仕事に家事にあれこれ頑張った一週間。週末はゆっくり休みたいけれど、お出かけだって楽しみたい。そんな欲張りな気持ちを叶えるのが京都女子旅。歴史ある街並みが非日常へと誘い、心身ともに日頃の疲れを癒してくれます。好きなものを味わい思いのままに街を巡る、自分のためのご褒美時間。大人数で盛り上がるのも良いですが、たまには親しい友だちや母娘で、ゆったりと贅沢な時間を過ごすのはいかがでしょうか。京都の魅力がつまった癒しの女子旅へとご案内いたします。
とことん癒される、京都女子旅のすすめ。
身体がよころぶ朝食に癒される
女子旅のスタートは、身体にやさしい朝食から。京都と言えば和食をイメージしがちですが、中華粥からカレーまで、さまざまなお店が朝から営業しています。京食材をふんだんに使った料理でエネルギーをチャージ。その土地のものを食べれば、あちこち動き回りたい一日もきっと元気に過ごせるはず。栄養いっぱいの朝食で朝の身体を目覚めさせて、早朝から活動すれば旅がもっと有意義に。
住むように街を歩いて癒される
「まるたけえびすにおしおいけ〜」と京都の通り名を歌う「丸竹夷」をご存知ですか。今でも口ずさむ人がいるほど、京都人に馴染み深い「わらべ歌」です。平安京の面影を残す京都の街はコンパクト。急な坂道が少ない盆地のため、碁盤の目に沿って歩いて巡るのもおすすめです。鴨川や京都御苑、下鴨神社など街中にも豊かな自然がたくさん。住むように歩く、気ままな女子旅へ出かけませんか。
心やすらぐ多様なお茶に癒される
女子旅に欠かせないのがお茶の時間。京都といえば抹茶を思い浮かべる人が多いかもしれませんが、今では煎茶をはじめ中国茶や紅茶など多様なお茶の専門店が揃います。鎌倉時代、寺院を中心にはじまった喫茶文化。少しずつ姿を変えて今日に至るまで京都の人々に親しまれてきました。時代は変わってもお茶を楽しむ思いは同じ。お茶が日頃の喧騒を忘れさせ、穏やかな気持ちにしてくれます。
京都が育む自然の恵を朝のエネルギーに。
〜 「おくどさん」で炊いたお米と出汁の旨みを体感する 〜
【出汁と米 MUKU Arashiyama】
朝露を思わせるライト輝く店内で、コース仕立ての朝食に舌鼓。店名の「無垢」をコンセプトに余計な手を加えていない食材や京野菜をたっぷりと。まずは京都産さわら節としじみからとった「お迎えだし」から。奥深い味わいが朝の身体に染み渡ります。野菜出汁で蒸した旬野菜や、まぐろ節と利尻昆布を合わせただし巻き玉子など多種多様な出汁料理の数々。コの字カウンターから調理風景を眺めるのも楽しみのひとつです。なかでも目を引くのは、大きな「おくどさん」。お米の5つ星マイスターが料理に合わせて選んだ福井県産「ひとめぼれ」が羽釜で炊きあがります。最後は自分で出汁をドリップする「鯛茶漬け」で締めを。有意義な一日のはじまりです。
※13歳未満の方の入店はできません。※お一人さま1コース制です。
心と身体がととのう、お出汁のパワー。
京料理に欠かせない和食の基本、お出汁。昆布のグルタミン酸や鰹節のイノシン酸など、旨み成分であるさまざまなアミノ酸が含まれており、心身ともに健康面で役立つとされています。たくさん摂取するのが難しい食材もお出汁なら手軽に。旨みと栄養がぎゅっと凝縮されています。
〜 他にもある、おすすめの優しい朝食 〜
心と身体に染みわたる、あたたかいお粥【富小路粥店】
創業80年以上のおばんざい店「御料理めなみ」が手がけるお粥専門店。定番の「中華とり粥」をはじめ滋味深い4種類のお粥が選べます。ぜひ、人気の「おばんざい」も合わせて注文を。いずれもテイクアウト可能で、朝7時から営業。あたたかく消化が良いお粥は、一日をフル活用したい日にぴったりです。
色とりどりの和菓子のような「つまみ寿し」【花梓侘 (かしわい)】
和菓子から着想を得た「つまみ寿し」は、可愛らしい一口サイズ。蓋を開けて思わず感動の声が上がるほど見た目も華やかです。季節によって入れ替わる寿司ネタは、漬けマグロや鯛の昆布締めのほか、湯葉や生麩、しば漬けといった京都らしい食材も。数は10貫と15貫の2種類、朝のお腹と相談を。
お茶漬け感覚でさらりといただく朝カレー【SPICE GATE】
スパイス専門店が手がける朝カレーは、あっさり軽やか「京風スパイス朝定食」。「祇園 北川半兵衛」の煎茶で炊いたバスマティライスでさっぱりと。千枚漬けやアサリの佃煮など、スパイスで仕上げた和の副菜が食欲をそそります。最後は出汁が効いたスープをかけ、さらりとお茶漬け感覚で召し上がれ。
じっくり歩いて感じる名所の良さ。
〜 世界遺産「下鴨神社」の森でリフレッシュ 〜
【 糺(ただす)の森】
糺の森は、縄文時代から生きる貴重な原生林。下鴨神社境内にあり、5月の「騎射流鏑馬神事」や「葵祭」、8月の「下鴨納涼古本まつり」で知られる場所ですが、普段は神社を参拝する人たちを静かに迎え入れてくれます。森には「みたらし祭」で知られる「御手洗社」から湧き出る「瀬見の小川」が流れ、ホタルやハグロトンボなど街では珍しい生き物たちも。たくさんの虫を目当てにアオバズクやキツツキなど、鳥たちも集まります。紅葉は少し遅めの12月が見頃。あまり知られていませんが、春には枝垂れ桜、6月には紫陽花が見られます。「源氏物語」や「枕草子」にも登場する歴史深い森。平安時代の人々に思いを馳せて歩いてみてはいかがですか。