京をさがして「ろーじ(路地)」に迷い込む

京をさがして「ろーじ(路地)」に迷い込む京をさがして「ろーじ(路地)」に迷い込む

“京都らしい風景”と聞いて、町家に沿って続く「路地」を思い浮かべる人は多いのではないでしょうか。京都の歴史に深い関わりがあり、京都の街になくてはならない路地。もともとは人々の生活のために誕生した路地ですが、近年は京都らしいロケーションとして観光客にも注目を集めるようになり、路地にひっそり店を構える人気店も増えました。人々の暮らしが息づきながらも、新しい魅力に満ちた路地を巡って、王道とはひと味違う京都を探してみませんか。

新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、京都旅行をご検討の際は、政府およびお住まいの都道府県と京都府の要請をご確認ください。京都にお越しの際は、マスクの着用・手指のアルコール消毒など、感染拡大防止の徹底にご協力をお願いいたします。日々、状況は変化しておりますので、事前に最新情報をご確認ください。 JR東海の「新型コロナウイルス感染症対策に関する取組み」は、こちら

京都の歴史と「ろーじ」のはじまり

京都で「ろーじ」と呼ばれる細い通り、路地。街を歩けば、いたるところに見つかるこの路地の始まりは、平安時代にまでさかのぼります。平城京から平安京へ都が遷される際、京都では中国の都をモチーフに、都市計画「条坊制」が採用されました。大内裏と羅城門を結ぶ朱雀大路を南北に通し、そこを境として左京・右京を配置。東西南北に、大路・小路と呼ばれる通りを張り巡らせることで、碁盤の目のように区分けされた町並みが生まれたのです。
そして、通りに囲まれた区画の中心部に入るために作られた道こそが「路地」。次第に、区画の中心部へと続くこの路地にも、住居や店が建つようになり、人々の生活の場所として定着していきました。今や、京都を象徴する風景の一つとなった路地。人がすれ違うのもやっと、というものから、車が通行できるものまで、その風情は実にさまざまです。そして、そのほとんどが生活のために誕生した場所とあって、路地を歩けば、人々の暮らしが息づく、普段の京都に出合うことができるかもしれません。



路地の種類あれこれ

ひと口に路地といっても、実はその種類によっていくつかの呼び方があります。名前を知っておけば、路地の世界がもっとおもしろくなるはずです。

路地(ろーじ)

路地(ろーじ)

京都で路地というと、袋小路(行き止まり)になった通りを指します。通り抜けできず、路地に沿ってコの字型に家屋が並ぶため、路地の入口にまとめて表札が掲げられていることもしばしば。長屋沿いに続く東山区の「あじき路地」は、まさにその典型といえるでしょう。ただ最近は、明確な区別をせず、通りや建物をつなぐ細い道の総称とすることが増えました。通り抜けできる・できないだけでなく、直線のもの、さらにはT字型やL字型のものまで、いずれの場合も「路地」と呼ぶことがほとんどです。

辻子・図子(ずし)

辻子・図子(ずし)

袋小路の路地とは異なり、突き当りの向こうまで貫通させた通りが「辻子・図子」と呼ばれます。もともと「辻」は、十字状の道を表す「十字」という言葉に由来して作られた字で、次第に細い通りを「辻子」「図子」と表すようになったそう。辻子には名前が付いているところも多く、空也上人にゆかりのある場所であることから「空也」が訛って名前が付いた下京区の「膏薬辻子(こうやくのずし)」や、安土桃山時代の茶人・広野了頓の座敷があったとされる中京区の「了頓辻子(りょうとんのずし)」など、その土地の歴史が由来になっているところもあります。

突抜(つきぬけ)

突抜(つきぬけ)

