開創1150年! 王朝文化を伝える「旧嵯峨御所 大本山 大覚寺」見どころガイド

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宸殿『牡丹図』

宸殿『牡丹図』

平安貴族たちに愛された、風光明媚な嵐山・嵯峨野。この地にたたずむ歴史ある社寺のひとつ、旧嵯峨御所 大本山 大覚寺(以下、大覚寺)が、今年(2026)の春、開創1150年を迎えました。今回は改めて知りたい、雅な王朝文化を伝える門跡寺院の見どころをご紹介します。秋のおすすめ情報や話題のおみくじの詳細もお届けしますので、ぜひ、最後までご覧ください。

1150年の歴史を刻む、古刹・大覚寺

宸殿

宸殿

大覚寺は、真言宗大覚寺派の本山。平安初期に建立された嵯峨天皇の離宮嵯峨院を前身とし、貞観18年(876)に清和天皇から寺号「大覚寺」を賜り開創。離宮が寺院に改められてから、今年で1150年を迎えました。明治初期まで代々天皇または皇族の方が門跡(住職)を務めた格式ある門跡寺院で、境内に並ぶ御所風の建物が雅やかです。そのたたずまいから時代劇や映画のロケ地にたびたび採り上げられ、作品をご覧になった方も多いかもしれません。

<お堂エリア>

  • 江戸初期に御所から移築されたという式台玄関

    江戸初期に御所から移築されたという式台玄関

  • いけばな作品 ※季節で異なります

    いけばな作品 ※季節で異なります

境内は広く、拝観は「お堂エリア」と「大沢池エリア」に分かれます。
まずは、式台玄関に向かって左側にある参拝口から「お堂エリア」へ。「いけばな嵯峨御流」発祥の地でもあり、参拝口前では、季節のいけばな作品が迎えてくれます。お花を前にすると、心が和みますね。

  • 村雨の廊下

    村雨の廊下

  • 心経前殿(御影堂)

    心経前殿(御影堂)

宸殿、心経前殿(御影堂)、安井堂(御霊殿)、五大堂(本堂)の諸堂は回廊で結ばれているため、雨の日の拝観も安心。夏の暑い陽射しも遮ってくれます。宸殿と心経前殿を結ぶ回廊は、柱を雨、折れ曲がる廊下を雷に見立て「村雨の廊下」と呼ばれています。歩いてみると天井がやや低く感じますが、これは高貴な方が通られる際の防犯のため、刀や槍を振り上げられないように天井を低くしているそうです。

宸殿を彩る華やかな障壁画

  • 『牡丹図』

    『牡丹図』

  • 『紅梅図』

    『紅梅図』

  • 襖の引手

    襖の引手

諸堂のなかで特に目を引くのが宸殿。後水尾天皇の中宮であった東福門院の女御御殿を移築した建物で、国の重要文化財に指定されています。室内は狩野山楽筆の障壁画『牡丹図』や『紅梅図』に彩られ、女御御殿らしい華やかな空間。「牡丹の間」は折上小組格天井となり、格式の高さが窺えます。襖の引手は、中心に徳川家の「三つ葉葵紋」、周りに皇室を象徴する菊の花があしらわれ、まさに公武合体を表すようなデザインが見どころです。
※『牡丹図』『紅梅図』は複製です
  • 宸殿 廊下

    宸殿 廊下

  • 蔀戸にとまる蝉

    蔀戸にとまる蝉

廊下から室内の障壁画を鑑賞したら、ぜひ、上をご覧ください。蔀戸(しとみど)の留金になんと黄金色の蝉が! 諸説ありますが、蝉は殺生をしない清浄な生き物であり、仏教の象徴として飾られているそうです。その数、18匹。形・模様はすべて異なりますので、見比べてみてはいかがでしょう。

ここで嬉しい情報をお届け!
後水尾天皇が二条城へ行幸した「寛永行幸」から400年を迎える今年。記念イヤーにちなみ、京都各地で特別展やイベントが開催されていますが、この秋、大覚寺では「宸殿内部特別拝観」が行われることになりました。普段は廊下からの鑑賞となる「牡丹の間」へ特別に入室し、『牡丹図』や引手などを間近でご覧いただけます。鑑賞はもちろん東福門院が暮らした部屋に入室すること自体、滅多にない機会です。心ゆくまで、じっくりお楽しみください。

■寛永行幸400年記念「宸殿内部特別拝観」
【日程】2026年10月9日(金)~12月7日(月)
    9:00~16:50(受付終了16:30)

秋季名宝展も「寛永」に注目!

