貴船神社

桜と紅葉のライトアップが大人気の京都ですが、実は、夏も各地で行われています。七夕や清水寺の伝統的なお盆行事、昨年（2018年）に続き開催決定した下鴨神社のアートイベントまで･･･ 春秋に比べ期間や内容もさまざま。ぜひこの記事をチェックして、夏の夜観光にお出かけください♪

【高台寺】
“妖女”の襖絵にドキッ！ 「夏の夜間特別拝観」

“東山エリア”にある高台寺は、豊臣秀吉の菩提を弔うため、正室・ねねが建立した禅寺。毎年8月1日から秀吉の祥命日と伝わる8月18日まで、伽藍や庭園がライトアップされ、境内全体が幽玄の世界に包まれます。

「妖女赤夜行進図」

プロジェクションマッピングなど趣向を凝らしたライトアップが人気の高台寺ですが、この夏は「百鬼夜行展」で公開中の、画家・藤井湧泉（ゆうせん）氏による妖女の襖絵「妖女赤夜行進図」もご覧いただけます。夜のお寺で、ちょっぴり恐～い世界をお楽しみください。

【貴船神社】
京の奥座敷・貴船の風物詩「七夕笹飾りライトアップ」

古くから避暑地として人気の“貴船エリア”。水の神様を祀る貴船神社では、毎年7月1日から1ヵ月半にわたり「七夕笹飾りライトアップ」が行われています。朱塗りの灯籠が並ぶ参道や本宮、笹飾りがライトアップされ、幻想的な雰囲気に。短冊（100円）の飾り付けもできるので、願いごとを託してみましょう。期間中は、授与所を19時まで延長し、貴船神社と最寄りの叡電「貴船口駅」を結ぶ京都バスも延長運行されます。

貴船神社の周辺には川床（かわどこ）料理のお店がいっぱい。「京の奥座敷」ならではの贅沢なお食事を味わって、“貴船の夜”を満喫しませんか。川床料理は人気のため、事前予約がおすすめです。

【叡山電車】
涼やかな車窓を楽しんで♪ 「青もみじのライトアップ」

貴船神社の「七夕笹飾りライトアップ」に向かうなら、叡山電車の利用がおすすめ。地元では“えいでん”と親しまれ、映画や旅番組の撮影等にも使われています。京都市内の自然豊かな地域を走り、市原～二ノ瀬駅間の「もみじのトンネル」ではライトアップを実施。通過時には車内を消灯し、徐行運転で涼やかなトンネルを進みます。

【鴨川・堀川エリア、他】
10年目を迎える、現代版の七夕イベント「京の七夕」

鴨川エリア（画像提供／京の七夕実行委員会）

七夕といえば7月をイメージしますが、「京の七夕」は旧暦の七夕にあたる8月に開催。今年（2019年）で10年目を迎え、スタート当初からの鴨川・堀川エリアを中心に、今では京都各地が会場となり、さまざまなライトアップやイベントで盛り上がりをみせています。

8月3日（土）・4日（日）には、鴨川河川敷に毎年人気の竹かごをLEDで照らす「風鈴灯」が登場。涼やかな音色のなか、“鴨川さんぽ”が楽しめます。あわせて「鴨川納涼2019」では、ステージイベントや全国物産・即売コーナーが設けられます。8月10日（土）から12日（月・振休）には、堀川遊歩道でかがり火が焚かれ、ライブや屋台村、舞妓さんによる「堀川七夕ステージ」を実施。堀川遊歩道そばの世界遺産・二条城では、8月1日（木）から15日（木）に「二之丸庭園」ライトアップなどが行われます。

【北野天満宮】
3日間限定！ 国宝・御本殿の特別公開「北野七夕祭」

「京の七夕」の会場のひとつ“北野紙屋川エリア”では、学問の神様を祀る全国天満宮の総本社・北野天満宮で「北野七夕祭」が行われます。深緑に包まれる史跡・御土居（おどい）や社殿のライトアップなど、いろんなイベントが楽しめるなか、特におすすめしたいのが8月16日（金）から18日（日）の「国宝・御本殿 石の間 通り抜け神事」です。

北野天満宮では古くより、石の間を“神と人間の世界をつなぐ神聖な場所”として継承し、普段は神職さんしか入れません。そんな貴重な空間が特別公開され、御神宝も拝見することができるのです。3日間限定ですので、お見逃しなく！

【清水寺】
ありがた～い、お盆ならではの行事「宵まいり」

※例年のイメージです。2019年は写真とは異なり、内陣でのお参りとなります。

“清水の舞台”でお馴染みの世界遺産・清水寺。毎年8月9日から16日は観音様の大功徳日という「千日詣り」の期間で、1日のお参りでなんと千日分のご利益がいただけるそう。14日から16日の「宵まいり」期間は、夜間もお参りが可能。境内もライトアップされ、清水寺門前から三年坂、二年坂の石畳では露地行灯が灯ります。

【下鴨神社】
世界遺産の夜の展覧会「下鴨神社 糺の森の光の祭 Art by teamLab - TOKIO インカラミ」

下鴨神社 糺の森の光の祭 Art by teamLab - TOKIO インカラミ © チームラボ

大人気アート集団・チームラボが、世界遺産・下鴨神社にて「下鴨神社 糺の森の光の祭 Art by teamLab - TOKIO インカラミ」を、今年（2019年）も開催します！

糺（ただす）の森の参道を光のアート空間にする作品「呼応する森と自立しつつも呼応する生命 - 下鴨神社 糺の森」と、楼門の中に光の球体がただよう「浮遊する、呼応する球体 - 下鴨神社」を展示。そして今年は新たに、糺の森に流れる泉川沿いを、匿名で多様な肖像群が歩き続ける「Walk, Walk, Walk - 下鴨神社 糺の森」なども登場します。

下鴨神社 糺の森の光の祭 Art by teamLab - TOKIO インカラミ © チームラボ

糺の森と下鴨神社の楼門内が、光と音とデジタルテクノロジーにより、人々の存在によって変化するアート空間となります。他にはない、世界遺産の幻想的な夜の展覧会をぜひ体験してみてください。