冬の京都でほっこり♪ 心和む、12月の和菓子

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京の和菓子の玉手箱 27


京都の紅葉も、そろそろ終了。12月を迎え、冬の気配がすぐそこまで迫ってきました。今年(2019年)は暖冬といわれていますが、初雪はいつ降るでしょうか。“令和初の雪景色”を、京都で見る日が楽しみですね♪ 冬の京都めぐりとともに楽しみたい12月の和菓子を、和菓子ライフデザイナー・小倉夢桜(ゆめ)さんにご案内いただきます!

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師走の訪れとともにどこか気ぜわしくなり、毎年、落ち着かない日々を過ごしてしまうという方もいらっしゃるのではないでしょうか。私もその中の一人です。


撮影:「そう京」編集部


心を落ち着かせるために心がけているのが、“早朝の京都散策”です。特に私が好きな季節が、冬。日中とは違う凛とした空気の中、白い吐息をつきながら歩いていると自然と心が穏やかになります。

機会を作って早朝の京都散策をしてみてはいかがでしょうか。


■御菓子司 聚洸(じゅこう)
【雪華(せっか)】


正伝寺(撮影:「そう京」編集部)


二十四節気では、12月7日頃に「大雪(たいせつ)」となります。この時季に京都の和菓子屋に並ぶのが、“雪”にちなんだ意匠のお菓子。その代表的な意匠が、「雪華(せっか)文様」です。今では一般的な文様となっていますが、そのはじまりは、江戸時代後期。雪の結晶から図案化され、生み出されました。

生みの親とされるのが、“雪の殿様”と呼ばれた古河藩主・土井利位(どい としつら)。利位は、顕微鏡で様々な雪の結晶を観察。“雪華”と名付け、スケッチを『雪華図説(せっかずせつ)』という本にまとめました。様々な文様があった当時においても、人々は“自然界に存在する不思議な文様”と感じたことでしょう。


雪華 380円(税抜、12月上旬~下旬販売予定、事前にお問合せください)


真っ白な薯蕷饅頭に雪華文様の焼印。目を閉じると、静けさの中、雪が降り積もる様子が目に浮かびます。雪の意匠でありながら温もりを感じる、和菓子の粋を集めたお菓子ではないでしょうか。


【藪柑子(やぶこうじ)】


蓮華寺(撮影:「そう京」編集部)


冬、艶やかな緑の葉の中に鮮やかな赤い実をつける“藪柑子”。千両や万両とともに古くから“十両”と呼ばれ、縁起物として扱われてきました。これからお正月に向けて、よく目にする植物です。


藪柑子 380円(税抜、12月上旬~下旬販売予定、事前にお問合せください)


きんとんを緑の葉に見立てて、赤い実を模った“求肥練切”をあしらったお菓子。どこかクリスマスの雰囲気も感じられますが、れっきとした“和の意匠”。冬に可憐な華やかさを添える藪柑子は、江戸時代に一大ブームとなったそう。「お金と幸運を呼び込む」ともされる吉祥の植物だけに、和菓子であやかってみてはいかがでしょうか。

■御菓子司 聚洸
【営業時間】10:00~17:00(予約販売のみ)
【定休日】日曜日、水曜日、祝日
【電話】075-431-2800
【アクセス】地下鉄烏丸線「鞍馬口駅」から徒歩約15分、市バス「天神公園前」バス停から徒歩約4分 Google map


■亀屋重久(かめやしげひさ)
【山茶花(さざんか)】


圓光寺(撮影:「そう京」編集部)


光沢ある葉の美しさから、生垣に多く使われる山茶花。その生垣の山茶花が花を咲かす時季となってきました。花は一枚、また一枚と花びらを落とし、するとすぐに小さな蕾が膨らみ、また新たな花を咲かせます。


山茶花 346円(12月上旬~下旬販売予定、事前にお問合せください)


凛とした冷たい空気の中で咲く山茶花を外郎(ういろう)で模ったお菓子。人の手のぬくもりを感じさせるような丸く、柔らかなフォルムと、ぽっと頬が赤らんだような愛らしさ。見ているだけでも心を温めてくれそうな、優しさにあふれたお菓子です。


【かぶら】


大こう本店 千枚漬けの漬け込み風景


冬の京野菜として有名な「聖護院かぶら」。その聖護院かぶらを使用する京都の冬の味覚といえば、「千枚漬け」です。漬け物職人さん達がかぶらを小気味よい音を響かせながら薄く削っていく光景は、冬の京都そのもののイメージ。この時季になると贈答用として、たくさんの人が買い求めます。


かぶら 346円(12月中旬まで販売予定、事前にお問合せください)


和菓子にも、様々なお店で“聖護院かぶら”をモチーフにしたお菓子が登場します。職人が趣向を凝らし、丸みや茎の長さ、色づけなど細部にこだわり、お店独自のスタイルに仕上げていきます。こちらは上用饅頭で、かぶらを表現。すっきりとしたフォルムと、きめ細やかな肌が美しい、冬によく似合う和菓子です。

■亀屋重久
【営業時間】10:00~19:00
【定休日】木曜日
【電話】075-461-7365
【アクセス】JR山陰本線(嵯峨野線)「花園駅」から徒歩約10分、市バス「妙心寺北門前」バス停から徒歩すぐ Google map
【公式ホームページ】http://www.kameya-shigehisa.com/

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今回は、師走の凛とした京都の冬を感じることができるお菓子をご紹介させていただきました。お菓子と共にあったかいお茶でほっこりとしたひとときを過ごしてみませんか。

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文・写真:小倉夢桜 —Yume—
和菓子ライフデザイナー/ライター/フォトグラファー。京都五感処・京都Loversフォーラム代表。2012年よりホームページ『きょうの「和菓子の玉手箱」』を運営し、毎日京都の和菓子を紹介し続けている。現在は『月刊京都』(白川書院)で「月刊京都版・きょうの『和菓子の玉手箱』」を連載中。
【きょうの『和菓子の玉手箱』】https://kyoto-lovers-forum.com
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Written by. みさご

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