五大明王像(重文)

五大明王像(重文)

「宸殿内部特別拝観」期間中、霊宝館では恒例の秋季名宝展が行われます。貞観18年の開創から1150年、そして寛永行幸400年にちなみ、テーマは「貞観~寛永」。大覚寺の御本尊・五大明王像をはじめ、宸殿の『松鶴図』(重文)など、貴重な寺宝が一堂に会します。

■秋季名宝展
【日程】2026年10月9日(金)~12月7日(月)
    9:00~17:00(受付終了16:30)
【料金】500円(別途拝観料800円要)

<大沢池エリア>

  • 大沢池

    大沢池

  • 五大堂

    五大堂

諸堂東側には大沢池が広がります。「お堂エリア」の五大堂横にある共通参拝口から「大沢池エリア」へ入場できます。嵯峨天皇が離宮造営にあたり、唐(中国)の洞庭湖をモデルに造られたという大沢池。日本最古の人工林泉庭園と伝わり、国の名勝に指定されています。
  • 心経宝塔

    心経宝塔

  • 紅葉シーズンも美しい

    紅葉シーズンも美しい

  • 蓮が浮かぶ大沢池

    蓮が浮かぶ大沢池

周囲は約1キロ、ゆっくり歩いて30分ほど。四季折々の風景はもちろん、名古曽の滝跡や石仏群、詠碑などもあり、歴史散策にぴったりのコースです。
池のほとりでは、朱塗りの心経宝塔が存在感を放っています。じつは、昭和42年(1967)建立という大覚寺の歴史のなかでは新しい建物ですが、古くからこの地にあったかのよう。嵯峨野の風景に溶け込み、桜や紅葉の時季には、心経宝塔をフレームに入れると絵はがきのような美しい一枚が撮影できます。

「観月の夕べ」でお月見を

大沢池は日本三大名月鑑賞池のひとつ。嵯峨天皇は大沢池に龍頭鷁首(りゅうとうげきしゅ)舟を浮かべお月見を楽しまれたと伝わり、例年、中秋の名月の頃に「観月の夕べ」が行われます。

今年の龍頭鷁首舟の乗船「特別チケット」の販売は終了していますが、池に浮かぶ様子を眺めるのも風流です。26日(土)には佐藤和哉氏による篠笛の奉納演奏がありますので、耳を傾けながら、往時に思いを馳せてお月見を楽しんでみませんか。

■観月の夕べ
【日程】2026年9月25日(金)~27日(日)
    17:30~21:00(受付終了20:30)
【料金】700円

お守みくじ「野うさぎ」が可愛すぎる!

  • 大沢池を背景に、みんなでハイポーズ!

    大沢池を背景に、みんなでハイポーズ!

  • 後ろ姿も可愛い

    後ろ姿も可愛い

  • チラッとのぞく(?!)野うさぎさん

    チラッとのぞく(?!)野うさぎさん

  • 人気を受け、授与所に「野うさぎ」コーナーができました

    人気を受け、授与所に「野うさぎ」コーナーができました

最後に拝観時にチェックしたい授与品・御朱印情報をお届けしましょう。

いま大注目なのが、お守みくじ「野うさぎ」(500円)。正寝殿の『野兎図』をモチーフにしたおみくじで、作品にあわせて模様を表現した5種類があります。何よりポーズが可愛らしく、6月末に登場後、瞬く間にSNSで話題となりました。手作りで表情が微妙に異なるため、お気に入りを選んでみてくださいね。うさぎは縁起の良い動物とされ、部屋に飾ると幸運をもたらしてくれるかも♪

正寝殿『野兎図』

正寝殿『野兎図』

「野うさぎ」を拝受したら『野兎図』を拝見したいところですが、正寝殿は通常非公開のためご覧いただけません。そこでこの秋、先ほどご紹介した秋季名宝展で、急遽、実物の公開が決定! 可愛らしいうさぎさんを愛でる貴重な機会をお見逃しなく。
  • 「寺号勅許(開創)1150年 記念御朱印-鷁首舟-」1,200円   

    「寺号勅許(開創)1150年 記念御朱印-鷁首舟-」1,200円   

  • 「寺号勅許(開創)1150年 記念御朱印-心経殿-」1,500円

    「寺号勅許(開創)1150年 記念御朱印-心経殿-」1,500円

御朱印のおすすめは、開創1150年を記念した切り絵御朱印。
2026年に向け整備が進められた建物などを採り入れ、散華に見立てた切り絵御朱印です。第1弾「五社明神」、第2弾「名古曽橋」、第3段「護摩堂」に続き、8月から第4弾「鷁首舟」の授与がスタート。モミジがあしらわれ、これから迎える秋が楽しみになるデザインです。また、嵯峨天皇ゆかりの勅封心経殿を切り絵で表現した御朱印もあります。記念御朱印は数量限定となりますので、参拝の折にぜひお受けください。

※お守みくじ「野うさぎ」、「寺号勅許(開創)1150年 記念御朱印-鷁首舟-(-心経殿-)」は五大堂の授与所で頒布されています

■旧嵯峨御所 大本山 大覚寺
【拝観時間】9:00~17:00(受付終了16:30)
【拝観料】お堂エリア800円、大沢池エリア500円
【アクセス】市バス「大覚寺」バス停から徒歩すぐ、JR山陰本線(嵯峨野線)「嵯峨嵐山駅」から徒歩約20分 Google map
【公式ホームページ】https://www.daikakuji.or.jp/
【公式Facebook】https://www.facebook.com/daikakuji
【公式X】https://x.com/kyoto_daikakuji
【公式Instagram】https://www.instagram.com/daikakuji_official/
※掲載内容は2026年9月9日時点の情報です。最新情報は掲載先へご確認ください。

Written by. 「そう京」編集部

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