自分のペースで気の向くままに。大人の京都旅は、1人の時間を満喫するのもおすすめです。街を歩きながらその日の気分に身を任せ、観光名所巡りとはひと味違う、京都で暮らすようなひとときを過ごしてみませんか？ 1人だからこそ、いつもは素通りしてしまう風景に感動したり、行く先々で会話が生まれたり。思いがけない出会いを通して、新しい自分を発見できるかも。誰にもじゃまされない時間と空間を味わえる、京都ひとり旅の楽しみ方をご紹介します。
京都 心が満たされるひとり旅
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昼のカウンターを楽しむ
大人のひとり旅、まずは人目を気にせずのんびり過ごせるカウンター席から。京都ではモーニングやランチ、スイーツなど、明るい時間からカウンターで楽しめるお店も増えてきました。こだわりのしつらえに囲まれながら、目の前の食事に向き合い、心から味わうひとときを。気になる食材など、聞いてみたいことがあれば、お店の人に話しかけてみましょう。店主とのお喋りをじっくり楽しめるのも、ひとり旅の醍醐味です。（撮影：手鞠鮨と日本茶 宗田）
おすすめスポット
手鞠鮨と日本茶 宗田
美しい友禅染の絵柄があしらわれたカウンター席で、可愛らしい手鞠鮨と丁寧に淹れられた日本茶がいただけます。目にも鮮やかな手鞠鮨は、高タンパク低カロリーで、お野菜も添えられた健康にもうれしいお寿司。ランチ利用はもちろん、こだわりの茶葉を使用したお茶の3種飲み比べも人気です。
丹
三条通白川橋のほとりにあるお店。店名には“丹後”で採れた野菜を中心に、本当にいいものを紹介したいという思いが込められていて、朝食からたっぷりのお野菜が味わえます。食後は2階でドリンクがいただけるので、柳がそよぐ白川を眺めながらのんびり過ごすのにぴったり。
ASSEMBLAGES HANARE
コース仕立てでいただけるデザートの専門店。お店の扉を開けると、6席のみのまるでバーカウンターのような空間が。完全予約制で、旬のデザート1種に加えて、目の前にずらりと並ぶスイーツから4種をセレクト。多彩なドリンクとのマリアージュも魅力です。
さりげなくセンスを磨く
街を歩きながらふらりと立ち寄りやすいお店でも、日本茶、香り、お花などに関する上質な文化に触れられるのが京都の良いところ。茶道や華道は「少し敷居が高い」と感じている人にこそ、おすすめです。カフェやお買い物を楽しみながら感性をアップデートすることで、日常にも新たな発見が訪れるはず。身近な生活道具も、選りすぐりの一品との出会いで新鮮な気持ちが芽生えれば、これまでと見方が変わるかも。（撮影：冬夏 tearoom toka）
おすすめスポット
冬夏 tearoom toka
築90年余りの日本家屋に足を踏み入れると、左手にはわずか6席のティールーム「冬夏」が。こだわりの茶葉を毎朝汲みたての地下水で丁寧に淹れたお茶とともに、ストーリーを感じるお菓子をいただけます。美しい庭に面した併設のギャラリー「日日」には、作家さんの手で作られた道具が並びます。
聞香処
1663年創業、お香と和文具の老舗「鳩居堂」が展開する、香りをカジュアルに楽しめるお店。町家を改装した風情ある店内では鳩居堂の商品が購入できるほか、静かに一服できる喫茶スペースも。京都一保堂茶舗のお茶をいただきながら、香木の香りを鑑賞する「聞香」を気軽に体験できます。
みたて
京都の野山で採取した山野草や、身近な野花を専門とする花屋さん。草花に合わせて、古物や作家もののうつわや生活の道具などを花器として「見立て」てくれるのが特徴的。植物のありのままの姿を通して、自然本来の季節の移ろいを味わうことができます（※火～木は要予約）。
心と体をデトックス
