京都鉄道博物館に行ってきました!

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京都のミュージアム 1



京都にはたくさんの魅力的なミュージアムがあります。どんな展示がされていて、どんな楽しみがあるのか、スタッフが実際に行ってみて、その体験をレポートします! 今回は、京都駅から徒歩約20分、梅小路公園の西側に位置する「京都鉄道博物館」(以下、「京都鉄博」)を訪ねてきました♪



10月14日は「鉄道の日」!


さて、どうして「京都鉄博」を訪ねたかといいますと、10月は、実は、鉄道にとてもゆかりのある月なんです。日本初の鉄道が開業したのが、明治5年(1872)10月14日(それにちなんで「鉄道の日」という記念日が制定されています)。そして、東海道新幹線が開業したのは、昭和39年(1964)10月1日のこと。こんなに縁の深い月であるならば、この月に鉄道のことをもっと学んでみよう! と、意気揚々と訪れてみたわけです。


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ぴかぴか、真新しい建物ですね! こちらは、平成28年(2016)4月29日に開業したばかり。「地域と歩む鉄道文化拠点」を基本ミッションに、「見る、さわる、体験する」ことを重視した“鉄道の総合博物館”で、JR西日本が運営しています。


「京都鉄博」のある梅小路公園は、元々は日本貨物鉄道(JR貨物)の「梅小路駅」があった場所であり、また、かつては「梅小路蒸気機関車館」という蒸気機関車だけの博物館があった場所でもあります。そもそも鉄道につながりの深い場所なんですね~。


では、館内へと入ってみましょう。



プロムナードで、歴史的“あの車両”に出会う!


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エントランスホールから入館すると、さっそく3両の鉄道がお出迎えしてくれました! 迫力がありますね。そして、にこやかに登場されたのは、本日ご案内をいただくJR西日本の大塚さんです! よろしくお願いいたします~。 ※今回は取材のため、特別にご案内をお願いしております。


「ここ、京都鉄道博物館では全部で53両の車両を展示しています。そしてその3分の1に当たる車両が“1号機”なんですよ」


おっと、いきなりの驚き豆知識。たとえば、奥に見える懐かしの「0系新幹線」。車体の横を見てみると、足下に「21-1」という数字があります。正式名称を「0系21形1号車」といいまして、新幹線開業当時、世界最速の200km/hで営業運転を実現した車両の1号機なんです。まさに「元祖・夢の超特急」! そう聞くと「おぉーーーーっ!」となりませんか?


そのほかにも、各形式のトップナンバーを付された車両が並び、歴史を紡いできた“資料的にも貴重な車両”を間近に見られる施設なのだということが、入り口にしてよくわかります。


エントランスホールと本館とを結ぶこの「プロムナード」は、全長約100m。実物車両の展示のほか、「大人の700系新幹線ランチBOX」(1,350円)などのオリジナル弁当が食べられる「食堂車」も用意されています。駅のプラットホームをイメージして設計されているため、映画やドラマのロケ地としても活用されているそうですよ。



本館1階は、「しくみ」や「あゆみ」をわかりやすく展示


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さて、本館に入ります。どどーんと、ここにもあそこにも、実物車両が展示されています! 吹き抜けの広い空間ですね~。


「ここ本館の1階では、向かって左側が鉄道のしくみを、右側では鉄道のあゆみを展示しています」


左側の「しくみ」のコーナーでは、車両のしくみを学ぶとともに、車両の進路を切り替えるポイントや信号の役割、線路点検の際に活用される軌道自転車体験など、さまざまな角度から“鉄道”を学ぶことができます。


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線路の整備作業も、パネル付きでわかりやすく表示。お兄さんたちが一生懸命、働いてますね~(笑)


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ここ、どこかわかりますか? なんと車体の下! 下から電車を見ることができるんです。普段見ることができない場所を見られるのは、ドキドキしますね!


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1階右側の「あゆみ」のコーナーでは、貴重な制服などが展示されています。”1987年3月31日、さようなら日本国有鉄道”の看板が切ないですね。


2階には、大人気の体験コーナーが!


