京都市内発着の電車にも、最近“個性的なデザイン”の車両が増えています。外装はもちろん内装にもこだわり、京都の移動をさらに楽しくする工夫がいっぱい。京都に来たら一度は乗りたい、個性派揃いの観光列車をご紹介します!
※運転日や発車時刻は変更になる場合があります。
【阪急電鉄】京とれいん 雅洛
≪最寄りの観光地≫嵐山
写真提供:阪急電鉄株式会社
2019年3月23日(土)にデビューした、京都・大阪間を結ぶ阪急電鉄の観光特急「京とれいん 雅洛(がらく)」。2011年から運行している観光特急「京とれいん」の2編成目であり、“京都らしい雅さ”をさらに追求した列車となっています。
阪急電鉄の鉄道車両の特徴は、“阪急マルーン”とも呼ばれる上品な小豆色。「雅洛」は7000系の車両を改造、外装には扇子など和のモチーフが金色でデザインされ、見た目にも高級感が漂います。
写真提供:阪急電鉄株式会社
内装も「雅な都=京都」にふさわしい洗練された空間です。「ご乗車されたときから京都気分」をコンセプトに、6両編成の1両ごとに季節を設定。車両ごとに外観や車内デザインを変え、1・6号車は「ゆったりとした京町家の空間」をイメージした畳調のボックスシート、3・4号車は「大人の時間を楽しむ」としてカウンターテーブル付きの窓向き座席や一人掛けのシートが。さらに、2号車は「枯山水の庭」、5号車には「京町家の坪庭」が設えられるなど、「列車ではなく旅館なのでは!?」と思うほどの豪華さです!
このゴージャスな電車「京とれいん 雅洛」は、なんと予約不要・特別料金なしで乗車可能。最寄りの観光地・嵐山を訪れるならば「桂駅」で嵐山線に乗換えとなりますが、もう少し長く乗っていたくなりそうですね♪
■阪急京都線 快速特急「京とれいん 雅洛」
【発着駅】河原町駅~梅田駅
【運転日】土曜日、日曜日、祝日
【発車時刻】河原町駅発10:41、12:41、14:41、16:41
(「京とれいん」は河原町駅発11:41、13:41、15:41で運行します)
※車両点検整備などの事情により運転を中止する場合がありますので、あらかじめご了承ください。
【ご利用金額】普通運賃(予約不要)
【問合せ】0570-089-500/06-6133-3473(阪急電鉄交通ご案内センター)
【公式ホームページ】http://www.hankyu.co.jp/area_info/kyotrain-garaku/
地下鉄「京都駅」→烏丸線<約3分>→「四条駅」乗換→阪急京都線「烏丸駅」→京とれいん 雅洛<約5分>→「桂駅」乗換→阪急嵐山線<約7分>→「嵐山駅」からすぐ
運賃:地下鉄210円+阪急220円
■嵐山:5月のおすすめ歳時
2019年5月19日(日)三船祭
2019年5月19日(日)、26日(日)嵯峨祭
【京都丹後鉄道】丹後の海
≪最寄りの観光地≫天橋立
京都府北部は、豊かな食材や海産物、景色の美しさから、“海の京都”として近年注目されているエリア。日本三景のひとつ「天橋立」や「伊根の舟屋」など、“古都・京都”とは違う魅力的な観光スポットが点在しています。
この「海の京都」と京都駅を結ぶ直通列車が、京都丹後鉄道(旧:北近畿タンゴ鉄道)が運行する特急列車「丹後の海」! 2015年のデビュー以来、美しい車体とこだわりの内装でたくさんのファンを獲得している人気列車です。
