1924年、アンドレ・ブルトンは『シュルレアリスム宣言』を発表し、20世紀の芸術、思想、文化に広範な影響をおよぼしたシュルレアリスム運動が創始されました。それらの思想は日本にも紹介され、大きな注目を集めました。古賀春江など二科会の画家やフランス帰りの福沢一郎などにより、日本でもシュルレアリスムの影響を受けた絵画が制作されましたが、日中戦争に始まる戦争の時代においてシュルレアリスムは危険思想とみなされ、画家たちは自由な制作や発表の機会を奪われてしまいます。彼らは発表を続けるため、シュルレアリスム風の作品の発表を取り下げ、許される範囲での制作の道を模索します。そして、戦後生きることの困難と向き合った彼らは、描くことを通して人間や社会と対峙し続けました。本展は『シュルレアリスム宣言』の発表から100年を記念して、日本各地でシュルレアリスムがどのように紹介、解釈され、展開していったのかを絵画やデッサンをはじめとする作品や資料から読み解くことで、20世紀最大の美術運動「シュルレアリスム」が日本の美術史におよぼした影響を紹介します。
- 日程
- 2023年12月16日(土)~ 2024年2月4日(日)
10:00~19:30(受付終了19:00)
- 料金
- 500円
- 場所
- 京都文化博物館 4階展示室
- 電話
- 075-222-0888
- 休館日
- 月曜日(祝日の場合は翌日)、12月28日~1月3日