祇王寺
京都には「苔の名所」が数多くありますが、入門編としておすすめしたいのが 、2019年9月1日(日)より開催中の「モシュ印・コケ寺リウム」キャンペーンの対象寺院。8つの寺院では、苔を用いて御朱印を巨大サイズで再現した“モシュ印”と、各寺院の代表的な風景をガラス容器の中で再現した“コケ寺リウム”を展示していますが、どのお寺も苔が美しいお庭があるおすすめの苔スポットなのです!
今回は「前編」として、東福寺・三千院・祇王寺・地蔵院の4寺院をご紹介します♪
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【東福寺】斬新なデザインの苔模様は必見!
紅葉名所として、京都でも指折りの人気を誇る東福寺。境内に架かる通天橋の周りにはモミジの海が広がりますが、苔を楽しむなら本坊庭園へ!
本坊庭園は趣の異なる4つのお庭から構成されていて、砂紋が描かれた白砂と巨岩が印象的な南庭には、“京都五山”を表す苔山が築かれています。京都五山とは、毎年8月に行われる“五山送り火”の五山ではなく、臨済宗の5つの大本山(天龍寺・相国寺・建仁寺・東福寺・万寿寺)のこと。
本坊庭園といえば、やはり斬新なデザインの北庭がはずせません! 正方形の切石と苔が織り成す市松模様に度肝を抜かれたという方もいらっしゃるのではないでしょうか。「永遠のモダン」を追い求めた昭和の作庭家、重森三玲の代表作として知られますが、驚くことに作庭当時は、切石と苔の高さはほぼ一緒だったそう。苔にとって恵まれた環境からなのか成長が進み、今ではこんもりと盛り上がっています。
独特なデザインから、“インスタ映えスポット”としても人気の北庭。個人的には、ざっくりとアップで“切り撮る”のがお気に入り。紅葉の時季、赤いモミジが苔に散る風景もきっと美しいでしょうね♪
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【三千院】苔の宝庫で“ほっこり風景”に出会う
京都市街地から離れた山あいの里、大原の代表的寺院である三千院。山麓の自然豊かな境内では、多種多様な苔に出会うことができます。
なかでも、国宝「阿弥陀三尊坐像」を祀る往生極楽院の周りに広がる「有清園」は、「苔の宝庫」という言葉がぴったり! 園路を歩きながら足下に目をやると、形や大きさも様々な苔を簡単に見つけ出すことができます♪
有清園で往生極楽院とともに抜群の存在感を見せるのが朱雀門。緑の苔と朱色の朱雀門が互いを引き立て合い、見事なコントラストですね♪ 角度を変えて、高さを変えて・・・ 訪れる度に、ついつい多くのシャッターを切ってしまいます。
杉村 孝 作
三千院といえば忘れてはいけないのが、こちらの“わらべ地蔵”。ふっかふかの苔の上で、何やら考え事でもしているのでしょうか。気持ち良さのあまり、居眠りをしているようにも見えます(笑) 後方で見守るように見つめるお地蔵さんたちも良い表情です。苔に彩られたこちらの“ほっこり風景”も、ぜひ写真に収めてくださいね!
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【祇王寺】京都屈指の苔寺院
西芳寺[苔寺]とともに、京都の苔名所として最も有名であるといっても過言ではないのが祇王寺です。今年は、初夏の「そう京」キャンペーンの舞台にもなりました。苔庭の中に草庵がひっそりと佇む侘びた風情に心を奪われた、という方もきっと多いことでしょう。
草庵側から見た庭の雰囲気もまた素晴らしいもの。一面の苔世界の中、ぐねぐねと不思議な形に樹木が伸びたこの光景に、まるで別世界に来たかのような印象を抱いてしまいます。
祇王寺を訪れるなら、個人的にオススメしたいのが、午前中の早い時間帯。太陽との位置関係もあり、苔やモミジが朝日に照らされて、煌びやかな表情を見せてくれます。木漏れ日もいい感じですね♪ 雨の日の翌日であれば、雨粒も輝き、更に美しさを増すことでしょう。
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【地蔵院】期間限定の“映え”写真スポットが登場
「竹の寺」の名で知られる地蔵院は、文字通り、境内の至るところで青々とした竹が空高くそびえ独特の景観を楽しむことができますが、モミジや苔の美しさにも定評のあるお寺です。
2013年初夏の「そう京」キャンペーンポスターにもなった、本堂から方丈へ向かう参道の両側には、拝観者を誘うように苔が生育。しっとりとした京情緒あふれるこの風景を眺めてみると、苔が“さりげなくも大活躍”していることに気づかされます。
こちらは方丈の前に広がる「十六羅漢の庭」。美しい苔がぎっしりと敷き詰められていますね~。これはしっかりと写真に収めなければ!
・・・「えっ?!」と思われる方もいらっしゃいますか? 実は8月までは、お庭の撮影は限られた時間帯のみ許可されていたのですが(終日撮影ができなかったことも)、9月1日(日)から12月8日(日)までは、拝観時間内のいつでも撮影を楽しむことが可能に。嬉しいことではありますが、いったいなぜでしょうか・・・ その答えは「十六羅漢の庭」のちょうど反対側にあります。
ハート型が印象的な“猪目窓”の下に並ぶ3つの作品。そう、コケ寺リウムです! 「モシュ印・コケ寺リウム」キャンペーンの期間中に限り、お寺の方々のご厚意で、お庭も含めて方丈内での撮影が許可されるのです(仏様、襖絵等は撮影できません)。猪目窓とコケ寺リウム・・・ これも立派な苔風景と言えるのではないでしょうか。Instagramでの投稿キャンペーンも実施していますので、ぜひ期間限定の苔スポットにお出かけください♪
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後編では建仁寺・常寂光寺・圓光寺・妙心寺 桂春院をご紹介
建仁寺
日射しの強い夏が終わり、これからの季節、苔はきっと美しさを増すことと思います。後編は、建仁寺・常寂光寺・圓光寺・妙心寺 桂春院をご紹介しますので、お楽しみに♪