文字通り、元々あった通りからその先へと「突き抜ける」形で作られた道のことで、その意味は「辻子・図子」とほぼ同じです。ただし突抜は、元々ある路地を延長し、建物などを突き抜けて作られたのがその始まりだとか。なかでもユニークな名前で知られているのが、下京区を南北に走る「天使突抜(てんしつきぬけ)」。かつて、「天使社」とよばれた五條天神宮の境内を貫いて作られた道が、その名前の由来となったのだとか。「天使突抜」は通り名としてだけでなく、町名にもその名前が残っています。



気になるあの路地、あのお店「あじき路地」

京阪清水五条駅のほど近く、築110年以上の長屋の町家が立ち並ぶ「あじき路地」。長年空き家状態が続いていたこの町家ですが、大家の安食弘子(あじきひろこ)さんが2004年に路地を再生。「アトリエや工房を借りる余力のない若い世代の創作活動を応援したい」との想いから、住居兼工房として入居者の募集を始めました。希望者は全国から集まり、路地は若手作家たちの創作活動の拠点として生まれ変わりました。現在は、12軒が入居中。若手作家がものづくりをしたり、週末限定のショップやカフェを営んだりしながら、この町家で暮らしています。あじき路地の誕生から約20年が経ち、入居者の中には、自分の店を開いて卒業していく人もいるのだとか。昔ながらの町家の風景と、そこに暮らす若手作家たちの感性に出合ってみませんか。

気になるあのお店

kokoiro【北6】

kokoiro【北6】

半透明の「オーガンジー」という布に独自の加工を施して創作する、テキスタイル作家の明石さんによる工房。町家の引き戸を開けて中に入ると、まるで炎のように鮮やかなオーガンジーで装飾された空間がお出迎え。こちらでは、オーガンジー生地を染色・加工した一点もののアクセサリーを購入できます。明石さんが独自の技術で作り出す独創的なモチーフは、まるでアートを身に付けるような特別感を与えてくれます。


kyo・miori京都本店【南ハナレ】

kyo・miori京都本店【南ハナレ】

日本の伝統と新しい技術を掛け合わせた「和のコスメ」が人気。どの商品も高い機能性で、お土産にぴったりのひとひねりある和風デザインが注目を集めています。看板商品の「四季彩まといネイル」は、美容液成分配合。湯やアルコールでオフできるので、肌が弱い人にもおすすめです。京都の四季をテーマにした美しい色味も魅力で、リピーターも多いのだとか。試し塗りもできるので、自分にぴったりのカラーを見つけてみて。



en(えん)【北1】

en(えん)【北1】

愛知県西尾市出身のアーティスト「maru」こと神田葵さんのアトリエ兼ギャラリー。紙やキャンバス、さらには一升瓶など、さまざまな素材に「原画」として、“〇(まる)”を礎にした作品を描いています。

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切り絵工房望月【北2】

切り絵工房望月【北2】

切り絵作家・望月めぐみさんの工房。紙と1本のナイフだけで作られるレース布のような繊細な切り絵は、透過美の真骨頂といえます。寺院や茶室のための、長さ数十メートルの大型作品も数多く手がけています。
※工房内は非公開です。

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evo-see【北4】

evo-see【北4】

カスタムメイド専門の帽子店。採寸や生地選びだけでなく、デザインはもちろん、型紙や裁断、縫製などもオーナーであり職人の加藤憲司さんが行っています。自分にぴったり似合う帽子が欲しい人はぜひ立ち寄ってみて下さい。

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Maison de Yorimichi【北5】

Maison de Yorimichi【北5】

「日常を豊かに生きる」をコンセプトに掲げる、ショップ兼サロン。オーガニック食材を中心とする体にやさしい焼菓子やジャムを販売するほか、茶道体験やよもぎ蒸しなど、心を豊かにするさまざまな体験を提供しています。

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GAJUMARU【北7】

GAJUMARU【北7】

アニメーションと水彩画の作家・北牧奈央子さんのギャラリーでは、水彩画、コミック、雑貨などを販売しています。土日には水彩画教室も開催(要予約)。画材は用意されているので、誰でも手ぶらで気軽に参加できます。

