「そう京」CMに登場! 妙心寺 天球院と周辺寺院をめぐる

  • 散策

妙心寺 天球院

妙心寺 天球院

5月末からスタートした、2025年「そうだ 京都、行こう。」初夏キャンペーン。CMでは京町家やお寺の“初夏のしつらえ”が登場し、そのひとつが妙心寺の塔頭、天球院です。通常非公開となり滅多に拝観できないお寺ですが、キャンペーンにあわせて日にち限定の特別拝観(要事前申込)が行われることになりました! 天球院とともに、あわせてめぐりたい周辺の寺院をご紹介しますので、ぜひ訪ねてみてくださいね。

\「そうだ 京都、行こう。」初夏キャンペーン特設サイト/

日本最大級の禅寺、妙心寺

  • 三門

    三門

  • 仏殿と法堂

    仏殿と法堂

  • 南総門から北総門までは徒歩8分ほど。境内全景を見ると、広さがよくわかります

    南総門から北総門までは徒歩8分ほど。境内全景を見ると、広さがよくわかります

  • 境内は、映画やドラマのロケ地によく使われているそう

    境内は、映画やドラマのロケ地によく使われているそう

まずは天球院の本山である妙心寺についてご紹介しましょう。妙心寺は、建武4年(1337)花園法皇の離宮を寺院に改め創建された、日本最大級の禅寺です。境内は東西約550メートル、南北約600メートルとかなり広大で、七堂伽藍を中心に36の塔頭寺院が並びます(※)。築地塀の小径が四方に続き、境内を歩くと“ひとつの町”に訪れたかのよう。塔頭寺院のほとんどが非公開で、通年公開されているのは退蔵院・大心院・桂春院のみとなります。
※境外を含むと46の塔頭寺院があります
  • 天井画「雲龍図」

    天井画「雲龍図」

  • 法堂では梵鐘(国宝)もご覧いただけます

    法堂では梵鐘(国宝)もご覧いただけます

  • 拝観受付付近に設置されたガチャガチャ(1回400円)

    拝観受付付近に設置されたガチャガチャ(1回400円)

  • 「千手観音持物」(写真)と「鬼瓦」の2シリーズがあり、各6種のアクリルキーホルダーが用意されています。何が当たるかはお楽しみに♪

    「千手観音持物」(写真)と「鬼瓦」の2シリーズがあり、各6種のアクリルキーホルダーが用意されています。何が当たるかはお楽しみに♪

本山では法堂(重文)が拝観できます(※大庫裏は修復工事のため拝観休止中)。注目は、狩野探幽が8年がかりで描いたという大迫力の天井画「雲龍図」。東側からは“昇り龍”、西側からは“下り龍”と、角度によって見え方が異なるそう。堂内に流れる解説に耳を傾けながら、じっくり眺めてみましょう。「微妙大師650年遠忌」にちなみ、今春登場した妙心寺オリジナルガチャガチャもお見逃しなく。

■妙心寺

【拝観時間】境内自由、法堂9:00~16:00(受付終了15:30)
【拝観料】境内無料、法堂500円
【電話】075-461-5226
【アクセス】JR山陰本線(嵯峨野線)「花園駅」から徒歩約5分 Google map
【公式ホームページ】https://www.myoshinji.or.jp/
【公式Facebook】https://www.facebook.com/ShobozanMyoshinji
【公式X】https://x.com/myoshin_ji
【公式Instagram】https://www.instagram.com/myoshin_ji/

「そう京」CMの舞台へ。期間限定で特別拝観プランが登場!
【天球院】

  • 山門

    山門

  • 参道

    参道

  • 窓から望むお庭も美しい

    窓から望むお庭も美しい

「そう京」CMに登場する天球院は、妙心寺の北総門から入って右手に位置します。寛永8年(1631)、岡山藩主の池田光政・光仲兄弟が伯母 天久院のために建立し、寺名は建立の際、地中から“球”が掘り出されたことに由来するといいます。

