開創700年! 大徳寺の見どころガイド

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三門

三門

静けさをたたえた重厚感のある伽藍が並ぶ大徳寺。鎌倉時代末、大燈国師がお寺を開いてから今年(2026)でちょうど700年になります。拝観の手引きとなるよう、日頃より拝観できる場所や今季の特別公開情報をまとめましたので、ぜひご覧ください。最後には、開創700年を記念して開催される東京国立博物館の特別展「大徳寺 本朝無双之禅苑」もご紹介します。

禅刹の雰囲気を味わいながら拝観を

石畳と松が真っすぐ並ぶ様子が印象的です

石畳と松が真っすぐ並ぶ様子が印象的です

大徳寺はかつて平安貴族が狩猟を行った「紫野(むらさきの)」という地にあります。応仁の乱によって荒廃するものの、かの一休さんが復興に尽力。名だたる戦国武将の寄進もあり、江戸時代初期にはほぼ今と変わらぬ景観が出来上がったといいます。
  • 三門(重文)

    三門(重文)

  • 金毛閣とも呼ばれます

    金毛閣とも呼ばれます

  • 裏に回ると、構造が分かりやすい

    裏に回ると、構造が分かりやすい

総門(Google map)から境内に入り、まず見えてくるのが朱塗りの三門です。建築当初は一層しかなく、天正17年(1589)に千利休の寄進によって上層が増築されて二層構造になりました。「楼上に千利休の木像を祀ったために、千利休は秀吉に切腹を命じられた」というエピソードは多くの人が知るところ。

仏殿(重文)。右の木がイブキです

仏殿(重文)。右の木がイブキです

三門の北にある仏殿は外からご本尊の釈迦如来像にお参りできます。大きく枝を伸ばしたイブキは仏殿が再建された寛文5年(1665)頃に植えられたと伝わり、京都市指定天然記念物に指定されています。

御朱印 300円 ※書置きのみ

御朱印 300円 ※書置きのみ

お参りの記念には本坊寺務所で拝受できる御朱印がおすすめ。「本朝無双之禅苑(ほんちょうむそうのぜんえん)」とは後醍醐天皇より贈られた言葉で、“他に類をみない唯一無二の禅寺である”という最大級の賛辞が込められています。
  • 庫裏 ※特別な許可を得て撮影しています

    庫裏 ※特別な許可を得て撮影しています

  • 立派な梁 ※特別な許可を得て撮影しています

    立派な梁 ※特別な許可を得て撮影しています

  • 庫裏

    庫裏

御朱印をいただく際にあわせてご覧いただきたいのが本坊寺務所のある庫裏(重文)の建築です。立派な梁のなかには、一休さんに参禅した堺の豪商 尾和宗麟が寄進した帆柱も用いられているといいます。現在も台所として使用され、大きな竈や煙が抜ける高い天井は見応えがあります。
 
【拝観時間】境内自由、本坊御朱印受付9:00~16:00 ※法務により対応できない日もあり
【拝観料】境内無料
【アクセス】市バス「大徳寺前」バス停下車すぐ Google map
【公式ホームページ】https://daitokuji.org/

通常拝観できる塔頭

大徳寺には別院2ヵ寺、塔頭20ヵ寺があり、通常拝観できるのは大仙院、龍源院、瑞峯院のみ。いずれも枯山水の名庭を有し、それぞれに魅力があります。

大仙院

  • 蓬莱山の石組

    蓬莱山の石組

  • 方丈前庭

    方丈前庭

本坊寺務所の近くにある大仙院は、永正6年(1509)の創建。
 
方丈(国宝)の東に創建当初の作庭と伝わる枯山水があり、水墨画から飛び出したような深山幽谷の雰囲気が感じられます。特に蓬莱山を模した石組が見事で、お庭好きなら一度は見ておきたいところ。

毎週土日と24日には定期坐禅が行われています。一般拝観終了後、静けさに満ちた方丈前庭を目の前にして行う坐禅は特別感たっぷり。しばし日常生活から離れて、自身を見つめなおしてみませんか。
 
※定期坐禅のお申込みはこちら
 
【拝観時間】9:00~16:30 ※法務により休止の場合あり。詳しくは公式ホームページをご確認ください
【拝観料】500円
【アクセス】市バス「大徳寺前」バス停より徒歩約8分 Google map
【公式ホームページ】https://daisen-in.net/

龍源院

方丈

方丈

龍源院は文亀2年(1502)、能登の畠山義元、豊後の大友義長、複数の守護大名によって創建されました。創建当初の建物として方丈、唐門、表門が遺り、いずれも重要文化財に指定されています。
  • 坪庭「東滴壺」

