透明感が美しい、涼やかな京都の和スイーツ

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麓寿庵

麓寿庵

蒸し暑い日が多くなり、ひんやり甘いスイーツが、よりいっそう恋しくなる季節が到来しました♪ 今回は瑞々しく透きとおるような見た目が美しい、涼やかな京都の和スイーツをピックアップ。これから夏にかけての京都観光で、ぜひ味わってみてください。

【鍵善良房 喫茶】
弾力や喉ごしは作りたてならでは。今も昔も愛される「くずきり」

  • くずきり 1,400円

    くずきり 1,400円

  • 清涼感が感じられます

    清涼感が感じられます

享保年間(1716~36)創業の鍵善良房八坂神社近くにある四条本店と高台寺店(Google map)は喫茶を併設し、名物「くずきり」をいただくことができます。輪島塗の信玄弁当風の漆器は二段重ねになっていて、上段に自家製蜜、下段に氷水に浸った透明感のあるくずきりが入り、目にも涼やかです。

原材料は“葛粉と水”のみと、とてもシンプル。素材を吟味し、葛は奈良県の大宇陀で450年以上続く老舗・森野吉野葛本舗のものを使用されています。自家製蜜は白蜜と黒蜜からお好みを選択。くずきりは注文を受けてから手作りされるので、弾力のある食感につるんとした喉ごしという、出来たてだからこその味わいが楽しめます。時間が経つごとに白濁し、食感も変化していくので、ぜひお早めにお召し上がりください。
  • 四条本店 外観

    四条本店 外観

  • 内観

    内観

四条本店ののれん横には、「くずきり」の看板。陶工・河井寛次郞が書いた「くずきり」の文字を木工家・黒田辰秋が手がけた額に入れて掲げられています。文化人にも愛され続ける鍵善良房ならではの風景です。

■鍵善良房 四条本店
【営業時間】9:30~18:00、喫茶10:00~18:00(ラストオーダー17:30※混み具合により早まる場合あり)
【定休日】月曜日(祝祭日の場合は翌日)
【電話】075-561-1818
【アクセス】市バス「祇園」バス停から徒歩約3分 Google map
【公式ホームページ】https://www.kagizen.co.jp/

【大極殿本舗 六角店 甘味処「栖園」】
琥珀寒天に溶け込む蜜が美しい「琥珀流し」

  • 琥珀流し(写真は5月の抹茶蜜) 850円 

    琥珀流し(写真は5月の抹茶蜜) 850円 

  • きらめくような透明感♪

    きらめくような透明感♪

  • 6月は梅酒蜜が楽しめます

    6月は梅酒蜜が楽しめます

明治18年(1885)創業の大極殿本舗六角堂の程近くにある六角店は、慶応元年(1865)に建てられたもので、京都市の景観重要建造物・歴史的意匠建造物に指定されています。併設する甘味処「栖園」の看板メニューは、「琥珀流し」。透きとおるような見た目の琥珀寒天に、自家製の蜜をかけた甘味です。蜜は月ごとに替わり、5月は抹茶、6月は梅酒、7月はペパーミント、8月は冷やしあめ・・・ と、夏にかけて爽やかな蜜がラインアップ。なめらかな口当たりのなかに蜜が溶け込み、瑞々しい味わいが楽しめます。

店頭にかかる暖簾も季節ごとに替わり、菖蒲の次は紫陽花に変わるそう。琥珀流しの味わいとともに、暖簾からも季節を感じてみてください。ちなみに、四条高倉にある本店(Google map)併設の「栖園」でも「琥珀流し」が味わえます。六角店とは異なり、6月は梅酒・ヨーグルトの2種類の蜜が登場しますので、気になる方はこちらも要チェックです。

■大極殿本舗 六角店
【営業時間】9:30~18:00、甘味処「栖園」10:00~17:00(ラストオーダー)
【定休日】水曜日
【電話】075-221-3311
【アクセス】地下鉄烏丸線「烏丸御池駅」から徒歩約8分 Google map
【公式Instagram】https://www.instagram.com/daigokuden.seien/

