京都の紅葉&“夕暮れ”名所「金戒光明寺」。見どころ・歴史・授与品をチェック!

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京都のお寺探訪 12


“秋は夕暮れ”。京都の夕暮れに注目する、2019年盛秋「そうだ 京都、行こう。」キャンペーンは、京都市内のふたつのお寺、真如堂(しんにょどう)金戒光明寺(こんかいこうみょうじ)を主な舞台としています。ポスターには真如堂の紅葉が採り上げられていますが、テレビCMの最後に登場する美しい夕焼けは「金戒光明寺」から撮影した景色です。

\キャンペーンCMはこちらからもご覧いただけます/
⇒京都 秋は夕暮れガイド

“くろ谷さん”と親しまれ、春の桜秋の紅葉が美しい浄土宗の大本山。この秋には日中の特別拝観のほか、“夕暮れを眺める特別企画”や「特別夜間拝観」などたくさんの企画が行われ、大注目のお寺です。

ではいったいどんなお寺なのか。アクセスや見どころなど、参拝前に知っておきたい情報を10のポイントに分けてご案内します!

【紅葉情報】
☆例年の見頃 11月中旬~12月上旬
⇒紅葉情報はこちら(10月中旬までは、2018年のベストショットを掲載しています)


【Point 1】「金戒光明寺」 きんかい? こんかい? いったいどう読むの?


正門にあたる「高麗門」。“城構え”と呼ばれる城郭風の造りが特徴的です


まず最初の問題は、寺名の読み方。“きんかい”、“こんかい”。皆さまはどう読みましたか?
正解は、「こんかい こうみょうじ」です!

・・・「金戒」というのは、「剛宝(こんごうほうかい)」という言葉に由来するそう。

平安時代末期に法然上人により建てられた草庵を起源とする金戒光明寺。当初は念仏道場だったのですが、上人没後に堂宇が整えられ、「紫雲山光明寺」に。そして南北朝時代に北朝の後光厳天皇がこの地で非常に尊い「戒(仏教の誓いの儀式)」を授かったことから、「“金剛(ダイヤモンド)のように尊い宝の戒”=金戒」の名を賜り、「金戒光明寺」と呼ばれるようになったのだそうです。

“金戒光明寺の「金」は、金剛の金” と覚えれば、もう読み間違うことはありませんね♪


【Point 2】アクセス
どこにあるの? ⇒哲学の道・平安神宮にほど近い、便利な場所にあります!


最寄りのバス停は市バス「岡崎道」


金戒光明寺が位置するのは、「岡崎エリア」の北側(Google map)。南に徒歩約10分で平安神宮、東に徒歩約15分で哲学の道、真北には境内を接しながら真如堂、西には吉田神社があるという、観光スポットの真ん中に位置します。

【京都駅からのアクセス方法】
★直通の市バスを利用する場合
100系統(清水寺・銀閣寺行)=「岡崎道」バス停から徒歩約10分
5系統(銀閣寺・岩倉行)=「東天王町」バス停から徒歩約15分

★おすすめアクセス方法は、「地下鉄+市バス」の合わせ技
紅葉など観光ハイシーズンの市バスは、大変混み合いますので、地下鉄との“合わせ技”が便利です。

◎「京都駅」(地下鉄烏丸線)→「丸太町駅」→「烏丸丸太町」バス停(市バス93・204系統)→「岡崎道」バス停 所要時間:約30分

このほか、地下鉄「四条駅」から乗り換える場合には市バス203系統を利用するなど、いくつかの組み合わせ方法があります。なるべく「京都駅前バスのりば」は迂回する方法でルートを選択するのが、ストレス回避にも繋がります。

※金戒光明寺の南側からの入り口は狭くなりますので、少し遠回りにはなりますが、丸太町通の一本北側、春日北通に面した「高麗門」から入寺されることをおすすめします。


【Point 3】金戒光明寺は新選組はじまりの地。徳川家、会津藩との関わりとは?


