今年の祇園祭はココに注目! 宵山・巡行前の総まとめ

  • イベント・歳時
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宵山(イメージ)

いよいよ祇園祭の始まりです! 7月に入り四条烏丸界隈には提灯が並び、夕方からは祭り囃子を練習する音がそこかしこから聞こえてくるように。毎日のように各山鉾町で神事や行事が行われ、京都中がお祭りの熱を帯びてきたように感じます。

今年(2019年)は、“祇園祭創始1150年”“令和最初の祇園祭”“ユネスコ無形文化遺産登録から10年”“国の重要無形民俗文化財指定から40年”と、かつてないほどのアニバーサリーイヤー! お祭りをめいっぱい楽しむために、これまでに行われてきた記念事業のダイジェストと、これから始まるイベントの5つの見どころをまとめてみました。来年(2020年)に向けての最新情報もありますので、ぜひ読んでみてくださいね!



【記念事業ダイジェスト】
東京でのオープニング&大好評で終わった記念フェスタ



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東京・渋谷で祇園囃子を熱演する鷹山保存会の皆さま

記念事業の幕開けは東京・渋谷モディ店頭プラザで5月18日(土)に行われた「祇園祭PR大使任命式」でした。当日の様子は、下記ブログで紹介しておりますので、気になる方はぜひチェックしてください。

⇒オープニングの模様はこちら

  

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左上:占出(うらで)山の会所再現、右上:鉾頭の展示、左下:織の実演、右下:懸装品(けそうひん)の展示

6月29日(土)には京都産業会館で「祇園祭フェスタ」が行われました。その模様は「そう京」Facebookでもご紹介しましたが、会所の再現や祭り囃子の演奏で宵山を疑似体験したり、貴重な鉾頭や懸装品の展示など、盛りだくさんの内容。1日限りのイベントにもかかわらず約4,000人が訪れたそうです。



令和最初の祇園祭がスタート


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2年にわたって“山一番”を引き当てた蟷螂山

7月に入り、前祭(さきまつり)・後祭(あとまつり)の各山鉾町では1日~18日にわたって、祭神を祀り、祭の無事を祈願する町内の行事「吉符入(きっぷいり)」が順次行われていきます。そして、7月2日(火)には、巡行で山鉾が進む順番を決める“くじ取り式”が行われました!

毎年関心を集めるのは、慣例で順番が決まっている“くじ取らず”の10基を除いた、一番手です。前祭では先頭をゆく長刀鉾につづく山一番を「蟷螂(とうろう)山」が、後祭では先頭の橋弁慶山、2番手の北観音山に続く山一番を「鯉山」が引き当てました。 特に、昨年につづき山一番を引き当てた蟷螂山は、今年、要注目の山となりそうです。


【見どころ1】
祇園祭で押さえておきたい日は?


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宵山(イメージ)

ここからは、ますます盛り上がりを見せる祇園祭のおすすめ行事・神事・イベントを紹介していきます!
まずは、押さえておくべき基本情報から。

■7月10日(水)~14日(日) 前祭の山・鉾建て
■7月12日(金)~13日(土) 前祭の山鉾曳(ひ)き初め・山舁(か)き初め
■7月14日(日)~16日(火) 前祭宵山
■7月17日(水) 前祭巡行と神幸祭
■7月18日(木)~21日(日) 後祭の山・鉾建て
■7月20日(土)~21日(日) 後祭の山鉾曳き初め・山舁き初め
■7月21日(日)~23日(火) 後祭宵山
■7月24日(水) 後祭巡行と還幸祭

以上は定番中の定番。祇園祭ファンから初心者まで楽しめる一大神事・行事なのでお見逃しなく!

⇒祇園祭の行事日程はこちらをチェック!

⇒祇園祭の本質とも言われる「還幸祭」のお神輿観覧イベントはこちら(2019年7月24日実施)

次は、「そう京」編集部スタッフがおすすめする鑑賞のポイントやイベントを紹介していきましょう!


【見どころ2】
芸術的な山鉾建てに感動! 曳き初め・舁き初めにも参加しよう


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鶏鉾の鉾建て風景(2016年撮影)

絢爛豪華な山鉾に目を奪われ、祇園囃子やちまきを売る童歌に耳を傾ける。提灯が灯る夕方の町歩きは、祇園祭の最たる楽しみ方のひとつ。でも、私が一番にオススメしたいのが、“山・鉾建て”の鑑賞です!

前祭は7月10日(水)~14日(日)後祭は7月18日(木)~21日(日)が山・鉾建ての日で、この日は、山鉾の骨組みを見ることができます。釘を使わず縄だけで組上げる技術はまさに職人技。模様のような複雑な結び目はまるで芸術品のようです。


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南観音山の曳き初め

そして、この日のもうひとつの楽しみが、完成したばかりの山鉾を試運転する曳き初め・舁き初めです。本来は巡行に参加する方しか動かせない山鉾を、一般の方が動かすことができる唯一のチャンス。この体験は、何ものにも代えがたい祇園祭の思い出になりますよ!

