第50回 京の夏の旅

特別行事

文化財特別公開

普段は見学することのできない文化財が、期間限定で特別公開される「京の夏の旅」。今年は、記念すべき50回を迎えます。今夏は、水の流れる美しい庭園や川のほとりに建つモダン建築など、京都ならではの水景と共に時を重ねてきた名建築を中心に、通常非公開の文化財が特別公開されます。
公開期間
2025年7月11日(金)~9月30日(火)
※一部公開期間が異なります。詳しくは各公開箇所をご覧ください。
※法要や悪天候等、都合により拝観・見学できない日や時間帯が生じる場合があります。
公開時間
10:00~16:30(受付終了16:00)
※渉成園(枳殻邸) 燕申堂は通常拝観受付を15:45までにお通りください
※先斗町歌舞練場・しょうざん 峰玉亭は15~20分おきにツアー形式で案内
※仁和寺 観音堂は30分おきに堂内で僧侶が案内
※旧三井家下鴨別邸〈主屋二階〉は9:00~17:00(受付終了16:30)
料金
800円
※仁和寺 観音堂は700円
※渉成園(枳殻邸) 燕申堂は500円(別途庭園維持寄付金700円以上要)
お問合せ
075-585-5181(京の夏の旅コールセンター/2025年6月上旬~9月30日(火)までの9:00~17:00)
※旧三井家下鴨別邸については下記に直接お問い合わせください
 075-366-4321 水曜休館(祝日の場合は翌日)
※掲載内容は2025年4月時点の情報です。最新情報は「京都観光Navi」ホームページでご確認ください。


渉成園(枳殻邸) 燕申堂

「京の夏の旅」初公開

~初の一般公開!銀でできたツバメの釘隠が見事な門首の別邸~
「枳殻邸」の別名で知られる渉成園(名勝)は、江戸時代初期に石川丈山が手がけた庭園。印月池を中心に茶室や書院など風雅な建物が点在し、東本願寺歴代門首の隠居所や迎賓施設として使われた別邸です。門首の親族が近年までお住まいであったため非公開だった「燕申堂」が今夏初めて一般公開されます。重厚な表門の奥に建つ二階建ての瀟洒な建物で、各部屋に「驟雨(しゅうう)」「橘山」などの名前が付けられ、その全てが茶席として利用できるようになっています。一つずつ飛形が異なる燕の釘隠が特徴で、近代京都画壇の絵師・幸野楳嶺による障壁画もみどころ。最上級の木材を用いた数寄屋風意匠の御殿と、美しい庭園をご覧いただけます。

住所
京都市下京区下珠数屋町通間之町東入東玉水町
アクセス
京都駅から徒歩約10分
場所
渉成園[枳殻邸]

スポット情報



東本願寺 御影堂門

「京の夏の旅」初公開

~「お東さん」の入口 日本一高い木造山門!~
京都駅近くに壮大な伽藍を構える東本願寺は、真宗大谷派の本山で正式には「真宗本廟」。世界最大級の木造建築・御影堂をはじめ諸堂への入口に聳える巨大な御影堂門(重文)が、期間限定で公開されます。明治44年に再建された、高さ約27mの日本一高い木造二重門で、「真宗本廟」の扁額が掲げられた上層には、釈迦如来坐像と弥勒菩薩像、阿難尊者像の三尊を安置。また彫刻や細部の意匠も優れ、飾り組子の欄間は単なる装飾ではなく、耐震構造になっているというもの。楼上からは、京都のメインストリート・烏丸通、市街や東山連峰などの眺望が楽しめます。

