京都ではじめる、御朱印めぐり

社寺参りをさらに大切なひとときに深めてくれる「御朱印」。参拝の際に拝受する一体(一枚)は、幅広い世代から注目を集めています。そもそも御朱印とは何でしょう? シンプルなものから華やかなものまで、それぞれに込められた意味を知り、授かる魅力をお届けします。歴史あるここ京都から御朱印めぐり、はじめてみませんか。

※記事で登場する御朱印は過去の一例です。期間限定の御朱印は、授与を終了している場合があります。
※御朱印には、御朱印帳に直接書いていただく「直書き」と、あらかじめ書かれた「書き置き」があります。


“縁”がつながる御朱印

御朱印とは、寺院に参拝し“写経を納めた証”として授与された「納経印」にはじまるとされます。江戸時代を迎えると西国三十三所観音巡礼や四国八十八ヶ所霊場などの巡礼ブームが起こり、“参拝の証”として拝受できるものに変化。やがて神社にも広がり、現在では多彩なデザインの御朱印が登場するようになりました。その一体(一枚)に様々な“縁”が込められているのも御朱印の魅力です。

神仏とご縁を結ぶ

御朱印は、社寺にお参りし神仏とご縁を結んだ証。記念スタンプではなく、“神仏の分身”ともいえるありがたいものです。お参りのひとときに思いを馳せ、感謝の気持ちを持って拝受しましょう。

書き手とのご縁

僧侶や神職、職員の方などが、あなたの御朱印帳に心を込めて御朱印を書いてくださいます。書き手によって異なる、書体や押印の位置の個性も一期一会。その方とのご縁を大切にしましょう。
※社寺によって「書き置き」のみの場合もあります。

旅のご縁を振り返る

御朱印帳を見返せば、これまでめぐった神仏とのご縁を振り返ることができます。歳時や境内に咲く季節の花などを取り入れた「期間限定御朱印」もあり、旅の思い出がさらによみがえることでしょう。


はじめての方へ。御朱印のいただき方

これから御朱印めぐりをはじめる方に向け、2026年「そうだ 京都、行こう。」秋キャンペーン地・毘沙門堂門跡を舞台に御朱印のいただき方をレポートします。マナーや注意事項に気を付けて、ぜひ、お参りください。

山科の古刹「毘沙門堂門跡」

大宝3年(703)、文武天皇の勅願によって開かれた毘沙門堂門跡。格式ある天台宗京都五箇室門跡のひとつに数えられ、徳川家寄進による本殿や唐門、後西天皇の旧殿を賜った宸殿などの貴重な建物が並びます。御本尊は、伝教大師最澄の自作と伝わる毘沙門天。勝負運や商売繁盛などのご利益があるとされます。春は樹齢約150年のしだれ桜が咲き誇り、秋には紅葉が境内を真紅に染め上げます。なかでも総門へ続く勅使坂を包み込む“紅葉アーチ”は息を呑む美しさ。

御朱印は、直書きの「毘沙門天王」「不動尊」「高台弁財天」のほか、四季折々のモチーフをあしらった書き置きを多く用意されています。

  • 門前で一礼して境内へ入ります
  • 御朱印は“参拝の証”です。はじめに御本尊「毘沙門天王(秘仏)」を祀る本殿へお参りしましょう
  • 参拝・諸堂拝観を終えたら御朱印所へ
  • 希望の御朱印を伝え、書いていただきたいページを開き両手で御朱印帳を渡します。帳面が上下反対になっていないかご注意を
  • 書かれている間は話しかけることなく、心静かに待ちましょう
  • 御朱印代は300~500円程度が一般的。あらかじめ小銭を準備しておく心遣いを大切に
  • 「毘沙門天王」の御朱印をいただきました! ご希望の方には“季節の印”を押してくださり、夏は涼しげな金魚と水紋でした
  • 御朱印帳をお忘れの場合は「書き置き」を拝受できます。写真は秋限定の「紅葉舞秋風」
  • 御朱印所では箔押しした上品なオリジナル御朱印帳を用意されています。毘沙門堂から御朱印めぐりを始めてみませんか