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2階には、「体験型」の展示が目白押し。なかでも大人気のコーナーが、「運転シミュレータ」。運転士が実際に訓練で使用するシミュレータを使ってお仕事体験ができるんです。体験する場合は「整理券」が必要となるのですが・・・ なにしろ大人気なので、週末にはその整理券の配布も抽選制となります。
まずは「抽選券」を受け取る→ 抽選で当たったら「整理券」がもらえる→ その整理券に記載された体験時間に集合する→ 体験する、という仕組みです。なかなかの高嶺の花ですねぇ・・・ 大塚さん、どうしたら運転シミュレータ体験ができますか?


「・・・そうですね~・・・ 平日に来てもらうのが一番確実ですね(苦笑)」


そ・・・ そんなぁ・・・ でも、それだけ楽しい体験ということですよね。もしどうしても(週末に)体験したい場合には、入館したらとにかく早めに2階の配布所で抽選券をもらい、抽選が当たるまで(!)展示を見て回るのがいいかもしれません。


■運転シミュレータ
第1回目は10時40分から体験がはじまり(発券時間~10:25、当選発表10:30、当選人数48人)、16時半からの第6回目(発券時間~16:15、当選発表16:20、当選人数32人)まで実施しています。
※混雑時は変更になる場合あり。
詳細は、こちらをご確認ください。



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こちらも大人気の展示、「鉄道ジオラマ」です。実物車両の約1/80スケールの鉄道模型が、幅約30m・奥行き約10mもの巨大ジオラマの間を走り抜けます。


「うちの特徴は、JR西日本の車両だけではなく、いろんな会社の車両が走っていることなんですよ。ほら、これは、南海(電鉄)さんの“特急ラピート”です。ほかにも阪急(電鉄)さんや京阪(電鉄)さんの車両も見えるでしょう?」


う~ん、なんとおおらかな。この鉄道ジオラマ、所要時間は約15分で、朝日の昇る前に動き出す始発電車から、夜のとばりが降りる最終電車まで、一日の鉄道運行の様子を見ることができます。しかもその様子を、職員さんがライブで実況してくださいます。これは見応えありますよ。

■鉄道ジオラマ
タイムスケジュール 11:00/12:30/13:30/14:30/16:00
※混雑時は変更になる場合あり。


3階はスカイテラスで見晴らし◎


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はい、3階のスカイテラスに出てきました。この秋のJR東海「そうだ 京都、行こう。」キャンペーンの舞台・東寺の五重塔や金堂の屋根が見えますね。ちょうど大塚さんの真後ろくらいに、伏見桃山城(模擬天守閣)も見ることができます。反対側には比叡山や大文字山も眺めることができて、とても気持ちのいい場所です。もちろん、JR京都線や新幹線、JR山陰線の電車が行き交う様子も眺められる、絶好の「鉄道ビューポイント」です。



このあとここで感動の場面を見ることになるのですが、それはまた後ほど・・・



扇形車庫にはSLが勢ぞろい♪


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じゃん! ここが、「梅小路蒸気機関車庫」ですー!(大塚さんの決めポーズがおもしろいですね。) ここは、平成27年(2015)8月30日まで「梅小路蒸気機関車館」として営業していました。「京都鉄博」のオープンに合わせて、屋根の上の看板を「館」→「庫」に変更したため「庫」の看板だけが真新しいのだそうです。ちなみに、大塚さんは、普段はここでSLの世話もされているとのことです。



ここでもいろいろな体験コーナーが用意されています。
まずは、期間限定のイベント「D51バーチャル投炭体験 SLラボ 動かせSL! 蒸気のチカラ」! この企画では、なんとD51形1号機の運転台に乗り込み、バーチャルで「投炭体験」をすることができます!


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専用のスコップで石炭をすくって、火室に炭を投げ入れて・・・ よいしょよいしょとスコップを動かすと、横の画面のSLがしゅっしゅっぽっぽ、と走って行きます。これは楽しい♪ そのほかにも、クイズに答えながら出口を探す迷路など、遊べるイベントが揃っています。「京都鉄博」では期間限定のイベントがとにかく次々と企画されているので、何度行っても楽しめるのがすごいと思います。



■「D51バーチャル投炭体験 SLラボ 動かせSL! 蒸気のチカラ」
D51バーチャル投炭体験
【開催期間】2017年9月16日(土)~11月26日(日)
【開催時間】10:00~16:45(受付終了)



蒸気機関車庫でメインとなるのが、ブログの最初の写真にも登場した「SLスチーム号」! 本物の蒸気機関車が牽引する客車に乗車することができ、往復約1kmを約10分間で走り抜けます。
ここで、大塚さんにこそこそっと教えていただいたのは、“16時の最終便の後にもう一度来てみなさい”というものでした。え・・・? なにが起こるんですか・・・?