    坪庭「東滴壺」

  • 方丈南庭「一枝坦(いっしだん)」

    方丈南庭「一枝坦(いっしだん)」

  • 方丈北庭「龍吟庭」

    方丈北庭「龍吟庭」

方丈の周りには趣の異なる枯山水が複数あります。特に日本最少の石庭と称される「東滴壺(とうてきこ)」は必見です。約4坪という小さな空間ながら、石組や砂紋の巧みな表現から受ける印象は無限大。
 
それぞれのお庭に向き合い、枯山水の奥深さを堪能してみてはいかがでしょう。
 
\枯山水の石に注目!/
 
【拝観時間】9:00~16:20 
【拝観料】400円
【アクセス】市バス「大徳寺前」バス停より徒歩約5分 Google map

瑞峯院

  • 方丈南庭「独坐庭」

    方丈南庭「独坐庭」

  • 方丈北庭「閑眠庭」

    方丈北庭「閑眠庭」

天文4年(1535)、戦国武将の大友宗麟が大友家の菩提寺として建立した瑞峯院では、昭和の名作庭家 重森三玲のお庭をふたつ鑑賞できます。方丈(重文)南庭「独坐庭(どくざてい)」は、荒々しい波が打ち立てる蓬莱山をイメージし、禅の修行の厳しさを伝えているといいます。
 
一方、方丈北庭「閑眠庭(かんみんてい)」はキリシタンであった大友宗麟を偲び、十字架に見立てた石組で作庭されているのが特徴です。

呈茶 500円

呈茶 500円

千利休との縁からも分かるように、大徳寺は茶の湯と関りが深く、「茶面(ちゃづら)」とも称されます。瑞峯院では大徳寺納豆入りの和菓子とともに抹茶をいただけますので、ゆっくりと一服するのも良さそうです。
 
【拝観時間】9:00~17:00 
【拝観料】500円
【アクセス】市バス「大徳寺前」バス停より徒歩約5分 Google map

由緒ある作品がずらり!
芳春院 盆栽庭園

  • 新しく拡張されたエリア

    新しく拡張されたエリア

もうひとつ、いつでも拝観できるスポットをご紹介しましょう。
 
大河ドラマでお馴染みの前田利家の妻 まつが創建した芳春院は通常非公開ですが、境内の一部にある盆栽庭園のみ、常時公開しています。
 
今年(2026)4月に公開範囲が拡張され、約60鉢を鑑賞できます。
  • 五葉松 銘「大納言」は樹齢約250年!

    五葉松 銘「大納言」は樹齢約250年!

  • 室内に飾った時の雰囲気も分かるように展示されています

    室内に飾った時の雰囲気も分かるように展示されています

見比べてみると盆栽の姿がそれぞれ特徴的で、初心者でも大いに心を惹かれます。なかには上杉謙信にゆかりがあると伝わる盆栽や、徳川慶喜が愛でた盆栽などの名品も。樹齢100年を超えるものが多数あり、長い時間をかけて育まれてきた美しさに圧倒されます。

樹齢約300年の「杜松」を見上げると、生命力がみなぎる大木のよう!

樹齢約300年の「杜松」を見上げると、生命力がみなぎる大木のよう!

盆栽庭園を管理されているスタッフの方にお話をお聞きすると、難しいことを考えず、お気に入りを探すような気持ちで見るのがポイントとのこと。一鉢一鉢向き合って見るもよし、椅子に座ってゆったりとお庭を眺めるもよし、自由なスタイルで盆栽と禅庭を鑑賞できる素敵な空間です。
 
■芳春院 盆栽庭園
【拝観時間】10:00~16:30(受付終了16:00)
【拝観料】1,000円
【拝観休止日】無休(展示品の入れ替えのため、休園する場合あり)
【アクセス】市バス「大徳寺前」バス停より徒歩約8分 Google map

禅の作法で体を整える
大慈院「朝のゆる坐禅」

非公開の塔頭で坐禅を体験するなら、大慈院へ。天正13年(1585)に織田信長の姉 安養院や大友宗麟の姉 見性院らによって創建された由緒が伝わります。

8時から始まる「朝のゆる坐禅」はご住職による“やさしい坐禅”が特徴です。足を組まず、力を抜いて座ることで呼吸を整え、心と身体をほぐします。お庭を眺めながらリラックススタイルで行われる坐禅は初心者にも安心。
 
お寺のそばにある精進料理の名店「泉仙」の朝ごはんを付けることもでき、旅のはじまりにぴったりのひとときを過ごせます。
 
■大慈院「朝のゆる坐禅」
【日程】公式ホームページでご確認ください
【時間】8:00~9:00(朝食付きは~10:00)
【料金】1,500円(朝食付きは4,000円) ⇒詳細・申込みはこちら
【アクセス】市バス「大徳寺前」バス停より徒歩約8分  ⇒アクセスについて詳しくはこちら
【公式ホームページ】https://daitokujidaijiin.com/

