
ミモロのわくわくネコあるき 4
京都の人気ブロガー「ネコのミモロ」とライター・小原さんによる、京都の“わくわく”案内記。第4回は、初詣の人気スポット・下鴨神社のある「下鴨エリア」を訪ねてくれました。実はこのあたり、ミモロちゃん注目のお店がたくさんあるそうです! 洋食やジェラート・おとうふなど、グルメスポットがたくさん登場しますので、初詣の帰りにぜひ立ち寄ってみてくださいね~♪
\ミモロはクマじゃありません/
「ミモロのわくわくネコあるき」
⇒第1回【東山・岡崎エリア】はこちら。
⇒第2-1回【妙心寺 桂春院編】はこちら。
⇒第2-2回【祇王寺編】はこちら。
⇒第2-3回【地蔵院編】はこちら。
⇒第3回【大豊神社&白みそ雑煮】はこちら。
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皆さん、明けましておめでとうございます~。今年もよろしくね♪
京都の大人気スポット・下鴨神社のある「下鴨エリア」は、落ち着いた雰囲気の住宅地。ミモロの大好きなお散歩コースです。京都に来たお友達をよく案内するのが、美味しい洋食やうどん、おとうふ、そしてジェラートなど、注目のお店がいろいろある“グルメストリート”の下鴨本通(しもがもほんどおり)! 今回は、ミモロがよく通う、とっておきのグルメスポットをご紹介します♪ オーナーさんはみんな“下鴨愛”にあふれた人たちで、どのお店もすごく雰囲気がいいの。ぜひ行ってみてね~。

美味しそうな写真がいっぱい登場するので、お腹が空いている方は注意してご覧くださいね☆
【洋食】創業60余年、下鴨・洋食店の先駆け。
グリル生研会館
下鴨本通に面する4階建てビルの1階が入口の「グリル生研会館」。ガラスブロックの窓からやさしい陽光が注ぐ店内には、クロスが掛かったテーブルが並び、その上には三角に折られた紙ナフキン。小さな花瓶にお花もさりげなく生けられています。壁には油絵や古い写真が飾られていて、昭和レトロな雰囲気がステキ。ミモロは“昭和”を知らないけど、こういう感じ大好き~♡

満州のホテルで腕を磨いた“初代の味”を受け継ぐ、本格洋食。
「ミモロちゃん、いらっしゃいませ~」
と、迎えてくれた西崎裕紀さんは、3代目のオーナーシェフ。古い写真の前で、このお店の歴史を話してくださいました。

3代目オーナーシェフの西崎さん
西崎さん 「ここに写っているのは僕の祖父で、撮影された場所は、戦前の満州にあった『大和ホテル』です。南満州鉄道が1914年に5年の歳月を費やして建設した高級ホテルで、当時は迎賓館としても使われていました。ラストエンペラーの溥儀や男装の麗人・川島芳子などが、ゲストに名を連ねていたそうですよ。祖父は、そこで料理の腕を磨き、日本に戻ってから、故郷の京都で開いたのがこの店です」
え~! 映画でその時代のこと見たことある~。歴史的な人たちの名前も出てきて、ビックリしちゃいました。ところで、どうして「グリル生研会館」という店名なんですか?

西崎さん 「それはね。お店のあるビルの名前からなんです。もともと昭和22年(1947)に、京都大学に設立された『財団法人 生産開発科学研究所』が作った建物で、研究所だけではなく、研究者などが滞在できる宿泊施設でした。生産開発科学研究所の会館だったから、生研会館。その1階にあったレストランが“グリル生研会館”の前身です」
現在は、宿泊施設部分は研究所の事務所になっているそう。かつては、2階に宴会場もあって、下鴨神社で挙式し、ここで披露宴をするのがトレンドだったとか。ステキだね~♪
親子3代で通う方も多い、下鴨エリアの“ソウルフード”。

ハンバーグ&エビフライランチ 1400円
いつもミモロが注文するのは、このお店の一番人気メニュー「ハンバーグ&エビフライランチ」! わ~、お皿いっぱい! 特製のデミグラスソースがたっぷりかかったハンバーグは、ジュワ~と肉の旨味が、ソースとともに口の中に広がります。う~、美味しい~。プリプリしたエビは、こんがりと黄金色の衣が包み、特製タルタルソースをつけてパクリ。う~・・・ たまらない~。サラダもいっぱい~。ポテトサラダまで付いてる! 自家製のピクルスをつまみながら、パクパク。ご飯も進んじゃいます。
セットでも単品でも注文できるメニューには、ビーフシチューやポークソテーなど、洋食の定番が並んでいます。初代から受け継ぐ、本格洋食の味わい。下鴨エリアの人達にとっては、子供の頃の楽しい思い出に重なる味なんだそう。幅広い年齢層をトリコにする洋食です。
■グリル生研会館
【営業時間】12:00~13:30、17:00~19:30(共にラストオーダー、売り切れ次第終了)
【定休日】水曜日の夜・木曜日
【電話】075-721-2933
【アクセス】市バス「糺の森」バス停から徒歩すぐ Google map
【公式ホームページ】http://www.grillseikenkaikan.com/
【ジェラート】厳選素材の本場イタリアの味、ジェラート専門店
友和堂(ゆうわどう)
グリル生研会館から下鴨本通を北へ。「下鴨神社参道入口」の看板がある角に、昨年(2019年)夏にオープンしたジェラート専門店がここ「友和堂」です。お店ができてからというもの、ミモロは前を通ると必ず寄ってしまうんです~。