せっかく京都をひとり旅するなら、長い歴史が育んだ、京都ならではの体験を。早い時間から活動したい日にもぴったりで、凛とした気持ちで過ごせるスポットを集めました。座禅やお勤めなどを体験できるお寺では、日々の喧騒を忘れ、心地の良い緊張感が味わえるはず。自然に囲まれ、ゆったりとした時の流れを感じながら、自分自身と向き合ってみませんか。（撮影：勝林寺）
おすすめスポット
勝林寺
外の空気が感じられる、開放的なお堂が特徴的。毎日開催される坐禅会（※要予約）のほか、月に数回ヨガ体験もできるお寺です。緑に囲まれた心静まる空間は、自然と背筋が正されるよう。座禅・ヨガは一名から予約が可能で、初めてでも安心して参加できます。
知恩院
晨朝（じんじょう）法要と呼ばれる朝のお勤めに参拝することができます。国宝であり日本最大級の木造門「三門」や、2020年に100年ぶりの大改修を終えた「御影堂」など見所も盛りだくさん。ぜひ、早起きしてお参りへ。
瓢亭 別館
南禅寺近くに位置し、約450年の歴史をもつ老舗料亭「瓢亭」の別館。本店とは違い、1名からでも入店が可能で、伝統ある「朝がゆ」もリーズナブルにいただけます。知恩院から徒歩圏内のため、晨朝（じんじょう）法要後の朝食にもぴったりです。
お気に入りの一冊に出会う
京都には人々の暮らしに溶け込んだ、個性的な書店が数多くあります。お店のこだわりがうかがえる素敵なセレクトの本棚を見ていると、ホテルでの1人時間や帰りの新幹線のお供になる一冊を選びたくなること間違いなし。京都を舞台にしたお話や、旅をテーマにした本など、書店員さんのおすすめを聞いてみれば、いつもは手に取らないような本との特別な出会いがあるかもしれません。（撮影：CAVA BOOKS）
おすすめスポット
CAVA BOOKS
出町桝形商店街の複合施設「出町座」の1階にある書店。普段は出版社で働く店主が、本当に勧めたい本だけを取り扱っています。同じフロアにはカフェ「出町座のソコ」、地下1階と2階には映画館「出町座」があり、さまざまなカルチャーが混ざり合う空間にきっと心が躍るはず。
本と野菜 OyOy
環境にやさしい作法で作られた野菜を扱う京都の「坂ノ途中」と、東京の校正会社「鴎来堂」がコラボレーションして季節の野菜料理と選りすぐりの書籍を提供する、一風変わった書店。本を選んだ後は、店内のカフェで温かい野菜スープと共にほっこり落ち着くひとときを。
レティシア書房
古書や新刊、全国のリトルプレスなど、小さく居心地のよい店内に、店主のこだわりのセレクトが並びます。一般的な書店では見かけない、特別な一冊が手に入るかもしれません。ギャラリーも併設しているので、本を選びながらアートに触れるという楽しみも。
旅先でなんにもしない贅沢
街中で広い空を見上げる
街歩きをしていると、京都の建物はどれも階数が低いことに気づくはず。景観を守るための制度がいち早く設けられたため、大規模な開発も行われず、歴史的な建造物とも調和のとれた街並みが広がっています。街中でも風通しがよく、いつでも青い空を眺められるのが京都の魅力のひとつです。
鴨川沿いでくつろぐ
鴨川に沿って等間隔に人々が座っている様子は、京都の有名な風景のひとつ。ほかにも楽器を演奏する人、犬と散歩する人、日光浴をする人などそれぞれが自分時間を気ままに楽しんでいて、鴨川にはのびのびとした空気が漂っています。天気のいい日は川沿いに腰掛けて、まったり過ごしてみるのもよいかもしれません。
裏路地を曲がってみる
無数に存在する京都の路地。にぎやかな表通りから少し曲がってみるだけで、風情ある石畳の路地や、地元の人の生活が垣間見れる小路に出会えるのがおもしろいところ。人通りが少なくひっそりとした雰囲気の道も多いので、1人で気の向くままに散歩したいときにもうってつけです。
※写真はイメージです。
※掲載内容は2021年11月1日時点の情報です。最新情報は各掲載先へご確認ください。
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