今季の特別公開情報!
聚光院・興臨院・黄梅院・総見院

開創700年にあわせて、聚光院、興臨院、黄梅院、総見院で秋の特別公開が行われます。歴史好きなら千利休の菩提寺である聚光院や、織田信長の葬儀が執り行われた総見院へ。興臨院、黄梅院は美しい紅葉に出会えます。公開期間がそれぞれ異なりますので、確認のうえ拝観を。

大徳寺の名宝が集結!
開創700年記念 特別展「大徳寺 本朝無双之禅苑」

  • 大徳寺三門再現パース図 ※展示イメージ

    大徳寺三門再現パース図 ※展示イメージ

  • 大徳寺三門

    大徳寺三門

10月14日(水)より東京国立博物館で特別展「大徳寺 本朝無双之禅苑」が開催されます。大徳寺を特集した展覧会としては41年ぶりとなり、巡回はありません。
 
大徳寺をはじめ塔頭の名宝が集結し、なかでも話題を呼びそうなのが通常非公開の三門楼上を再現した空間です。長谷川等伯が51歳の時に描いた天井龍もお目見えし、荘厳な雰囲気を体感できます。
  • 『千利休立像』頭部:天保11年(1840) 体部:田中浄慶作 明治2年(1869)大徳寺蔵(三門安置)【通期展示】

    『千利休立像』頭部:天保11年(1840) 体部:田中浄慶作 明治2年(1869)大徳寺蔵(三門安置)【通期展示】

  • 『釈迦如来坐像』印慶作 室町時代・応永11年(1404)大徳寺蔵(三門安置)【通期展示】

    『釈迦如来坐像』印慶作 室町時代・応永11年(1404)大徳寺蔵(三門安置)【通期展示】

さらに、普段から楼上に祀られている『釈迦如来坐像および迦葉・阿難立像』と『千利休立像』が初めて公開されます。秀吉の怒りを買ったという木像は一条戻り橋に磔にされたため現存せず、現在の木像は明治時代に寄贈されたもの。とはいえ、頭巾、杖、雪駄姿に往時が偲ばれます。
  • 国宝『観音猿鶴図』牧谿筆 中国 南宋時代・13世紀 大徳寺蔵【前期展示10/14(水)~11/8(日)】

    国宝『観音猿鶴図』牧谿筆 中国 南宋時代・13世紀 大徳寺蔵【前期展示10/14(水)~11/8(日)】

  • 国宝『琴棋書画図襖』(部分)狩野永徳筆 室町時代・16世紀 京都・聚光院蔵【後期展示11/10(火)~12/6(日)】

    国宝『琴棋書画図襖』(部分)狩野永徳筆 室町時代・16世紀 京都・聚光院蔵【後期展示11/10(火)~12/6(日)】

戦国武将など、有力者の帰依を受けた大徳寺には、牧谿や狩野永徳など禅宗美術を代表する絵師たちの作品が伝わっています。『観音猿鶴図』は“東洋一の名画”と称され、数々の絵師のお手本になりました。フワフワしたテナガザルの可愛らしさも光ります。

重要文化財『油滴天目』 中国北方 金時代・12~13世紀 京都・龍光院蔵【11/25(水)~12/6(日)展示】

重要文化財『油滴天目』 中国北方 金時代・12~13世紀 京都・龍光院蔵【11/25(水)~12/6(日)展示】

工芸品で注目すべきは、塔頭の龍光院が所蔵する国宝の『曜変天目』でしょう。器の中に瑠璃色の斑紋が浮かぶ様子は、宇宙の美しさに例えられます。同じく龍光院に伝わる『油滴天目』は天目台の螺鈿装飾が見事です。他にも滅多にお目にかかれない名品が揃い踏み。
 
ぜひ、特別展を鑑賞し、大徳寺へお参りしてくださいね。
 
■開創700年記念 特別展「大徳寺 本朝無双之禅苑」
【日程】2026年10月14日(水)~12月6日(日)
    9:30~17:00(受付終了16:30)
    ※毎週金・土曜、11月1日・2日・22日は~20:00(受付終了19:30)
【休館日】月曜日(ただし、11月2日・23日・30日は開館)、11月24日
【場所】東京国立博物館 Google map
【料金】一般2,300円
【公式ホームページ】https://daitokuji2026.exhn.jp/
 
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※掲載内容は2026年10月5日時点の情報です。最新情報は各掲載先へご確認ください。

Written by. 「そう京」編集部

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