京都・初詣の人気スポット。八坂神社の見どころガイド

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京都屈指の観光エリア・祇園に鎮座する八坂神社。日本三大祭のひとつである「祇園祭」を催行することでも有名で、地元の方々からは「祇園さん」の通称で親しまれています。厄除けをはじめ、様々なご利益を授かれるため、初詣スポットととしても人気。今回は、境内の見どころや年末年始のおすすめの情報をご紹介します!

八坂神社の歴史

  • 西楼門(重文)の狛犬。大正15年(1926)に献納されたものです。

    西楼門(重文)の狛犬。大正15年(1926)に献納されたものです。

  • 西手水舎には「感神院」の文字が刻まれています。

    西手水舎には「感神院」の文字が刻まれています。

八坂神社は、全国にある八坂神社、素戔嗚尊(スサノヲノミコト)をご祭神とする約2,300社の総本社。そのはじまりは諸説あり、社伝によると、“斉明天皇2年(656)に、渡来人が素戔嗚尊をお祀りした”という説と、“貞観18年(876)に奈良の僧がお堂を建立した”という説が伝わります。

明治元年(1868)の神仏分離令が出るまでは「祇園社」「祇園感神院」と呼ばれ、かつてこのあたりが八坂郷とという地名だったことから“八坂神社”という名称になりました。

それでは、ここからは境内の見どころをご紹介します!

★境内の見どころをチェック!
【西楼門、石鳥居・南楼門】 正門は、西側? それとも南側?

  • 西楼門

    西楼門

  • 西楼門から四条通を望む。通りの中央にあるため、まっすぐ見通せます。

    西楼門から四条通を望む。通りの中央にあるため、まっすぐ見通せます。

京都のメインストリート・四条通の東端、突き当たりに見えてくるのがこちらの西楼門。鮮やかな朱色が印象的で、フォトスポットとしても人気です♪ 応仁の乱によって焼失しましたが、明応6年(1497)に再建され、境内のなかでは一番古い建造物。元はもう少し南西にあったそうですが、大正2年(1913)の市電開通時に四条通の拡張工事が行われ、現在地に移築されました。

八坂神社のシンボル的な西楼門ですが、実は正門は別の場所にあります・・・
  • 石鳥居(重文)。奥に見えるのが南楼門(重文)。

    石鳥居(重文)。奥に見えるのが南楼門(重文)。

  • 月下氷人石

    月下氷人石

西楼門から東大路通を南下し、神幸通を東に進むと左手に大きな石鳥居が見えてきます。ここが表参道です。石鳥居は、正保3年(1646)に建立され、寛文2年(1662)に地震で倒壊・・・ その4年後に補修再建されました。自然石で作られた鳥居としては、日本最大級といわれています。その奥に見えるのが、正門となる南楼門! 本殿から見て正面に位置し、祇園祭の神輿渡御の際は、この門から出発します。

石鳥居と南鳥居の間には、天保10年(1839)に建立された「月下氷人石(げっかひょうじんせき)」という石碑があります。江戸時代末期から明治時代にかけて、迷子や尋ね人を探す際に名前などを書いた紙を貼り、伝言板のように使用されていたそう。当時を想像しながら、拝見してみてください。

【本殿】2020年に“国宝”指定。四神相応の「青龍」にも注目!

  • 本殿(国宝)  

    本殿(国宝)  

  • 透塀(すいべい)

    透塀(すいべい)

  • 本殿裏の歌碑には、素戔嗚尊が出雲で詠んだとされる歌が刻まれています。

    本殿裏の歌碑には、素戔嗚尊が出雲で詠んだとされる歌が刻まれています。

  • 御朱印「青龍」 500円※書き置きのみ

    御朱印「青龍」 500円※書き置きのみ

素戔嗚尊を主祭神とし、櫛稲田姫命(クシイナダヒメノミコト)、八柱御子神(ヤハシラノミコガミ)などをお祀りする本殿。檜皮葺の大屋根が美しい建物は「祇園造」と呼ばれる平安時代の建築様式で、本殿と拝殿がひとつの大屋根で覆われています。現在の本殿は、承応3年(1654)に徳川四代将軍家綱が再建。本殿の東側と神饌所(神事の際にお供えする神饌を調理する場所)を囲む透塀は、明治中期に建造されたものとされ、美しい唐草模様の彫刻も見どころです。

また、八坂神社は古くから、四神相応の東を守る「青龍」が宿る地といわれ、本殿の下には、青龍が棲む「龍穴」という大きな池があるそう。お参りするたびに、清らかなパワーを授かれそうです。

【舞殿】提灯が目を引く、京情緒あふれる風景

  • 舞殿(重文)

    舞殿(重文)

  • 夜は幻想的です♪

    夜は幻想的です♪

本殿の前に建つのは、舞殿。明治7年(1847)の再建で、舞踊奉納や結婚式が行われるほか、祇園祭の際には3基の神輿が奉安されます。建物をぐるりと囲む提灯は、祇園のお茶屋や料亭などから奉納されたもの。夜は明かりが灯され、日中とはまた異なる京情緒を感じられます♪ 八坂神社は24時間参拝可能なので、参拝者の少ない夜のお参りもおすすめですよ。

★摂社・末社にもお参りを♪
【疫神社】ご利益:疫病退散

  • 疫神社(重文)

    疫神社(重文)

境内には、多くの摂社・末社があり、様々なご利益を授かることができます。その一部をご紹介します!

