今年こそは憧れの“川床”へ 夏の風物詩、はじまります!

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先斗町 百練

5月1日は、「鴨川納涼床」の解禁日! いよいよ、京の夏の風物詩「川床(かわゆか)」シーズンがはじまります。4月中旬から床を組み立てる作業がはじまっていたのですが、それを見るたび「夏がはじまるな~」とワクワク♪ ここに行きたい、あそこもいいな~と、そわそわしています(笑)

昼床で気軽に利用するもよし、夜の床で贅沢を楽しむもよし。「川床って、気になるけど行ったことないなぁ」という皆さま、今年の夏こそ川床へ行ってみませんか♪ 鴨川をはじめ、貴船や高雄(たかお)など、気になる“川床スポット”をご紹介します!

★かわゆか? かわどこ? 「川床」豆知識はこちらをチェック!
⇒【観光ガイド】ことしの夏は川床へ!(2010年6月掲載)

★「自然の中でくつろぐ喜びは、納涼床ならでは」
⇒【京都通へのトビラ】京都鴨川納涼床協同組合理事長 久保明彦さん(2013年5月掲載)

★川床グルメスポットはこちらでもご紹介しています。
⇒【観光ガイド】夏のグルメ、いただきます(2016年6月掲載)
⇒【観光ガイド】「皐月の床」でちょっぴり贅沢に(2010年4月掲載)



<鴨川納涼床>
“川床らしさ”を味わうなら、“京料理で鱧”が大定番♪ 【京料理 大當両】


お正月に、お雑煮や室礼を取材した先斗町(ぽんとちょう)の「大當両」「奇をてらわない京料理を」とのコンセプト通り、伝統ある“京都の川床”の風情を楽しむことができます。今年(2018年)は4月16日(月)に床を設置し、万全の準備を整えられているということで、床の営業がはじまる前の4月23日(月)に伺ってきました!


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床料理のメインとなるのは、もちろん「鱧(ハモ)」! この日は鱧のシーズン前ということもあり、「いつもより少し小さめなんですよ」と、三代目の上村さん。

上村さん 「うちではいつも、厚みのあるぽってりとした、大ぶりの鱧を選んでお出ししています。かといって、脂っこくもなく、暑い季節でも食べやすいので、ぜひお召し上がりいただきたいです」

夏の京料理には欠かせない鱧をたっぷりと味わえる「鱧会席」(10,800円)は、夜床での提供となります。定番の“鱧落とし”や、“ぼたん鱧のお吸い物”、“鱧寿司”に加え、“鱧ざく”や“鱧の天ぷら”など、存分に鱧三昧を楽しめます。

5月と9月は昼床も営業されていて、夜よりもリーズナブルなお膳料理をいただけます。5月の「皐月膳」、9月の「長月膳」(各5,400円)には、鱧落とし、鱧寿司、鱧ざくの三品が付きますので、まずはこちらから鱧を楽しんでみるのもおすすめです♪


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鴨川越しに見える工事前の南座 ※左下は現在工事中の南座


上村さん 「これからどんどん緑が濃くなっていって、梅雨の時季を迎え、そして祇園祭五山の送り火と京都の夏の行事が続いていきます。夏本番の7月・8月ももちろんですが、5月後半から6月中旬も気候が穏やかでオススメです。梅雨前は少し寒くなることもありますが、そんなときには羽織(寒い日にお客様にお出ししています)を羽織って床を楽しむのも風情があるものですよ」

川向こうに見える南座は、現在耐震工事中。2018年11月に予定されている「吉例顔見世興行」でふたたび幕を開ける予定です。再生後の姿に想いをめぐらせつつ、会話に花を咲かせるのもよさそうですね♪


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ところで、上村さん。実は2018年3月に京都市より「京都国際観光おもてなしコンシェルジュ」を拝命されたのだとか! “おもてなしコンシェルジュ”のなかでも“国際”に就任されるのは、通訳案内士の資格を持つなど英語が堪能で、海外の方にも質の高い“おもてなし”ができると認められた方なのです。

上村さん 「京都のことならなんでも聞いてください、とお店の前に提示しているステッカーには書かれているのですが、本当になんでも聞かれたらどうしよう・・・ と心配しているところです(笑)でも、頑張って勉強しておりますので、気軽に尋ねてみてくださいね」

