(撮影日:2016年2月19日)
古都ジェニックな一枚を撮ろう 6
“京都らしい風情が漂う写真”の撮影法をお届けするシリーズの6回目は、京都を代表する梅の名所、北野天満宮です。私“カツオ”にとっても、毎年、何度も訪れるお気に入りスポット。おすすめの撮影法や撮影時に注意したいポイントなどをご紹介します!
“京都の梅”を撮る、最適スポット♪
(撮影日:2014年3月12日)
北野天満宮の境内を彩る梅はおよそ1,500本。圧倒的な数を誇り種類も豊富で、長い期間、花を咲かせてくれますが、カメラ好きの人にとって嬉しいのは何といっても“背景”。いかにも京都らしい風情が漂う神社の社殿と一緒に撮影できるのが魅力的です! それでは、境内の様子を見てみましょう。
社殿を取り囲むように咲く梅
(撮影日:2015年3月21日)
「綺麗に咲く花は、曇りでも雨でもなく、晴れの日に撮りたい!」とは多くの人が思うこと。でも、太陽が燦燦と輝く晴れの日は“逆光”という問題が起こりがちで、せっかくの青空も白く写ってしまうことが… その点、北野天満宮は安心です!!
境内の中央に鎮座する本殿を取り囲むように梅の花が咲くため、訪れた時間帯によって、“逆光”を避けたアングルでの撮影が可能。こちらの写真は8時ごろの撮影なのですが、太陽は東の空に上がっています。“逆光”にならないように、本殿東側(北東角付近)から西に向かって撮影すれば、ご覧のように爽やかな青空が綺麗に写ります。
⇒綺麗な青空が白く写ってしまう“逆光”問題。「東寺の紅葉撮影法」の記事で逆光に関する話をしています。
午後は西から東を狙いましょう!
(撮影日:2016年3月2日)
時間とともに太陽は西へと移動します。午後からの時間帯は、そのため“逆光”を避けるために、「東に向かって撮る」ことを意識してみましょう。こちらは本殿西側から東に向かって撮影したもの。青空も綺麗に写し撮ることができました♪ また、太陽が社殿よりも西に位置していたので、日差しが社殿の細部まで照らしてくれて、よりはっきりした写真になりました。
北野天満宮だけに“北”を意識して撮ろう
(撮影日:2017年3月17日)
太陽は“真上ではなく南寄りの位置”を東から西へと移動します。ということは、“南に向かっての撮影”は、一日を通して“逆光”になりがちです。青空も綺麗に写し撮るなら“北に向かっての撮影”を意識してみるといいですよ♪
でもやっぱり“曇り”や“雨”の日も素敵です
(撮影日:2016年2月19日)
旅行で京都に来られる方にとっては、“天気をあわせる”ことはなかなか難しいこと。曇りや雨の予報を聞くと、ちょっと残念な気分になってしまいますよね… でも実は、京都の持つ落ち着いた雰囲気には、そういった天候こそが絶好の天気! 曇りや雨の日の撮影であれば、“逆光”や“光の当たっている場所と影”が作り出す明暗差の問題がなくなるという利点もあるんです。上の写真も画面全体が“均等”な感じに仕上がっていますよね。華やかな中にもしっとりとした情緒を覗かせてくれています。
⇒京都の穏やかな情緒を撮るなら曇りや雨が、“絶好の天気”? 「常林寺の萩撮影法」の記事で“逆光”や“影”に関する話をしています。
周りに人が多いときは…
(撮影日:2016年2月27日)
梅の名所として大人気の北野天満宮だけに、花が見ごろを迎える時季には大勢の参拝者で境内は賑わいます。となると、やはり風景を広々と写しこんだ写真の撮影は困難に。そんなときには、風景を“切り撮る”にチャレンジしましょう!
境内では至るところに、提灯や社殿の一部と梅を撮り合わせることができる場所があります。梅の咲き具合、そして太陽との位置関係などに合わせて、背景をチョイスできるのが嬉しいところです♪
ただ… 上の写真のように“手前の花にピントを合わせて、後ろの風景をぼかす”というのは、よくある撮影法。ここはちょっと工夫してみましょう!
⇒「京都らしい街並みの撮影法」の記事で、人の多い場所での撮影に関する話をしています。
“遊びながら”楽しんで撮影しましょう
(撮影日:2016年2月27日)
さっきとは“逆”に撮ってみました。つまり“ピントは後ろの風景(提灯)に合わせ、手前の花をぼかし”ました。あえて“主役”ともいえる梅をぼかす!これはこれで面白いと思いませんか? いまは“フィルム”の時代とは違って、デジカメやスマホが主流となってきたので、いわば“撮り放題”♪ “失敗”や“定石”にとらわれず、色々な撮影法を楽しみたいですね!
“カツオ渾身の一枚”
(撮影日:2017年3月8日)
さて、最後にご紹介するのがこちら。境内に並べられていた赤い野点傘を豪快に入れ込んで撮影してみました。太陽の位置を注意したことはもちろんですが、何よりも気を払ったのが大勢の参拝者。実はこの写真の奥の方には10人近くの人が写り込んでいます! 木や灯篭などを上手く使い、できるだけ人がいないように見せる… 京都での写真撮影を楽しまれる際には覚えておきたいテクニックのひとつです!!
さて、近年、北野天満宮では古儀に基づいて境内の整備が行われています。梅の植わる位置が変わっていたり、社殿が再建されたり… 過去に訪れたことがある方も、新たな撮影ポイントを発見できることと思います。見頃の時季には、私もカメラを抱えて新しい“渾身の一枚”を撮影しに行ってみたいと思います♪
■北野天満宮
【参拝時間】5:30~17:30(4月~9月は5:00~18:00、社務所・授与所9:00~17:00)
【参拝料】境内無料
【電話番号】075-461-0005
【アクセス】市バス「北野天満宮前」バス停から徒歩すぐ Google map
【公式ホームページ】http://www.kitanotenmangu.or.jp/
★「そうだ 京都、行こう。」エクスプレス・カード特典協力先です。特典内容はこちら。
【日程】2018年2月9日(金)~3月下旬
9:00~16:00
<ライトアップ>
2018年2月23日(金)~3月18日(日)の金・土・日曜日/日没~21:00(受付終了20:30)
【料金】700円(茶菓子付)
~気になるイベント情報~
京菓子の歴史や文化、職人の技にふれ、京菓子の魅力を味わうイベント“京菓子Collection”が北野天満宮で開催されます。京の老舗和菓子店によるオリジナル和菓子とお茶の提供にくわえ、体験イベントや文化講座も実施。京菓子の文化に浸ってみましょう♪
■京菓子Collection
【日程】2018年3月2日(金)~4日(日)
10:00~16:00(チケット販売終了15:30)
【場所】北野天満宮 文道会館
【チケット料金】2,000円(梅苑入苑料、京菓子・抹茶賞味料込)
※チケットには数に限りがあります
【公式ホームページ】https://www.kyokanko.or.jp/kyogashi/