シングル450円、ダブル550円、トリプル650円、コーンはプラス50円
イタリア製のショーケースに並ぶのは、シチリア産のピスタチオやヘーゼルナッツ、京の銘茶店・一保堂茶舗のほうじ茶、自家製のラムレーズン、アルフォンソマンゴなど、厳選された食材ばかり。毎日手づくりされるジェラートだから、すごく美味しいの~。本場イタリアから取り寄せた機材で作られ、イタリア人観光客も魅了するほどの“本場の味”。今日はどれにしようかな~。迷っちゃう~。
本場イタリアで感動した、ジェラートの味
「ミモロちゃん、いらっしゃい~。今日はどれにしますか?」
と、このお店のオーナーの佐藤和弘さんと奥様の友子さん。わ~迷っちゃう~!!! ちょっと待って~・・・

オーナーの佐藤さん夫妻
ここは、熊本出身の佐藤さんご夫妻が、長年抱いていた夢を実現させたお店です。ジェラート好きだったおふたりは何度もイタリア各地を食べ歩き、本場の味を学びました。腕を磨いた日々を経て、憧れの京都に住み始めたのは、2年前。そしてご縁があって「下鴨神社」のそばにお店を開かれたそう。
佐藤さん 「緑の多い下鴨エリアは、落ち着いた雰囲気が漂う、大好きな地区。ここでお店が出せて、本当に幸せです。近くにも素敵なお店が多く、みなさんとの交流も楽しみです」
ステキなお話~。でも、ミモロはジェラートに夢中・・・ 「え~と、まずは、マンゴとピスタチオのダブルを、コーンでお願いします!」
糖類も最小限で、素材の味を生かしたやさしい甘さ。後味も爽やかで、いくつでも食べられそう~。
夕方には売り切れのことも。そして、持ち帰り用も登場!
お店には小さなベンチがあるけど、基本的にはテイクアウトのみ。最近は、ミルク、マンゴ、コーヒー、ほうじ茶など数種類の持ち帰り用ジェラートカップも用意されました! 保冷剤や保冷バッグも購入できるから、ホテルに帰ってからいただくのもいいかも♪

ミモロは、2種類の味が楽しめるダブルが大好き♡ 待ちきれず、すぐにお店で食べちゃうの♡ 次に来たときは、チョコとミルクにしようっと。う~、たまらない~♡
佐藤さん 「ミモロちゃん、イタリア製のマシンで淹れるエスプレッソのコーヒーもありますよ~」
味わい豊かなコーヒーは、ジェラートにピッタリ。
友子さん 「自家製のホットレモネードも始めたんですよ」
四国産のレモンと蜂蜜でできたレモネードで、体もポカポカに。え~、どうしよう~・・・ もっと食べたくなっちゃう~。大人気の友和堂さん。夕方に来ると、品切れになってることもあるので、ご注意くださいね。
■友和堂
【営業時間】11:00~18:00 ※夏季は10:30~18:30
【定休日】水曜日
【電話】075-708-6810
【アクセス】市バス「下鴨神社前」バス停から徒歩約1分 Google map
【公式インスタグラム】https://www.instagram.com/yuwadokyoto/
【洋食】一度食べたら忘れられない、絶品ハンバーグ!
洋食とワインのお店 浅井食堂
下鴨本通の西側にある、下鴨中通。小さな通り沿いに建つ、レンガ色のビルの1階にある洋食店「浅井食堂」は、最近、ミモロがよく通うお店です♪

