愛されて100年。俵屋吉富の代表銘菓「雲龍」に迫る!

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辰年の2024年、龍にちなんだ京菓子が話題を集めています。なかでも、京都の和菓子店「俵屋吉富」の「雲龍」は、今年草案100周年を迎えた京都を代表する銘菓のひとつ。長く愛されてきた「雲龍」の魅力をご紹介します。

創業約270年の「俵屋吉富」

  • 烏丸店 外観

    烏丸店 外観

  • 烏丸店 店内

    烏丸店 店内

「俵屋吉富」は、江戸時代中期の宝暦5年(1755)から続く老舗。京都御苑の近くに本店、烏丸店、小川店の3つの直営店があり、古くから寺院や茶道の関係者からの信頼が厚い名店です。幕末に一度途絶えましたが、大正時代末期に石原留治郎さんが7代目として再興しました。

「雲龍」が愛される理由

その7代目の留治郎さんが生み出したのが「雲龍」です。

若い頃から留治郎さんは、自宅の近くにある臨済宗相国寺派の大本山「相国寺」に足しげく通っており、師と仰ぐ相国寺四代管長の山崎大耕老師から、「お寺に合うお菓子を作ってほしい」と依頼されます。禅寺に合うお菓子を考えていたとき、「相国寺」の狩野洞春筆の「雲龍図」に出会い、大きな感銘を受けました。そして考案されたのが「雲龍」です。
龍が雲を昇る雄々しい様子が表現されているのが特徴で、菓銘は山崎大耕老師が名づけました。

「復刻 京名菓 雲龍」1棹2,160円

「復刻 京名菓 雲龍」1棹2,160円

「雲龍」は、丹波大納言小豆を炊き上げた小倉餡を、しっとりとした村雨餡で巻いた棹菓子。職人が一本ずつ丁寧に手巻きしています。龍に似せた村雨餡は蒸しそぼろ仕立てで、小豆が食感のアクセントになっている小倉餡とのバランスが抜群です!
  • 職人が熟練の感覚とリズムで巻きます。

    職人が熟練の感覚とリズムで巻きます。

  • 水加減や火加減を調整しながら絶妙に餡を炊き上げます。

    水加減や火加減を調整しながら絶妙に餡を炊き上げます。

製法は誕生当時のままですが、甘さは当時よりも控えめ。味を決めるのは当代の役目で、現9代目で留治郎さんの孫の石原義清さんが、時代とともに変化する味の好みに合わせて、小豆の風味を活かした甘さにしています。

左から「京銘菓 白雲龍」1棹2,160円、「京銘菓 雲龍」1棹1,728円、「復刻 京名菓 雲龍」1棹2,160円

左から「京銘菓 白雲龍」1棹2,160円、「京銘菓 雲龍」1棹1,728円、「復刻 京名菓 雲龍」1棹2,160円

一方、棹菓子の形状は当時から変わっていません。これは「お客様に好みの大きさにカットして召し上がってもらいたい」という留治郎さんの想いを大切に受け継いでいるから。用途によって好みの厚さにできるのが嬉しいですね♪
  • 京銘菓 白雲龍

    京銘菓 白雲龍

  • 京銘菓 雲龍

    京銘菓 雲龍

「雲龍」は、定番の「京銘菓 雲龍」のほか、白龍が雲を超え天空を駆けめぐる様子を表現した「京銘菓 白雲龍」と、発売当初の真菰(まこも※)を模したパッケージで直営店限定の「復刻 京名菓 雲龍」があり、食べ比べるのもおすすめです。

※イネ科の植物のひとつ。発売当初は真菰の葉を編み、すだれ状に巻かれていました。

■俵屋吉富 烏丸店
【営業時間】9:00~17:00
【定休日】無休(元日除く)
【電話】075-432-3101
【アクセス】地下鉄烏丸線「今出川駅」から徒歩約3分 Google map
【公式ホームページ】https://kyogashi.co.jp/
【公式Instagram】https://www.instagram.com/tawaraya_unryu/