車両デザインは、JR九州の「ななつ星in九州」などを手がけた水戸岡鋭治(みとおか えいじ)さんによるもの。車体の特徴でもある深い藍色のメタリックカラーは、丹後の美しい海をイメージ。車内天井や壁には白樺や楓など自然の木をふんだんに使用し、快適な車内空間を実現させています。
京都駅から「まいづる号」「はしだて号」の直通運行のほか、京都丹後鉄道線内で「たんごリレー号」の運転もされています。京都丹後鉄道線内では、こちらも大人気の観光列車「丹後くろまつ号」「丹後あかまつ号」「丹後あおまつ号」が運行中。美しい海やのどかな景色を車窓に眺め、列車を乗り継ぎながらの丹後旅。長期休暇にのんびりと楽しみたいですね♪
■京都丹後鉄道 特急列車「丹後の海」
【主な発着駅】京都駅、福知山駅、宮津駅、天橋立駅、西舞鶴駅、豊岡駅
【運転日】毎日
【発車時刻】京都駅発12:25、20:37
※JR西日本への直通運転をする特急列車の場合、乗車日の1ヵ月前の10時から、全国のみどりの窓口などで予約可能。
【ご利用金額】乗車券+特急料金(自由席・指定席)
【問合せ】0772-25-2323(平日9:00~18:00)
【公式ホームページ】http://trains.willer.co.jp/tangonoumi/
JR「京都駅」→丹後の海<約2時間7分>→「天橋立駅」からすぐ
運賃:乗車券2,260円+特急料金(自由席1,620円/指定席2,340円)
■天橋立:観光情報はこちらから
【叡山電車】ひえい
≪最寄りの観光地≫八瀬・比叡山
2018年3月21日にデビューし、その斬新なデザインで話題を呼んだ叡山電車の観光列車「ひえい」。叡山電車の2つの終着点「比叡山」と「鞍馬山」をイメージした車両で、ロゴマーク「Spiritual Energy (スピリチュアル・エナジー)」は、大地から放出される気のパワーと灯火を表しています。一番の特徴は、「楕円」の顔。“神秘的な雰囲気”や“時空を超えたダイナミズム”といった意味が込められ、日常から非日常へといざなうのりものにふさわしい不思議さを漂わせています。
車内の至る所にも楕円形が意識されていて、まるで気のパワーが波紋のように連鎖していっているかのよう。八瀬には近年SNSなどで大人気の「瑠璃光院」もあり、パワースポットやヒーリングスポットめぐりにも最適のエリア。神聖な空間と日常を結ぶ不思議な電車で、スピリチュアルな旅に出かけてみましょう♪
■叡山電車 観光列車「ひえい」
【発着駅】出町柳駅~八瀬比叡山口駅
【運転日】毎日(火曜日除く)
【発車時刻】出町柳駅発(平日)6:41~18:37の1時間に1~2本、(土・日・祝日)9:22~17:37の1時間に1~2本
【ご利用金額】普通運賃(予約不要)
【問合せ】075-781-5121
【公式ホームページ】https://eizandensha.co.jp/
※運行スケジュールは公式ホームページをご確認ください。
JR「京都駅」→JR奈良線<約2分>→「東福寺駅」乗換→京阪本線・鴨東線<約13分>→「出町柳駅」乗換→叡山電車 ひえい<約14分>→「八瀬比叡山口駅」からすぐ
運賃:JR140円+京阪270円+叡電260円
■八瀬:「瑠璃光院 夜の特別拝観プラン」発売中!
