
円山公園
「あの時見た、あの桜は本当にきれいだったなぁ」と、ふと思い返す桜はありませんか? 桜の花は毎年咲くけれど、必ずしも毎年同じ場所で、同じ咲き方の桜を見ることは叶いません。だからこそ、「あのときの桜をまた見たい」「あの桜にまた会いに行きたい」と思うのではないでしょうか。
皆さまにとってのそんな「思い出桜」は、どんな桜でしょうか? 「そう京」スタッフの「思い出桜」を見ながら、“あの日の春”を思い出してみませんか。
【妙顕寺】夢のような桜の天蓋

(2014年撮影)
みさご 「私にとって記憶に残っている桜といえば、西陣の妙顕寺。2014年の春に西陣エリアを訪れたとき、ソメイヨシノがちょうど満開で、天蓋のように空いっぱいに広がる景色に圧倒されました。“桜の園”とはこういうことをいうんだなぁと、しばし呆然。
ちょうど天気が良く晴れた日の平日で、その頃はまだ“西陣の桜”もあまり有名ではなく、一人でその景色を見ていたことが、とても印象に残っています。今では穴場の桜名所として『桜の名所開花情報』でもご紹介させていただき、イベントやライトアップなども行われていますが、またあの、暖かい春の日の白昼夢のような体験をしてみたいなぁと思います」
■妙顕寺
☆例年の見頃:3月下旬〜4月上旬
⇒桜開花情報はこちら(2021年版は3月上旬に公開予定です)
【立本寺】桜の雲に乗るお寺

(2018年撮影)
シュガー 「西陣には穴場ともいうべき桜の名所がたくさんあるのですが、立本寺(りゅうほんじ)もそのひとつ。過去に運良く見頃の時季に訪ねることができ、ゆっくりとお花見を堪能しました。
感動したのは、本堂前の景色です。お堂がまるで桜の雲に浮かんでいるかのよう。2019年3月に境内に誕生した宿坊・四神閣に泊まって朝イチで桜を楽しむのも良いかもしれません」
■立本寺
☆例年の見頃:4月上旬
⇒桜開花情報はこちら(2021年版は3月上旬に公開予定です)
【鴨川(三条大橋)】コロナ禍の中、早咲きの桜が元気をくれました

(2020年撮影)
かりー 「新型コロナウイルスが連日ニュースに取り上げられるようになった2020年2月。不安な日が続く中で見たのが、鴨川、三条大橋の河津桜でした。
河津桜といえば例年3月上旬に見頃となる“早咲き桜”ですが、昨年はさらに早い2月下旬、驚きのスピードで見頃に。訪れた日は、通りがかる方たちの『桜が咲いてる!』という喜びの声も聞こえてきて、桜のニュースが心を晴れやかにする、と感じた風景です。近くに立つ『弥次さん喜多さん』像も、まるで“早く旅ができるといいねぇ”と言ってくれているかのようでした。今年(2021年)も間もなくその時季を迎えますが、どうなることでしょう・・・」
■鴨川(三条大橋) Google map
【平野神社】また会えた、と嬉しくなりました

(2019年撮影)
オパン 「近所ということもあり、平野神社には毎年お花見に訪れています。2018年9月の台風で境内が被災し、翌年の春は“桜は綺麗に咲いてくれるのかな・・・ 大丈夫かな・・・”と、とても心配をしていました。でも、京都市内に桜シーズンの訪れを告げるという“魁桜(さきがけざくら)”をはじめ、境内の桜が次々と満開になり、“自然の驚異にも負けず、がんばってくれたんだ!”と、とても感動したのを覚えています。
当たり前にあると思っていたものが必ずしもずっと続くというわけではないということ。コロナ禍となった今、改めて思い出す風景です」
■平野神社
☆例年の見頃:3月下旬〜4月中旬
⇒桜開花情報はこちら(2021年版は3月上旬に公開予定です)
【平安神宮】朝の光に照らされた、平安神宮の桜は格別です!

(2020年撮影)
きのこ 「『そう京』イベントを担当して早や数年。スタッフとして初めて携わった“桜のイベント”が、『平安神宮 桜の神苑早朝特別参拝』でした。当時すでに人気イベントとして定着していたのですが、やっぱり初めて参加したときには驚きました。
“平安神宮の桜”といえば、かの文豪・谷崎潤一郎や川端康成も筆を取った、春の京都を代表する風景。でもそれまでは、“人がいっぱい”という印象が強く・・・ ところが、早朝に貸切参拝をするこのイベントは、少人数で桜だけに集中して鑑賞ができたため、“こんなにも美しかったのか!”と驚いてしまったことを覚えています。手前味噌ながら『そう京』イベントは凄いなと(笑)
毎年必ずしも実施するイベントではないので、実施の際にはご注目いただけると嬉しいです」
\2021年は実施予定です/
⇒「平安神宮 桜の神苑早朝特別参拝」(2021年4月11日実施)
■平安神宮
☆例年の見頃:4月上旬〜中旬
⇒桜開花情報はこちら(2021年版は3月上旬に公開予定です)
【原谷苑】圧巻の“桜のシャワー”を見られるスポット

(2018年撮影)
とらみ 「“記憶に残っている桜”といわれて、まず思いついたのは、原谷苑。十数年前、初めて行ったときの感動は今でも忘れられません。“桜のシャワーが振り注ぐ”、という表現は本などでよく見かけますが、“まさにこのことか!”と声も出ないくらい感動しました。
今や桜のシーズンには送迎バスが何度も往復するほどの人気スポットとなりましたが、当時は今ほど知られていなくて、苑内をゆっくりと歩いたり、お弁当を食べたり。のんびりお花見を楽しんだ、思い出深いスポットです」
■原谷苑
☆例年の見頃:4月上旬〜下旬
⇒桜開花情報はこちら(2021年版は3月上旬に公開予定です)
【円山公園】月を見上げる、花を見る。

(2015年撮影)
カツオ 「数年前、円山公園に“祇園しだれ”のライトアップを撮影に行ったところ、思いがけなく東山から月が現れました。しかも、満月。まだ、空に青みが残る時間帯で、桜も満開。想定外の情景に、どれだけカメラのシャッターを切ったことか・・・
この時、ふと、東山魁夷という画家に、“円山公園の夜桜&月”を描いた作品があることを思い出しました(《花明り》1968年)。まるでその絵の世界が、目の前に広がっているようで、現実とも思えない世界でした。あのシチュエーションにもう一度会いたいと思うのですが、なかなか難しいですね・・・」
■円山公園
☆例年の見頃:4月上旬
⇒桜開花情報はこちら(2021年版は3月上旬に公開予定です)