あれは何!? 京都の気になる「石」の謎

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「京都」「石」といえば、世界遺産・龍安寺の方丈庭園「石庭」を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。しかし、謎に満ちた石はそれだけではありません。お寺・神社、そして街中から、気になるあの石の謎に迫ってみました。

※新型コロナウイルス感染拡大防止に伴い、京都府全域では3月7日(日)まで緊急事態措置が実施されています。京都へのご旅行は今しばらくお控えいただきますよう、ご協力をお願いいたします。収束した後、皆さまのお越しをお待ちしております。


【六角堂】ここが京都の中心地!? 「へそ石」



聖徳太子により創建されたという歴史ある六角堂。その名の通り、本堂をはじめ境内随所が六角形になっていて、「縁結びの柳」そばの足元に埋まるのは、50センチほどの平らな六角形の石。真ん中がへそのように空いていることから「へそ石」と呼ばれ、“ここが京都の中心”と伝わります。かつては門前の六角通にありましたが、「つまずいては危険!」と明治初期に境内へ。お茶所では「へそ石餅」と抹茶のセット(500円)がいただけます。

六角堂[頂法寺]
【拝観時間】6:00〜17:00、納経所8:00〜17:00、茶所9:00〜17:00
※当面の間、納経所は9:00〜17:00
【拝観料】境内無料
【電話】075-221-2686(池坊総務所)
【アクセス】地下鉄烏丸線「烏丸御池駅」から徒歩約3分 Google map
【公式ホームページ】https://www.ikenobo.jp/rokkakudo



【地主神社】歴史ある「恋占いの石」で、恋を叶えよう!



縁結びのご利益で名高い地主神社。対になった「恋占いの石」は、目を閉じて石から石(約10メートル)へと辿り着くことができれば“恋が叶う”といわれ、修学旅行生からも大人気。現代になって流行り始めたように感じますが、室町時代の絵図「清水寺参詣曼荼羅」にも“恋占い”らしき様子が描かれ、古くから“願掛け石”として人気があったのだとか。さらに驚くことに、こちらは縄文時代から遺る由緒ある石と伝わります。



地主神社
【参拝時間】9:00〜17:00
【参拝料】境内無料(清水寺入山料400円別途要)
【電話】075-541-2097
【アクセス】市バス「五条坂」バス停から徒歩約15分 Google map
【公式ホームページ】https://www.jishujinja.or.jp
※社殿修復工事のため、2022年8月19日より閉門しています




【安井金比羅宮】実は“絵馬”の形をした「縁切り縁結び碑(いし)」



本殿横には、願い事が書かれた形代(100円程度の志納)がびっしりの「縁切り縁結び碑」。高さ約1.5メートル、幅約3メートルの巨大な石で、形代を手に、真ん中の穴を表からくぐることで悪縁を断ち、そして裏からくぐることで良縁が結ばれると伝わります。碑は形代で厚みが増し、元の形状がわかりにくいですが、実は“絵馬”の形をしているそう。

安井金比羅宮
【参拝時間】境内終日自由、授与所9:00〜17:30
【参拝料】境内無料
【電話】075-561-5127
【アクセス】市バス「東山安井」バス停から徒歩約1分 Google map
【公式ホームページ】 http://www.yasui-konpiragu.or.jp



【伏見稲荷大社】重い? 軽い? 「おもかる石」



“お稲荷さん”と親しまれる伏見稲荷大社。千本鳥居を抜けた先にある奥社奉拝所(おくしゃほうはいしょ)では「おもかる石」にチャレンジを。2つの石灯篭が並んでいるのですが、上にのる丸い宝珠石を持ち上げてみて。予想より軽ければ願い事が叶い、重く感じれば願い事は叶い難いそう。さぁ、あなたはどう感じますか?

伏見稲荷大社
【参拝時間】境内終日自由
【参拝料】境内無料
【電話】075-641-7331
【アクセス】JR奈良線「稲荷駅」からすぐ、京阪本線「伏見稲荷駅」から徒歩約5分 Google map
【公式ホームページ】http://inari.jp



【今宮神社】優しく撫でたい! 神占石「阿呆賢(あほかし)さん」



「阿呆賢さん」と呼ばれる神占石がある今宮神社。まず手のひらで3度石を叩き持ち上げ、続いて3度石を撫で再び持ち上げます。2回目の方が軽く感じれば、願い事が叶うそう。また、病気平癒を祈りながら撫で、そして身体の悪い所を撫でると回復が早まると伝わります。

今宮神社
【参拝時間】境内自由
【参拝料】境内無料
【電話】075-491-0082
【アクセス】市バス「今宮神社前」バス停からすぐ Google map
【公式ホームページ】http://imamiyajinja.org



【京都各地】街中で見かける「いけず石」とは?



京都の街中を歩いていると、時折、道路の角に大小様々な石が置かれていることに気付きます。その名も「いけず石」。細い路地が多い京都市内各所では、車が曲がるのも一苦労。そこで、石を置くことで「壁にぶつからないように」と注意を促しているそう。しかし運転する側にとっては「こんな所に置かなくても・・・」と思ってしまうので“いけず(意地悪)”石と呼ばれるようになったとか。京都ならではの街並みをチェックしながら、歩いてみましょう。



【三条通麩屋町】奥州から京都へ戻ってきた「弁慶石」



街中で気になる石をもうひとつご紹介。近代建築が並ぶ三条通の麩屋町あたり(Google map)、ビルの前にひっそりと据えられている「弁慶石」です。その名の通り源義経に仕えた弁慶ゆかりの石で、高さは1メートルほど。京都から弁慶終焉の地・奥州へ運ばれ、弁慶亡き後に石が「京都に戻りたい」と泣き出したことから(諸説あり)、京都へ戻されたと伝わります。男の子が触れると、弁慶のように力持ちになれるとも。



【日向(ひむかい)大神宮】“京の伊勢”で「天岩戸(あまのいわと)」くぐり



最後にご紹介するのが、石ではないのですが、“京の伊勢”と呼ばれる日向大神宮「天岩戸」。約7メートルにも及ぶビッグスケールで、人一人が通れるほどの穴があり、中には戸隠神社が祀られています。岩窟をくぐりぬけると、開運厄除けのご利益があるそう。見た目は少し怖く感じますが、ぜひ、くぐってみましょう。

■日向大神宮
【参拝時間】境内自由、社務所9:00〜17:00※当面の間10:00〜15:00
【参拝料】境内無料
【電話】075-761-6639
【アクセス】地下鉄東西線「蹴上駅」から徒歩約15分 Google map
【公式ホームページ】http://www12.plala.or.jp/himukai

Written by. かりー

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