■京料理 大當両
【営業時間】
<5~9月>16:30~22:00(ラストオーダー21:00)
※5・9月のみ11:30~15:00(ラストオーダー14:30)も営業
<10~4月>17:00~22:00(ラストオーダー21:00)
※土日祝は11:30~15:00(ラストオーダー14:30)、16:30~22:00(ラストオーダー21:00)
【定休日】火曜日
【電話】075-221-5663
【アクセス】阪急京都線「河原町駅」から徒歩約5分、市バス「四条河原町」バス停から徒歩約5分 Google map
【公式ホームページ】http://pontocho-daitoryo.com/
★「そうだ 京都、行こう。」エクスプレス・カード特典協力先です。特典内容はこちら。


<鴨川納涼床>
見晴らし抜群、ノーチャージが魅力の“川床酒場”【先斗町 百練(ひゃくれん)】


2016年に先斗町歌舞練場南隣にオープンした居酒屋。オーナーは、錦市場の漬物店「錦・高倉屋」を営むバッキー井上氏で、裏寺町(新京極通と河原町通の間にある小さなエリア)のディープな酒場「百練」の2号店となります。


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「酒場ライター」として関西で大人気の“バッキーさんのお店”だけに、メニューもお酒好きにはたまらないものばかり。酸味の効いたヌカ漬盛り合せ(680円)や、有次(ありつぐ、錦市場にある料理道具の老舗)のお鍋でいただく湯豆腐(1人前980円)、ホルモンたっぷり名物・赤チリトリ(1人前1,480円)など・・・ 日本酒もビールも進みそうなメニューばかりです。


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5月からはじまる川床でも、これらの“気取らない”酒場メニューを床で楽しめます。しかも“ノーチャージ”、“アラカルトでの注文OK”スタイルなので、「初めての床」という方にも安心です♪ 三条大橋をすぐそこに眺めながら、お昼の一杯はいかがでしょうか♡

■先斗町 百練
【営業時間】12:00~15:00(ラストオーダー14:30)、17:00~23:00(ラストオーダー22:30)
※床は22:45まで(ラストオーダー22:15)
【定休日】無休 ※昼床は5・9月のみ
【アクセス】地下鉄東西線「京都市役所前駅」から徒歩約5分、市バス「河原町三条」バス停から徒歩約3分 Google map
【電話】075-255-4755
【公式ホームページ】http://pontocho-hyakuren.com


<貴船の川床>
熟成但馬牛しゃぶしゃぶと、オリジナルクラフトビールで贅沢の極み! 【料理旅館 貴船 右源太】


初夏から夏に訪れたいスポットとして、人気を集める京都の奥座敷・貴船。水神を祀る貴船神社が鎮座し、鴨川の源流のひとつとなる貴船川は、神秘的なまでに澄んだ流れ。川沿いには、その清流を眺めつつお料理をいただける川床(かわどこ)がずらりと並んでいます。


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昭和37年(1962)に創業した右源太は、元々は貴船神社の社家を努めてきた由緒ある家柄。ミシュランガイドにも掲載された料理旅館で、昨年露天風呂をリニューアルされたこともあり大変話題を集めています。7月から8月の川床最盛期は予約も取りづらくなっているため、訪れるならば初夏のシーズンがおすすめです。


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注目メニューは、熟成肉専門店「中勢以(なかせい)」から仕入れる熟成但馬牛150グラムに鮎の塩焼きなどがついた、「熟成但馬牛しゃぶしゃぶ」(11,900円)。川床期は夕食限定での提供となりますが、わざわざ食べに行きたいほどの豪華さなのです! 夜の涼やかな川床の上でいただく、熱々のしゃぶしゃぶ。そして、それに合わせるのは、貴船の水で仕込んだ右源太のオリジナル・クラフトビール「SUIGEN」(1,150円)。想像するだけでも幸せなこの組み合わせ。ぜひ味わってみてくださいね♪

■料理旅館 貴船 右源太
【営業時間】11:30~19:00(ラストオーダー)
【定休日】不定休(川床期は無休)
【アクセス】京都バス「貴船」バス停から徒歩約8分 Google map
【電話】075-741-2146
【公式ホームページ】http://www.ugenta.co.jp/
★「そうだ 京都、行こう。」エクスプレス・カード特典協力先です。特典内容はこちら。