住所
京都市下京区烏丸通七条上ル
アクセス
京都駅から徒歩約7分
場所
東本願寺

スポット情報



先斗町歌舞練場

「京の夏の旅」初公開

先斗町歌舞練場

~先斗町のランドマーク 和洋折衷の劇場建築~
京都五花街のひとつ・先斗町の歌舞練場は、明治5年の創演以来150年以上続く芸妓さんや舞妓さんによる「鴨川をどり」が行われる場所。大阪松竹座や東京劇場などを手がけ、劇場建築の名手といわれた木村得三郎の設計で昭和2年に完成しました。外壁の上部は西洋風のスクラッチタイル、下部は日本の土蔵などで使われる「なまこ壁」のようなデザインで、屋根には「蘭陵王」の舞楽面をかたどった鬼瓦が据えられ、当時「東洋趣味を加味した近代建築」と賞賛された名建築です。鉄筋コンクリート四階建ての内部は、舞台や客席のほか、天井の漆喰装飾やタイルが見事な玄関ホール、現在も踊りや鳴物などの稽古場となっている座敷や楽屋などがみどころです。
※ツアー形式によるガイドの案内付きです。

※7/14(月)からの公開。9/3(水)・11(木)~15(月・祝)は見学休止

住所
京都市中京区先斗町通三条下ル
アクセス
市バス「河原町三条」下車徒歩約5分
場所
先斗町歌舞練場


しょうざん 峰玉亭

「京の夏の旅」11年ぶりの公開

しょうざん

~台杉の林に建つ絵画で飾られた迎賓館~
洛北・鷹峯三山を借景に、樹齢五百年ともいわれる北山台杉や紀州青石を配したしょうざん庭園は35,000坪の広大な敷地内にあります。苔地に清らかな小川が流れる庭の中心に建つ峰玉亭は、西陣織業「しょうざん」の創業者が、昭和30年代に建てた迎賓館。南天の床柱や欅の一枚板の床板、良質な北山杉や竹材をふんだんに用い、豪壮かつ華やかな桃山時代の書院造と、数寄屋造の意匠を併せ持つ名建築で、江戸時代の狩野派から竹内栖鳳、鈴木松年など京都画壇の画家まで、創業者が収集した絵画作品もみどころです。
※ツアー形式によるガイドの案内付きです。

※9/6(土)は12:00(受付終了11:30)までの公開

住所
京都市北区衣笠鏡石町47
アクセス
市バス「土天井町」下車徒歩約5分
場所
しょうざん


仁和寺 観音堂

「京の夏の旅」6年ぶりの公開

~三十三体の仏像が並ぶ極彩色の荘厳な空間~
真言宗御室派の総本山で、世界遺産。代々皇室から住職を迎えた門跡寺院で、「御室御所」とも呼ばれ格式を誇った名刹です。特別公開される観音堂(重文)は、寛永21年(1644)再建のお堂で、仁和寺で最重要儀式とされる「伝法灌頂」が行われる場所。2018年まで6年に及ぶ半解体修理が行われ、再建当時の美しい壁画がよみがえりました。荘厳な堂内に、本尊・千手観音菩薩立像、両脇に不動明王像と降三世明王像が安置され、周囲に眷属の二十八部衆像や風神・雷神像が並ぶ様は圧巻。江戸初期の絵仏師・木村徳応の筆による柱や壁の絵は、保存状態が良好で約380年前の色彩を留めています。
※僧侶による堂内解説付きです(8/1~22頃の期間はガイドによる案内となる場合があります)

※7/18(金)・8/18(月)・9/18(木)は拝観休止

住所
京都市右京区御室大内33
アクセス
市バス・JRバス「御室仁和寺」下車すぐ
場所
仁和寺

スポット情報



上賀茂神社 本殿・権殿

~神山を拝する清澄な神域 国宝本殿と権殿 ~
世界遺産・上賀茂神社は、正式には「賀茂別雷神社」といい、神代の昔に御祭神が降臨され、飛鳥時代にはすでに現在の社殿の礎が造営されたという京都最古の社のひとつ。小川の流れる広大な境内に並ぶ檜皮葺きの典雅な社殿のうち、賀茂別雷神を祀る「本殿」と常設の仮殿「権殿」が国宝、その他の41棟が重要文化財で、21年に一度の「式年遷宮」によって修復され、古の姿そのままに守られてきました。普段は入ることができない神域「内庭」、本殿(国宝)と権殿(国宝)を特別参拝していただくほか、貴重な御神宝なども拝観できます。
※神職による案内付きです。

