この秋注目! 京都観光の穴場・京都府南部の見どころ15選 一休寺ほか

  • 散策
  • 紅葉情報
トップ

一休寺

「京都観光」というと京都市内だけに注目が集まりがちですが、周辺エリアにも魅力あふれるスポットがたくさんあります。「といっても、どんな見どころがあるの?」という疑問の声もありますよね。そこで、“NEW紅葉スポット”として話題になっている京田辺(きょうたなべ)市の一休寺をはじめ、八幡(やわた)市や木津川(きづがわ)市など“京都府南部”にある主な社寺を一気にご紹介します! 2018年の秋は“京都の南”にも、ぜひご注目くださいね♪

※アクセスは主な公共交通機関を記載しています。各駅からの移動はタクシーの利用も便利です。
 

■京田辺市■


京都市から宇治市・城陽市を越えた先にある、木津川沿いの町。玉露の産地として有名で、抹茶スイーツのお店も多い。京田辺市で訪れるならば、まずは“とんちの一休さん”ゆかりの「一休寺」へ。

◆京都駅からの主なアクセス方法◆
近鉄京都線(急行)に乗車し、「新田辺駅」下車。所要時間約25分。Google map


1・一休寺[酬恩庵](いっきゅうじ[しゅうおんあん])


2

テレビアニメや教育番組でもおなじみの、一休さん。そのモデルとなったのは、室町時代を生きた風狂の僧・一休宗純(そうじゅん)です。一休寺は、一休さんが晩年を過ごした地。モミジに囲まれた境内は、秋には紅葉で美しく彩られ、方丈庭園の枯山水など、見どころの多いお寺です。

■一休寺[酬恩庵]
【拝観時間】9:00~17:00、宝物殿9:30~16:30
【拝観料】500円
【電話】0774-62-0193
【アクセス】近鉄京都線「新田辺駅」乗換、京阪バス「一休寺」バス停から徒歩約5分 Google map
【公式ホームページ】http://www.ikkyuji.org/

\「そう京」イベントも実施します!/
■2018年11月23日(金・祝)・24日(土)「一休寺 秋の境内特別ライトアップ」
■2018年11月25日(日)「一休さん x 新旧アートに迫る!スペシャルトークショー」


2・大御堂観音寺(おおみどう かんのんじ)


3

のどかな田園地帯に佇むお寺。春は桜と菜の花、秋には紅葉に彩られ、フォトスポットとしても人気があります。天武天皇の勅願により創建されたと伝わり、ご本尊の十一面観音立像は奈良時代中期を代表する天平仏として国宝に指定されています。

■大御堂観音寺
【拝観時間】9:00~17:00
【拝観料】境内無料、本堂400円
【電話】0774-62-0668
【アクセス】近鉄京都線「三山木駅」から徒歩約25分 Google map


3・寿宝寺(じゅほうじ)


4

左:昼の顔、右:夜の顔


天武天皇の時代に創建されたと伝わる古寺。古代の街道の中継地点「山本駅」の旧跡に位置し、現在の境内はこぢんまりとしていますが、かつては壮大な伽藍を誇ったといいます。ご本尊の十一面千手千眼観音立像(重文)は、平安時代の作。実際に千本の手を持ち、“昼の顔”と“夜の顔”、灯りによって表情を変える麗しい仏像です。事前に電話予約のうえ、拝観ください。

■寿宝寺
【拝観時間】9:00~16:00
【拝観料】300円 ※要事前予約
【電話】0774-65-3422
【アクセス】近鉄京都線「三山木駅」から徒歩約5分 Google map


■八幡市■


桂川・宇治川・木津川の三川合流地点の南側に広がる町。町の入り口となる京阪「八幡市駅」の眼前には男山がそびえ、その山頂に石清水八幡宮の本殿(国宝)が鎮座しています。

◆京都駅からの主なアクセス方法◆
近鉄京都線(急行)に乗車し、「丹波橋駅」で京阪本線(普通)に乗換、「八幡市駅」下車。所要時間約30分。Google map


4・石清水八幡宮(いわしみずはちまんぐう)


