竹林の小径
京都随一の人気観光エリア「嵐山」。四季折々の美しい景色が楽しめるほか、多数点在する社寺など、魅力あふれる場所ですが「行きたいけど、いつも混雑しているイメージがある・・・」「落ち着いて観光ができなさそう」とお思いの方も多いのでは? いえいえ、実はゆっくりと観光ができる “ゴールデンタイム”があるんです。それはずばり、“朝”! 今年(2018年)の夏は特に暑さが厳しいので、比較的涼しい午前中を有効活用したいですよね。今回は、朝の嵐山観光におすすめの散策コースをご提案します!
嵐山観光は朝8時頃からがおすすめです♪
嵐電「嵐山駅」周辺
おみやげ屋さんやカフェなど、たくさんのお店が建ち並ぶ嵐電「嵐山駅」周辺。JR「嵯峨嵐山駅」から徒歩約10分のこのあたりが、嵐山のメインストリートです。お昼から夕方にかけては大変混雑し、歩くのも一苦労なのですが・・・ 朝8時台はご覧の通り! 人影も少なく、車も全然通っていません。お店こそ開いていませんが、社寺は8時台から拝観可能なところも。この様子ならじっくりと観光スポットを巡ることができそうですね。それでは、朝の嵐山観光へ出発です!
a.m. 8:00
【渡月橋】やっぱり嵐山の“シンボル”は見逃せない!
渡月橋
嵐山のシンボルといえば、大堰(おおい)川に架かる渡月橋(とげつきょう)ではないでしょうか。亀山上皇が夜空に浮かぶ月を見て「まるで橋を渡っているようだ」と言ったことから渡月橋の名がついたと伝わります。普段は人も交通量も多い橋ではありますが、朝はご覧のように、とても静か。辺りを囲む豊かな自然と相まって、この時間帯はいつも以上に風情が漂っているように感じられます。
⇒渡月橋と縁が深~いお寺って?
⇒スポット情報はこちら
a.m. 8:30
【天龍寺】雄大な眺めを借景にした庭園と、季節の花々を堪能
曹源池庭園
足利尊氏が後醍醐天皇の菩提を弔うために建立した天龍寺。夢窓疎石(むそう そせき)が作庭した有名な「曹源池(そうげんち)庭園」は、嵐山と亀山を借景とした池泉回遊式庭園です。天龍寺は京都市内でも西側に位置しているので、朝陽が最初に当たり、お庭が一段と美しく見えます。また、見る角度を少し変えるだけでずいぶん違う景色に見えるので、自分のお気に入りのポジションを探してみましょう。大方丈にはすでに何人かの参拝客がいらっしゃいましたが、開門直後ということもあり人は少なめです。
放生池(ほうじょういけ)の蓮(撮影日:2018年7月18日)
一年を通してさまざまな花を鑑賞出来るのも、天龍寺の魅力のひとつ。いまの季節は、蓮や桔梗(ききょう)、半夏生(はんげしょう)、百日紅(さるすべり)、芙蓉(ふよう)といった、夏の色鮮やかな花々が境内のあちこちで目を楽しませてくれますよ♪
書院前の桔梗(撮影日:2018年7月18日)
■天龍寺
【参拝時間】庭園・諸堂 8:30~17:30、法堂「雲龍図」9:00~17:00(土・日・祝のみ公開)
※北門受付は30分前に終了
【参拝料】庭園500円(諸堂参拝は300円追加)、法堂「雲龍図」500円
【電話】075-881-1235
【アクセス】JR山陰本線(嵯峨野線)「嵯峨嵐山駅」から徒歩約13分、嵐電嵐山本線「嵐山駅」からすぐ Google map
【公式ホームページ】http://www.tenryuji.com/
a.m. 9:30
【野宮神社】女性を中心に大人気のパワースポット
本殿前
天龍寺の北門を出て徒歩3分ほどのところにある野宮(ののみや)神社。伊勢神宮に仕える斎王が、伊勢へ向かう前に身を清めた場所で、源氏物語の「賢木の巻」や謡曲「野宮」にも登場しています。縁結びや子宝、安産の御利益があることから、とくに女性から人気を集めます。
境内には、「神石(亀石)」という大きな石があり、願い事を想いながらこの石をなでると、1年以内に願いが叶うのだそう。昼間には多くの参拝客が入れ替わり立ち替わりなでている光景を目にしますが、この時間帯はご覧の通り。人目を気にすることなく、しっかりと石をなでていられるのも、朝観光のいいところです(笑)
黒木鳥居
野宮神社の鳥居は「黒木(くろき)鳥居」といい、鳥居の形式では日本最古の造り方なのだとか。今では朱色に塗られた鳥居が一般的ですが、このような樹皮がついたままの珍しいタイプもあるのですね。
■野宮神社
【参拝時間】9:00~16:30
【参拝料】境内無料
【電話】075-871-1972
【アクセス】JR山陰本線(嵯峨野線)「嵯峨嵐山駅」から徒歩約10分 Google map
【公式ホームページ】http://www.nonomiya.com/
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【常寂光寺】
小倉山の中腹に堂宇を構え、藤原定家の山荘「時雨亭」があったとされる寺院。青もみじに覆われた石段は幻想的な光景です。
⇒ツアー参加者限定! 特別御朱印対象社寺です
⇒スポット情報はこちら
【祇王寺】
「平家物語」の祇王が住んでいたと伝わる寺院。苔に覆われた庭園が有名で、“苔の名所”としても有名です。
⇒苔の名所「祇王寺」で“苔”について聞いてみました!
