京都の日本茶専門店に聞く、おすすめ“冷茶スタイル”

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今年(2020年)の夏も厳しい暑さになりそうですね・・・ 熱中症の予防対策のためには「水分補給」は必須。そんなときの一服に、ひんやりおいしい“冷茶”はいかがでしょうか? 京都の日本茶専門店のなかから、「丸久小山園」「茶菓 えん寿」「一保堂茶舗」の3つのお店に、“夏にぴったりのお茶”と、“おすすめの淹れ方・飲み方”を教えていただきました! この夏は、“冷茶スタイル”で暑さを乗り切りましょう♪


“ひんやりなめらかなコク”を感じたい方におすすめ
【丸久小山園 西洞院店】水点ておうす「涼雲」

水点ておうす「涼雲」を使用したお抹茶

元禄年間から続く宇治茶の老舗「丸久小山園」。品質本位の茶づくりをモットーに、栽培から製造まで一貫して行われています。喫茶を併設されている西洞院店の店長・渡邊さんに、夏のおすすめとしてご紹介いただいたのは、“水点ておうす”の抹茶「涼雲(すずくも)」。抹茶を点てる・・・ というと抹茶をふるいにかけ、お湯を沸かすなど、前準備が必要となりますが、“水点ておうす”は特別なフリーズドライ製法のお茶のため、冷水を注ぐだけでOK。ふるいにかけなくてもダマになることなく、茶筅で細かく泡立ちます。最後に氷を浮かべて軽く混ぜると、一段と涼しげな一服に。

渡邊さん 「お水が冷たければ冷たいほど、細かい泡が立つので、よりなめらかさが感じられますよ」

水点ておうす「涼雲」 スティック5袋入 864円、「泡楽」 20g入 972円


“水点ておうす”は2種類あり、「涼雲」は“なめらかで深いコク”が感じられ、「泡楽(あわらく)」は“さっぱり”とした味わいです。一服分の目安は、ティースプーンに軽く1杯。それぞれ缶とスティックタイプがあり、手軽にお抹茶をいただくことができます。

渡邊さん 「ちなみに、『水点ておうす』は祇園祭の山鉾巡行の際に、“ある山鉾”の担茶屋(にないちゃや)でも使用されている銘柄なんですよ」

“担茶屋”とは、茶道具を積んだ棚(箱)を担ぎ、巡行時の辻回しなどの待ち時間に関係者に呈茶をする儀式のこと。今年は残念ながら中止となってしまった山鉾巡行に思いを馳せつつ、いただいてみては。

丸久小山園 西洞院店
【営業時間】9:30~18:00、茶房10:30~17:30(ラストオーダー17:00)
【定休日】水曜日
【電話】075-223-0909
【アクセス】地下鉄烏丸線「烏丸御池駅」から徒歩約6分 Google map
【公式ホームページ】https://www.marukyu-koyamaen.co.jp/motoan.html
★「そうだ 京都、行こう。」エクスプレス・カード特典協力先です。特典内容はこちら。


渋めの“すっきり・さっぱり系”が好みの方におすすめ
【茶菓 えん寿】煎茶 やぶきた

煎茶「やぶきた」 5g入 216円


2017年に太秦(うずまさ)の大映通商店街にオープンした「茶菓 えん寿」は、お茶と和菓子のお店。店長の泉さんが厳選した日本茶とともに、手作りの和菓子をいただけます。泉さんの夏のおすすめは、煎茶の「やぶきた」。京都府南部のお茶処・和束(わづか)町産の茶葉です。

泉さん 「覆いをかぶせずに露天で育てた露地ものの煎茶です。すっきり・さっぱりとしながらも、しっかりと渋さを感じられますよ」


淹れ方は、まず急須に茶葉を入れ、70度ほどの熱湯を注ぎ、蓋をして30~40秒待ちます。時間がきたら、氷がたっぷり入ったボウルに直接注ぎ込み、急速冷却! 冷却したお茶を氷の入ったグラスに注ぎます。続いて、再び急須に熱湯を注ぎ、蓋をして今度は15秒ほど待ってからもう一度ボウルに注ぎ、またグラスへ。これで、1煎目と2煎目がブレンドされたお茶のできあがりです。

泉さん 「“今飲みたい”という方にぴったりの淹れ方です。1煎目は香り、2煎目は味がしっかりしてきます。お茶は3煎目まで楽しめますのでどうぞお好みで。茶葉の量が多いほど濃い味になりますので、自由に調節してみてくださいね」

グラスにソーダを入れ、濃いめのお茶を注ぐと、“ティーソーダ”にもなるそうです。ソーダの加糖・無糖はお好みでどうぞ♪

■茶菓 えん寿
【営業時間】10:00~18:00
【定休日】水曜日
【電話】075-432-7564
【アクセス】嵐電嵐山本線「帷子ノ辻駅」から徒歩約1分、JR山陰本線(嵯峨野線)「太秦駅」から徒歩約8分  Google map
【公式ホームページ】https://chaka-enjyu.com
【公式Facebook】https://www.facebook.com/茶菓えん寿-1447430392008273/


冷たさのなかの“あまうまみ”にほっこり♪
【一保堂茶舗】水出し玉露 甘露・三角茶袋 玉露

「水出し玉露 甘露」を淹れたところ

                     

享保年間創業、寺町二条にお店を構える「一保堂茶舗」。広報の加藤さんより、「水出し玉露 甘露」「三角茶袋 水出し玉露」をご紹介いただきました。どちらも6月から8月末までの夏季限定販売です。

加藤さん 「専用でなくても実はどの茶葉も冷茶としてお楽しみいただけるのですが、お茶の“あまうまみ”(甘みと旨み)を贅沢に感じていただけるのは『甘露』かと思います。濃く淹れて、きゅっと締めるのがおいしくいただけるコツです」

淹れ方は、茶葉と氷を入れた急須にお水を注ぎ、蓋をして15分ほど待ちます。時間がきたら、グラスに注いでいただきます。

(左)「水出し玉露 甘露」は50g入 2,160円。涼しげなデザインです♪
(右)より香り豊かに玉露を楽しむなら、このようなグラスがおすすめ


加藤さん 「お茶は3煎目まで楽しめます。2煎目は約7分、3煎目は約3分おいてからお召し上がりください。日本酒の大吟醸用のグラスなどに注ぐと、お茶の豊かな香りがいっそう楽しめますよ♪」

「三角茶袋 水出し玉露」 6袋入 1,188円


もうひとつおすすめいただいたのが、「三角茶袋 水出し玉露」。ティーバッグになっているので、一度にたくさんの量を作ることができ、便利です。ちなみに1袋で300から400ccのお茶を作ることができるそうですよ。

加藤さん 「甘露に比べると、こちらの玉露はすっきり軽やかな味わい。“あまうまみ”と“すっきり軽やか”、お好みでいただいてみてくださいね」

水出し用ではありますが、ホットで楽しむことも可能。気温や気分にあわせてお楽しみください♪

一保堂茶舗
【営業時間】9:00~18:00 ※当面の間は10:00~17:00
【定休日】年始
【電話】075-211-4018
【アクセス】地下鉄東西線「京都市役所前駅」から徒歩約5分 Google map
【公式ホームページ】https://www.ippodo-tea.co.jp/

Written by. オパン

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