5

“やわたのはちまんさん”と親しまれる古社。男山全体を境内とし、京阪「八幡市駅」からはケーブルカーで山頂まで一気に登ることができます。社殿は寛永11年(1634)の造営。「八幡(はちまん)造り」の建築用式としては最古かつ最大級ということで、2016年に国宝指定されました。

■石清水八幡宮
【参拝時間】5:30~18:00(授与所は8:30~18:00)※時季により変動あり
【参拝料】境内無料
【電話】075-981-3001
【アクセス】京阪本線「八幡市駅」乗換、男山ケーブル「男山山上駅」から徒歩約3分 Google map
【公式ホームページ】http://www.iwashimizu.or.jp/


5・神應寺(じんのうじ)


6

男山の中腹に位置する八幡市一の古刹。イロハモミジの大木があり、秋は紅葉が美しい。書院は伏見城の遺構と伝わり、事前に電話予約をすれば拝観もできます。狩野山雪筆の襖戸を所蔵するなど、文化財も豊富です。

■神應寺
【拝観時間】10:00~15:00
【拝観料】境内無料、書院500円 ※要事前予約
【電話】075-981-2109
【アクセス】京阪本線「八幡市駅」から徒歩約10分 Google map


6・善法律寺(ぜんぽうりつじ)


7

境内に100本近くのモミジが植わる、“八幡の紅葉寺”。金閣寺造営で名高い足利三代将軍義満の生母・良子ゆかりの寺院で、モミジは良子寄進と伝わります。男山の山麓に位置し、本堂は石清水八幡宮の旧社殿の材料を用いて建立されました。ご本尊も元は八幡宮に祀られていた僧形八幡坐像であり、神仏習合の名残を感じられます。

■善法律寺
【拝観時間】8:00~17:00
【拝観料】境内無料 ※本堂は電話にて要事前予約、500円
【電話】075-981-0157
【アクセス】京阪本線「八幡市駅」から徒歩約15分 Google map
【公式ホームページ】http://ritsuji.web.fc2.com/


■宇治田原町■


宇治市の南東、滋賀県との県境に位置する山間の町。この地に生まれた永谷宗円(ながたに そうえん)が現在に繋がる製茶法を編み出し、「日本緑茶発祥の地」として知られています。茶畑と自然が織りなす景色が美しいエリアです。

◆京都駅からの主なアクセス方法◆
近鉄京都線(急行)に乗車し、「新田辺駅」下車、「近鉄新田辺」バス停から京都京阪バスに乗り、各バス停へ。所要時間約1時間。Google map


7・正寿院(しょうじゅいん)


8

“幸せを引き寄せる”というハート型の猪目(いのめ)窓と、“良縁を引き寄せる”といわれる夏の風鈴まつりが若い女性を中心に人気のスポット。創建はおよそ800年前と伝わり、ご本尊の十一面観音像は50年に一度だけ開扉される秘仏。快慶作の不動明王坐像(重文)も伝来します(現在奈良国立博物館に寄託)。ヨガや数珠作りなどの体験プランも豊富で、わざわざ訪れたい場所として話題を呼んでいます。

■正寿院
【拝観時間】9:00~16:30
【拝観料】500円(お茶・お菓子・散華・叶紐付き ※叶紐は8のつく日のみ)
【電話】0774-88-3601
【アクセス】京都京阪バス「維中前」バス停乗換、コミュニティバス「奥山田」バス停から徒歩約10分  Google map
【公式ホームページ】http://shoujuin.boo.jp/


8・禅定寺(ぜんじょうじ)


9

平安時代中期の正暦2年(991)に開創したと伝わり、1000年を超える歴史を誇る古刹。茅葺き屋根の本堂とお寺の周囲に広がるのどかな景色は、心和むもの。宝物殿には、像高約286センチの十一面観音立像(重文)をはじめ平安時代の仏像がずらりと並びます。

