古都・京都には、教科書などに登場し、誰もが一度は耳にしたであろう歴史上の人物ゆかりの社寺が多くあります。そのひとつが、山科エリアに位置する隨心院(ずいしんいん)。平安時代の歌人、小野小町ゆかりのお寺として知られ、春は京都屈指の梅名所として名を馳せています。現在はJR東海「花咲く京都キャンペーン」の実施社寺のひとつとして、華やかな「花の間」が登場中! 訪れる前に知っておきたい、見どころや春から初夏のおすすめ情報をご紹介しましょう。
\ 隨心院は「花咲く京都」実施社寺です /
※新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、京都旅行をご検討の際は、政府およびお住まいの都道府県と京都府の要請をご確認ください。日々、状況は変化しておりますので、事前に最新情報をご確認ください。JR東海の「新型コロナウイルス感染症対策に関する取組み」はこちら。
隨心院ってどんなお寺?
隨心院は、真言宗善通寺派の大本山。平安時代中期、弘法大師の8代目の弟子にあたる仁海僧正(にんがいそうじょう)が創建した曼荼羅寺にはじまり、寛喜元年(1229)に後堀河天皇より門跡の宣旨を賜り、以来、隨心院門跡と称されるようになりました。来る2029年に門跡宣旨800年を迎えるにあたり、現在は建物や仏像などの修理・修復が行われています。
※本堂改修工事のため本堂並びに濡れ縁は、2023年9月末まで立ち入ることができません。
※本堂改修工事のため本堂並びに濡れ縁は、2023年9月末まで立ち入ることができません。
建物の多くは江戸時代に皇室や藤原摂関家である二条家や九条家などから寄進・移築されたものと伝わり、室内では狩野派の煌びやかな襖絵、杉戸絵を拝見することができます。門跡寺院ならではの気品にあふれ、堂内を歩くとまるでタイムスリップをしたかのよう。最近では映画のロケ地として使われることも多く、「この場所は、あのシーンで見た!」という発見があるかもしれませんね。
“絶世の美女”と謳われた小野小町
京都駅から隨心院へは、JRと地下鉄を乗り継ぎ30分程で到着します。最寄りは地下鉄東西線「小野駅」。その名称からもわかるように、界隈はかつて“小野郷(おののごう)”と呼ばれ、小野妹子や小野篁(たかむら)など小野氏が栄えたという地。なかでも隨心院がある場所は、平安時代の歌人であり“絶世の美女”と謳われた小野小町の屋敷跡なのだとか! 境内には、毎日顔を洗ったという「小町化粧井戸」や、数多くの貴族から届いた恋文を埋めたという「小町文塚」などの史跡が遺されています。
大人気! 小野小町の生涯を描いたカラフルな襖絵
史跡だけでなく、堂内には小野小町にちなんだものがたくさんあります。なかでも注目は、「能の間」のカラフルな襖絵。2009年に京都の絵描きユニット「だるま商店」が奉納した作品「極彩色梅匂小町絵図」で、小野小町の生涯が4面にわたって描かれています。向かって左から3つ目の「伝承の図」には、隨心院の春の恒例行事「はねず踊り」の様子が♪ どの場面もじっくり眺めたくなるほどの美しさです。
実は当初は撮影禁止だったという襖絵。しかし「SNSを通して、広くお寺を知ってもらえるように」との思いから、2018年春より撮影できるようになりました。今では、襖絵を拝観の目的のひとつに、多くの参拝者が訪れるようになったそうです。
実は当初は撮影禁止だったという襖絵。しかし「SNSを通して、広くお寺を知ってもらえるように」との思いから、2018年春より撮影できるようになりました。今では、襖絵を拝観の目的のひとつに、多くの参拝者が訪れるようになったそうです。
「花咲く京都キャンペーン」の特別企画「花の間」が今年も登場!
