今秋おすすめ! 穴場の紅葉スポット「一休寺」ってどんなお寺?

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総門

 

2018年秋「そう京」キャンペーン 1


本日(2018年9月21日)、2018年秋の「そうだ 京都、行こう。」キャンペーンが発表されました。“とんちの一休さん”でお馴染み、一休宗純(そうじゅん)ゆかりの「酬恩庵(しゅうおんあん) 一休寺」(以下、一休寺)です! 秋の紅葉がとても素晴らしいお寺なのですが、京都市内から少し離れた場所に位置するため、訪れる人の少ない穴場のスポット。この秋、大注目間違いなしの一休寺の紅葉やお寺の魅力を、一気にご紹介します!

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◆一休寺の紅葉、ここが見どころです!


境内にたくさんのモミジが植わる一休寺。夏の青もみじはもちろん、深紅に染まる秋の美しさは言うまでもありません。なかでも、スタッフがとくにイチオシする紅葉風景をご覧ください!


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総門をくぐると、まっすぐに伸びた石畳の参道が待ち受けています。見上げれば、空を覆いつくすようなモミジのトンネル! 今はまだ青もみじですが、これが11月の中旬を過ぎると・・・


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ご覧の通り! 頭上を埋めつくすように伸びる紅葉は、ため息が漏れるほどの美しさ。あまりにも綺麗なので、なかなか先に進めない人が続出するスポットなんです(笑) いまから秋が待ち遠しいですね~♪


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参道の突き当たりを右へ曲がると、こちらも見事な紅葉のトンネルが! 晩秋には苔の絨毯に落ちた“散りもみじ”もまた、風情があります。


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永享年間(1429~1441)に室町六代目将軍・足利義教(よしのり)の帰依により建てられた本堂(重文)は、山城・大和地方の唐様建築の中で最も古い建造物とされ、ご本尊である釈迦如来坐像と文殊普賢菩薩像が安置されています。ご覧のように、門から奥のお堂へと伸びる参道脇にも、たくさんの紅葉が! 黄色やオレンジ、赤のグラデーションが素晴らしく美しいです。


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©水野克比古


門をくぐったら、ちょっと後ろを振り返ってみてください。門と紅葉のコラボレーションがなんとも趣のある光景を作り出していますよ♪


◆そもそも、一休寺ってどんなお寺?


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一休像


ここからは、一休寺とはどんなお寺なのか、ご説明します。
一休寺は、京都府南部・京田辺市(きょうたなべし)にある臨済宗大徳寺派の禅寺。鎌倉時代に開山した妙勝寺(みょうしょうじ)に始まり、戦火により荒廃していたところを康正2年(1456)に一休さんが再興し、“宗祖の恩に報いる”という意味を込めて「酬恩庵」と名付けられました。その頃一休さんは63歳。その後、亡くなる88歳までの晩年をこのお寺で過ごされました。


◆とにかく見応え抜群! 方丈をご案内


方丈(重文)は、本堂とともに前田利常の寄進により慶安3年(1650)に再興されたものです。「方丈」とは、禅寺において接客や仏事で使われる建物。貴重な文化財や美しいお庭など、見どころが盛りだくさんです。


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※通常、撮影禁止です(今回は特別な許可を得て撮影しています)


「礼の間」に置かれているこちらは、一休さんが実際に使用していたという輿(重文)です。一休さんはこれに乗って、住職を務めていた洛北の大徳寺まで通っていたそう。一休寺から大徳寺までは、現在の距離にしておよそ30キロメートル。往復すれば、半日以上となる距離をこの輿で・・・ と考えただけで、なんだか疲れてきちゃいます(笑)


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※通常、撮影禁止です(今回は特別な許可を得て撮影しています)


方丈の中央、「室中の間」には一休禅師木像(重文)が安置されています。この像は、一休さんが亡くなる直前に高弟の墨済禅師に命じて作らせたもので、なんと自身の頭髪と髭を抜き、像に植え付けたのだとか! 今では残っていないそうなのですが、一休さんの面影をよく伝える像です。