※桜や紅葉など混雑する時季は、先に御朱印帳を預け、参拝後に受け取る場合もあります。お参りの際に各社寺の受付で確認しましょう。


御朱印を紐解く

ひとくちに御朱印といっても様々。すべて同じではなく、墨書の文字や押印は社寺によって異なります。お寺の場合、御朱印の中央に御本尊やお堂、左下にお寺の名称を書かれるのが一般的で、庭園やお寺を開いた僧侶などの名前が書かれることもあります。

【三千院】

御本尊・薬師如来や金色不動尊など、さまざまな仏像を祀る三千院。往生極楽院には柔和なお顔が美しい阿弥陀三尊坐像(国宝)が安置されています。御朱印には「弥陀三尊」と書かれ、中心に三尊を表す梵字を押印。その姿を写した「御影(みえい)札」も拝受し重ねれば、日々、仏様を身近に感じられるはずです。

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【東福寺】

奈良の東大寺と興福寺になぞらえ建立され、紅葉名所として有名な東福寺。「大佛寶殿」は、約15メートルを誇る御本尊を安置していた建物の名称です。明治に焼失し建物は現存しませんが、御朱印からその歴史に触れることができます。上部に寺紋の「九條家下がり松」を押印、秋には期間限定でモミジのモチーフも押されます。

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【六角堂[頂法寺]】

霊場巡礼の寺院では、由緒や仏教の教えを和歌にした「御詠歌」の御朱印があります。西国三十三所観音霊場の札所 六角堂の御詠歌は「わが思ふ 心のうちは 六つの角 ただ円かれと 祈るなりけり」。「六つの角=五感と心から生じる六欲」を捨て、心身が清らかになることを願う歌で、中央には御本尊のご宝印が押されています。

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あの日、あの時、あの社寺で。思い出が深まる「限定御朱印」

その期間にしか拝受できない「限定御朱印」も人気です。境内を彩る花々や桜、紅葉の季節、お祭りや特別公開などの歳時にあわせて登場するため、お参りがさらに思い出深くなるはず。見返すと、大切なひとときの記憶がよみがえってくることでしょう。
※社寺によって異なりますが、限定御朱印は書き置きのみの場合が多いです。

【藤森神社】

~ “紫陽花と馬”にまつわる御朱印 ~

“勝運と馬の社”で知られる藤森神社。紫陽花の名所でもあり、約3,500株の花々が咲き誇る時季には紫陽花をモチーフにした特別御朱印を拝受できます。午年の2026年はこれまでのデザインを一新し、紫陽花と馬を組み合わせた華やかな2種が登場。例年以上に多くの参拝者が紫陽花の思い出に手にされたそうです。競馬関係者や馬を愛する人々の集い「シンシン祭」が行われる11月は左馬朱印を授与(2026年は午年のため、通年授与)。「馬」の鏡文字は縁起が良いとされ、こちらも例年人気の御朱印です。
※紫陽花御朱印、左馬朱印は書き置きのみ


気分も晴れ晴れ「雨の日」の御朱印

【東福寺 勝林寺】

四季折々に様々な御朱印を展開する勝林寺で、2022年頃から始められたのは「雨の日」限定の御朱印。「雨の日の憂鬱な気持ちが晴れますように」との思いを込め、ご住職が選ぶ雨にまつわる言葉と雨景色を組み合わせています。書き置きが中心ですが、ご住職と対面し書いていただける「手書き御朱印」の日を設けられているのが嬉しい。日時や拝受の方法などは随時公式Xに投稿されますので、チェックしてお参りしましょう。

涼やかな音色を感じる「風鈴まつり」の御朱印

【正寿院】

自然豊かな宇治田原町に位置する正寿院の御朱印は、優しいタッチで描かれるイラストが魅力。夏の風物詩「風鈴まつり」では約2,000個の風鈴が境内を彩り、期間中、御本尊・十一面観世音の御朱印には風鈴のモチーフが押されます。さらに、月替わりの「ちぎり絵御朱印」(書き置きのみ、写真右上)のテーマも風鈴に。ちぎり絵のデザインは繊細な手作業のため、数量限定というのも納得です。手にすれば、涼やかな音色を思い出させてくれそうです。