【紫野和久傅 堺町店 茶菓席】
無病息災の願いが込められた、瑞々しい生菓子「ささのか菓子 希水」

  • ささのか菓子 希水 抹茶セット(お干菓子付) 1,100円 

    ささのか菓子 希水 抹茶セット(お干菓子付) 1,100円 

  • 瑞々しい見た目に涼が感じられます

    瑞々しい見た目に涼が感じられます

  • 美しく巻かれた笹の葉。絶妙な手加減により仕上げられます

    美しく巻かれた笹の葉。絶妙な手加減により仕上げられます

明治3年(1870)創業の料亭・和久傅が展開するおもたせの専門店、紫野和久傅(むらさきのわくでん)。京町家を改装した堺町店の2階には茶菓席があり、落ち着いた空間で季節のお菓子や抹茶、珈琲などを味わうことができます。

夏季限定(5~8月)で登場するのが、笹の葉の香りが清々しい「ささのか菓子 希水(きすい)」。職人さんの手でひとつずつ丁寧に巻かれた笹の葉を開くと、艶やかで瑞々しい半透明の生菓子が現れます。笹とオオバコを主に作られ、口に含むと、ひんやり・ぷるんとした優しい口当たり、そしてほのかに感じるりんごの風味がとても爽やか。「希水」は、『竹取物語』に登場する不老長寿の妙薬から名付けられ、無病息災の願いが込められているそう。おもたせが揃う1階で購入もできますので、友人やご家族へのお土産にもぴったりです。
■紫野和久傅 堺町店
【営業時間】10:00~19:00、茶菓席13:00~17:00(ラストオーダー16:30)
【定休日】元旦
【電話】075-223-3600
【アクセス】地下鉄烏丸線「烏丸御池駅」から徒歩約5分 Google map
【公式ホームページ】https://wakuden.kyoto/store/sakaimachi-chaka/
【公式Facebook】https://www.facebook.com/MurasakinoWakuden/
【公式Instagram】https://www.instagram.com/murasakino_wakuden_official/

【麓寿庵】
レトロな邸宅でいただく、フォトジェニックな「華わらび」

  • 華わらび 1,550円(抹茶付1,950円)

    華わらび 1,550円(抹茶付1,950円)

  • お箸で持ち上げてもプルプルです♪ 自家製の黒蜜ときなこでいただきます

    お箸で持ち上げてもプルプルです♪ 自家製の黒蜜ときなこでいただきます

2023年3月、国の登録有形文化財指定の久保家住宅(旧今尾景年住宅)にオープンした麓寿庵(ろくじゅあん)。まるで雫のような「華わらび」が早くもSNSで話題となっています。独自の配合で作られるわらび餅のなかに、色鮮やかなエディブルフラワーがあしらわれ、食べてしまうのがもったいないほどの美しさ。プルプル柔らかな口当たりに、お花の食感がアクセントとなり、自家製の黒蜜ときなことも相性抜群。エディブルフラワーは日によって種類が異なるそうなので、彩りを楽しみに何度も訪れたいですね。
  • 漆塗りのテーブルにリフレクションする緑も美しい

    漆塗りのテーブルにリフレクションする緑も美しい

  • お庭は歩くことができ、番傘を置いて写真を撮ることも♪

    お庭は歩くことができ、番傘を置いて写真を撮ることも♪

  • 茶室「捉月(そくげつ)」。景年が大正天皇から下賜されたという床の間の柱にもご注目を(写真左側、こぶのある茶色い柱)

    茶室「捉月(そくげつ)」。景年が大正天皇から下賜されたという床の間の柱にもご注目を(写真左側、こぶのある茶色い柱)

  • 外観

    外観

大正3年(1914)に建てられた邸宅は、日本画家・今尾景年が晩年を過ごした場所。景年は、南禅寺法堂の雲龍図などを手がけたことで知られます。邸宅には3つのお庭があり、いずれも風情たっぷり。各お部屋には景年の作品がさりげなく飾られ、作品を眺めながらお食事を楽しめるお席もあります。訪れた際は、邸内をスタッフの方がご案内してくださいますので、どうぞお楽しみに。

■麓寿庵
【営業時間】11:00~21:00(ラストオーダー20:00) ※土日祝は8:00~
【定休日】無休
【電話】075-746-5927
【アクセス】地下鉄烏丸線「烏丸御池駅」から徒歩約8分 Google map
【公式ホームページ】https://rokujuan.com/
【公式Instagram】https://www.instagram.com/roku.juan/
※掲載内容は2023年5月31日時点の情報です。最新情報は各掲載先へご確認ください。

Written by. オパン

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