐禅や写経、ヨガなどの体験ができるお寺として有名ですが、こちらでも「秋の特別拝観」が行われています。


【毘沙門堂 勝林寺】
秋限定! 美しいご朱印・紅葉・仏さまで、運気アップ!


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毘沙門天


勝林寺では、勝運・財運のご利益があるという「毘沙門天」をはじめ、あまりお目にかかれない寺宝を拝見。ご案内もあるため、気軽に楽しめます。お庭の紅葉も美しく吉祥天が宿るとされる「吉祥紅葉」は、なんと良縁にご利益があるのだとか。「勝運・財運・良縁」とご利益づくしで、私たちの運気もアップするかも?!


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「秋らしいモミジのご朱印があるよ。あ、さっき手を合わせた毘沙門天さまも!」とK子。
「勝林寺さんでは季節毎に様々なご朱印を用意されているの。お参りに訪れたときの情景がご朱印と一緒に残るなんて、素敵やね」
そろそろ日も暮れてきましたが、もう少しお寺に滞在することに。昼夜入替え制が多いなか、こちらでは「秋の特別拝観」期間中は、日中からそのまま滞在してライトアップが楽しめるのです。秋の京都といえば、やっぱり幻想的な紅葉ライトアップも見逃せません。まだあまり知られていないライトアップだけに、ゆっくり過ごすことができました。
※ご朱印はそれぞれ期間限定。詳しくは公式ホームページでご確認ください。

⇒普段は様々なお寺体験ができます! 「勝林寺で“坐禅とヨガ体験”してきました!」はこちら

■毘沙門堂 勝林寺「秋の特別拝観」
【日程】2017年11月18日(土)~12月3日(日)
     10:00~19:30(受付終了19:00)
【拝観料】600円(寺宝の説明付)
【電話】075-561-4311
【アクセス】JR奈良線「東福寺駅」から徒歩約8分 Google map
【公式ホームページ】http://shourin-ji.org/

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紅葉を満喫した私たちは京都駅へと戻ります。アスティロードでおみやげをまとめ買いし、 「京都駅周辺・夜ご飯ガイド」でご紹介した、鮮魚と日本酒が自慢の「魚里ゐ夷(とりいえびす)」へ。(人気店のため、もちろん事前予約をしていました!)日本酒好きのK子は最後まで大喜び。

「ありがとう、かりー。急な日帰り旅だったけど、いろんな体験ができて楽しかった! また来るね」と満足げにK子は東京へと帰って行きました。彼女の喜ぶ顔が見られて、私も満足です!

 

Written by. かりー

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