■禅定寺
【拝観時間】9:00~16:00
【拝観料】境内無料、本堂・宝物殿500円
【電話】0774-88-4450
【アクセス】京都京阪バス「長山口」バス停から徒歩約30分 Google map
【公式ホームページ】http://zenjyoji.jp//


9・猿丸神社(さるまるじんじゃ)


10

「奥山に 紅葉ふみわけ 鳴く鹿の 声聞くときぞ 秋はかなしき」を詠んだ猿丸大夫を祀る古社。境内一帯にカエデが植わり、知る人ぞ知る紅葉の名所です。瘤や癌、でき物取りの神様として信仰を集め、猿にちなんだかわいい授与品も。本殿前の、烏帽子を冠った神使の猿が絵になります。

■猿丸神社
【参拝時間】境内自由、社務所8:00~16:00
【参拝料】境内無料
【電話】0774-88-3782
【アクセス】京都京阪バス「長山口」バス停から徒歩約40分 Google map
【公式ホームページ】http://www.sarumarujinja.jp/


■木津川市■


奈良県との境に位置する町。かつては木津川の水運で栄え、宇治茶の茶問屋街など趣ある町並が残っています。奈良文化の影響をうけた古寺が多く、文化財も豊富。市内に点在しているので、一日かけてじっくりめぐるのもおすすめです。

◆京都駅からの主なアクセス方法◆
JR奈良線(快速)に乗車し、「棚倉駅」「木津駅」等下車。所要時間約40分。
もしくは、近鉄京都線(急行)乗車、「新祝園(ほうその)駅」でJR片町線に乗換、「木津駅」下車。所要時間約45分。Google map


10・蟹満寺(かにまんじ)


11

白鳳時代の末期(690年代)、秦氏によって建立された古寺。ご本尊の金銅釈迦如来坐像は高さ2メートルを超え、間近で見ると圧倒的な迫力。奈良時代以前に作られたものとして国宝に指定される貴重な仏像です。お寺に伝わる「蟹の恩返し」説話にちなんで、境内のあちこちに蟹のモチーフを見つけられます。

■蟹満寺
【拝観時間】8:00~16:00
【拝観料】境内無料、本堂500円
【電話】0774-86-2577
【アクセス】JR奈良線「棚倉駅」から徒歩約20分。もしくはコミュニティバス山城線「蟹満寺口」バス停から徒歩約5分。近鉄「三山木駅」「新祝園駅」からタクシーで約5分 Google map

 

11・神童寺(じんどうじ)


12

聖徳太子の創建と伝わる古寺。奈良の吉野山に対して「北吉野山」と呼ばれ、ご本尊も蔵王権現像(ざおうごんげんぞう)。本堂は室町時代の創建とされ、収蔵庫には“白不動”として名高い波切白不動尊や、空に向かって弓を構える木造天弓愛染明王坐像など、見ごたえのある仏像が並びます。

■神童寺
【拝観時間】9:00~17:00(冬季は16:00まで)
【拝観料】境内無料、本堂・宝物殿500円
【電話】0774-86-2161
【アクセス】JR奈良線「棚倉駅」から徒歩約40分 Google map
※コミュニティバス神童子線(予約制)利用の場合は、以下URLをご確認ください。
http://www.city.kizugawa.lg.jp/index.cfm/6,9028,13,102,html


12・海住山寺(かいじゅうせんじ)


13

聖武天皇が一時都と定めた“幻の恭仁京(くにきょう)”跡を見下ろす三上山の中腹に位置する古寺。“観音の海に佇む観音の住みか”として、山中にありながら「海」の字を持ち、その名の通り、本堂と奥ノ院に十一面観音立像が祀られます。五重塔は国宝。山上からは小倉百人一首にも詠われる瓶原(みかのはら)を一望できます。秋には文化財の特別公開も実施。

■海住山寺
【拝観時間】9:00~16:30
【拝観料】入山料100円、本堂400円(入山料含む)
     ※特別公開(★)時は入山料300円(本坊庭園含む)、特別拝観料800円(入山料含む)
【電話】0774-76-2256
【アクセス】JR奈良線「木津駅」乗換、JR関西本線「加茂駅」乗換、加茂コミュニティバス「海住山寺口」バス停から徒歩約20分 Google map
【公式ホームページ】http://www.kaijyusenji.jp/