■SLスチーム号タイムスケジュール 11:00~16:00(おおむね15分~30分間隔で運転)、乗車料金300円

 

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SLの世話に戻る大塚さんにお礼を言って、わたしは楽しみにしていたレストラン(本館2F)へ♪
これこれ、これが食べたかったんです~♡ 「梅小路扇形車庫カレー」(1,000円)。先ほどの蒸気機関車庫をモデルにしたカレーで、SLに見立てたソーセージが載っています。目玉焼きが「転車台」ですね。窓の外には電車が走り、なんとも爽快な気分です♪ そのほかにも「ドクターイエローハヤシライス」(1,100円)や「まかないハチクマライスハンバーグ」(850円)など、鉄道にちなんだメニューもたくさんあって、子ども心がくすぐられます♪ ・・・ちなみに、「ハチクマライス」というのは目玉焼きを載せた丼のことで、国鉄の食堂車で乗務員が食べた「まかない」料理のことなんですよ。



待っていたのは、感動のこの光景!!


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さて、大塚さんに伺ったとおり、16時の最終便が終わった蒸気機関車庫に戻ると・・・ おや? SLが煙を吐いています。実はこれから、SLのお掃除が行われるのです! 一日の汚れをザバザバと洗い流して新しい石炭を積んで、車庫に戻って明日の運行に備える。人の手でひとつひとつの作業が行われていて、大切に可愛がられている様子が伝わってきます。


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車庫に戻っていくSL「C61形2号機」。昭和23年(1948)に製造された、大型の旅客用蒸気機関車です。大きなSLが「転車台」で回転し、車庫に戻っていく様子は、壮観のひとこと。しかも、「転車台」が動く様子が見られるのは一日のなかでこのときだけ。唯一の機会ですので、お好きな方はぜひこの時間帯に訪れてみてください!



さて、ではそろそろ帰ろうかな、と最後にもう一度スカイテラスを訪れてみると・・・ なんと! ドクターイエローだっ!!!!



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「新幹線のお医者さん」とも呼ばれる、線路や電気設備を検査する“黄色い新幹線”。この幻のドクターイエローと、五重塔の競演! しかも上からこの角度でドクターイエローを観られるなんて! 貴重なショットです。あっという間に過ぎ去ってしまいましたが、大興奮の時間でした!
※ドクターイエローの走行時間などは未発表です。10日に一度くらいの間隔で走っているようです。



おみやげもいっぱい紹介したいけど、今回はココまで!


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最後のお楽しみは、やっぱりおみやげです。編集部スタッフ“ち~たら”ちゃんイチオシの京都鉄博公式キャラクター「ウメテツ」くんグッズや、老舗とのコラボグッズなどオリジナル商品が充実していて、あれもこれも紹介した~い! ・・・のですが、長くなりますのでまたの機会に(笑)




見どころいっぱい、感動いっぱいの、京都鉄道博物館。鉄道好きでなくとも楽しめる要素がふんだんに盛り込まれています。東寺からも徒歩約15分の近さですので、ぜひ一緒に訪れてみてくださいね♪ そして、大塚さん、ご案内をありがとうございました!



■京都鉄道博物館
【開館時間】10:00~17:30(最終入場は17:00)
【入館料】1,200円
【電話】0570-080-462
【休館日】水曜日 ※祝日・春休み期間中(3/25~4/7)は開館(ホームページでご確認ください)
【アクセス】京都駅中央口より西へ、徒歩約20分 Google map
【公式ホームページ】http://www.kyotorailwaymuseum.jp/



「そうだ 京都、行こう。」エクスプレス・カード会員の皆さまへ
★2017年10月1日より、京都鉄道博物館が「そうだ 京都、行こう。」エクスプレス・カード特典協力先に加わりました! ぜひご活用ください。

【特典内容】入館料割引(一般1,200円→1,080円)
【特典条件】現金でのお支払いのみ。会員のみ。入館時にカードをご提示ください

Written by. みさご

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