近年、京都ではすっかり定着してきた感のあるライトアップ(夜間特別拝観)。日中とは違う幻想的な光景に、うっとりと心奪われた方も多いのではないでしょうか。とりわけ桜の時季とともに大人気なのが紅葉シーズン。せっかくの京都旅行ですから、夜もじっくりもみじを楽しみたいですよね。「定番」にくわえ、「開門待ちの行列に並ばなくていい」、「人数限定」という”裏技的”なライトアップもご紹介します。たっぷりと情報をお届けしますので、最後の最後まで読んでくださいね♪
⇒2018年の「京都紅葉ライトアップ情報」はこちら
宝厳院 夜の嵐山に、錦に輝くお庭が出現
日本を代表する景勝地のひとつ、嵐山にある天龍寺。その塔頭(たっちゅう)寺院である宝厳院でライトアップが行なわれます。「獅子吼(ししく)の庭」と呼ばれる回遊式庭園は、赤や黄、オレンジのもみじが幾重にも重なり合い、あまりの美しさにため息が漏れそう。お庭は原則として一方通行なのですが、皆さまへ観賞のコツを!
お庭を進み、目の前に広がる風景を楽しむとともに、要所要所で後ろを振り返ってみてください。きっと、「いま通ってきた場所じゃないみたい!」という、新たな発見があるはず。じつはこの写真の風景も、進行方向に対して振り返って撮影したもの。周りの人の迷惑にならないかを確認して、そっと後ろを見てくださいね。
【日程】2017年11月10日(金)~12月3日(日)
17:30~20:30(受付終了は、本堂20:00、庭園20:15)
【拝観料】600円(本堂拝観は別途500円)
【場所】宝厳院 詳細情報はこちら
【問合せ】075-861-0091
【公式ホームページ】http://www.hogonin.jp/
永観堂 燃えるようなもみじがお出迎え
平安時代よりもみじの名所として知られていたという永観堂。夜の絶景を求めて、開門前から長蛇の列ができることもしばしばですが、それだけ人気があるということは、「間違いなく紅葉が素晴らしい」という何よりの証拠ともいえます。境内にはおよそ3,000本もの楓が植わるというだけあって、見ごたえ十分。もみじのアーチを通り抜け、広いスペースに出たら、多宝塔やお堂の並ぶ東の方を見上げてみましょう。まるで境内が燃え上がるかのような見事な光景が広がります。
市街地からは地下鉄でのアクセスがおすすめ。最寄りとなる「蹴上(けあげ)駅」との間には、同じくライトアップを実施されている南禅寺 天授庵や、夜もお手軽に湯どうふが楽しめる南禅寺 順正などの飲食店もありますので、秋の京都を満喫されたい方におすすめです。
【日程】2017年11月7日(火)~12月6日(水)
17:30~21:00(受付終了20:30)
【拝観料】600円
【場所】永観堂 詳細情報はこちら
【問合せ】075-761-0007
【公式ホームページ】http://www.eikando.or.jp/
高台寺 京都観光”定番”エリアの”非定番”ライトアップ?
(写真提供:高台寺)
青蓮院、知恩院、高台寺、そして清水寺のある辺りは、嵯峨嵐山と互角の人気を誇る大定番エリア。観光シーズンには、ライトアップも数多くの寺院で行なわれ、夜もたいへん賑やかな地域です。
さて、清水寺の「舞台」は現在工事中のため、数年間、その姿を見ることができません。そこでご紹介したいのが高台寺。1994年という“寺院ライトアップ創生期”から夜間拝観を実施されていますが、毎年のように“鮮烈な新しさ”を発揮されています。注目すべきは、本堂にあたる方丈前を中心としたライトアップの演出。これまで、人気俳優やイタリアの照明デザイナーに監修を依頼したり、プロジェクションマッピングを上映したり、斬新な空間を披露されてきました。今年は同寺に所蔵される「百鬼夜行(ひゃっきやこう)絵巻」に登場する妖怪にくわえ、閻魔大王様や龍の姿を描くプロジェクションマッピングが投影されているのだとか。そしてお寺の方によると、「今年はかなりの自信作です!」ということ。これは楽しみですね~。行く度に新たな発見がある高台寺の夜間拝観ですが、寺院建築と紅葉が厳かに照らし出されるエリアもあるので、楽しみ方は色々。駐車場からは、京都市街地と八坂の塔、そして京都タワーが一望できるので、こちらもお見逃しなく。
【日程】2017年10月21日(土)~12月10日(日)
9:00~22:00(受付終了21:30)
※日中の拝観から引続き夜間拝観を実施されるため、入替え時間はありません
【拝観料】600円
【場所】高台寺 詳細情報はこちら
【問合せ】075-561-9966
【公式ホームページ】http://www.kodaiji.com/
北野天満宮 天神さんも夜更かしして愛でているのかなぁ
北野天満宮には、豊臣秀吉が都の防衛、そして水防のために京都の街を取り囲むように築いた「御土居(おどい)」の一部が遺ります。その御土居を錦に染め上げるのが約350本といわれる楓の木々。ご祭神である菅原道真といえば、梅をこよなく愛したことでも知られますが、じつはもみじも好んだそう。これだけのもみじ苑があるのは、ちゃんとした理由があるのです。紙屋川のせせらぎを聞きながら散策すれば、日常の忙しさも水に流れ、心洗われそう。樹齢400年ほどと伝わり、幹が3つに分かれ伸びる「三叉の紅葉」や、樹齢なんと600年にも及ぶという大欅などにもご注目を。本殿を望む展望所からの絶景も必見の美しさです!
