将軍塚青龍殿
皆さん、「京都の紅葉=大混雑」と思われていませんか? 京都を彩る紅葉スポットには、実はあまり混雑を感じさせない、いわゆる“穴場”もあるんです。今回は、「京都紅葉情報」の取材で毎年約70ヵ所をめぐる撮影スタッフの皆さんに、「ヒミツの紅葉スポット」を教えてもらいました。
⇒「京都紅葉情報2020」で、現在の色づき状況をチェック!
※京都旅行の際は、マスクの着用・手指のアルコール消毒など、感染症予防対策へのご協力をお願いいたします。
◆混雑必至の「嵐山」! 少し離れると、実は・・・
【鹿王院】
(撮影日:2017年11月29日)
金閣寺[鹿苑寺]を造営した足利義満ともゆかりのある鹿王院(ろくおういん)。紅葉に包まれる石畳の参道や、舎利殿(しゃりでん)前の庭園が見どころです。渡月橋から徒歩10分ほどの閑静な住宅街にたたずみ、境内は穏やかな時間が流れています。
(撮影日:2017年11月29日)
京都市西部(洛西)の「嵐山・嵯峨野」エリアをめぐる、撮影スタッフMさんのコメント
「嵐山って、ものすご~く混んでいるイメージないですか? 確かに大混雑なのですが、渡月橋のある中心部から少し離れると、比較的ゆっくり楽しめます。賑やかなスポットの撮影後に鹿王院を訪れると、境内の静けさが際立ち、しばらくボーっとしてしまうことも♪ お気に入りは舎利殿前のモミジ。例年11月中旬から赤く染まるのですが、あまり落葉することなく、見頃が驚くほど長く続くんです!」
☆鹿王院の紅葉の見頃 例年11月下旬~12月上旬
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■鹿王院
【拝観時間】9:00~17:00
【拝観料】400円
【電話】075-861-1645
【アクセス】JR山陰本線(嵯峨野線)「嵯峨嵐山駅」から徒歩約6分 Google map
【清凉寺[嵯峨釈迦堂]】
(撮影日:2017年11月20日)
「嵐山でもう1ヵ所挙げるとするなら、清凉寺。桜の穴場でもありますが、紅葉シーズンも穴場だと思います。特に空いているのが本堂裏のお庭で、廊下から眺めるとフォトジェニックなんですよね♪ さらに足をのばして、亀山公園(嵐山公園 亀山地区・Google map)の展望台や大悲閣 千光寺もおすすめですよ」
☆清凉寺の紅葉の見頃 例年11月下旬~12月上旬
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■清凉寺
【拝観時間】9:00~16:00
【拝観料】境内無料、本堂400円
【電話】075-861-0343
【アクセス】市バス「嵯峨釈迦堂前」バス停から徒歩約3分、JR山陰本線(嵯峨野線)「嵯峨嵐山駅」から徒歩約10分 Google map
【公式ホームページ】http://seiryoji.or.jp/
◆じわじわ人気上昇中! 今のうちに訪ねておきたい、「東山」の隠れた名所
【将軍塚青龍殿】
(撮影日:2017年11月24日)
2014年秋に誕生した青蓮院の飛地境内・将軍塚青龍殿は、京都市街より200メートルほど高い場所に位置し、回遊式庭園には約220本のモミジが植わります。夜間拝観も行われ、贅沢にも“紅葉ライトアップ”と“京都市街の夜景”が楽しめます。
※2020年の夜間拝観は中止となりました。
(撮影日:2017年11月28日)
京都市東部(洛東)の「東山」エリアをめぐる、撮影スタッフTさんのコメント
「嵐山と並んで大人気の東山はどこも混雑しています・・・ が、このエリアでひとつ挙げるとすれば将軍塚青龍殿です。ここ数年で人も増えてきていますが、まだ穴場と言っても良いでしょう。注目は展望台から眺めるこのお庭! まさに“絶景”という言葉がぴったりです。数多くの紅葉名所がある京都でも、紅葉とお堂が見下ろせる場所はあまりないのでは」
☆紅葉の見頃 例年11月中旬~下旬
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■将軍塚青龍殿
【拝観時間】9:00~17:00(受付終了16:30)
【拝観料】500円
【電話】075-771-0390
【アクセス】京阪バス「将軍塚青龍殿」バス停からすぐ ※土日祝のみ運行(11月は毎日運行)、地下鉄東西線「東山駅」よりタクシーで約5分、青蓮院よりタクシーで約10分 Google map
【公式ホームページ】http://www.shogunzuka.com/
◆アクセス便利! 穴場は意外と近くにもありました
【京都御苑】
(撮影日:2017年11月24日)
京都市内中心部、地下鉄「丸太町駅」から「今出川駅」の間に広がる京都御苑。京都市民“憩いの場”では、モミジはもちろん、イチョウや桜など、様々な木々が紅葉を楽しませてくれます。色とりどりの苑内で、散歩をしたり、ベンチで読書をしたり、思い思いの時間を過ごしてみましょう。
(撮影日:2017年12月1日)
京都市中心部「洛中」エリアをめぐる、撮影スタッフYさんのコメント
「一番のおすすめは京都御苑です。2017年はじめて撮影担当となり、毎年紅葉シーズンの3~4日に一度は訪れているのですが、こんな身近に綺麗な紅葉があることに驚きました! しかも苑内は広々としていて混雑を感じません。特に好きな場所は『母と子の森』。紅葉シーズン終盤を迎えると、地面が散りモミジに覆われ綺麗なんですよ♪」
☆紅葉の見頃 例年11月下旬~12月中旬
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■京都御苑
【開苑時間】苑内自由
【入苑料】苑内無料
【電話】075-211-6348(平日のみ)
【アクセス】地下鉄烏丸線「丸太町駅」・「今出川駅」からすぐ Google map
【公式ホームページ】http://www.env.go.jp/garden/kyotogyoen/
◆有名な大寺院のそばには、見逃せないスポットが!