楼上は通常非公開。春秋の特別公開時に楼上に上がることができます


高麗門を抜けると最初に見えてくるのが、江戸時代末期に建立された「山門」。高さ約23メートル。楼上からは、京都市街を一望でき、天気の良い日には大阪平野まで眺めることが出来ます。

高麗門の“城構え”に加え、この山門の堂々とした雰囲気は、まるでお城のようですよね。それもそのはず、金戒光明寺は、同じく浄土宗の大本山である知恩院とともに、江戸幕府が京都ににらみをきかせるための要衝として、“城郭構造に改めたお寺”なのです。そのため、幕末には会津藩がここを本拠として京都守護職本陣を置き、その配下である新選組発祥の地となりました。

幕末、この山門から、会津藩の藩士たちも洛中の警戒にあたったといいます。



境内北側にある塔頭・西雲院には会津藩士の墓地があり、2019年6月には会津藩最後の藩主となった松平容保(かたもり)公の石像も完成しました!

【Point 4】極楽は西方にあり。法然上人が見た“夕暮れ”



塔頭の西雲院には、「紫雲石(しうんせき)」という石が祀られています。この石こそ、この地に金戒光明寺が建つきっかけとなった石。・・・承安5年(1175)、比叡山の黒谷を降りた法然上人は念仏の教えを広めることを思いながら、この地の山頂にあった石に座り、夕日に向かって「南無阿弥陀仏」の念仏を称えられたそう。すると、西方から紫雲がわき上がり、光明があたりを照らしたことから、この地に初めての草庵を結んだということです。

紫雲石は、その際に法然上人が座ったとされる石。現在は当時とは異なる場所に移されたそうで、この祠から夕暮れを見ることはできません。



西雲院の南側にある三重塔前からの夕暮れ。法然上人も眺めたであろう西山に沈む夕日です。


【Point 5】ひと目会いたい、アフロ仏像はどこに!?



金戒光明寺ですっかり人気者となったのが、「アフロ仏像」こと、「五劫思惟阿弥陀仏(ごこうしゆいあみだぶつ)」。「五劫思惟法蔵菩薩」ともいい、境内東側、三重塔のふもとに広がる霊園の入り口に佇んでいらっしゃいます。「そう京」スタッフのくろモンさんも好きだと言っていた、ファンの多い仏様。ぜひお目にかかってくださいね♪
※周辺は墓地となっていますので、静かにお参りください。


【Point 6】法然上人の御真影をまつる「御影堂」は名仏に注目!


金戒光明寺は境内に18の塔頭寺院が並び、その中心にあるのが本山の「御影堂(みえいどう)」「大方丈(おおほうじょう)」「阿弥陀堂」です。


昭和19年(1944)に再建された御影堂


御影堂には法然上人の御真影「鏡の御影」(毎年4月25日のみ公開)が祀られ、堂内は通常拝観時でもお参りができます。


祭壇の左側には運慶作と伝わる渡海形式の文珠菩薩像が祀られています。



祭壇の右側には、奈良時代の学者・吉備真備ゆかりの千手観音が。「吉備観音」と親しまれ、洛陽三十三所観音霊場のひとつとなっています。


【Point 7】特別公開時だけのお楽しみ。「動く襖絵」のある大方丈と、紅葉美しい紫雲の庭


大方丈と、その奥にある「紫雲の庭」は、春秋の特別公開時にのみ、拝観できます。



大方丈は御影堂とともに昭和19年(1944)に再建されました。襖の開け閉めで数が変化して見える「虎の襖絵」が有名。描いたのは、京都生まれの日本画家・久保田金僊(きんせん)です。



「紫雲の庭」は、江戸時代の京都の案内書『都名所図会』にも記される名所・鎧池の周りに、平成18年(2006)法然上人800年大御遠忌記念として作庭されたお庭。法然上人の生涯やゆかりの人々を庭石で表現しています。

白砂とスギゴケを敷き詰めた庭園は、右側が美作(岡山県)での幼少時代、左側が比叡山での修行時代、中央が浄土宗を開いた様子を表しているそうで、絵巻物に見立ててお庭を作る、面白い構成となっています。



