見て楽しむ、春色の和菓子コレクション

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2月となり、いつもであれば梅の便りに早春の気配を感じ、春への期待に胸を膨らませる頃。・・・でも今年(2021年)は、新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言下という異例の状態に。何かと気分が塞ぎがちな時だけに、“気分だけでも明るく”と、春色の和菓子の写真と、その近くの梅名所の写真を集めてみました。自由な往来が可能になった頃、実際にお店を訪ねてみてくださいね。

※今月の「京の和菓子の玉手箱」は休載。写真は“和菓子ライフデザイナー”小倉夢桜(ゆめ)さんが過去に撮影した写真からお届けいたします。

※新型コロナウイルス感染拡大防止に伴い、京都府全域では緊急事態措置が実施されています(2021年2月1日現在)。京都へのご旅行は今しばらくお控えいただきますよう、ご協力をお願いいたします。収束した後、皆さまのお越しをお待ちしております。

ふくふく、丸いフォルムが福々しい♪
■伏見駿河屋 【福梅】


福梅 330円(税抜、1月下旬〜2月販売予定)


豊臣秀吉による伏見城築城とともに、城下町として築かれた伏見の町。秀吉の頃には武家屋敷が立ち並び、江戸時代には大坂と京都を結ぶ港町として多くの旅人で賑わいました。その名残を残すのが、油掛(あぶらかけ)通の周辺。伏見駿河屋は天明元年(1781)に開業。当時は諸国大名の乗船待合所として商いをされていたそうです。

老舗の手がける「福梅」は、上品な羽二重製。ふくふくと柔らかなフォルムに、春の訪れを感じられます。

城南宮(2020年撮影)


■伏見駿河屋
【営業時間】10:00〜18:00
【定休日】火曜日
【電話】075-611-0020
【アクセス】近鉄京都線「桃山御陵駅」から徒歩約10分、京阪本線「伏見桃山駅」から徒歩約9分 Google map
【公式ホームページ】https://www.kyoto-wel.com/shop/S81140/

余分なもののない、洗練されたシンプルさが美しい。
■亀屋則克 【白梅】


梅 380円(2月4日〜2月下旬販売予定)


コロナ禍のなか、多くの和菓子の老舗がオンラインショップを始められ、家にいながらにして京都の和菓子を楽しめるようになったことは、嬉しい変化でした。大正5年(1917)に亀屋良則より暖簾分けした亀屋則克は、創業当時の味にこだわり、現在も「座売り」での販売を行う数少ない和菓子店。その老舗の味も、期間限定ではありますが、オンラインで購入できるようになりました。

今の季節に画面に並ぶのは、かわいらしい琥珀菓子や、梅の上生菓子など。写真の「白梅」は、こし餡入りの上用饅頭。表面に焼き色をつけた、清楚なお菓子です。シンプルなフォルムながら、眺めているだけでも満開の白梅の花が心に浮かんでくるようです。

二条城(2020年撮影)


■御菓子司 亀屋則克
【営業時間】9:00〜17:00
【定休日】日曜日・祝日、第3水曜日
【電話】075-221-3969
【アクセス】地下鉄烏丸線「烏丸御池駅」から徒歩約7分 Google map
【公式ホームページ】https://www.kameyanorikatsu.com/

梅の名所で探し当てたい。
■船屋秋月 【咲き分け】


咲き分け 324円(1月下旬〜2月販売予定)


高雄へ向かう福王子交差点に本店を構える船屋秋月は、梅名所・北野天満宮前にも支店を構えています。梅にちなんだお菓子も多く、ほんのり甘酸っぱい「北野梅林」や、うす種に梅あんと味噌あんを挟んだ「咲き分け」はおみやげに人気。オンラインショップでも購入ができます。

上生菓子の販売は福王子本店のみとなりますが、この季節にはやはり梅が主役。種物と同じ名前の「咲き分け」は、グラデーションの美しいこなし製の生菓子。北野天満宮には、実際に一つの株に紅白の梅を咲かせる「咲き分けの梅」が咲くといいます。どこにあるのか、(自由な往来が可能になった)梅の咲く頃に、ぜひ探してみてください。

北野天満宮(2020年撮影)


■京菓子処 船屋秋月 福王子店(本店)
【営業時間】9:00〜18:00
【定休日】無休
【電話】075-463-2624
【アクセス】JRバス・市バス「福王子」バス停から徒歩約1分 Google map
【公式ホームページ】https://www.funaya.jp/

空白は、イマジネーションの入り口です。
■まなゆり 【   】


「   」
※2020年販売の生菓子。2021年は販売されません。


菓名がないのは、どうしてでしょうか? 「お菓子には、名前をつけていないんです。購入された方がそれぞれに、好きなお名前をつけていただければと・・・」とは、ご主人の飛田さんのお言葉。伏見・墨染で15年店を営むまなゆりは、季節ごとに上生菓子を数種類販売。毎年違う意匠を用意し、来る方に楽しんでいただいています。

写真は淡雪羹に羊羹の紅梅をあしらったお菓子。残念ながら今年(2021年)は販売されないそうですが、また違う意匠の梅の生菓子が登場しています。

現在発売中の上生菓子(各230円)。
予定数が終了次第、次の和菓子が登場します。


お店があるのは、かつての「撞木町(しゅもくちょう)廓」跡の地。元禄時代、赤穂浪士・大石内蔵助が敵の目を欺くために通った遊郭と伝わります。ここから隠棲していた山科・大石神社付近へは、大岩街道(Google map)を通れば思いのほか近距離。意外な場所に、意外な歴史が、眠っていました。

勧修寺(2020年撮影)


■まなゆり
【営業時間】9:30〜18:30(日祝は〜18:00)
【定休日】月曜日
【電話】075-645-9158
【アクセス】近鉄京都線「伏見駅」から徒歩約7分、京阪本線「墨染駅」から徒歩約6分 Google map

Written by. みさご

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