“机にリフレクションするモミジの絶景”でお馴染みの瑠璃光院(るりこういん)。今年(2025)も新緑の時季にあわせて「春の特別拝観」が4月15日(火)からスタートします(5月末まで)。「瑠璃光院ってどんなところ?」という方のために、“見どころ”をたっぷりご紹介しましょう♪ さらに、4月12日(土)と13日(日)の2日間限定で行われるプレオープンイベントの情報もありますので、お見逃しなく!
瑠璃光院へアクセスするには?
叡山電車「八瀬比叡山口駅」
瑠璃光院が位置するのは、市街地から少し離れた比叡山の麓にある八瀬(やせ)エリア。JR「京都駅」からのアクセス方法は複数ありますが、おすすめは下記の3つです。
【乗換2回! 脱・交通渋滞の電車移動】
JR「京都駅」→JR奈良線「東福寺駅」乗換、京阪本線「東福寺駅」→「出町柳駅」乗換、叡山電車叡山本線「出町柳駅」→「八瀬比叡山口駅」から徒歩約13分
【乗換1回! 交通渋滞多発エリアは地下鉄でスイスイ移動】
JR「京都駅」→地下鉄烏丸線「国際会館駅」乗換、京都バス19系統「八瀬駅前」バス停から徒歩約7分
【乗換なし! 時間がかかってでも直通派】
JR「京都駅」→京都バス17系統「八瀬駅前」バス停から徒歩約7分
混雑を極力回避するなら、電車やバスをうまく乗換ながら移動する方法がおすすめ! バスは本数が限られているので、事前に時刻表をチェックしましょう。
⇒瑠璃光院のある八瀬エリアのおすすめ情報を紹介しています
「八瀬比叡山口駅」から瑠璃光院までは、大きく迂回が必要です
「八瀬比叡山口駅」から瑠璃光院までは、駅前すぐに架かる橋を渡ればアクセス可能だったのですが・・・ 数年前に、川に架かっていた橋が撤去されてしまいました。瑠璃光院はもとより、叡山ケーブル「ケーブル八瀬駅」などへは、少し車通りのある国道の歩道を経由して向かいましょう。
ちょっとひと休みするなら・・・
コーヒースタンド聖 八瀬比叡山口店
「八瀬比叡山口駅」から瑠璃光院に向かう途中に、テイクアウト専門のカフェがあります。京都大原に店を構えるコーヒースタンド聖の2号店で、トレーラータイプの外観が可愛らしいですよね♪ コーヒーや大原名物の赤紫蘇を使用したスカッシュなどのドリンクのほか、クッキーやケーキなどのスイーツも提供。“テイクアウト専門”ではありますが、わずかながら飲食可能なテラス席が設けられているのは嬉しい配慮です。瑠璃光院へ行く場合は、お寺には持ち込まず、店舗周辺でお召し上がりくださいね。
■コーヒースタンド聖 八瀬比叡山口店
【営業時間】9:00~16:00
【定休日】無休 ※冬季は土日祝のみの営業
【電話】075-600-9788
【アクセス】叡山電車叡山本線「八瀬比叡山口駅」から徒歩約2分 Google map
【公式ホームページ】https://coffee-hijiri.com/yase/
【公式Instagram】https://www.instagram.com/coffeehijiri
いよいよ瑠璃光院に到着!
山門
叡山電車「八瀬比叡山口駅」から約13分、京都バス「八瀬駅前」バス停からは約7分、高野川沿いを下流側に向かって歩くと、瑠璃光院に到着です。この門構え、一般的なお寺とはちょっと違った佇まいに思えませんか? その理由はまた後述。門をくぐった左手側の小屋で拝観受付を済ませたら、中に進んでみましょう!
緑あふれる絶景が待っています♪
いよいよ建物の中へ・・・ といきたいところですが、じっくりとご覧いただきたいのが玄関前のこの光景。素晴らしいですよね♪ 青もみじだけでなく、苔や常緑樹で緑に包み込まれます。晴れの日も良いですが、雨の日もまた艶やかで綺麗ですよ!