参道では、新緑と苔が織りなす初夏の美しい風景がお出迎え。その奥に続く唐破風の玄関と方丈は、江戸時代の禅宗方丈建築を伝える貴重な遺構として重要文化財に指定されています。

『籬(まがき)に草花図』

『籬(まがき)に草花図』

方丈の注目は、「京狩野の祖」と称される狩野山楽・山雪が手掛けた全152面にわたる障壁画(重文、一部を除き高精細複製品)。その多くは金碧画となり、彩り豊かで煌びやかな作品は参拝者を魅了してやみません。
  • 『竹に虎図』

    『竹に虎図』

  • 『梅に山鳥図』※上間二の間全体の作品を『梅・柳に遊禽図』と呼びます

    『梅に山鳥図』※上間二の間全体の作品を『梅・柳に遊禽図』と呼びます

  • 上間一の間には水墨画が描かれ、一部、当時のままの絵が遺されています

    上間一の間には水墨画が描かれ、一部、当時のままの絵が遺されています

なかでも虎が表情豊かに描かれる『竹に虎図』(室中)が人気を誇り、親虎のしっぽに戯れる虎児の微笑ましい様子にほっこりした気持ちになります。『梅・柳に遊禽図』(上間二の間)には躍動感あふれる梅の大木にキジやハトなどの山鳥、『籬に草花図』(下間二の間)には籬に絡みつくアサガオやテッセンの花々が描かれ、どれもじっくり鑑賞したくなる華やかさです。
  • 方丈から望む書院前庭

    方丈から望む書院前庭

  • 「僧侶のご案内付きプラン」では書院も拝観できます

    「僧侶のご案内付きプラン」では書院も拝観できます

  • 障壁画絵はがきセット

    障壁画絵はがきセット

普段は非公開となり拝観できない天球院ですが、キャンペーンにあわせて「僧侶のご案内付きプラン」「自由拝観プラン」が登場しました(要事前申込)! 気になる内容は…

■僧侶のご案内付きプラン
僧侶のご案内で方丈と書院を拝観。キャンペーンポスターやCMに登場する書院とその前庭も楽しめる貴重な機会です。各回20名限定となり、障壁画は室内で間近に鑑賞いただけます。障壁画絵はがきセット(10枚)のおみやげ付き♪
【設定期間】2025年6月7日(土)~8月31日(日)の期間中複数日
⇒詳細・申込みはこちら

■自由拝観プラン
方丈のみ拝観できるプランです。11:00から15:00まで(受付終了14:30)の自由拝観となり、お好きな時間にお越しいただけます。書院前庭は方丈からのみ鑑賞可能、障壁画は廊下からの鑑賞となります。
【設定期間】2025年6月7日(土)~8月31日(日)の土休日※一部除外日あり
⇒詳細・申込みはこちら

お好みのプランで、天球院へ訪ねてくださいね♪
  • 「そうだ 京都、行こう。」特別御朱印 500円(書置きのみ)

    「そうだ 京都、行こう。」特別御朱印 500円(書置きのみ)

  • 『籬に草花図』

    『籬に草花図』

  • 御朱印帖 各2,000円

    御朱印帖 各2,000円

特別拝観を楽しんだら、ぜひ授与品のチェックを♪ おすすめは、新しく登場した「そうだ 京都、行こう。」特別御朱印。御朱印紙には障壁画『籬に草花図』がデザインされています。そのほか、障壁画をモチーフにした御朱印帖やクリアファイル、絵はがきもあるので、拝観の記念にどうぞ。ご自宅でも華やかな障壁画の世界に浸ってみてはいかがでしょう。

通年拝観できる3寺院は、個性豊かなお庭に注目!