京菓子を学べる資料館

京菓子資料館 外観

京菓子資料館 外観

俵屋吉富 烏丸店の横には、平成13年(2001)にオープンした京菓子資料館があります。京菓子の文化を広く伝えるために作られ、京菓子を見て・食べて・体験できる総合施設です。
  • 糖芸菓子

    糖芸菓子

  • 展示室

    展示室

  • 菓子木型

    菓子木型

2階の展示室では、古代から現代に至る和菓子の歴史や、菓子作りの道具など貴重な資料が展示されています。なかでも目を引くのは、職人の手技が光る「糖芸菓子」。砂糖菓子で花鳥風月を再現した芸術作品で、花々の繊細かつ精巧さは本物と見まがうほど。国内でも糖芸菓子を常設展示されている資料館は少ないので必見です!

※館内は撮影禁止です。特別な許可を得て撮影しています。
  • 「雲龍」とお抹茶

    「雲龍」とお抹茶

  • 茶席「祥雲軒」

    茶席「祥雲軒」

展示を見た後は、1階のお茶席で「雲龍」とお抹茶をいただきましょう。京菓子を学んだ後にいただくと、一層味わい深く感じますよ。

■京菓子資料館
【開館時間】10:00~17:00(受付終了16:00)
【休館日】水曜日、木曜日
【入館料】700円(呈茶を含む)
【電話】075-432-3101
【アクセス】地下鉄烏丸線「今出川駅」から徒歩約3分 Google map
【公式ホームページ】https://kyogashi.co.jp/shiryoukan/

「雲龍」ゆかりの相国寺へ

「雲龍」を堪能した後は、京菓子資料館から徒歩3分ほどの場所にある相国寺を訪ねてみませんか。

総門

総門

相国寺は、室町幕府三代将軍・足利義満の発願によって創建された名刹。金閣寺、銀閣寺を末寺にもつ臨済宗相国寺派の大本山で、京都五山第二位に列せられています。
  • 蟠龍図

    蟠龍図

  • 法堂 外観

    法堂 外観

「雲龍」のモチーフとなった狩野洞春筆の「雲龍図」は非公開ですが、現在、春の特別拝観が行われており、法堂、方丈、開山堂を拝観できます。
特に法堂は、現存する日本最古の法堂建築で重要文化財に指定されるお堂。天井に描かれた狩野光信筆の「蟠龍図(ばんりゅうず)」が有名です。龍の下で手を叩くと反響して音が鳴り、その音が龍の鳴き声のように聞こえることから「鳴き龍」とも呼ばれています。
  • 方丈「表方丈庭園」

    方丈「表方丈庭園」

  • 方丈「裏方丈庭園」。表と裏、両庭園の対比が楽しめます。

    方丈「裏方丈庭園」。表と裏、両庭園の対比が楽しめます。

  • 方丈 外観

    方丈 外観

  • 開山堂 庭園。堂内には開山 夢窓国師像を安置しています。

    開山堂 庭園。堂内には開山 夢窓国師像を安置しています。

辰年の今だからこそ、100年愛され続ける銘菓「雲龍」を味わい、ゆかりの相国寺を訪れて、京都の“龍三昧”を楽しんでみてはいかがでしょうか。

■相国寺「春の特別拝観」
【日程】2024年3月23日(土)~6月2日(日)
    10:00~16:30(受付終了16:00)
    ※お寺の行事等により、拝観休止となる場合があります
【拝観料】800円
【電話】075-231-0301
【アクセス】地下鉄烏丸線「今出川駅」から徒歩約8分 Google map
【公式ホームページ】https://www.shokoku-ji.jp/
※掲載内容は2024年5月8日時点の情報です。最新情報は各掲載先へご確認ください。

Written by. 「そう京」編集部

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