夏の京野菜が美味しい!「京・上賀茂 萬川」のランチ

  • グルメ・スイーツ

宮中への献上品として美味しい食材が集められた京都では、伝統的な野菜づくりにも力が入れられてきました。今も四季折々に旬の京野菜が市場に並びますが、夏といえば賀茂なすがイチ押し。

今回は、賀茂なすの主たる生産地、上賀茂で京野菜づくしのランチコースがいただける「京・上賀茂 萬川」をご紹介します。夏の京野菜でパワーチャージしませんか。

「京・上賀茂 萬川」、美味しさの秘密

  • シイの木の大きなテーブルが印象的

    シイの木の大きなテーブルが印象的

  • 床の間に飾られている絵は、萬川さんの祖父が描いたもの

    床の間に飾られている絵は、萬川さんの祖父が描いたもの

  • 外観

    外観

「京・上賀茂 萬川」は店主の萬川淳一さんが、上賀茂橋の東詰にある住居を改装して1990年にオープンしたお店。幼い頃より、おばあ様が作る京野菜を使った献立に親しみ、自然と料理の道に進まれたそうです。

お店のポイントは、なんといっても新鮮な京野菜。昔から農家や漬物屋が多い上賀茂で生まれ育った萬川さんには、馴染みの生産者がたくさんいるそうです。また、京都府下の生産者との交流も深めながら、常に美味しいものへのアンテナを張り巡らしていらっしゃいます。

京野菜たっぷりのランチコース 3,500円~

  • 右:「おばんざい盛り合わせ」、左:「京みず菜とわさび菜のサラダ」

    右:「おばんざい盛り合わせ」、左:「京みず菜とわさび菜のサラダ」

  • 産地と生産者が書かれたメニュー

    産地と生産者が書かれたメニュー

現在、お昼のお食事は約7品で構成されるコースのみ。メニュー表には産地と生産者が書かれているのですが、仕入れ状況によって変わるため、なんと毎日更新しているそうです。
 
一皿目の「おばんざいの盛り合わせ」ひとつとっても、「京田辺・南さんのこいもの炊いたん」「亀岡・木村さんの赤万願寺とうがらしとおじゃこの炊いたん」「亀岡・木内さんの山科とうがらしとおじゃこの炊いたん」といったように細やかに記されていて、生産者へのリスペクトが感じられます。同時に料理をいただく側も安心感がありますよね。

「万願寺とうがらしのあぶり焼き食べ比べ」

「万願寺とうがらしのあぶり焼き食べ比べ」

賀茂なすとともに、万願寺とうがらしも夏が旬。焼き魚を彷彿とさせる立派な姿に驚いてしまいましたが、時にはもっと大きな万願寺とうがらしを入荷することもあるそうです。
 
食べてみると肉厚でジューシー! あぶった万願寺とうがらしに鰹節と醤油をかけていただくシンプルな料理は、素材の良さがぐんと引き立ちます。

「白みそ仕立て豆乳」

「白みそ仕立て豆乳」

萬川さんのオリジナリティが光る一品も。白味噌仕立ての豆乳に、パプリカのパウダーを使ってラテアート風にアレンジ。あっさりとした優しい味わいに、食欲が増します。

お好みの賀茂なすをチョイスして

  • 選ぶ賀茂なすによってコースの値段が変わります

    選ぶ賀茂なすによってコースの値段が変わります

  • 「京賀茂なす」の文字の上に、上賀茂神社のご神紋「二葉葵」が入っています

    「京賀茂なす」の文字の上に、上賀茂神社のご神紋「二葉葵」が入っています

いよいよ、メインディッシュ「賀茂なすの田楽」の登場です。ぷっくりとしたフォルムの賀茂なすに、田楽はうってつけ。期待は高まるばかりですが、さらにワクワクする仕掛けがあります。
 
「京・上賀茂 萬川」では“毎日が品評会”と題して、産地や生産者が異なる2~3種類の賀茂なすから、好きなものを選べるようになっているのです!
 
なかでも6月から7月末に仕入れられる「京賀茂なす」は一番人気。じつは、上賀茂神社の境内にある畑で採取された種を使い、上賀茂でのみ栽培されています。上賀茂には生産者が多く、ほかの品種も例年9月頃まで収穫され、亀岡産は10月頃まで出回ります。

右が上賀茂産、左が綾部産

右が上賀茂産、左が綾部産

今回は上賀茂の玉田農園さんと、綾部の京都ブランド認定農家の山崎さんが作られた賀茂なすを選びました。
 
賀茂なすは、しっかりと実が詰まっていて煮崩れしにくく田楽に適しているという特徴があるのですが、食べ比べてみると、詰まった実のなかにも食感の違いが! 味の濃厚さも異なり、産地で食べる楽しみを感じられました。複数人で訪れるなら食べ比べるのがおすすめです♪
  • 「京山科なすのやきびたし」

    「京山科なすのやきびたし」

  • 「お漬物と炊き込みごはん」

    「お漬物と炊き込みごはん」

なすのおひたし、まいたけの入った炊き込みご飯と、最後まで大満足の内容。「これほど野菜を食べたのはいつぶりだろう」と思うほど、まさに野菜が主役のコースでした。

「旬の京野菜と京都ポークの角煮あんかけ」

「旬の京野菜と京都ポークの角煮あんかけ」

ちょっとお肉も食べたいな… という方には、別メニューもありますのでご安心を。じっくりと煮込んだ角煮に、万願寺とうがらしや「京夏ずきん」と呼ばれる枝豆を添えた一皿。予約時に伝えれば、「賀茂なすの田楽」から変更、もしくは追加できます。
 
コースはゆっくり食べて2時間ほど。一年を通してさまざまな旬の京野菜が生産者から直接届くため、季節ごとに楽しみの尽きないお店です。
 
■京・上賀茂 萬川
【営業時間】12:00~15:00、18:00~22:00
      ※前々日の午前中までにWEBから要予約
【定休日】木曜日
【電話】075-781-6551
【アクセス】市バス「上賀茂菖蒲園町」バス停からすぐ Google map
【公式ホームページ】https://mankawa.jp/
※掲載内容は2024年8月9日時点の情報です。最新情報は掲載先へご確認ください。

Written by. 「そう京」編集部

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