⇒貴船神社は、「初夏の特別御朱印」対象社寺です。詳細はこちら。


<高雄の川床>
深山の気配に包まれる“絶景”川床【京都高雄 もみぢ家】


紅葉の景勝地として知られる「三尾(さんび)」といえば、神護寺のある高雄(たかお)、西明寺が位置する槙尾(まきのお)、高山寺のある栂尾(とがのお)の3つのエリアを指します。深い山の間に清流の清滝川が流れ、初夏には一面の青もみじに覆われた清涼感ある風景を楽しむことができます。神護寺のすぐそばでお店を営むのが、明治40年(1907)創業の歴史ある料理旅館「もみぢ家」。4月から9月までは、清滝川に沿うように川床がしつらえられます。


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せっかくならば宿泊してゆっくりお料理をいただくことをおすすめしますが、日帰り食事プランも充実しています。

4月から5月にかけては、「春一番! 青もみじ 筍料理 昼食プラン(送迎付)」や、「嵯峨豆腐「森嘉」の湯豆腐と青もみじを川床で楽しむ」など、自然の美しさとともにお料理をお楽しみいただけます。また、毎年5月1日から5日の間に行われる神護寺の『虫払いの儀』の際には拝観とお料理、送迎がセットになった便利なプランも用意されています。

⇒日帰り食事プランの詳細はこちらから。http://www.momijiya.jp/plan/



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夏のお料理「清涼の里」イメージ


どのプランもオンラインで申込みできる手軽さが魅力です♪ 6月になれば川床のお料理が夏料理に替わり、「蛍観賞」や、今年35周年を迎える「舞妓さんとの夕食」など、本当にたくさんのプランが用意されています。

宿泊の場合は、高雄の自然を体感できる露天風呂を楽しむことができます(日帰りでの入浴は冬季のみ)。実は、もみぢ家さんにあるお風呂がとってもすばらしいらしく・・・ いったいどんなお風呂なのか、後日「お風呂探訪」ブログで詳細をレポートいたしますので、お楽しみに♪

■京都高雄 もみぢ家
【営業時間】11:00~14:00、18:00~19:00(共にラストオーダー)
【定休日】無休
【アクセス】市バス「高雄」バス停・JRバス[高雄・京北線]「山城高雄」バス停からすぐ Google map
【電話】075-871-1005
【公式ホームページ】http://www.momijiya.jp
★「そうだ 京都、行こう。」エクスプレス・カード特典協力先です。特典内容はこちら。

⇒神護寺は、「初夏の特別御朱印」対象社寺です。詳細はこちら。


<鷹峯の渓涼床>
広大なリゾート庭園で、風雅な川床はいかが♪【しょうざんリゾート京都】


洛北・鷹峯(たかがみね)エリアは、鷹峯三山(鷹ヶ峰・鷲ヶ峰・天ヶ峰)に囲まれた自然豊かな地。本阿弥光悦が芸術村を開いたことでも知られるこの景勝地に位置するのが、昭和23年(1948)創業の「しょうざん」。「美しい着物を造るには美しい環境で」という理念のもとに誕生した“花と緑の観光工場”であり、今年創業70周年を迎えます。3万5千坪という広大な庭園に、貴重な8つの建造物が移築・再生され、料亭や京町家のお食事処、迎賓館や茶室として利用されています。


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庭園のなかには紙屋川のせせらぎが流れ、毎年初夏から夏にかけ、川に張り出した「渓涼床」でお食事を楽しむことができます。見渡す限りの緑に囲まれた自然豊かな席で、川の音を聞きながらいただくお料理は、格別の風情を味わえます。昼の床会席「涼風膳」5,346円、「涼風三昧」7,128円、「涼風づくし」8,910円。夜の床会席料理は9,504円~。

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床のお料理(イメージ)


例年6月になれば北庭を花菖蒲が彩り、青もみじとのコントラストもすばらしいもの。くつろぎのリゾート施設だけに、一日をゆっくりと贅沢に過ごしていただきたいスポットです。

■しょうざんリゾート京都<渓涼床>
【営業時間】11:30~15:00 (ラストオーダー13:30、11:30~13:00/13:30~15:00の2部制)、17:00~21:30 (ラストオーダー19:45)
【定休日】無休
【アクセス】地下鉄烏丸線「北大路駅」乗換、市バス「北木ノ畑町」バス停から徒歩約3分 Google map
【電話】075-491-5101(9:00~19:00)
【公式ホームページ】http://www.shozan.co.jp/
★「そうだ 京都、行こう。」エクスプレス・カード特典協力先です。特典内容はこちら。

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お料理とともに景色も楽しめる、川床。7・8月のハイシーズン前に、ぜひゆっくりと訪れてみてくださいね♪
 

Written by. みさご

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