嵐山で京料理ランチ♪ 仕出し料理の老舗「矢尾定」が新店舗をオープン!

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京都NEW SPOT 15

 

明治42年(1909)に仕出し店として創業した「矢尾定(やおさだ)」が、この春、嵐山に新しいお店をオープンしました! 今までは仕出しと、定食メニューを中心としたお食事処の展開でしたが、新店舗のジャンルは京料理社長の佐々木定寿さんによると“ライブ感”を大切に、楽しくお食事できるお店を目指したとのこと。いったいどんなお店なのか、早速お伺いしました!

 

 

店内の様子

 

 

カウンター席

 

 

「京料理 矢尾定」は令和2年(2020)4月3日にオープン。渡月橋から歩いて約5分という好立地ながら、観光客で賑わうエリアから少しだけ離れているため、外観は“知る人ぞ知るツウなお店”の雰囲気があります。

「出来立てをすぐに召し上がっていただけるように」という想いもあり、客席はカウンターをメインに採用。また、嵐山の竹林をイメージして、お食事の席には珍しいという“竹”を使ったテーブルにされています。

通常は11席ですが、現在はコロナウイルス対策として席数を減らし、さらにご家族など1グループごとの利用にとどめているそうです。安心してお食事を楽しめる、ありがたいご配慮ですね。

 

 

店内奥には個室もあります

 

 

気になるメニューは・・・!

 

 

お食事は6,600円、8,800円、11,000円の3つの懐石コースがあります。今回は、前菜、煮物椀、造り、強肴(しいざかな)、冷鉢、焼物、ご飯、留椀、ご飯のお供、水物で構成された6,600円のコースをいただきました。

 

 

前菜

 

 

前菜五種盛

 

 

毎月内容が替わり、今回ご紹介するのは8月の献立です。まずは、清涼感あふれる前菜の五種盛。右下のお椀に入ったプチトマトは凍らせてあり、口に含むとシャリシャリとシャーベット状に♪ 見た目だけでなく、調理方法にも夏らしさを採り入れていらっしゃいます。

 

 

調理風景

 

 

カウンター席からは調理風景が拝見できます。「次はどんな料理が出てくるのかな」とワクワクしながら、板前さんの軽やかな包丁さばきを見るのも楽しい時間です。これぞ、カウンター席ならではの醍醐味であり、佐々木社長がおっしゃっていたライブ感のひとつでもあります。

 

 

煮物椀・お造り

 

 

お出汁も美味しい♪

 

 

左は鱧、右はスズキのお造りです

 

 

煮物椀とお造りには、が入っていました。祇園祭を鱧祭と呼ぶように、鱧は夏の京都を代表する食材です。祇園祭の影響もあって7月にもっとも出回りますが、板前さんによると秋に近づくほど脂が乗って美味しさが増すそう。

「旬の食材ですから煮物椀とお造り、2品に採り入れました」と板前さん。鱧は9月の献立にも登場する予定です。

 

 

強肴

 

 

店員さんによる餅つきの様子

 

 

お造りをいただいたあと、「今から餅つきを始めます」と驚きの言葉が飛び込んできました。なんと、杵と臼で本格的な餅つきがスタート。佐々木社長プロデュースによるライブ感あふれる催しです。

希望者は参加可能とあって、私もチャレンジ! しかし、想像以上に杵が重くて、びっくり。見ているだけでも楽しいのですが、体験してみると、いっそう思い出に残ります。ぜひ、皆さまもお食事の際は挑戦してみてください♪

 

 

アツアツの餡がかけられていきます

 

 

お餅の使い方は毎月異なるそうです。8月の献立では“強肴”として、お餅の上に穴子の唐揚げをのせ、さらに明太子の餡をかけるという創作性あふれる逸品に。

 

 

針のりもアクセントに

 

 

フワフワのお餅に、サクサクと軽やかな穴子の唐揚げの食感、そこにトロッとした明太子の餡。3つの食感が織りなすハーモニーが絶妙でした。つきたてのお餅を、プロの技でさらに美味しくいただけるなんて、本当に贅沢。

お食事のお供に、洛中の酒蔵・佐々木酒造より2020年4月に発売されたばかりの純米吟醸「鯉ヶ瀧(こいがたき)」を別途注文しました。京都をはじめ全国の酒蔵より、お食事にあう日本酒をラインアップされています。

 

 

冷鉢

 

 

うずらの卵をかき混ぜて、いただきます

 

 

続いて、鶏ひやむぎの登場です。歯ごたえある奈良県の大和肉鶏の旨味はもちろん、ツルツルとした麺ののど越しが、明太子のパンチの後だからこそ、いっそう美味しく感じられます。懐石料理として飽きさせない工夫が随所に散りばめられているのですね。

 

 

焼物

 

 

鷹峯とうがらし。甘くて美味しいです

 

 

夏の京都は美味しい京野菜がいっぱい。鷹峯とうがらしに、ナスの田楽は京都で馴染み深いメニューです。しかし、それだけではありません。左の大ぶりのナスに対して、右側につつましやかに添えられているのは、なんとイチジクです。

「ナスと同じように、焼いて田楽にすると美味しいんですよ」と板前さん。イチジクのほんのりとした甘みと味噌の相性が良く、「これは家でも挑戦してみたい」と感動しました。

 

 

ご飯・留椀・ご飯のお供

 

 

希望すれば、“おこげ”も入れていただけます

 

 

佐々木社長がこだわったライブ感はご飯にも生かされています。「ここまで食べてきて、すでにお腹いっぱい・・・」と思っていたところに、「ご飯炊きあがりました!」とのご案内。矢尾定ではおくどさんで銀シャリを炊き、できたてを提供していただけます。

炊きたてのご飯を目の前にすると、急に食欲が復活!

 

 

留椀は赤だしのお味噌汁。じゅんさいが入っていました

 

 

ご覧ください、ツヤツヤのご飯を♪ 一粒一粒の主張を感じられ、「これが、お米が立っているということか・・・」と美味しさを噛みしめました。

ご飯のお供として用意されたお漬け物もしっかりとした味付けで、あんなに満腹を感じていたのに、気付けば2杯目に突入! 炊きたてのご飯はお箸が進みますね。

 

 

水物

 

 

甘すぎず、男性にも好評のデザート

 

 

最後にカボチャのプリンをいただきました。デザートまで手の込んだ板前さんの手作りと聞くと、嬉しいですよね。最初から最後まで、たっぷりとプロの味を満喫させていただきました。

京料理をベースにしながらも、洋の食材や調味料を使って創作料理も採り入れることで、メニューの幅を広げられるようにと板前さんはいつも心がけているそうです。お帰りの際には、来月の献立を必ず渡すようにしていらっしゃり、次への楽しみを繋げてくださいます。加えて、思い出に残るライブ感。私の中で何度も足を運びたくなる、お気に入りのお店になりそうです。

※旬の食材を使用するため、献立が異なる場合があります。

■京料理 矢尾定
【営業時間】11:00~17:00
      ※11:00~、13:00~、15:00~の予約制です(2日前までに要予約)。
      ※7名様から夜の貸切営業も可能です。
【定休日】火曜日・水曜日 ※2020年8月17日(月)~20日(木)は夏季休業です。
【電話】075-864-1818
【アクセス】JR山陰本線(嵯峨野線)「嵯峨嵐山駅」から徒歩約7分 Google map
【公式ホームページ】https://www.yaosada.com/kyoryori

 

Written by. シュガー

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