紫雲の庭の奥、鎧池をぐるっとめぐるように整備されているのが「ご縁の道」。池にかかる紅葉は、とても絵になりますよ。


【Point 8】オリジナルアイテムが充実! 授与品に注目を♪



授与品をお求めの方は大方丈の右手側へ。様々なアイテムが並んでいる中で、特に注目なのが・・・


各2,000円


こちらの御朱印帳! 下のブルーが美しい「文珠菩薩朱印帳」は授与がはじまったばかりのニューフェイス。上は「五劫朱印帳」。赤色は限定品で、取材時には「あと20冊ほどしかありません」とのことでした。通常バージョンは黄色になりますので、赤色が欲しいという方はお早めにどうぞ♪

以前、「【おかいもの】センスが光る! バラマキみやげ in 京都」でご紹介したアフロ仏像がデザインされた金平糖も、御影堂の授与所で購入できます♪


【Point 9】境内にグルメスポットがオープン!
戀西楼 快庵(れんさいろう かいあん)



2019年4月には、境内にお茶処「戀西楼 快庵」がオープンしました! メインにおばんざい、ご飯と汁物が付いた「日替わりおばんざいランチ」(1,000円)や、「京甘きつねうどん」(750円)などの軽食のほか、みたらし+あんこの「二種団子」(300円)や「黒谷パフェ」(800円)などの甘味も人気があります。御影堂のすぐ目の前にあり、ちょっと一服にもぴったりですよ♪
※価格は税抜。

■戀西楼 快庵
【営業時間】11:00~16:00
【定休日】水曜日
【電話】075-205-5236


【Point 10】この秋の特別企画情報を総まとめ


写真:水野克比古


様々な企画が用意されている、この秋の金戒光明寺。日中実施される「秋の特別公開」、夜に行われる「特別夜間拝観」とともに、旅行プランや「そう京イベント」では「山門の夕刻貸切拝観」を実施します。うまく組み合わせながら、時間帯によって変わる金戒光明寺の姿をお楽しみくださいね♪

★一般参加★
■秋の特別公開【金戒光明寺 御影堂・大方丈・庭園/山門】
~紅葉の庭園と市内一望の山門特別公開~

【日程】2019年11月4日(月・振休)~12月8日(日)
    9:00~16:30(受付終了16:00)
【拝観料】御影堂・大方丈・庭園800円、山門800円
     セット券(御影堂・大方丈・庭園・山門)1,400円
    ※セット券での拝観は受付終了15:30
【問合せ】075-213-1717(京都市観光協会/10:00~18:00)
【公式ホームページ】https://ja.kyoto.travel/event/single.php?event_id=2264

■特別夜間拝観 紅葉ライトアップと邦楽の演奏
【日程】2019年11月4日(月・振休)~12月8日(日)
    17:30~21:00(受付終了20:30)
    <邦楽の生演奏>
    18:00~、18:45~、19:30~
【拝観料】800円(境内ライトアップ&御影堂・大方丈・庭園)※山門楼上の拝観はできません
【問合せ】075-203-2940(京都コネクト)
【公式ホームページ】https://www.kurodani.jp/lightup_aut/
★旅行プラン★
\往復新幹線付の特別プランはこちら/ ※旅行プランをお申込みいただいた方がご参加いただけます。
■金戒光明寺 山門夕刻貸切特別公開(要事前申込み)
【日時】2019年11月15日(金)~12月1日
    16:30~18:00(受付終了17:30)

⇒特別公開のみご参加したい方はこちらのページをチェック!
★「そう京」イベント★
「そうだ 京都、行こう。」エクスプレス・カード会員様がご参加いただけます。

■金戒光明寺 山門の夕刻特別拝観(要事前申込み)
【日時】2019年11月16日(土)・17日(日)
    16:30~17:30(受付)

\通常非公開の名仏に出会えるチャンス/
■真如堂と金戒光明寺 名仏めぐり ※キャンセル待ちで受付中
【日時】2019年11月15日(金)
    14:00~19:00

■金戒光明寺
【拝観時間】9:00~16:00
【拝観料】境内無料
【電話】075-771-2204
【アクセス】市バス「岡崎道」「東天王町」バス停から徒歩約10分 Google map
【公式ホームページ】http://www.kurodani.jp/
★「そうだ 京都、行こう。」エクスプレス・カード特典協力先です。特典内容はこちら。

Written by. みさご

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