もうひとつの京都、行こう。 2
京都府には、豊かな自然を背景とした観光スポットが点在していて、京都市内とは異なる魅力に出会うことができます。その魅力を発信しているのが、京都府と地域住民が連携して推進する「もうひとつの京都、行こう。」プロジェクト。“海の京都”・“森の京都”・“お茶の京都”が展開され、それぞれ、京都府北部・中部・南部エリアで様々な取り組みをされています。
そのなかでも京都府北部“海の京都”は、日本三景のひとつ・天橋立を中心に、白砂の美しい海を望むビュースポットが多く、これからの季節に注目のエリアです♪
今回は、天橋立のある宮津市とその北に位置する伊根町を訪問。海外からの注目度も高い、“海の京都”の気になる2エリアをご紹介します!
\“森の京都”エリアの「美山」をご紹介しています/
⇒【京さんぽ】美しい“日本のふるさと”、美山。見どころ・グルメ・アクセスをチェック!
京都市中心部から約2時間。
京都府北部「海の京都」へGO!
天橋立府中海水浴場
「海の京都」は、京都府北部にある京丹後市(Google map)、伊根町(Google map)、宮津市(Google map)、舞鶴市(Google map)、綾部市(Google map)、与謝野町(Google map)、福知山市(Google map)の7つの市町で構成され、とにかく広大なエリアです。
赤煉瓦の倉庫群のある舞鶴市や、カニや海水浴で有名な丹後半島の京丹後市、来年の大河ドラマで注目される明智光秀ゆかりの福知山市など、それぞれに見どころがあるのですが、今回訪れる「天橋立→伊根」は“ゴールデンルート”と呼ばれるほど、人気のあるコースなのだとか。
京都駅から天橋立へ。主なアクセス方法は3つ!
丹後の海
京都駅から天橋立に行く主な方法は3つ。鉄道・車・バスです。
★鉄道
最寄り駅は、京都丹後鉄道(丹鉄)「天橋立駅」。京都駅からは丹鉄の特急列車「丹後の海」車両による直通列車「まいづる号」「はしだて号」「たんごリレー号」が運行していて、約2時間で到着できます。
⇒詳細は公式ホームページをご確認ください。
\「丹後の海」をご紹介しています/
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★車
平成27年(2015)に京都縦貫自動車道が全線開通。京都駅からレンタカーを利用すれば、こちらも約2時間で、天橋立に到着できます!
⇒詳細は公式ホームページをご確認ください。
★バス
京都駅からは丹後海陸交通株式会社の高速バスも運行。京都駅・天橋立駅間は片道2,800円、京都駅からは1日3便(8:55、12:40、18:00)。
⇒詳細は公式ホームページをご確認ください。
「天橋立」とは
成相寺(なりあいじ)パノラマ展望所からの天橋立
⇒天橋立の場所をチェック! Google map
宮城県「松島」、広島県「宮島」とともに日本三景のひとつに数えられる「天橋立」は、全長約3.6キロの砂嘴(さし)でできた細長い砂浜。白砂に青松が美しく、松の数は6000本を超えるそう! 古来、景勝地として知られ、その姿は室町時代の画家・雪舟の国宝「天橋立図」にも描かれています。
⇒【よみもの】国宝が教えてくれる日本絵画の“進化”
丹鉄「天橋立駅」は、天橋立の南側・文珠エリアに位置し、そこから北側の府中エリアに渡るには、“歩く”ほかにレンタサイクルや観光船など、様々な方法があります。
⇒詳しくは海の京都「天橋立観光ガイド」をご確認ください。
天橋立展望所・傘松公園 股のぞき
天橋立といえば、“股のぞき”。傘松公園など府中エリアから眺める姿は「昇竜観」、天橋立ビューランドなど文珠エリアから望む姿は「飛龍観」と名付けられ、それぞれのスポットに股のぞき台が設けられています。『丹後国風土記』に“伊弉諾尊(いざなぎのみこと)が天に通った梯子”と記される美しい姿、ぜひ一度は見ておきたいですよね。
⇒“股のぞき”の詳細はこちら
旅の玄関口となる「天橋立駅」周辺もきれいに整備されています!
実際に訪れてみて驚いたのが、丹鉄「天橋立駅」周辺の整備が進んでいたこと! 駅舎はもちろん、周辺のおみやげや飲食のショップもきれいなお店が多く、駅前だけでも十分に楽しめました。
実はこの駅舎は、平成25年(2013)の“海の京都”プロジェクトのスタートとともに真っ先に整備されたそう。丹鉄も、以前は「北近畿タンゴ鉄道」という名称だったのですが、平成27年(2015)4月1日から「京都丹後鉄道(丹鉄)」と変わり、それ以降、観光列車も導入され、“海の京都”の魅力を牽引しています。
丹後くろまつ号
特に「丹後くろまつ号」(金~日曜日・祝日運行、予約制)は、丹後の美しい景色を眺めながら、地元の食材を使用したお料理などをいただける観光列車。車内ではアテンダントさんによるガイドや、展望の良い場所で徐行運転や写真撮影用の時間を設けるなど、随所におもてなしの心を感じられます。
車内は天然木が使われ、落ち着いた雰囲気。
天橋立八寸(2019年4月~9月のランチコースの一部)
観光は「夏・冬」がメインシーズン!
