京都の街を囲む山々に火が灯り、ご先祖様の霊を静かにお送りする「五山の送り火」。人とのつながり、命の大切さに想いが募る今だからこそ、送り火の夜はお寺で手を合わせませんか。嵐山の法輪寺で特別なひとときをお届けします。

まずは、ご住職の藤本 高仝さんのご案内で、京都市内を見渡せる舞台より五山の位置関係を把握しましょう。さらに、お寺を知る時間もたっぷりと。重要文化財の仏像を祀る収蔵庫の特別拝観、桃山時代に描かれた『法輪寺参詣曼荼羅』の特別鑑賞など、知識欲が刺激される内容です。

夜の帳がおりたら、ご住職より先祖供養の大切さについてお話を聴き、勤行に臨みましょう。薄明かりの本堂に響きわたるご住職の読経は、心が洗われるようです。皆さまには、戦国武将の前田利家が寄進したという大変貴重な御前立ちに間近でお参りいただきます。

いよいよ点火の際は、舞台の最前列へご案内。遠くに「右大文字」、間近に「鳥居形」が灯ります。「鳥居形」は霊が帰っていく場所とされるだけに、身近にご先祖様を感じられるかもしれません。

この機会に京都の伝統行事を深く学び、体感してみませんか。