菊づくし! 重陽の節句を祝う会の様子をご報告♪

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当日レポート ~2017年9月9日実施~


会員限定オリジナルイベントの魅力を読者の皆さまにお伝えする【そう京イベント】。なかでも「当日レポート」では、盛り上がった会場の雰囲気や、参加者だけが体験できた驚きのひと幕などを、写真とともに紹介します!


9月9日は、陰陽説において最大の陽の数字とされる「9」が重なる日、つまり「重陽」の節句と呼ばれ、長寿や繁栄を願う非常に縁起の良い日とされています。また、不老長寿の象徴である「菊」にちなんだ催しが行われることから「菊の節句」と呼ばれることも。年に一度のめでたい日に、会員様の長寿を願う会を実施しました。


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平安遷都の際に創建され、1200年以上もの歴史をもつ城南宮。境内には、かつて天皇の病気を癒やしたと伝わるご神水「菊水若水(きくすいわかみず)」が今も湧き出ています。まさに、長寿と健康を願うにふさわしい神社です。手水舎の水も、ご神水の「菊水若水」。 ありがたい清水で手を清め準備万端、いざ特別参拝へ!


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神楽殿で執り行われた特別参拝の神前には「菊の花」と「お酒」、「菊水若水」が供えられました(気になるこの3品は、また後ほど登場することになります)。凛と張り詰めた空気のなか、冠に菊の花束をあしらった巫女さんが登場。菊の花を手に、シャン、シャンと鈴を鳴らしながら舞う優雅な「菊の巫女神楽」に、会員様の目は釘付けです。美しい舞の奉納とともに、皆さまの祈りも、きっと神様に届いたことでしょう。


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健康と招福を祈願したこの時季限定の「菊の花守り」も授与していただきます。菊の花の意匠が施された見た目にも美しいお守りを手に持った会員様を、おひとりずつ巫女さんがお祓い。頭のすぐ上から澄んだ鈴の音で浄めていただく体験は、格別な思い出となったのではないでしょうか。「ご利益ありそう♪」とつぶやかれた会員様の言うとおり、健康に暮らすための心強い味方になりそうです。


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お参りのあとは、城南宮の神職である山本さんに神苑をご案内いただきました。“花の庭”として有名な城南宮の神苑ですが、季節柄、残念なことにあまり花は咲いていません。ところが、「この細長いのはホウキグサと言って、乾燥させると箒の材料になります」、「このオレンジ色の実がなっている樹はカジノキ。昔はこの葉を短冊代わりに使っていました」、「この松の葉は三枚ありますね。サンコノマツという珍しい松です」など、普段なら花に夢中で見向きもしない草木が、山本さんにかかれば魅力的な植物へ大変身! 実は、山本さんはお庭の手入れ担当。さすがの解説ですね。


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続いてはお食事の時間。会場に向かうと、なんと城南宮宮司(ぐうじ)の鳥羽重宏さんがお出ましに! 会員様のためにサプライズで駆けつけてくれたというから感激です。鳥羽宮司からは、重陽の節句の前日に菊の花に綿をかぶせて夜露をしみこませ、翌朝、その露を含んだ綿で体をぬぐうと健康で長生きできるという「着せ綿」の風習や、皇室の菊の御紋の由来など、菊にちなんだお話をしていただきました。日本人にとって、いかに菊が特別なものだったかを知る、とても良い機会になりましたね。


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お食事の前には、「菊酒」で乾杯を。 そう、正式参拝の際にご祈祷いただいたご利益たっぷりの、あの菊花とお酒です! お酒は酒どころ・伏見の招徳酒造から純米大吟醸をご用意しました。菊の花びらを浮かべたお酒には不老長寿の力が宿るという故事があり、お酒の銘の「延寿千年」もあいまって、なんともありがたい一杯に。「ん~、美味しい♪」と会員様の笑顔とともにこぼれたつぶやきを聞くに、お味もバッチリだったようです。さらに、ご神水「菊水若水」もしっかりと頂戴し、健康へのサポートも万全♪


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乾杯のあとは神職の方が食事の際に唱える「食前感謝の歌」と呼ばれる和歌を唱和しました。祝詞(のりと)のような独特の節回しで唱える山本さんに続き、会員様も復唱します。


「たなつもの 百の木草(もものきぐさ)も 天照(あまてら)す 日の大神(おおかみ)の 恵(めぐ)みえてこそ」


この歌は、江戸時代の国学者・本居宣長(もとおりのりなが)の歌で、天照大神に恵みを感謝する神歌だそう。普段よりもずっと深く自然の恵みに感謝することで、より美味しくお食事がいただけそうですね。そして、一拝一拍手をしてから・・・「いただきます」!


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昼食の献立は、城南宮御用達の料理屋である「二口屋」考案の「重陽の節句」特別メニュー。収穫を祝う日でもあるので、茄子や茸に栗ご飯など、秋を感じる内容です。あんかけには菊の花びらが散らされていて、見た目の美しさも素晴らしいお料理でした。会員様からは、「節句に合わせた食事なんて、何年ぶりかしら」というコメントも。普段はなかなか難しいですが、暦に合わせた食事は、やっぱり良いものです。


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美味しいお料理にお腹も満たされたあとは、「食前感謝の歌」と対となる「食後感謝の歌」を唱和してから、「ごちそうさまでした」。節句という日本人の大切な文化を満喫いただき、イベントは無事に終了。会員様には、きっと、健やかに日々を過ごせるご加護が授けられたことでしょう。いつまでも元気に京都旅行を楽しんでくださいね。城南宮の神職の皆さま、二口屋さま、そして、ご参加いただいた皆さま、どうもありがとうございました。

Written by. きのこ

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