※曳き初め・舁き初めが行われる日は各山鉾町で異なります。参加条件や、一般の方は参加できない場合もありますので、お出かけの前に必ずご確認ください。

大変人気がある行事なので、早々に定員オーバーになることも・・・ そこで、「そうだ 京都、行こう。」では、後祭に登場する南観音山の曳き初めを参加者全員で体験できる会員限定イベント「祇園祭ミニ講義と曳き初め体験」をご用意しております。この機会をお見逃しなく!

⇒「祇園祭ミニ講義と曳き初め体験」(2019年7月20日実施)


【見どころ3】
巡行を見るなら観覧席から!


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“動く美術館”と呼ばれる山鉾が都大路を練り歩く

祇園祭で特に大がかりな神事のひとつが「山鉾巡行」。絢爛豪華な懸装品で飾られた見上げるほど大きな山・鉾が、祇園囃子の鳴り響く中で大通りを練り歩く様は、まさしく非日常の“ハレ”の光景です。

沿道から誰でも無料で観覧できますが、オススメは御池通(寺町通~新町通)に椅子席が用意されている有料観覧席。山鉾の全景が見やすく、パンフレットや日よけ帽子も付いてくるので安心して鑑賞できますよ。

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観覧席の目の前を通る山鉾

お席は、京都市観光協会より、全国のコンビニエンスストア、旅行会社店頭窓口、インターネット等で販売されているので、ぜひ確認してみてください。

「そうだ 京都、行こう。」でも、前祭、後祭ともに観覧席から巡行を鑑賞する会員限定イベントをご用意しています。しかも、特別講師による解説付き。山鉾の特徴や注目すべきポイントも教えてもらえるので、より一層、山鉾巡行を楽しめるはずです!

⇒「観覧席から祇園祭を楽しむ(前祭巡行)」(2019年7月17日実施)

⇒「観覧席から祇園祭を楽しむ(後祭巡行)」(2019年7月24日実施)


【見どころ4】
約200年ぶりの巡行復帰へ、鷹山の第一歩を見届けよう!


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復興に向けて活動を続ける鷹山保存会

今年一番の話題といえば、「鷹山の巡行復帰」です! 現在は巡行に参加しない「休み山」である鷹山が、2022年までに山鉾巡行への復帰を目指し、曳山の代わりにご神号を納めた木箱を運ぶ「唐櫃(からびつ)巡行」で参加します。


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祇園祭フェスタで行われた巡行旗の授与

2014年に150年ぶりに復興した大船鉾も、山鉾巡行への復帰前に唐櫃巡行を行ったという、復興を目指す山鉾の登竜門ともいえる重要な催し。「祇園祭フェスタ」で贈呈された真新しい巡行旗とともに歩く鷹山保存会の皆さまの雄姿にご注目ください。

⇒鷹山が行う、復興に向けたさまざまな活動はこちら(2018年の情報です)


【見どころ5】
ちょっと変わりダネ。博物館で見る山鉾巡行


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《祇園祭礼図巻》 上巻・部分 個人蔵

暑さにまいってきたら、涼しい博物館で“巡行鑑賞”はいかがでしょう。7月2日(火)~8月17日(土)の期間、山鉾町からほど近い京都文化博物館で開催される「横山華山展」。江戸後期に京都で活躍した絵師の回顧展で、世界に散らばる名作が一堂に会します。

本展の目玉のひとつが、上下巻あわせて30メートルにもおよぶ《祇園祭礼図巻》。前祭23基、後祭10基が巡行する様子が描かれ、懸装品はもちろん、行列に参加する町衆の細かい表情や動きまで緻密に描き込まれた大作です


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「横山華山展」の様子

注目すべきは、復興を目指す鷹山の往年の姿。絵画資料が少なく復興が遅れていた鷹山でしたが、本作に懸装品や山車の構造が細部まで描かれていたため、復興に弾みが付いたというエピソードもある作品です。

現在の山鉾の写真も飾られ、見比べられるのも楽しいところ。本作以外にも名品、珍品が多く、時間を忘れて楽しめます。涼みがてら、立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

⇒「横山華山展」の詳細情報はこちら


【最新情報!】
今年だけでは終わらない、スペシャルな祇園祭!


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背景:《祇園祭礼図屏風》(部分)海北友雪 筆(公益財団法人八幡山保存会蔵)

ここまで今年の祇園祭の見どころについてご紹介してきましたが、最後に祇園祭山鉾連合会より教えていただいた最新情報をご紹介します。なんと、来年2020年3月24日(火)~5月17日(日)にかけて、京都文化博物館にて今までにない祇園祭の一大展覧会が行われるそうです!

特別展「京都祇園祭」として、山鉾を飾る舶来の希少な懸装品から、煌びやかな装飾品まで、普段は大切に保管されている品々が集まり、京都の町衆が山鉾に込めた想いを感じられる展覧会になるのだとか。今から楽しみですね!


アニバーサリーイヤーの“京都 祇園祭”へ行こう!


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夜の宵山(イメージ)

今回ご紹介したのは、お祭りのほんの一部。まだまだお伝えしたい情報がありますので、今後も、「そう京」ブログや「そう京」Facebookを通じて祇園祭のホットな情報をお届けします! ぜひチェックしてください♪

1150年の歴史を持つ祇園祭のアニバーサリーイヤー。ぜひとも熱気と感動が直に伝わる、本場・京都で感じてみてください!

Written by. きのこ

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