紅葉もひと段落し、すっかり冬色になったお寺や神社で、赤い実が目につきませんか? シーズン中は赤いモミジだけが主役でしたが、撮影に行くたびに、南天・千両・梅擬(ウメモドキ)などの「私たちにも注目して!」という声が私には聞こえていました。そこで今日は南天にスポットを当ててみたいと思います。
その読み方から「難転」すなわち「難を転じて福となす」に通じ、縁起のいい木とされ、鬼門や裏鬼門に植えると良いという説は皆さんもご存知かと・・・ うんちくはさておき、花木が大好きな“とらみ”が撮ってきた南天を紹介します。
受験にご利益あり!? 北野天満宮の南天
学問の神様で知られる北野天満宮の境内では、いたるところで見ることができます。なかでも私が好きなのは本殿とのアングルですが、受験生には牛さんの横の南天が人気のようです。“受験”という難が転じて、“合格”という福がくるということなのでしょうか・・・
でも、くれぐれも葉や実を取ったりしないで、写真に収めるだけにしてくださいね。来るべき福も逃げちゃいますよ。
これからどんどん実が増え、梅が見頃を迎える頃まで楽しめます。受験生もそうでない人も、お参りに来られたら是非愛でてみてください。
この家にも、あの家にも、マンションにまで南天が
神社やお寺だけでなく、町ナカを歩いていても見かけることが多いですよね。私の住む町内でも多くの家の玄関先に植えてあります。「南天を庭に植えると火災を避けられる」といわれ、江戸時代からどの家にも植えられるようになったとか。
左の写真は私の自宅のご近所さんで、いつから植えてあるのかは不明のようです。
そういえば田舎のおばあちゃんの古い家には、トイレの前に植えてあったのを思い出しました。調べてみると、これは「南天手水(なんてんちょうず)」といって“葉で手を清めるため”という、ちゃんとした目的があったようです。今この歳になって納得です。
右は通勤途中にあるマンションの入り口。建築時にちょうど植樹されていたところに遭遇し、「なぜあえて南天? もっとオシャレな植木があるんじゃないの?」と思って見ていました。でも住人の方の厄除け、さらには福がくるようにとの大家さんの思いが込められているんでしょうね。
ちなみに南天の花言葉は「私の愛は増すばかり」「良い家庭」「福をなす」とか。こんなに素晴らしい花言葉だったとは! そして今日、12月8日の誕生花は偶然にも南天です。12月8日生まれの方、知っていましたか?
私が勝手に熱く語っているだけですが(笑)、南天のことが少し気になってきませんか?
このサイトでは季節の花情報として南天が見られるスポットを紹介しています。また他にもスタッフが撮影した今見頃の花も掲載していますので、あわせてご覧ください。