【東福寺 光明院】
光明院は京都随一の人気を誇る紅葉名所・東福寺の塔頭(たっちゅう)。“虹の苔寺”とも呼ばれ、モダンな「波心庭(はしんてい)」は、昭和の作庭家・重森三玲によるもの。2000年の「そうだ 京都、行こう。」盛秋キャンペーンにも登場したお庭です。
(撮影日:2018年11月29日)
京都市南部「洛南」エリアをめぐる、撮影スタッフRさんのコメント
「通天橋の絶景を求めて人があふれる東福寺ですが、周辺の塔頭寺院に訪れると、あまり混雑を感じません。なかでもおすすめは、通天橋から徒歩5分ほどにある光明院。ひとつの庭園を本堂・書院・茶室から眺めるようになっているので、人があまり映り込まず写真が撮りやすいです」
☆光明院の紅葉の見頃 例年11月中旬~下旬
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■東福寺 光明院
【拝観時間】7:00~日没
【拝観料】志納(11月は300円)
【電話】075-561-7317
【アクセス】JR奈良線「東福寺駅」から徒歩約15分 Google map
【公式Facebook】https://www.facebook.com/KomyoinZenTemple/
◆穴場といえば京都市郊外! 「長岡京」の隠れた紅葉スポット
【乙訓寺】
(撮影日:2017年11月27日)
建立は、かの有名な聖徳太子という長岡京市にある古刹。ボタンの名所でお馴染みの乙訓寺(おとくにでら)も、秋は隠れた紅葉スポットに。こぢんまりとした境内ですが、随所で紅葉が楽しめます。2009年の「そうだ 京都、行こう。」盛秋キャンペーンに登場した光明寺から、徒歩15分ほどに位置します。
(撮影日:2017年11月23日)
京都府西部(洛西)の「西山・長岡京」エリアをめぐる、撮影スタッフSさんのコメント
「混雑回避をするなら京都市郊外へ向かうという方も多いのではないでしょうか。そこで、おすすめしたいのが乙訓寺。光明寺の撮影前後に訪れるのですが、いつも空いています。境内に私ひとり・・・ なんて贅沢な瞬間を味わったことも♪ 鐘楼横のモミジがいち早く色づき(昨年は11月15日前後でした)、濃い赤のまま長く楽しめます。参道の紅葉トンネルも美しく、鐘楼横の紅葉と楽しむなら11月末に訪れるのが良いですよ」
☆紅葉の見頃 例年11月中旬~下旬
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■乙訓寺
【拝観時間】8:00~17:00(受付終了16:45)
【拝観料】500円
【電話】075-951-5759
【アクセス】阪急バス「薬師堂」バス停から徒歩約5分 Google map
【公式ホームページ】http://www.eonet.ne.jp/~otokunidera/
***まとめ***
混雑を避けるとなると“郊外”や“早朝”が狙い目となりますが、数多くの紅葉スポットがある京都だけあって、中心部にも意外な穴場があるものですね。撮影スタッフの皆さんのコメントをまとめると・・・
(1)大寺院の周辺に点在する“塔頭”を訪ねてみる
(2)広々とした境内は、意外と混雑を感じない
(3)紅葉以外で有名なスポットに注目してみる
というところでしょうか。撮影スタッフの皆さん、コメントありがとうございました。
そして今年の紅葉シーズンもよろしくお願いします!
※毎年の取材経験に基づき、混雑状況をご紹介しています
※紅葉の見頃は目安です。天候などによって色づき具合は変動しますので、事前にご確認ください