SNSにアップしたい! アートな京都のお寺

  • 散策
トップ
 

 

京都のお寺を彩る、古今のアート。古くからお寺と絵師は密接な関係にあり、花鳥画や山水画などの襖絵が奉納されてきました。歴史的なものばかりでなく、最近では現代アーティストによる鮮やかなアート作品が増えています。

古くから伝わる作品は撮影禁止でも、現代アートであれば撮影可能なお寺が多くあります。今回は、その中から“SNSにアップしてみたい!”アートをピックアップしてみました。どれもインパクトのある作品ばかり。おすすめの撮影方法もご紹介していますので、ぜひ参考にしてみて。撮影に夢中になりすぎて、他の拝観者の迷惑にならないようご注意くださいね。


【正寿院】ハートの窓だけじゃない! 色鮮やかな天井画にもご注目

正寿院_1

取材日:2017年9月1日15:45頃 夕方に訪ねるとハートができていました!

いまSNSを中心に話題の、宇治田原町にある正寿院(しょうじゅいん)。京都市内からだいぶ離れた場所にありながら、「胸キュン必至なハート型の猪目(いのめ)窓を見てみたい! 」と日本各地から乙女たちが訪れています。窓に注目が集まりがちですが、天井を見上げると160枚ものアートがずらり! 四季折々の花や舞妓さん、風神雷神などがひとマスごとに描かれています。じっくり見ていると首が痛くなりそう・・・ ですが、嬉しいことに仰向けに寝転んで鑑賞&撮影OKなんです! ・・・他の拝観者への思いやりやマナーを守ることは、忘れないでくださいね。

わいわい♪ みんなで記念の一枚を

正寿院_2

この天井をどのように撮ろうか考えていたら、スタッフ“ち~たら”ちゃんがこんな撮り方を発見しました! 自撮りモードにしスマホの画面を上に向け、シャッターをタイマーセット。その間にスマホをのぞき込むと・・・ 色鮮やかなアートを背景にしたかわいい1枚のできあがり♪ みんなでいろいろな角度からのぞき込むと、楽しそうですよね。ち~たらちゃん、教えてくれてありがとう。皆さんもぜひ「ち~たらショット」にチャレンジを!

※私の代わりに、“お気に入り♡ゆるみくじ”の赤山禅院の「福禄寿」で撮ってみました(笑)
  福禄寿さんも楽しそうですね。


■正寿院
【拝観時間】8:30~16:30
【拝観料】400円(お茶・お菓子・散華・叶紐付き ※叶紐は8のつく日のみ)
【電話】0774-88-3601
【アクセス】JR奈良線「宇治駅」下車、京阪宇治バス「維中前」バス停乗換、コミュニティバス「奥山田」バス停から徒歩約10分 Google map
【公式ホームページ】http://shoujuin.boo.jp/
★2017年9月18日(月・祝)まで「風鈴まつり」が開催され、境内はかわいい風鈴と涼しげな音色に包まれています。


【建仁寺】青の世界とモノクロの世界、どちらがお好み?

建仁寺_1

祇園にたたずむ禅寺、建仁寺。小書院には、染織画家・鳥羽美花氏による日本古来の「型染め」という技法を用いた襖絵があります。こちらは青をベースにした「舟出」。静かな湖を浮き立たせた作品で、室内に入った瞬間に爽快な気分になります。襖絵だけでもステキですが、少し離れて眺めるのもおすすめ。「潮音庭」を挟んだ向こう側の大書院へ移動し、振り返って小書院へレンズを向けると、お庭のモミジに包まれた青い世界がまるで一枚のアート作品のように見えるのです! 秋は、紅葉と青い襖絵の美しいコントラストもお楽しみに。

建仁寺_2

「舟出」の裏面には、対照的にモノトーンで描かれた「凪(なぎ)」の襖絵が。日本の風景かと思いきや、いずれも鳥羽氏がライフワークとする、ベトナムの水辺の風景がイメージなのだとか。祇園にいながらにして、異国情緒が楽しめるんですね♪ 青の世界とモノクロの世界、あなたはどちらがお好みですか?

「舟出」と「凪」は栄西禅師800年大遠諱事業(2014年)の一環として制作されましたが、現在新たに、大書院の襖絵の制作が進められているとか。今後の公開が待ち遠しいですね。

かっこいいアートも撮影OK!

建仁寺_3

「双龍図」

建仁寺には108畳にもおよぶ大迫力の天井画「双龍図」や、俵屋宗達の最高傑作「風神雷神図屏風」、武士のDNAを受け継ぐ絵師・海北友松(かいほうゆうしょう)の「雲龍図」も撮影できます。海北友松は2017年春、京都国立博物館の展覧会でも話題になりましたね。美しさだけではなく、かっこよさのあるアートも自慢の建仁寺です。※「風神雷神図屏風」、「雲龍図」は複製。


建仁寺
【拝観時間】10:00~17:00(受付終了16:30) ※11月1日~2月28日は10:00~16:30(受付終了16:00)
【拝観料】境内無料、方丈・法堂500円
【拝観休止日】6月4日・5日、12月28日~31日。その他法要のため、休止の場合有り
【電話】075-561-6363
【アクセス】市バス「東山安井」バス停から徒歩約5分 Google map
【公式ホームページ】http://www.kenninji.jp/


【高台寺】この秋限定。お寺に驚愕アートがやってきた!