★文化財特別公開:2018年10月27日(土)~11月11日(日)
★国宝五重塔開扉:2018年10月27日(土)~11月4日(日)


13・浄瑠璃寺(じょうるりじ)


14

野仏の里・加茂町当尾(とうの)に位置し、平安時代の「九体阿弥陀仏」の様式を今に伝える唯一のお寺です。庭は、極楽浄土を表すという池泉浄土式庭園。池を真ん中に、西に九体阿弥陀堂(国宝)、東に秘仏の薬師如来像を祀る三重塔(国宝)が建ちます。阿弥陀堂内には“絶世の美女秘仏”との誉も高い吉祥天女像も祀られ、特別公開時に拝見することができます。

■浄瑠璃寺
【拝観時間】9:00~17:00(12月~2月は10:00~16:00)
【拝観料】庭園無料、本堂400円
【電話】0774-76-2390
【アクセス】JR奈良線「木津駅」乗換、JR関西本線「加茂駅」乗換、コミュニティバス当尾線「浄瑠璃寺前」バス停から徒歩すぐ ※JR・近鉄「奈良駅」からも急行バスあり。 Google map
※九体阿弥陀仏のうち2躰は修復工事のため席を外されています。

★吉祥天女像開扉:毎年1月1日~15日、3月21日~5月20日、10月1日~11月30日
★薬師如来像開扉:毎月8日。毎年1月1日~3日・8日~10日、春分・秋分の日(好天に限る)
 薬師如来像は、秋の特別開扉として2018年10月27日(土)~11月4日(日)にも公開されます。


14・岩船寺(がんせんじ)


15

「関西のあじさい寺」としても知られる、花の寺。三方をすっぽりと山に囲まれ、樹影に朱塗りの三重塔が映えます。ご本尊の阿弥陀如来坐像は奈良時代の僧・行基(ぎょうき)の作と伝わり、その周りを守る四天王立像など文化財も豊富。境内をぐるり一周すると、三重塔を上から見下ろせるという、珍しい絶景スポットも。

■岩船寺
【拝観時間】8:30~17:00(12月~2月は9:00~16:00)
【拝観料】400円
【電話】0774-76-3390
【アクセス】JR奈良線「木津駅」乗換、JR関西本線「加茂駅」乗換、コミュニティバス当尾線「岩船寺」から徒歩すぐ Google map


■笠置町■


京都府の南端、木津川の上流にある町。山間の川沿いに位置するため秘境感もあり、景色の美しさから海外からの観光客も少しずつ増えています。周辺の和束(わづか)町や南山城村も宇治茶スポットとして人気上昇中で、アクセスは不便ですが、わざわざ訪れてみたいエリアです。

◆京都駅からの主なアクセス方法◆
JR奈良線(快速)に乗車し「木津駅」でJR関西本線に乗換、「笠置駅」下車。所要時間約80分。Google map


15・笠置寺(かさぎでら)


16

巨石が点在し、最近では町の中心を流れる木津川河川敷の岩がクライミング・スポットとして人気のある笠置町。町を見下ろすようにそびえたつ笠置山の山上には、山伏の修行場ともなっていた「笠置寺」があります。行場めぐりでは、これらの巨岩・奇岩の間を縫いながら、壮大な境内をめぐることが。秋には紅葉の美しい、隠れ名所です。

■笠置寺
【拝観時間】9:00~16:00
【拝観料】300円
【電話】0743-95-2848
【アクセス】JR関西本線「笠置駅」から徒歩約45分 Google map
【公式ホームページ】http://www.kasagidera.or.jp/

***
一気に15社寺をご紹介しましたが、いかがだったでしょうか? もちろん、ここに紹介できなかったスポットもまだまだあります。“京都の南”で“新しい京都を見つける旅”も、ぜひ楽しんでみてくださいね♪


 

Written by. みさご

おすすめコンテンツ