最近、お寺で見かける小さなお地蔵さんに心を惹かれています。
もともと京都はお地蔵さんへの信仰が息づく町。特に8月は、町内の子供たちを集めて行われる地蔵盆や、旧街道に安置された六体の地蔵菩薩像にお参りする「京の六地蔵めぐり」など、ご縁が深まるタイミングです。
今回は境内に可愛らしいお地蔵さんを祀る、4つのお寺をご紹介。皆さんも優しいほほ笑みに癒されてみませんか。
三千院
伝教大師最澄が比叡山に建立した草庵を起こりとし、以来1200年の歴史を有する大原の三千院。広い境内にはさまざまな見どころがありますが、苔の大海原が広がる池泉回遊式の「有清園」は特に人気のスポットです。
「有清園」を歩いていると、木々の合間にお地蔵さんを発見。石彫刻家の杉村孝さんが奉納した作品で、お庭に溶け込んでいます。ふかふかの苔に寝転ぶ姿は、なんとも気持ち良さそうです。
【拝観時間】9:00~17:00(11月/8:30~17:00、12月~2月/9:00~16:30)
【拝観料】700円
【電話】075-744-2531
【アクセス】京都バス「大原」バス停から徒歩約10分 Google map
【公式ホームページ】http://www.sanzenin.or.jp/
【公式Facebook】https://www.facebook.com/kyotooharasanzenin/
【公式Instagram】https://www.instagram.com/sanzenin_temple_official/
詩仙堂
詩仙堂は、戦国武将として関ヶ原の戦いや大坂夏の陣で戦った石川丈山の終の棲家。現在は曹洞宗のお寺で、丈山が愛した自然はそのままに、境内は四季折々の草花で彩られています。
お寺のスリッパをお借りしてお庭を巡ることができ、家の庭先に降り立ったような心の解放感があります。お地蔵さんがいらっしゃるのはお庭の奥。寄り添うお地蔵さんは他でも見られるのですが、ファミリータイプは珍しく、ほっこりします。
お地蔵さん人気を受けて、今年(2024)からクリアファイルとポストカードが授与品に登場しました。お参りの際は、ぜひチェックしてみてくださいね。
■詩仙堂
【拝観時間】9:00~17:00(受付終了16:45)
【拝観料】700円
【拝観休止日】5月23日
【電話】075-781-2954
【アクセス】市バス「一乗寺下り松町」バス停から徒歩約7分 Google map
【公式ホームページ】https://kyoto-shisendo.net/
【公式Facebook】https://www.facebook.com/kyotoshisendo/
【公式Instagram】https://www.instagram.com/shisendojozanji/
圓光寺
洛北の禅寺 圓光寺は、徳川家康が国内の勉学向上を目的に開いた学校に由来します。境内には禅画の題材のひとつ「十牛図」に着想を得た池泉回遊式の「十牛之庭」が広がり、書院からの眺めは「額縁庭園」としてお馴染みです。
悟りに至るまでの10段階を描いた「十牛図」を題材にしているとあって、「十牛之庭」は自己と向き合えるような静寂な空間です。お地蔵さんは、“悟りの道”を歩く拝観者を温かく見守るように佇んでいます。
いつ見ても可愛らしいお地蔵さんですが、晩秋もおすすめです。真っ赤な紅葉に囲まれて、にっこり笑顔が増しているように感じられませんか。チャンスがあったら、雪の季節にも訪れてみたくなります。いったい、どんな表情で出迎えてくれるのでしょう。
■圓光寺
【拝観時間】9:00~17:00
【拝観料】600円
【電話】075-781-8025
【アクセス】市バス「一乗寺下り松町」バス停から徒歩約7分 Google map
【公式ホームページ】https://www.enkouji.jp/
【公式Facebook】https://www.facebook.com/enkouji
【公式Instagram】https://www.instagram.com/enkouji/
六角堂
聖徳太子の創建と伝わり、街中のオアシス的な存在としても愛される六角堂。本堂西側に「地蔵山」があるほど、じつは境内にたくさんのお地蔵さんが祀られています。
なかには、参拝者にご利益をもたらしてくれる可愛らしいお地蔵さんも。本堂東側、親鸞堂の階段下にいらっしゃるのは「一言願い地蔵」。ひとつだけ願いを叶えてくれると伝わりますが、首を傾げているのは叶えようかどうしようかと悩んでいるからだとか。願いが届くかどうかは信心次第のようです。
十六羅漢像にまぎれて、ひっそりと佇んでいるのは「合掌地蔵」。参拝者の願いを掌に包んで、「願いよ届け」と一緒にお祈りしてくれる、なんとも心強いお地蔵さんです。
納経所では、五円玉の中に小さなお地蔵さんが入れられている「合掌地蔵御守り」を授与いただけます。「合掌地蔵」を前にして、両手で御守りを挟んで願いをささやけば、いっそうのご利益が得られるそうです。御守りはそのままお財布にしのばせて、ご縁を待ちましょう。
【拝観時間】6:00〜17:00、納経所8:30〜17:00
【拝観料】境内無料
【電話】075-221-2686(池坊総務所)
【アクセス】地下鉄烏丸線「烏丸御池駅」から徒歩約3分 Google map
【公式ホームページ】https://www.ikenobo.jp/rokkakudo
※掲載内容は2024年8月21日時点の情報です。最新情報は各掲載先へご確認ください。