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Ru-Pu【北8】

Ru-Pu【北8】

北欧ヴィンテージ家具を扱うショップ。有名なデザイナー家具から無名のものまで、永く付き合えるデザイン家具が豊富です。また、北欧らしい温かみのある雑貨も充実。家具はサイズ・デザインのオーダーや、修繕などにも対応しています。

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越前良太デザイン事務所【北10】

越前良太デザイン事務所【北10】

建築家・越前良太さんの建築設計事務所。クライアントの個性や価値観を引き出しながら、「本当に必要な空間を創造する」ことをモットーに、さまざまな建物を手掛けています。あじき路地の町家の改修も担当しています。

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喫茶文六【南1】

喫茶文六【南1】

7席ほどの小さな喫茶店。自慢のハンドドリップコーヒーのほか、自家製ケチャップと旬の野菜を使ったナポリタンや手作りプリンなども揃い、いろんなシーンに寄り添ってくれます。町家をいかした空間でゆったりと過ごしてみませんか。

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PICARO EIS(ピカロ アイス)【南2】

PICARO EIS(ピカロ アイス)【南2】

ドイツのベルリンで修業した店主が営むジェラート店。フレーバーは週替わりで、ベーシックなものから独創的なものまで多彩に揃います。イートインスペースもあるので、ちょっとした休憩にもぴったりです。

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三味線職人・野中智史【南3・4】

三味線職人・野中智史【南3・4】

自宅兼工房を構える野中智史さんは、三味線職人であり、三味線奏者でもあります。幼いころから三味線をはじめ、製作者としては、主に棹部分の製造・修理を行っているそう。講義や公演などでも活躍されています。
※見学はinfo@ajikiroji.comまで要問合せ



路地こぼれ話あれこれ

名もなき路地

名もなき路地

京都には、有名な路地がいくつもありますが、実際に街を歩いてみると、一見見過ごしてしまいそうな路地がさらにたくさんあることに気付きます。そこに暮らす住民のみが通る路地、一軒のお店のアプローチとなる路地、さらには、どこへ通じるのかまったく分からない路地・・・。そんな路地に自分だけのお気に入りのお店があったり、抜け道としてさらりと使いこなしたりすることができれば、あなたも京都通になれるかも。名もなき路地が、新しい京都の魅力を教えてくれるかもしれません。

先斗町(ぽんとちょう)の番号路地

先斗町(ぽんとちょう)の番号路地

鴨川に沿って南北に走る、花街・先斗町通り。この通りの西には木屋町通りがあり、どちらも京都を代表する繁華街として知られています。そんな先斗町と木屋町の間には、いくつもの路地が存在しています。片側で行き止まりになっているものや、2つの通りをつなぐものなどさまざまですが、それぞれに番号がふられていて、地元の人には「番号路地」と呼ばれています。そして、この路地にも、バーや居酒屋など素敵なお店がたくさん。知る人ぞ知る名店も隠れているので、勇気を出してドアを叩いてみれば、いつもと違う京都に触れることができるでしょう。

昼夜で変わる魅惑の路地

昼夜で変わる魅惑の路地

京都のオフィス街・四条烏丸。その中心にある「撞木辻子(しゅもくのずし)」は、このエリアでは有名な路地の一つです。車は通れない細い路地には、寿司店や居酒屋、おばんざい店など、10店舗以上の多彩な飲食店が軒を連ねています。昼間は人通りの少ないこの場所ですが、宵が近づき、提灯や看板がぽつぽつ灯り始めるとその風景は一変。ひっそり静かな路地に、瞬く間に活気が充ちていきます。美味な夜を求める人なら一度は訪れたい撞木辻子。昼の姿しか知らない人は、そのギャップに驚くはずです。


※写真はイメージです。
※掲載内容は2022年6月28日時点の情報です。最新情報は各掲載先へご確認ください。

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