西楼門からすぐ近くの場所にある疫神社は、蘇民将来がご祭神。素戔嗚尊が旅をしていた際に、蘇民将来が貧しいながらも手厚くもてなしたそう。感激した素戔嗚尊が、「今後疫病が流行っても、“蘇民将来の子孫なり”と言えば、災厄から免れる」と約束したと伝わります。そのことから疫病退散のご利益があるとされ、祇園祭の最終日である7月31日には「疫神社夏越祭」を催行。ちなみに、祇園祭で授与される粽にも「蘇民将来子孫也」という護符が貼られています。

【大国主社】ご利益:縁結び

  • 大国主命とうさぎのモニュメント。

    大国主命とうさぎのモニュメント。

  • 大国主社(重文)

    大国主社(重文)

  • 願掛けうさぎ 500円 

    願掛けうさぎ 500円 

西楼門から本殿へ向かうまでの間にある大国主社。神話「因幡の白兎」でうさぎを助けたとされる大国主命がご祭神です。縁結びのご利益があるといわれ、「ご縁を実らせたい」という方は、可愛らしい授与品「願掛けうさぎ」に願いを込めて、大国主社に奉納しましょう♪

【美御前社】ご利益:美容祈願

  • 美御前社(重文)

    美御前社(重文)

  • 美容水

    美容水

本殿の東側にある美御前社は、素戔嗚尊の剣から生まれた「宗像三女神」と呼ばれる3人の女神を祀られています。容姿端麗な姉妹だったことから美の神様として信仰され、祇園の芸妓さん・舞妓さんもお参りに訪れるそう。社殿前には「美容水」と呼ばれる御神水が湧き出ていて、肌に数滴つけると、身も心も清らかで美しくなれるというご利益が♪ 美に興味のある方は必見です。

【北向蛭子社】ご利益:福徳・商売繁盛

  • ふれあいえびす像

    ふれあいえびす像

  • 北向蛭子社(重文)

    北向蛭子社(重文)

「祇園のえべっさん」の通称で知られる北向蛭子社。福徳・商売繁盛のご利益で知られます。毎年1月9日・10日は福笹や吉兆が授与され、9日には、七福神を乗せた蛭子船が西楼門の石段下から四条烏丸間を巡行。なんともありがたみのある光景です! 福笹を手にした福娘や、賑やかな太鼓・お囃子とともに、「商売繁盛で笹もってこい♪」の活気ある掛け声で四条通が賑わいます。1年のはじまりに、福を授かりに訪れてみてください。

★八坂神社の年末といえば・・・
京都の年越しの風物詩「をけら詣り」

12月も残りわずか・・・ 最後に、“京都の年越しの風物詩”をご紹介します。 八坂神社の「をけら詣り」は、大晦日の午後7時から元旦の早朝にかけて夜を徹して御神火を焚く神事。参拝者は、“をけら灯籠”に灯された“をけら火”を吉兆縄(火縄)に移し、火が消えないようにくるくる回しながら持ち帰ります(火はほのかに灯る程度です)。その火を神棚の灯明に灯したり雑煮を炊く火種にしたりし、1年の無病息災を祈願しましょう。残った縄は火難除けのお守りとして台所にお祀りすると良いそうです。

⇒をけら詣りの詳細はこちら

\八坂神社も対象スポットのひとつ/
【イベント情報】
謎解き企画第3弾! 「寂しがりの龍と京都の宝」

JR東海では、謎解き企画第3弾として「寂しがりの龍と京都の宝」を12月16日(土)から開催します(~2024年3月31日)。謎を解きながら様々なご利益で知られる神社をめぐることができ、八坂神社も対象スポットのひとつ! スマートフォンとLINEアプリがあれば、参加無料でどなたでも気軽に楽しむことができますよ。最後の問題をクリアすれば、景品のプレゼントも♪ 2024年は辰年。初詣は、龍にゆかり深い八坂神社へお参りしませんか?

⇒「寂しがりの龍と京都の宝」の詳細はこちら

八坂神社
【参拝時間】終日参拝可能、授与所9:00~17:00
【電話】075-561-6155
【アクセス】市バス「祇園」バス停からすぐ Google map
【公式ホームページ】https://www.yasaka-jinja.or.jp/
【公式Facebook】https://www.facebook.com/kyotogionyasakasan
【公式Instagram】https://www.instagram.com/kyotogionyasaka/

\新年は京都で龍スポットを巡って運気上昇!/
※掲載内容は2023年12月13日時点の情報です。最新情報は掲載先へご確認ください。

Written by. オパン

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