高台寺_1

取材日:2017年9月5日 バロン吉元先生とエ☆ミリー吉元さん

優美な高台寺蒔絵など桃山時代を代表する文化財を多数所有する高台寺に、この秋、躍動感あふれるマンガアートがやってきました! 作者は、活動50周年を迎える漫画家であり画家のバロン吉元氏。高台寺の執事長と20年来の交流があることから、「作品展」開催の運びとなったそうです。

作品展のポスターにもなっている付書院の青い襖絵をはじめ、原画や掛け軸、「漫画着物」などの作品の多くが、なんと撮影可能! 嬉しいお知らせを受け、早速訪ねてきました。襖絵と同じように向き合って撮影するのが人気で、バロン吉元先生とアートプロデュースをされたエ☆ミリー吉元さんにモデルをお願いしました。とってもステキな一枚です!

高台寺_2

高台寺といえば、秀吉さんとねねさん。授与所で微笑ましいおみくじ(各800円)をみつけ、一緒に撮影してみました。見つめ合う男女に挟まれ、お二人も愛を確認中?!


高台寺
【拝観時間】9:00~17:30(受付終了17:00)
【拝観料】600円
【電話】075-561-9966
【アクセス】市バス「東山安井」バス停から徒歩約7分 Google map
【公式ホームページ】http://www.kodaiji.com/
★高台寺初秋の特別展「バロン吉元 画侠展」は、方丈・北書院にて2017年10月15日(日)まで開催されます。※法務により方丈にお入りいただけない場合があります。詳しくは公式ホームページでご確認ください。
★「そうだ 京都、行こう。」エクスプレス・カード特典協力先です。特典内容はこちら。


【青蓮院】一年を通して楽しめる、ロックな「蓮」ワールド

青蓮院_1

格式高い門跡寺院のひとつ、青蓮院。美しい自然に抱かれたお寺の客殿にあたる華頂殿は、一年を通して色鮮やかな蓮の花々で彩られています。60面にもわたり描かれているのですが、まるで極楽浄土の世界に迷いこんだかのような気分になります。以前、この襖絵と着物の女性が表紙になった本を見かけ、いつか私もそんな一枚を撮ってみたいな・・・ と密かに思ったりしています。襖の間からチラッとのぞき込んで撮影するのも、かわいいんですよね。


青蓮院_2

襖絵はロックな壁画家・キーヤンこと木村英輝氏による作品で、2005年に奉納されました。伝統的な墨や絵の具にこだわらず、現代的なアクリル・ガッシュやネオ・カラーという画材を用いて蓮を浮き上がらせています。よく見ると蓮のまわりでは、カニやカエル、トンボが楽しくかくれんぼ♪


青蓮院
【拝観時間】9:00~17:00(受付終了16:30)
【拝観料】500円
【電話】075-561-2345
【アクセス】市バス「神宮道」バス停から徒歩約3分、地下鉄東西線「東山駅」から徒歩約5分 Google map
【公式ホームページ】http://www.shorenin.com/


番外編 【猫猫寺】猫好きにはたまらない! ネコパラダイス

猫猫寺_1

招喜猫宗総本山「猫猫寺」と書いて“にゃんにゃんじ”と読みます。アートなお寺を探していたら、スタッフ“カツオ”さんが教えてくれました。猫と言えば鰹ですものね・・・(笑) と余談はさておき。猫猫寺は、日本各地の社寺の彩色をされてきた絵師・加悦(かや)徹さんプロデュースによる猫づくしのカフェギャラリーで、手作り雑貨も販売されています。ホンモノのお寺ではないですが、猫好きの私としてはあまりにお伝えしたく「番外編」としてお届けします!

猫猫寺_2

本尊「大日猫来(だいにちにゃらい)」(?!)が祀られた本堂横のカフェスペースは、22匹(にゃんにゃん)の招き猫に囲まれています。思わず私も同じポーズで写真をパチリ☆ こちらの襖絵は、徹さんのご長男・雅乃(みやの)さんが2016年9月22日のオープンに向け、わずか3ヶ月で作り上げたそう。実は雅乃さん、若干18歳ながら国内外で様々な賞を受賞されている人気アーティストなんです。

猫猫寺_3

猫をモチーフにした作品を数多く描かれ、本堂の襖絵は「招き猫」とはまた違った印象の日本画風。全く異なる画風に「同じ人が描いたの?!」と驚きましたが、どちらの作品も猫への愛情でいっぱいです!

カフェでは、猫にちなんだスイーツやお食事がご用意されています。猫ワールドに浸りながら、ひとやすみをしてみては。


■猫猫寺
【営業時間】11:00~17:00(土日祝は18:00まで)
【定休日】火曜日
【電話】075-746-2216
【アクセス】京都バス「神子ヶ渕(みこがふち)」バス停から徒歩約2分 Google map
【公式ホームページ】http://www.nyannyanji.com/

 

Written by. かりー

おすすめコンテンツ