ゆっくり観光するならば「初夏・初秋」がおすすめ。
毎年8月16日に行われる「宮津灯籠流し花火大会」
天橋立観光のメインシーズンとなるのは、やはり「夏」。海水浴や花火大会のお祭りなど楽しみが多く、特に夏休みの週末には関西圏からの海水浴客で電車も道路も混み合います。冬にはカニやブリなどがシーズンを迎えるため、こちらも賑わうそう。「ゆっくりと観光したい」派の方は、初夏や初秋に訪れるのが狙い目かもしれません。
夏の天橋立は、「夜」に注目!
2019年7月13日(土)から9月30日(月)まで、文珠エリアで、夏のライトアップイベントも開催されています。天橋立の砂浜が幻想的にライトアップされたり、天橋立駅周辺が和傘で彩られたり、お店の夜間営業が行われるなど、夜観光も楽しめます。8月1日(木)から31日(土)までは「京の七夕2019」の“宮津市エリア”ともなりますので、ぜひご注目を♪
天橋立まち灯りぶらり散策
天橋立砂浜ライトアップ
■天橋立まち灯り
【日程】2019年7月13日(土)~9月30日(月)
天橋立砂浜ライトアップ:期間中毎晩開催19:00~22:30
天橋立まち灯りぶらり散策:期間中日曜日に開催(7/14・28、8/4・11・18)19:00~21:30
【場所】京都府宮津市文珠天橋立公園 Google map
【料金】無料
【問合せ】0772-22-8030(天橋立駅観光案内所/9:00~18:00)
【公式ホームページ】https://www.amanohashidate.jp/machiakari/
モンサンミシェル湾と姉妹湾!
“世界で最も美しい湾” 宮津湾・伊根湾
伊根湾
天橋立のある宮津湾とその北に位置する伊根湾は、入り組んだリアス式の海岸線が美しく、「世界で最も美しい湾クラブ」に加盟。フランスのモンサンミシェル湾と姉妹湾協定も結んでいます。
この伊根湾沿いに位置するのが、「舟屋」で知られる伊根町。天橋立からは、約18キロ、車で25分ほど。路線バスであれば、丹海バス(伊根線)「天橋立駅」バス停から「舟屋の里公園前」バス停まで約1時間で到着できます。
⇒丹海バス公式ホームページはこちら
海の上に浮き建つ伝統的家屋「舟屋」。
“日本で最も美しい”伊根町へGO!
伊根の舟屋群
⇒伊根町の場所をチェック! Google map
伊根町を代表する景観が「舟屋の町並み」。海に面して並ぶ集落の美しさから「日本で最も美しい村」連合に加盟し、平成5年(1993)にはNHKの朝ドラの舞台となったので、ご存じの方も多いでしょうか。
舟屋は、1階が船のガレージ、2階が居室という独特な構造を持つ建物のこと。海と山が近く、また年間の干満差が50センチほどであることから生まれた家屋で、伊根湾の周辺に約230軒ほどが軒を連ねています。全国でも類を見ない集落のため、「重要伝統的建造物群保存地区」に選定されているそう。
伊根湾を囲む家々のほとんどは、漁業を営む人々の私有地。でも、最近では道の駅「舟屋の里伊根」や伊根町観光交流施設「舟屋日和」をはじめ、観光スポットや宿泊施設が続々と誕生。観光地としても充実してきています。
山上に建つのが道の駅。その下に建つ舟屋を模した施設が「舟屋日和」
舟屋日和のなかの「鮨割烹 海宮(わだつみ)」
ロケーション抜群♪
⇒舟屋日和の公式ホームページはこちら
そのほかにも、古代米を使った伊根の地酒「伊根満開」を醸す向井酒造や、舟屋食堂を併設する「伊根町観光案内所」、遊覧船や海上タクシーなど、見どころ満載。一度では回りきれなかったため、「次は泊りで来たい!」と私たちもリピートを誓いました♪
⇒伊根の歩き方詳細はこちらをチェック!
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急ぎ足でめぐった“海の京都”。今回は2エリアだけを訪ねましたが、京丹後市や福知山市など、まだまだ魅力的なスポットがたくさんあります。「もっと知りたい!」という方は、「海の京都」公式ホームページに詳細な観光スポット案内やモデルコースが提案されていますので、ぜひご覧になってくださいね。
⇒「海の京都」公式ホームページ
「そうだ 京都、行こう。」でも、随時「もうひとつの京都」の魅力をお伝えしていきますので、どうぞお楽しみに♪