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檀那の間 ※通常、撮影禁止です(今回は特別な許可を得て撮影しています)


方丈では、襖絵も見逃せません。
それぞれのお部屋にはまる襖絵は、江戸初期の画家・狩野探幽(かのう たんゆう)が49歳のときに手がけたもの! 現在は複製になりますが、境内奥にある宝物殿で実物を見ることができますよ。


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秋の南庭


南庭、東庭、北庭の3つで構成される方丈庭園は松花堂昭乗(しょうかどう しょうじょう)、佐川田喜六(さがわだ きろく)、石川丈山の合作と伝わり、江戸時代を代表する庭園として名勝指定されています。
南庭はサツキの刈り込みや大きな蘇鉄(そてつ)が植わり、手前には白砂が敷き詰められた江戸時代の典型的な禅苑庭園。東庭はたくさんの庭石を十六羅漢に見立て、北庭は大小さまざまな石組みを配して枯滝落水を表現した、迫力ある蓬莱庭園です。それぞれ全く趣が異なりますので、その違いにも着目しながらじっくりと鑑賞してみてくださいね。


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北庭


◆境内の至るところで感じられる「一休さん」


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広い境内では、あちこちで「一休さん」を感じられます。まずは、総門を入ってすぐ左手にある一休禅師墨蹟碑。石碑には「諸悪莫作・衆善奉行」と書かれていて「悪いことはするな、よいことをせよ。そうすれば自然と心が清く美しくなる」というお釈迦様の教えが込められているそうです。書は一休さんが書いたものとされ、ありがたみもより一層増しますね。


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総門から続く参道の突き当たり正面には、大きな三本杉が。これは、一休さんと蓮如上人、そしてアニメでもお馴染みの蜷川新右衛門(にながわ しんえもん)さんの3人が、一本ずつ植えたと伝わる木なのだとか! しかし、もともとの木は昭和36年(1961)の台風で倒れ、現在植わるのは昭和40年(1965)に植え直された2代目です。


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参道を登り切った右角にある宗純王廟は、一休さんのお墓。しかし、宮内庁が「御陵墓」として管理しているため、中に入ることはできません。「あれ? なんで宮内庁が管理しているの?」と疑問に思われた方も多いはず。実は、一休さんは後小松天皇の御落胤であったといわれ、それを表すように、門扉には天皇家の御紋である菊花が彫られています。


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方丈横の庫裏(くり、重文)には、一休さんの有名なとんち話のひとつ「屏風の虎」にちなみ、虎の屏風が飾られています。本当に屏風から抜け出し、今にも襲いかかってきそうな迫力ある屏風ですね! 横には「慌てない、慌てない」と余裕な表情の一休さんがいらっしゃいます。


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こちらも、一休さんのとんち話にちなんだもの。「このはしわたるな」の立て札と橋がかけられています! 本堂の奥側にあるので、ぜひ探してみましょう。そして、一休さんのように頭を柔らか~くして渡ってみてくださいね(笑)


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ここまで駆け足で一休寺の魅力をお届けしましたが、いかがでしたか。ここで紹介しきれなかった魅力もまだまだたくさんあります。授与品や秋の特別御朱印など、また後日ブログでご紹介しますのでお楽しみに! 今年の秋は一休寺に足を運んで、京都の秋を楽しんでみてくださいね♪

酬恩庵 一休寺
【拝観時間】9:00~17:00、宝物殿9:30~16:30
【拝観料】500円
【電話】0774-62-0193
【アクセス】近鉄京都線「新田辺駅」乗換、京阪バス「一休寺」バス停から徒歩約5分 Google map
【公式ホームページ】http://www.ikkyuji.org/


\ 一休寺で「そう京」イベントを実施します! /

⇒2018年11月23日(金・祝)・24日(土)「一休寺 秋の境内特別ライトアップ」
⇒2018年11月25日(日)「一休さん x 新旧アートに迫る!スペシャルトークショー」


 

Written by. ち〜たら

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