玄関を入ったら左に進みましょう
「喜鶴亭」の文字は三条実美の筆によるもの
玄関で靴を脱ぎ、お寺の方から“写経セット”を受け取ったら左側に進みましょう。そして階段を上がって2階へ行くと・・・
お待ちかねの“あの部屋”に到着
書院2階
ご覧ください、美しさを説明する言葉は必要ありませんね! どのあたりから眺めようかな・・・ とつい考えてしまいますが、このお部屋に着くやいなや、多くの方が一目散に向かう場所があります。その場所とは・・・ そう、“あの机”です。
譲りあって撮影を楽しみましょう♪
黒塗りの机の天板に美しく反射した青もみじ♪ このリフレクション風景が、インスタグラムなどSNSを中心に話題となり、瑠璃光院人気に拍車をかけたといっても過言ではないでしょう。周りの方への配慮も忘れずに、アレコレ角度を変えながらとっておきの一枚を撮影してくださいね。
心を静めて、写経体験を
“机の部屋”のお隣には写経スペースがあり、玄関で受け取った“写経セット”の出番となります。こちらはボールペンでなぞるタイプの写経。普段なかなか体験する機会もないので、思い出のひとつになりそうですよね。ボールペンはセットの中に入っていますので、気軽にチャレンジできます♪ 書き終わったら写経紙を持って、1階に下りましょう。
「八瀬のかまぶろ」もお見逃しなく♪
内部の見学も可能(稼働はしていません)
2階の拝観を終え、順路に従って進むと、昇りとは別の階段で1階へ。降りた先で目に飛び込むのが「八瀬のかまぶろ」の文字です。
壬申の乱で知られる大海人皇子(おおあまのおうじ)が、かつてこの辺りの地で、流れ矢を背中に受け、その治療のために窯風呂に入ったと伝わるそう。諸説あるようですが、“矢”を“背”に受けたことが転じ、この地が“八瀬”になったとも。八瀬の窯風呂の歴史は1300年にも及ぶそうですが、現存するものは多くありません。お風呂というよりはサウナのような貴重な遺構を見学したら、ふたたびお庭鑑賞へ向かいます。
緑の絶景を前に一服
抹茶をたのまれた方は“特等席”からお庭鑑賞ができます
こちらは、先ほどの“机の部屋”のちょうど真下にあたる一室からの風景。青もみじにくわえ、苔の緑が見事ですね♪ 瑞々しい雨の日の眺めも素敵です。「瑠璃色に輝く浄土」を表して作庭されたという“瑠璃の庭”を眺めながら抹茶(1,000円)もいただけます。“青もみじ”・“苔”・“抹茶”と、みどり三昧でほっこりすれば、気分もリフレッシュされるはず。
ご本尊様にお参りを
“瑠璃の庭”を堪能したら次のお部屋へ。瑠璃光院のご本尊・阿弥陀如来像が祀られている本堂です。しっかりと手を合わせてお参りしましょう。そして2階で書き終えた写経はこちらに納められます。
さあ、お参りが終わったら次へ・・・ と、その前に、ここで後ろを振り向いてください。すると・・・
さあ、お参りが終わったら次へ・・・ と、その前に、ここで後ろを振り向いてください。すると・・・
“御朱印”はこちらでいただきましょう
御朱印を発見! 瑠璃光院の御朱印は、書置きタイプで日付はご自身で記入するもの。日付の書き間違いにご注意を。代金は「基金箱」の中にお入れください。
かつては別荘でした
左側の建物の2階部分が“机の間”で、1階部分が本堂
本堂から続く廊下の窓に広がる光景も見事ですが、建物が“数寄屋風”であることが気になりませんか? 先ほどご覧いただいた山門といい、少しお寺っぽくないというか・・・ じつは現在拝観できる瑠璃光院の建物やお庭は、大正末期から昭和にかけて個人の別荘として建てられたもの。どこか“山荘“ともいうべき佇まいを覗かせるのは、そういう理由があったのですね。
こちらのリフレクションも見逃せません!
廊下も”リフレクション“が見逃せません
こちらは“臥龍(がりょう)の庭”。“瑠璃の庭”に負けず劣らずの緑の美しいお庭です。綺麗に磨き上げられた廊下に、お庭の緑が綺麗に映り込みます。
「春の特別拝観」は予約不要!
秋は事前予約制(一部期間を除く)ですが、「春の特別拝観」は予約不要。当日思い立ったら、すぐに行くことができるのも嬉しいポイントです。時季だけでなく、時間帯や天候によっても異なる表情を見せてくれる瑠璃光院。ぜひ、緑が作り出す絶景を見に瑠璃光院を訪れてみてください。
写真はイメージです
プレオープンとなる4月12日(土)と13日(日)は、「なげいれ」の手法でいけられた野の花が室内を彩ります。鑑賞できるのは、「緑蔭花 なげいれ 花の教室」を主宰する横川志歩さんの作品をはじめ、生徒の皆さんによるご本尊への献花です。
横川志歩さんは東京のギャラリーや料理店へのいけこみなど多方面にわたってご活躍で、花、器、空間、すべてが調和した世界観を大事にされています。自然の花の美しさが瑠璃光院の魅力をさらに引き立てるとなると、どんな景色が待っているのか楽しみになりますね。
この2日間は“瑠璃の庭”を眺める1階での呈茶は実施されていないのですが、なんとEX会員向けのプラン(要事前申込み)なら通常非公開のお茶室で抹茶をいただけます! 嬉しいことに印象的な円窓やお茶室内のお花の撮影もOK。リフレクションする机とあわせて、思い出の一枚を撮影してみてはいかがでしょうか。
■瑠璃光院 春の特別拝観プレオープンイベント
【日程】2025年4月12日(土)12:30~17:00(受付終了16:30)
2025年4月13日(日)10:00~15:00(受付終了14:30)
【料金】2,000円
※展示作品の写真撮影は禁止です。
【拝観時間】10:00~17:00(受付終了16:30)
※「春の特別拝観」は2025年4月15日(火)~5月31日(土)
【拝観料】2,000円
【アクセス】叡山電車叡山本線「八瀬比叡山口駅」から徒歩約13分 Google map
【公式ホームページ】https://rurikoin.komyoji.com/
※掲載内容は2025年4月9日時点の情報です。最新情報は掲載先へご確認ください。