【日程】2017年11月11日(土)~12月3日(日)
日没~20:00(19:30)
※日中の拝観から引続き夜間拝観を実施されるため、入替え時間はありません
【料金】700円(茶菓子付)
【場所】北野天満宮 詳細情報はこちら
【問合せ】075-461-0005
【公式ホームページ】http://kitanotenmangu.or.jp/
東寺 この秋に行っておきたい”あの世界遺産”のライトアップ
2017年の「そうだ 京都、行こう。」キャンペーンの舞台である東寺。紅葉時季のライトップは3年前からスタートしました。見どころはなんと言っても、「瓢箪池」が作り出す絶景。もみじが池に映りこみ、“ボリューム2倍”な感じがしませんか(笑) 金堂・講堂に安置される仏様も拝観可能。「国宝」がなにかと話題の今日この頃ですが、東寺が誇る「国宝」の仏様などを、夜の厳かな雰囲気のなか、お参りができるのも貴重な機会となり嬉しいですね(五重塔も国宝です)。
さて、「今年は大勢の人で賑わいそうだから…」と、ちょっと不安に思われている方もいらっしゃいそうですね。でも、じつは境内を人数限定で楽しむ方法があるんですよ! 下に続きます。
【日程】2017年10月28日(土)~12月10日(日)
18:30~21:30(受付終了21:00)
【拝観料】1,000円
【場所】東寺(教王護国寺) 詳細情報はこちら
【問合せ】075-691-3325
【公式ホームページ】http://www.toji.or.jp/
<裏技1>東寺 混雑知らず? 写真映えも良い感じ??
東寺の日中の拝観は17時まで。そして夜のライトアップが開始するのは18時半から。この1時間半の時間を、ツアー参加者など人数限定で楽しむという企画があるんです。「団体行動はちょっと苦手…」という方もご安心を。家を出てから帰るまで、完全に自由行動というプランもありますので、東寺以外にもお好きなところに行けてしまいます。「1時間半じゃ足りない」という贅沢さんは、一般入場が開始となる18時半以降もじっくり境内をお楽しみいただけますよ。
休日ともなると、日中の拝観が終わった頃から、ライトアップの開門待ちの行列が東寺を取り囲むようにできてしまいますが、当然そこに並ぶ必要なし! そして、何よりのおすすめポイントが暗くなりゆく境内でライトアップを楽しめるということ。一般の夜間拝観が始まる18時半頃には、空はほぼ真っ暗になってしまっていますが、晴れていればご覧のような空の下で紅葉を楽しむことができます。「普通の旅行では体験できない」が体験できてしまう“裏技プラン”は、なんと東寺以外でも実施しています!
※「裏技プラン」のツアー日程など詳細は、後述のページよりご確認ください。
<裏技2>常寂光寺 これぞ本当の”特別”拝観?!
(写真は2015年実施時の模様です)
嵯峨嵐山エリアのなかでも、紅葉の美しさに定評のある常寂光寺。この秋はなんと… ”裏技プラン”として紅葉のライトアップを行なわれます!! ツアー参加者などを対象に行なわれるライトアップなのですが、こちらのライトアップには“一般入場”がありません! ツアー等に参加された方のみが入場できるということで、そういう意味で、本当に「特別」であり「限定感」も増しますよね。
さて、常寂光寺といえば、茅葺き屋根の仁王門と紅葉が織り成す風景が有名ですが、ライトアップにお越しの際は、“頭上”にご注目! こちらのお寺、境内の中に高低差があることもさることながら、背丈の高い楓が多く植わります。夜空を見上げるとなんということでしょう、光に照らされた錦のもみじが満点の星のよう♪ これは是非見ていただきたい光景なんです!
<裏技3>二尊院 どこまでも続きそうなもみじのアーチ
(写真は2012年実施時の模様です)
最後は、常寂光寺の“おとなりさん”の二尊院。圧巻なのは、なんと言ってもおよそ100mにわたる“紅葉の馬場”です。昼間でも、歩いているうちにどんどん吸い込まれていくような感覚に陥りますが、幻想的な夜はなおのこと。馬場の突き当たり、小高くなった場所から振り返ってみましょう。暗闇の先の先までもみじのアーチが延びているかのよう。こちらも先ほどの常寂光寺でのライトアップ同様、一般入場はなく、ツアー参加者などでの限定プランとなりますので、ゆったりと何往復も、錦に輝くトンネルを歩いていただけそうです。
いかがでしたでしょうか。京都の紅葉ライトアップは、例年大勢の方で賑わいますが、それだけに素晴らしい景色がご覧いただけるのも事実。混雑を覚悟の上でも、人気のある「定番」スポットは、やっぱり見に行きたくなりますよね~。
そして、最後に<裏技>でご紹介した「東寺」、「常寂光寺」、「二尊院」でのライトアップは、参加者を限定した“特別”な企画。気になった方は、下記よりご覧ください。
東寺(早朝・夜間)・二尊院(夜間)・常寂光寺(夜間)のほか、北野天満宮(早朝)・大徳寺黄梅院(早朝)でも特別拝観を実施します。実施日などプランの詳細はこちらからご覧ください。
★「そうだ 京都、行こう。」エクスプレス・カード会員様向けイベント
今回ご紹介した、東寺・二尊院・常寂光寺での特別拝観企画は、「そうだ 京都、行こう。」エクスプレス・カード会員様もご参加いただけます。詳しくは、下記よりご覧ください。
※参加可能日は、上記の「大手旅行代理店で販売されるプラン」と異なります。
・「東寺 『紅葉ライトアップと夜間特別公開』の先行入場」の詳細はこちらから
・「常寂光寺 紅葉特別ライトアップ」の詳細はこちらから
・「二尊院 紅葉特別ライトアップ」の詳細はこちらから
※「そうだ 京都、行こう。」エクスプレス・カードの詳細に関してはこちらから