ここからは通年公開されている3つの塔頭寺院をご紹介。
いずれも個性豊かなお庭を有し、ゆったりとしたひとときを過ごせます。

【妙心寺 退蔵院】

  • 余香苑

    余香苑

  • 元信の庭

    元信の庭

  • 「石庭遊び」コーナー。砂紋や石の配置を考え、あなただけの石庭を♪

    「石庭遊び」コーナー。砂紋や石の配置を考え、あなただけの石庭を♪

三門の西側に位置する退蔵院は、「そう京」春キャンペーンに登場したことのあるお寺です。中根金作が手掛けた「余香苑」は四季折々の風景が広がり、初夏から夏にかけては新緑や紫陽花、蓮が見どころ。一方、方丈前の「元信の庭」は常緑樹で“不変の美”を表す、禅寺らしい庭です。庭園鑑賞を楽しんだら、庫裏前の「石庭遊び」コーナーで、あなただけの石庭を作ってみませんか。

■妙心寺 退蔵院
【拝観時間】9:00~17:00
【拝観料】600円
【電話】075-463-2855
【アクセス】JR山陰本線(嵯峨野線)「花園駅」から徒歩約7分 Google map
【公式ホームページ】http://www.taizoin.com/
【公式Facebook】https://www.facebook.com/kyoto.taizoin
【公式Instagram】https://www.instagram.com/taizo_in/

【妙心寺 大心院】

  • 阿吽庭(あうんてい)

    阿吽庭(あうんてい)

  • 本堂前庭

    本堂前庭

  • 霧島ツツジの名所として知られ、現在は緑の葉がガラスに映り込む様子が美しい

    霧島ツツジの名所として知られ、現在は緑の葉がガラスに映り込む様子が美しい

室町幕府の管領・細川政元が創建し、後に細川幽斎によって現在地に移転、中興された大心院。書院南側の「阿吽庭」は、昭和40年(1965)に中根金作が手掛けた枯山水庭園です。三尊石組を中心に大小17個の石を配し、苔と白砂で描くゆるやかな曲線は、天に昇ろうとする龍の姿を表しているといいます。2025年春から宿坊を再開され、お寺でゆっくり過ごすのも良さそうです。
※宿坊の詳細はお寺にお問合せください

■妙心寺 大心院
【拝観時間】9:00~17:00
【拝観料】300円
【電話】075-461-5714
【アクセス】JR山陰本線(嵯峨野線)「花園駅」から徒歩約10分 Google map
【公式Instagram】https://www.instagram.com/myoshinji.daishinin/

【妙心寺 桂春院】

  • 侘の庭

    侘の庭

  • 抹茶(お菓子付き)600円 ※お菓子は季節で異なります

    抹茶(お菓子付き)600円 ※お菓子は季節で異なります

  • 歩きながら庭を楽しむこともできます

    歩きながら庭を楽しむこともできます

妙心寺境内のなかでも東側の奥まった場所にたたずむことから、静かな時間が流れる桂春院。江戸時代初期に小堀遠州の弟子・玉淵坊(ぎょくえんぼう)が作庭したと伝わる4つの庭園(国史跡名勝)があり、それぞれ異なる趣が魅力。モミジと苔が織りなすグリーンの世界は、日常の疲れを癒してくれるようです。露地庭園「侘の庭」を前にした書院では、抹茶でひと息つきましょう。

■妙心寺 桂春院
【拝観時間】9:00~17:00(11~2月は16:30)
【拝観料】500円
【電話】075-463-6578
【アクセス】JR山陰本線(嵯峨野線)「花園駅」から徒歩約13分 Google map
【公式ホームページ】https://keishunin.jimdofree.com/
【公式Instagram】https://www.instagram.com/keishunin/

\謎解きの京都旅へ! 桂春院も対象スポットです/

6月のおすすめ情報!

最後に6月のおすすめ情報をお届け。通常非公開の東林院は季節の歳時にあわせて公開され、2025年6月9日(月)から22日(日)は「沙羅の花を愛でる会」が行われます。方丈庭園の苔に散り落ちる沙羅の花々は風情があり、例年多くの参拝者で賑わう歳時です。この機会に訪ねてみてはいかがでしょう。

⇒「沙羅の花を愛でる会」の詳細はこちら
※掲載内容は2025年6月11日時点の情報です。最新情報は各掲載先へご確認ください。

Written by. 「そう京」編集部

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