そんな「能の間」が、現在は色とりどりの花々に包まれた「花の間」に! こちらはJR東海「花咲く京都キャンペーン」の特別企画のひとつで、隨心院での開催は昨年(2022年)に続き2回目。今回は新たに“花のシャンデリア”が登場しています。「極彩色梅匂小町絵図」と調和するように、見事なまでに華やかな空間です。お気に入りのポイントをみつけて、ぜひ、カメラに収めてくださいね♪
⇒「花咲く京都キャンペーン」の詳細はこちら
【「花の間」の開催期間】2023年3月30日(木)~6月30日(金)
⇒「花咲く京都キャンペーン」の詳細はこちら
【「花の間」の開催期間】2023年3月30日(木)~6月30日(金)
「文張供養」体験と「小さな恋の和歌(おみくじ)」
拝観順路に沿って進むと、後半の表書院にも何やら小野小町を感じる一室が・・・
隨心院には、小野小町が恋文を貼り付けて供養したという「文張(ふみはり)地蔵尊像」があります。「あの人はいま、幸せでいるだろうか」と、小野小町はきっと、恋文を送ってくれた人のことを思いながら供養したことでしょう。この部屋では、かつて想いを寄せてくれた人を思いながら手紙を書く「文張供養」体験ができます。恋の思い出を振り返り、小野小町の追体験をしてみませんか。書いた手紙を文張地蔵ポストに投函すると、後日隨心院で供養いただけるそうです。
隨心院には、小野小町が恋文を貼り付けて供養したという「文張(ふみはり)地蔵尊像」があります。「あの人はいま、幸せでいるだろうか」と、小野小町はきっと、恋文を送ってくれた人のことを思いながら供養したことでしょう。この部屋では、かつて想いを寄せてくれた人を思いながら手紙を書く「文張供養」体験ができます。恋の思い出を振り返り、小野小町の追体験をしてみませんか。書いた手紙を文張地蔵ポストに投函すると、後日隨心院で供養いただけるそうです。
室内には「小さな恋の和歌」というおみくじの箱も。おみくじは小野小町の和歌が書かれたカードになっていて、裏面にはやさしい現代語訳があります。和歌を通して恋のアドバイスをいただきましょう。
新アイテムも登場! かわいい授与品をチェック
拝観の締めくくりは、授与品のチェックです。お守りや絵馬のほか、「極彩色梅匂小町絵図」のクリアファイル、一筆箋など、様々なアイテムが並びます。3月には、地元・山科の伝統工芸品である京扇子・清水焼と隨心院がコラボレーションしたオリジナルブランド「アワイ」が誕生したばかり! はねず梅やはねず踊り、小野小町をモチーフにした素敵な伝統工芸品をぜひ手に取ってみてくださいね。
\制作工程の動画も公開中!/
⇒オリジナルブランド「アワイ」の詳細はこちら
\制作工程の動画も公開中!/
⇒オリジナルブランド「アワイ」の詳細はこちら
春~初夏のおすすめ情報
【1】「春期京都非公開文化財特別公開」で寺宝を特別公開!
普段は非公開の文化財や庭園が特別公開される、京都の恒例イベント「春期京都非公開文化財特別公開」。この春は12ヵ所で行われますが、そのひとつが隨心院です。2022年に修復された本尊の如意輪観世音菩薩坐像(重文・鎌倉時代前期)のご開帳にくわえ、約1年にわたる修復を終えたばかりの阿弥陀如来坐像(重文・平安時代後期)もお目にかかることができます。また、阿弥陀如来坐像の修復を記念した特別公開限定御朱印もお見逃しなく!
【2】シャクナゲやツツジ、サツキがお寺を彩ります♪
梅名所として知られる隨心院ですが、現在はシャクナゲに彩られています。お庭の随所に植えられ、白や薄紅、赤など色とりどりの花が咲き誇ります。例年の見頃は4月中旬から5月上旬ですが、今年は開花が早く見頃は4月いっぱいとなりそう。早めに訪ねるのが良さそうです。そして、小野梅園を縁取るように5月上旬にはツツジ、5月下旬から6月上旬にはサツキが見頃を迎えます。
【3】“梅の花の切り絵御朱印”の授与再開が決定!
そして最後に嬉しい情報です! この春“梅の花の切り絵御朱印”が登場したのですが、数量限定のため、あっという間になくなってしまったそう。「切り絵御朱印はまだありますか?」という参拝者のお声も多かったことから、5月より授与の再開が決定しました! 6月末までの期間限定ですが、なくなり次第終了とのこと。気になる方は早めに訪ねてみてください。“梅の花の切り絵御朱印”の最新情報は、事前に公式ホームページや公式Twitterでチェックを。
■隨心院
【拝観時間】9:00~17:00(受付終了16:30)
【拝観料】500円
※2023年4月22日(土)~5月14日(日)は~16:30(受付終了16:00)、1,000円
【電話】075-571-0025
【アクセス】地下鉄東西線「小野駅」から徒歩約5分 Google map
【公式ホームページ】https://www.zuishinin.or.jp
【公式Twitter】https://twitter.com/Zuishinin_991
【公式Instagram】https://www.instagram.com/zuishinin/
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■隨心院
【拝観時間】9:00~17:00(受付終了16:30)
【拝観料】500円
※2023年4月22日(土)~5月14日(日)は~16:30(受付終了16:00)、1,000円
【電話】075-571-0025
【アクセス】地下鉄東西線「小野駅」から徒歩約5分 Google map
【公式ホームページ】https://www.zuishinin.or.jp
【公式Twitter】https://twitter.com/Zuishinin_991
【公式Instagram】https://www.instagram.com/zuishinin/
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※掲載内容は2023年4月19日時点の情報です。最新情報は掲載先へご確認ください。