浅井食堂ハンバーグランチ 1400円
ここの一押しランチは、180グラムと大きめサイズの「浅井食堂ハンバーグランチ」! 国産牛と豚の絶妙なバランスの合挽肉を、玉ねぎなどのつなぎなしで丁寧にこねたハンバーグは、噛めば噛むほど肉の旨味がジワ~と口に広がります。北海道産の玉ねぎの甘みを活かした特製デミグラスソースとの相性は抜群。「う~、美味しい~」と思わず声が出ちゃいます。
ランチセットは、自家農園で栽培された旬の野菜サラダと、パンかライス、さらにワインを含むドリンクも付いていて、お得♡ あれ? 気がついたら全部食べちゃった~。大きなハンバーグだったけど、すっかり姿がなくなっちゃいました。デミグラスソースも、パンに付けて、お皿を舐めるように頂きましたよ♪ う~、満足、満足!!
イタリアン畑出身のオーナーシェフが腕を奮う、豊かなメニュー

オーナーの浅井さん
ここは、他の洋食店とは違って、手打ちのパスタやピザなどもあります。ミモロは、ここのパスタの大ファンなんだ~♪ 実は、オーナーの浅井幸雄さんは、長年有名イタリアンで腕を磨いた凄腕シェフなのでした~。ジャ~ン!! さらにワインソムリエでもあり、店には、選び抜かれたワインが揃っています。・・・ランチタイムもワインをいただけますが、やっぱりディナーでゆっくり味わいたいよね~♪
そしてなんと、浅井さんは下鴨のご出身。「やはりお店を開くなら地元で」と、この地にお店を開かれたそう。下鴨のメインストリートからは、1本奥に入った場所ながら、いつもお店には大勢の人。わざわざ他府県から来られる方も多いという、評判のお店なのです。
見逃せないスイーツ「下鴨ワッフル」

下鴨ワッフル 1,400円
「キャ~♡ すごい~!」と、思わず歓声を上げてしまうのが、「下鴨ワッフル」です! 焼き立てのワッフルの上に自家製の“粒つぶイチゴジャム”と生クリーム、アイスクリームがてんこ盛り。「え~、どうしよう、こんなに食べられるかなぁ・・・」という方には、ハーフサイズ(800円)もあります。でも、ミモロはフルサイズでOK♪ ご心配なく・・・
その他にも、「ハンバーグ&エビフライ」「ミックスフライ」「ステーキ」「季節のパスタ」をはじめ、アラカルトもいろいろあって、今、ミモロは、次々にメニューを攻略中。う~、まだまだ先は長い。楽しみは続きます♪
■洋食とワインの店 浅井食堂
【営業時間】11:00~15:00(ラストオーダー14:00)
17:30~23:00(ラストオーダー22:00)
【定休日】月曜日(祝日の場合は翌日)、第2・4火曜日
【電話】075-706-5706
【アクセス】市バス「下鴨神社前」バス停から徒歩約3分 Google map
【公式ホームページ】http://asaishokudou.gorp.jp/
【うどん】京都で味わう本場のもっちりうどん
うどんや ぼの
下鴨本通沿いにある「下鴨神社参道入口」看板から、さらに北へ。オシャレなお店に白い暖簾がかかるのが、「うどんや ぼの」です。四国出身の篠田等さんが、ここに店を構えて6年。元々はうどんではなく、イタリアンなどで経験を重ね、「いざ自分の店を・・・」という時に、幅広い年齢の人にいつまでも愛される“うどん”をメインにしたいと思われたそう。

うどんの本場・四国出身の篠田さん
「どうして下鴨にお店を出されたんですか?」と伺うと、
篠田さん 「地域の方達が、“いいもの”をよくご存じなんです。だから自分の腕を発揮できるのも、そういう場所がいいなぁ~と思って。・・・まぁ、実は、ここは妻の両親が暮らす場所でもあるんです(笑)」
奥様の! なるほど~。でも、うどんの本場ご出身だけに、そのこだわりは、なかなかのもの。
すべて作り立て! ダイナミックな「桜エビのかき揚うどん」

桜エビのかき揚うどん 1,030円
わ~、かき揚が丼からはみ出してる~! ダイナミックな「桜エビのかき揚うどん」にちょっとビックリしちゃいました。揚げたてのかき揚は、軽いサクサクとした食感♡ 上質な油を使われているので、あっさりといただけちゃいます。
う~。お出汁もいい香り~♪ クンクン。北海道産の真昆布や、瀬戸内伊吹産のいりこ、上質のカツオ節、サバ節、ウルメ節をたっぷり使い、それらの味が活きるように、無添加の醤油でやさしいお味に仕上げているそう。
そしてうどんは、香川から取り寄せたうどん専用の粉を2種類、季節や天候に合わせてブレンド!
篠田さん 「こねてから十分熟成させるので、完成するのに丸1日かかりますね~」
ゆでたてのうどんは、程よいコシとモチモチした食感が特徴的。うどん自体がすごく美味しいのです。体も芯からポカポカしてきます。アツ~・・・
日本酒と豊富な肴を味わいに訪れたい、夜