暮らしの学びに。月替わり「禅語御朱印」

【妙心寺 桂春院】

妙心寺の塔頭 桂春院で注目したいのが、禅寺ならではの「禅語御朱印」。お寺の方の手作りハンコで描く季節の風景に、ご住職選定による禅語をあわせた月替わりの御朱印です。コロナ禍で始められ、驚くことに同じ内容のものはなく60種以上を授与されてきたのだとか。例えば2026年7月の禅語は「水廣則魚遊」。お参りすると意味も教えていただけますので、暮らしの学びにもなります。御朱印帳は拝観受付時に預け、お帰りの際にお受け取りください。


まるでアート?! 進化する御朱印

2010年代後半以降、御朱印はさらに進化中。「切り絵」「刺繍」から、フィルムシートの「クリア御朱印」、暗闇で光る「光御朱印」まで多様な広がりを見せ、御朱印ファンを魅了しています。

仁和寺

世界遺産・仁和寺のおすすめは「切り絵御朱印」。お寺を象徴する建築に季節の風景を組み合わせた繊細な切り絵が美しく、じっくり見入ってしまうことでしょう。季節限定となり、これまでに数多くの切り絵御朱印が登場しました。お寺を創建した宇多天皇が可愛がっていたという逸話にちなむ、黒猫のイラスト御朱印も人気上昇中。「仁和寺」の文字は15匹の黒猫で表現されています。

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柳谷観音 楊谷寺

京都西山三山のひとつ柳谷観音 楊谷寺。四季折々の花手水とともに知られるようになったのが、華やかな御朱印の数々です。毎月17日のご縁日には珍しい「押し花朱印つくり」(事前申し込み制)を行われています。月替わりの言葉に季節の草花をあしらえば、“私だけの御朱印”が完成。人気企画ですので、旅の予定が決まればお早めにお申込みください。

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御朱印帳を旅のお供に

御朱印めぐりには「御朱印帳」が欠かせません。社寺の授与所はもちろん、最近では街中のショップでも見かけるようになりました。表紙のデザインや素材は多種多様ですので、お気に入りの一冊をみつけて御朱印めぐりをはじめましょう。御朱印帳袋や栞、ゴムバンドなどの小物をプラスするとさらに便利です。

【建仁寺】

建仁寺といえば俵屋宗達の傑作『風神雷神図屏風』(国宝)が伝わる禅寺として有名で、御朱印帳のデザインのひとつに採用されています。表裏の表紙をあわせれば、名画が飛び出してきたかのよう。御朱印帳を見返すたび、その迫力に浸ることができます。

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【因幡堂 平等寺】

「がん封じのお薬師さま」として信仰を集める因幡堂 平等寺では、動物をモチーフにした授与品が人気です。ネコやイヌの御朱印帳は、思わず笑みがこぼれるキュートなデザイン。境内では、寺猫「チョビちゃん」と「ゴマちゃん」が暮らしています。

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【プティ・タ・プティ】

京都発のテキスタイルブランド。御朱印帳は、京都で育った2人のデザイナーの記憶に残る、山並みと鴨川の流れ、広沢池に咲くレンゲなどの風景をイメージしたおしゃれな一冊です。中面は上質の和紙で滲みにくく、嬉しいゴムバンド付き。

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MY御朱印帳をつくってみませんか?

【紙TO和】

他の人とは一味違う、こだわりの御朱印帳をお探しなら、オリジナルの一冊をつくってみませんか。和紙専門店が営む「紙TO和」では、友禅和紙からお好みのデザインを選び、御朱印帳づくりを体験できます。モダンな花柄や可愛らしい動物など約100種というデザインの豊富さも魅力。少人数制での丁寧なサポートもあり、45分ほどで完成します。アクセスの良い地下鉄「烏丸御池駅」から徒歩圏内にお店を構え、完成後、すぐに御朱印めぐりをスタートできますよ。
⇒「そう京」編集部の“MY御朱印帳”づくり体験レポートはこちら


京都ではじめる、御朱印めぐりマップ

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御朱印を楽しむなら 「EX旅先予約」のチェックもお忘れなく。JR東海では数年前より京都の社寺と企画し、これまでに切り絵や刺繍、ドクターイエローなど、様々なデザインの“コラボ御朱印”が登場しました。季節限定プランもありますので、ぜひ事前にEX旅先予約サイトの「御朱印プラン」をご覧ください。

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※写真・イラストはイメージです。
※掲載内容は2026年10月19日時点の情報です。企画・イベントの開催時期や内容は予告なく変更となる可能性がございます。