⇒スポット情報はこちら
a.m. 10:00
【竹林の小径】嵐山を代表する景観といえばココ!
竹林の小径
野宮神社から大河内山荘庭園までの約500メートルにわたって続く竹林の小径(Google map)は、嵐山を代表する風景のひとつ。こちらも、普段であれば大勢の観光客で賑わうのですが、朝ならしっとりとした竹林を楽しめますよ。真っ直ぐ伸びる青竹が頭上を覆い、まるで緑の大きなトンネルの中にいるようです。耳を澄ますと聞こえる、サワサワと葉が擦れる涼やかな音がなんともいえない心地よさ♪ タイミングが良ければ、人が写り込まないシャッターチャンスがあるかもしれません。
葉の間から射し込む木漏れ日がキラキラと輝きます
a.m. 10:30
【亀山公園】展望台から眺める圧巻の絶景!
亀山公園・頂上展望台からの眺望
竹林の小径から歩いて数分の場所にある亀山公園(嵐山公園 亀山地区・Google map)。公園の頂上にある展望台まで登ると、保津峡の素晴らしい絶景が! 夏には写真のように嵐山(左)と小倉山(右)の緑豊かな景色が望めますが、秋は紅葉に彩られた渓谷が楽しめます。嵐山の中腹に見える寺院は、大悲閣 千光寺(だいひかく せんこうじ)。保津峡を開削した角倉了以(すみのくら りょうい)が、工事中に亡くなった人々の菩提を弔うために建立した寺院で、川を見守るように佇む姿が見られます。
⇒7月27日(金)から運航再開(予定)! スリル満点の「保津川下り」もおすすめです♪
散策後はひと休みスポットへ♪
茶寮 八翠(テラス席)
嵐山のホテル「翠嵐(すいらん) ラグジュアリーコレクションホテル京都」内にあるカフェ「茶寮 八翠(はっすい)」。テラス席からは、壮大な保津川と嵐山の山々を180度堪能できます。人気の甘味「翡翠(ひすい)もち」は翡翠のように澄んだグリーンの葛餅。見た目も涼しく、夏にぴったりのスイーツです。
⇒「絶景カフェ」ブログでもご紹介しました♪
■茶寮 八翠
【営業時間】11:00~17:00(ラストオーダー16:30)
【定休日】無休
【電話】075-872-1222
【アクセス】JR山陰本線(嵯峨野線)「嵯峨嵐山駅」から徒歩約15分、嵐電嵐山本線「嵐山駅」から徒歩約10分 Google map
【公式ホームページ】http://www.suirankyoto.com/hassui
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プレミオピスタチオのジェラート(550円)
【新八茶屋】
渡月橋の脇にあるジェラート専門店。本場イタリアで開催される国際コンクールにも入賞した「プレミオピスタチオ」のジェラートが看板商品です。
⇒スポット情報はこちら
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朝の嵐山観光、いかがでしたか? 実際に朝から散策をしてみると、予想以上に人が少なく驚いてしまいました! 気温が上がりきらない“朝”は、観光はもちろん、写真をじっくり撮りたいという方にもとてもおすすめなので、ぜひ参考にして嵐山観光を楽しんでみてくださいね。