【細見美術館「琳派展21 没後200年 中村芳中」より】
ここ数年、ブームが続いている「カワイイ日本アート」。絵巻物や「琳派(りんぱ)」の作品などに時折現れる“ヘタウマ”や“ゆるカワ”な、どこか力の抜ける絵が「かわいい♡」と注目を集め、各地で展覧会が催されています。
京都でも、龍谷大学 龍谷ミュージアムが秋季特別展として「日本の素朴絵 -ゆるい、かわいい、たのしい美術-」を開催中(~11/17)。10月末からは日本美術界が誇る“カワイイ”の代表格「中村芳中(ほうちゅう)」の展覧会が細見美術館でスタート。京都国立近代美術館で11月からはじまる「円山応挙から近代京都画壇へ」展や、10月1日(火)にオープンしたばかりの嵐山の福田美術館でも「カワイイ日本アート」が登場します! この秋は、「カワイイ」を探しに京都旅へ出かけてみませんか♪
\京都国立博物館で開催中!/
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【細見美術館】ほのぼのかわいい、芳中の世界
10/26(土)~12/22(日)「琳派展21 没後200年 中村芳中」
中村芳中『光琳画譜』より「波に千鳥」享和2年(1802)刊 個人蔵
琳派コレクションで知られる細見美術館の恒例「琳派展」。第21弾に登場するのが、「中村芳中」です。京都に生まれ、江戸後期の大阪を中心に活躍。今年が没後200年にあたります。
中村芳中『光琳画譜』より「仔犬」享和2年(1802)刊 個人蔵
初期には文人画風の作品を手がけ、指先で絵を描く「指頭画」の名手として知られた芳中ですが、後に、琳派の祖である尾形光琳の作風に傾倒。「たらし込み」の技法や、琳派の意匠性に着目し、「光琳風」の画家として江戸で『光琳画譜』を刊行するなど注目を集めました。
中村芳中《花卉図画帖》より(左)「七月 芥子」、(右)「十月 白菊」細見美術館蔵
その特徴は、なんといっても“丸み”。力みのないゆるい作風で、モチーフとなるのも仔犬や雀などの動物や、小さな草花、ユーモラスな表情の人物など。俳諧を好み、俳画や俳書の挿絵として、ほっこり愛らしい絵を描き続けました。
(左)中村芳中《六歌仙図》新古美術わたなべ蔵
(右)中村芳中《月に萩鹿図》細見美術館蔵
おおらかで、見ているだけでも温かな気持ちになれる芳中の世界に、じっくりと触れてみてくださいね。
【日程】2019年10月26日(土)~12月22日(日)
10:00~18:00(入館17:30)
【休館日】月曜日(祝日の場合は翌日)
【入館料】1,400円
【場所】細見美術館 詳細情報はこちら
【問合せ】075-752-5555
【公式ホームページ】http://www.emuseum.or.jp/
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【京都国立近代美術館】写生画の巨匠が描く、“ころふわ”感
11/2(土)~12/15(日)「円山応挙から近代京都画壇へ」
円山応挙《狗子図》安永7年(1778)敦賀市立博物館蔵【前期展示】
京都国立近代美術館で11月から始まるのが、「円山応挙から近代京都画壇へ」展。18世紀の京都で「写生画」というジャンルを確立し、狩野派や多くのライバルたちを抑えてナンバーワンの人気を誇った円山応挙の画業に迫るとともに、応挙の系譜に連なる「円山・四条派」など近代京都画壇の作品を展観します。
ほんもの以上にほんものらしく。
応挙の特徴は、なんといっても“リアリズム”。当時のアートシーンを独占していた狩野派は、“型”を重視したスタイル。それに対して、応挙は実際の場所を描き、生きた鳥や動物、植物を観察して「写生」を重ねました。
円山応挙 重要文化財《写生図巻》甲巻(部分)明和8年~安永元年(1771~72)株式会社千總蔵【後期展示】
円山応挙 重要文化財《写生図巻》乙巻(部分)明和7年~安永元年(1770~72)株式会社千總蔵【前期展示】
“ほんもの以上にほんものに描く”応挙の絵は当時の人々に大きな衝撃を与え、一世を風靡。応挙スタイルに多くの絵師が追随し、「円山派」という一大流派が形成されます。
(左)長沢芦雪《薔薇蝶狗子図》寛政後期頃(1794~99頃)愛知県美術館蔵(木村定三コレクション)【後期展示】
(右上)岸竹堂《猛虎図》(右隻)明治23年(1890)株式会社千總蔵【後期展示】
(右下)竹内栖鳳《春暖》昭和5年(1930)愛知県美術館蔵(木村定三コレクション)【後期展示】
“奇想の絵師”として近年人気を集める長沢芦雪(ろせつ)も、応挙の弟子。そして応挙の後を継いで京都のアートシーンの中心となったのが、「四条派」を率いた呉春(ごしゅん)。応挙と呉春の「円山・四条派」の系譜に、竹内栖鳳(せいほう)や上村松園(うえむらしょうえん)などが現れ、近代京都画壇をけん引していきます。