ランチはもちろん、夜もいいんだよね~♪ 夜は少し雰囲気が変わり、料理人の篠田さんの腕が存分に味わえる時間です。厳選した数種類の日本酒をいただきながら、味わう品々に、思わずうっとり・・・ この日は、フワフワ玉子が美味しい「うどん屋のおだし香る出し巻玉子 しらす添え」(890円)と、香ばしい「揚げたて宇和島産のじゃこ天」(490円)。・・・ミモロは、ネコなので(?)お酒の年齢制限は心配ありません! 顔に出ないタイプなので、美味しい肴に釣られて、つい飲み過ぎちゃいそう・・・ 気を付けないとね~。
ちなみに「ぼの」という名前は、イタリア語の“ボーノ=美味しい”、という意味からだそう。さすが、元イタリアンのシェフですね!
■うどんや ぼの
【営業時間】11:00~14:00、17:30~20:30
【定休日】木曜日、第2・4水曜日
【電話】075-202-5165
【アクセス】市バス「下鴨神社前」バス停から徒歩すぐ Google map
【公式Facebook】https://www.facebook.com/udonya.bono/
【とうふ】地元の人が愛する、とうふ本来の美味しさを味わえるお店
てづくりとうふ すがい
さらに下鴨本通を北へ進み、そろそろ北大路通が見えてくる場所を、ちょこっと東に入ると「てづくりとうふ すがい」の暖簾が見えます。京都は“おとうふ屋さん”が多く、かつては、どの町にも1軒以上のとうふ店があったそう(今はかなり減ってしまいました)。

菅井さんご一家
ここは、下鴨エリアの住民が、毎日のように通うというお店。戦後すぐの頃、現在の若店主・菅井宏央さんのおばあ様がお店を始められ、今はご両親とともに、昔ながらの味わいあるとうふ造りをなさっています。「ミモロちゃん、今日は何にしますか?」と優しく声をかけていただいて、いつも、ついいろんなことをおしゃべりして長居をしちゃう、ミモロが大好きなご家族なんです♡
余分なものを加えない。だから、美味しいんです♪

菅井さんのおとうふは、富山県産など国産大豆だけを使用。昔ながらの製法で、手間と時間をかけているから、大豆の風味が感じられて美味しいの~。甘味料や化学調味料、合成保存料は一切使っていないから、身体にも安心!
菅井さん 「下鴨神社にも流れている、同じ水系の水を使っているんですよ」
さらに、ありがたさも感じちゃいます♪
にがりを使ったとうふ「極」360円、「大きいおあげ」は1枚340円。銀杏・ユリ根・ニンジン・ゴボウ・キクラゲが入った「飛龍頭」は1個270円と、ちょっと高めの値段だけど、材料と手間を考えれば納得です。
ミモロが、いつも買うのは、すぐにおうちで食べられる「あげだしとうふ」700円。家で作ると手間がかかるから・・・ 便利で美味しいんだよ~。大量には作れないので、このお店でしか手に入らない“すがいのとうふ”。お願いすれば、クール便で全国発送もしてくれます。京都のおみやげにもいいよね~。
お店で味わえる“とうふづくしの御膳”

昼のゆどうふ一通り 3,000円(税別、予約制・2名以上~)
お店の2階はテーブルが並ぶサロンになっていて、予約すれば、手づくりとうふの料理が存分に味わえるコースメニューがいただけます。湯豆腐をはじめ、おあげと野菜の炊き合わせ、季節の野菜の白和え、ゆばしゃぶ、豆乳など、どれも美味しい~。なんか元気になる~。湯豆腐で体もポカポカだ~♪
■てづくりとうふ すがい
【営業時間】1階(とうふ・ゆば・あげ販売)10:00~18:00
2階サロンは2名以上で前日までの要予約。
【定休日】木曜日
【電話】075-781-2419
【アクセス】市バス「一本松」バス停から徒歩約1分 Google map
【公式ホームページ】http://www5f.biglobe.ne.jp/~tofusugai/
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下鴨神社に参拝したら、ちょっと足をのばして、下鴨本通でひと休み。美味しいものに出会えるグルメストリートに、ぜひ行ってみてね~。

また美味しいところ紹介するね~。またね~。BY ミモロ
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文・写真:小原誉子
「京都観光おもてなし大使」にして、旅ライター。アナウンサー、テレビ番組プロデューサー、企業広報などを経て、現在、ライターおよびコーディネーター活動とともに、ネコのミモロとコンビを組む人気ブロガーに。京都のみならず、日本の文化や観光情報を発信すべく、日々かけめぐっています。
\毎日更新中!/
ミモロの京都案内ブログ【ネコのミモロのJAPAN TRAVEL】http://blog.goo.ne.jp/mimoron
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