京都洛北 八瀬もみじの小径ライトアップと瑠璃光院 夜の特別拝観
■比叡山:比叡山 延暦寺で「そう京」イベントを実施します♪
比叡山延暦寺めぐりと大書院特別拝観(2019年6月2日実施)
【嵯峨野トロッコ列車】
≪最寄りの観光地≫保津川
京都の観光列車の代名詞ともいえるのが、嵯峨野トロッコ列車。JR山陰本線(嵯峨野線)「嵯峨嵐山駅」に隣接する「トロッコ嵯峨駅」を出発し、亀岡市の「トロッコ亀岡駅」まで片道約25分。保津峡の渓谷美を眺めながら、アドベンチャー感のある列車旅を楽しめます。
終着の「トロッコ亀岡駅」からJRでそのまま戻ることもできますが、せっかくならば「京馬車」に乗って「保津川下り」の乗船場へ向かい、急流下りの舟旅を楽しみつつ嵐山へと戻る満喫コースがおすすめです♪
■嵯峨野トロッコ列車
【発着駅】トロッコ嵯峨駅~トロッコ亀岡駅
【運転日】3月1日~12月29日
※水曜日運休(祝日・春休み・GW・8月・紅葉の時期は運転します)
【ご利用金額】片道620円(乗車区間にかかわらず均一料金)
※全車指定席
※「前売り乗車券」は、ご乗車日の1ヵ月前から、全国の主な旅行会社などで購入できます。
※『ザ・リッチ号』は当日乗車券のみの販売となります。
【電話】075-861-7444(自動音声案内)
【公式ホームページ】https://www.sagano-kanko.co.jp
※運行スケジュールは、公式ホームページよりご確認ください。
JR「京都駅」→JR山陰本線(嵯峨野線)<約18分>→「嵯峨嵐山駅」乗換→嵯峨野観光鉄道「トロッコ嵯峨駅」→トロッコ列車<約25分>→「トロッコ亀岡駅」乗換→京馬車<約25分>→保津川乗船場
運賃:JR240円+嵯峨野トロッコ列車620円+京馬車1,000円
■保津川:「そう京」イベントで“保津川下り”を楽しもう!
夏風薫る“保津川下り”の旅(2019年7月28日実施)
【京都鉄道博物館】SLスチーム号
≪最寄りの観光地≫梅小路エリア
2019年3月にJR「梅小路京都西駅」が開業し、注目を集める梅小路エリア。子どもから大人まで大人気の京都鉄道博物館では、本物の蒸気機関車が客車を牽引する「SLスチーム号」に乗車することができます! 博物館構内の往復約1キロを約10分間で走るのですが、石炭を焚き、白い煙とともに蒸気を噴出してシュッシュッポッポと走る旅情ある時間を楽しめます。
★SLスチーム号タイムスケジュール 11:00~16:00(おおむね15分~30分間隔で運転)、乗車料金300円
以前に京都鉄道博物館を採り上げたブログでもご紹介したように、16時頃に訪れるとSLの給炭水作業を眺めることができます。一日の労働を終えたSL車両の石炭の積み込み作業など、なかなか見られない光景に出会え、鉄道好きにはたまらない時間ですよ♪
そして、4月29日は京都鉄道博物館の開業記念日! 「グランドオープン3周年記念イベント」としてセレモニーなどが予定され、また5月1日(水・祝)には「改元記念硬券」の配布も予定されています(先着順・なくなり次第終了)。記念の年に訪ねてみるのはいかがでしょうか。
■京都鉄道博物館
【開館時間】10:00~17:30(最終入場は17:00)
【入館料】1,200円
【電話】0570-080-462
【休館日】水曜日 ※祝日・春休み期間中(3/25~4/7)は開館(ホームページでご確認ください)
【アクセス】JR山陰本線(嵯峨野線)「梅小路京都西駅」から徒歩約2分 Google map
【公式ホームページ】http://www.kyotorailwaymuseum.jp/
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いつのまにやら、京都にも観光列車が増えましたね! どの列車も工夫されていて、移動手段としてだけでなく、旅の目的として乗ってみたくなります。列車ではありませんが、個人的には叡山ケーブルや比叡山坂本ケーブル、男山ケーブルなど“鋼索鉄道”もワクワクする楽しさがあって大好きです! 長期休暇や夏のレジャーなどに、ぜひ利用してみてくださいね♪
※男山ケーブル線はリニューアル工事のため、2019年5月27日(月)~6月18日(火)の期間、運転休止。
坂本ケーブル