…と、説明をしながら“ころころふわふわ”したかわいらしい作品をご紹介してみました。巨匠が描く動物たちにも、愛らしさが漂っていますよね♪ リアルな質感で“もふもふ感”たっぷりの作品を、ぜひご覧ください。
【日程】2019年11月2日(土)~12月15日(日)
前期:11月2日(土)~11月24日(日)
後期:11月26日(火)~12月15日(日)
9:30~17:00(入館16:30)※金曜日・土曜日は~20:00(入館19:30)
【休館日】月曜日、11月5日(火)※11月4日(月・振休)は開館
【入館料】1,500円
【場所】京都国立近代美術館 詳細情報はこちら
【お問合せ】075-761-9900(テレホンサービス)
【公式ホームページ】http://www.momak.go.jp/
⇒チケットプレゼント(文末をご確認ください)
【福田美術館】日本画や京都画壇の優品が集結! 動物画にも注目を♪
10/1(火)~2020/1/13(月)「開館記念 福美コレクション展」
俵屋宗達《益田家本 伊勢物語図色紙 第二段「西の京」》軸装 紙本着色金泥(24.5x22.9)17世紀
渡月橋を眺める景勝地・嵐山にオープンしたばかりの福田美術館は、俵屋宗達や尾形光琳をはじめ、江戸時代から近代にかけての日本画作品を中心に約1,500点を収蔵。なかでも京都画壇のコレクションが充実しています。現在開催中の開館記念展覧会はⅠ期(~11/18)、Ⅱ期(11/20~2020/1/13)に分かれて、ほぼ完全入替で約80点の作品を公開。そのなかから鳥や動物を描いた“カワイイ”作品をご紹介すると・・・
伊藤若冲《群鶏図押絵貼屏風》屏風 6曲1双 紙本墨画(各172x375)1797年
まず、注目は、通期で展示される伊藤若冲の《群鶏図押絵貼屏風》。若冲は、円山応挙と同時代に活躍。若冲が錦市場にある大店の青果問屋の長男に生まれたのに対し、応挙は亀岡の貧しい農家に生まれ、生きるために絵を描いた、と比較されます。
(左)円山応挙《巌頭飛雁図》軸装 紙本着色(149x139)1767年
(右)伊藤若冲《柳に鶏図》軸装 絹本墨画(102.8x40.4)18世紀後半
応挙の作品も展示され、Ⅰ期では《陶淵明図屏風》などの人物画が。Ⅱ期では《巌頭飛雁図》が登場します。同じくⅡ期には若冲の《柳に鶏図》も展示されますので、京都が誇る二人の天才の作品を比べてみるのも見ごたえがありそうです。
(左)竹内栖鳳《金獅図》軸装 絹本着色(128x57)1906年
(右)与謝蕪村《猛虎飛瀑図》軸装 絹本着色(115x135)1767年
そのほかにも、Ⅰ期の竹内栖鳳《金獅図》やⅡ期の与謝蕪村《猛虎飛瀑図》など、怖いけれども表情や動作がユニークな動物画も可愛らしいですよ♪ 作家によって違う“もふもふ”感の描き方にもご注目ください。
【日程】Ⅰ期2019年10月1日(火)~11月18日(月)
Ⅱ期2019年11月20日(水)~2020年1月13日(月・祝)
10:00~17:00(入館16:30)
【休館日】火曜日(祝日の場合は翌日)、2019年12月30日(月)~2020年1月1日(水)
【入館料】1,300円
【場所】福田美術館 Google map
【お問合せ】075-863-0606
【公式ホームページ】https://fukuda-art-museum.jp/
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対象となるのは、「福田美術館」とそのお隣にある「嵯峨嵐山文華館」、そして特別展「流転100年 佐竹本三十六歌仙絵と王朝の美」開催中の京都国立博物館。京都駅のJR東海ツアーズにて販売しておりますので、ぜひご利用ください。
【販売期間】2019年10月12日(土)~11月24日(日) 【料金】2,500円
⇒詳細はこちらから
以下のチケットを、各5組10名様にプレゼントします。
<1>【細見美術館】「琳派展21 没後200年 中村芳中」
<2>【京都国立近代美術館】「円山応挙から近代京都画壇へ」
郵便ハガキに、
「希望の展覧会名・住所・氏名・電話番号・ホームページの感想・あなたの好きな京都の紅葉名所」
をご記入の上、下記の宛先までご応募ください。2019年10月21日(月)必着。
※当選者の発表は発送をもってかえさせていただきます。
※ご応募は、お一人様一回に限らせていただきます。
※お預かりした個人情報は商品の送付以外の目的では使用しません。
【宛先】
〒601-8404 京都市南区八条通堀川西入ル小寺町7-7
JR東海「そうだ 京都、行こう。」デスク
「カワイイ日本アート」チケットプレゼント係