住所
京都市北区上賀茂本山339
アクセス
市バス「上賀茂神社前」下車すぐ、「上賀茂御薗橋」下車徒歩約5分
場所
上賀茂神社[賀茂別雷神社]

スポット情報



下鴨神社 本殿・大炊殿

~縄文時代から生き続ける森 国宝本殿と神様の台所~
世界遺産・下鴨神社は、正式名称を「賀茂御祖神社」といい、京都最古の社のひとつ。紀元前と同じ原生林の植生を残す「糺の森」(史跡)に包まれ、葵祭で斎王代御禊の儀が行われる御手洗池など清らかな水が潤す境内には、国宝2棟、重要文化財53棟を含む社殿群が残されており、21年に一度の「式年遷宮」によって古式の通り忠実に修復されています。今夏は、賀茂建角身命と玉依媛命を祀る東西2棟の美しい「流造」の本殿(国宝)を特別参拝所から間近で拝観していただくほか、神社建築としては珍しい神様のお台所・大炊殿(重文)も拝観いただきます。
※鴨社資料館「秀穂舎」と、2024年再興の「神宮寺旧跡(竜ガ池)」もあわせて拝観できます(受付終了15:30)。

住所
京都市左京区下鴨泉川町59
アクセス
市バス「下鴨神社前」下車徒歩約3分
場所
下鴨神社[賀茂御祖神社]

スポット情報



旧三井家下鴨別邸〈主屋二階〉

~竣工から100周年!緑に包まれた豪商の別邸~
下鴨神社の南に位置する豪商・三井家の旧別邸(重文)。明治13年築の三井家の建物に、玄関棟などを増築。格調高い「玄関棟」は、書院造を基調としながら椅子座式で天井を高くするなど、近代的な趣をもっています。また「主屋」は、南に広がる庭園と一体となった開放的な造り。庭園には灯籠や巨石などが配され、下鴨神社境内を流れて来る泉川から水を引いた瓢箪型の池が作られています。今夏は百日紅の見頃に合わせ、通常公開されている1階と庭園に加えて、通常非公開の2階の座敷を特別公開。開放的な2階の座敷から、美しい青もみじと鮮やかな百日紅の花が咲く涼やかな庭園の眺めをお楽しみいただけます。

※8/29(金)~9/7(日)の公開(左記期間外は通常公開・水曜休館)

住所
京都市左京区下鴨宮河町58-2
アクセス
市バス「葵橋西詰」・「出町柳駅前」下車徒歩約5分
場所
旧三井家下鴨別邸

スポット情報

50回記念特別企画「京の夏の夜の旅」~夜間特別ライトアップ

「夏は夜—」。非公開のお堂内部の拝観も夜間はより荘厳。50回記念の特別企画として、初めて 実施する「夜の旅」。黄昏時から夜にかけての、夏ならではの夕涼みとともにお楽しみください。



仁和寺 観音堂【夜間特別公開】と境内ライトアップ

世界遺産寺院の閉門後の静かな境内をライトアップ。三十三体の仏像が並ぶ極彩色の空間が見事な、通常非公開の観音堂(重文)内部も夜間に特別拝観できます。

公開期間
2025年7月11日(金)~21日(月・祝)
公開時間
18:30~21:00(受付終了20:30)
料金
1,700円
住所
京都市右京区御室大内33
アクセス
市バス・JRバス「御室仁和寺」下車すぐ
場所
仁和寺

スポット情報



【夜間ライトアップ】上賀茂神社~龍神詣りと足つけ夕涼み~

清流「ならの小川」の冷たい水に足を浸しながら、1,000個以上の風鈴の音を楽しむことができるライトアップ。境内奥地に鎮座する摂社・新宮神社は、水を司どる龍神・高龗神(たかおかみのかみ)を祀る社で、毎年7月第4日曜に水の恵みに感謝し酷暑を無事に過ごせるよう祈る「水まつり」が行われますが、この祭り前にあたるライトアップ期間中、特別に開門され夜間参拝ができるようになります。橋殿では、水の神へ奉納される神秘的な巫女舞「賀茂の舞」、篠笛の奉納演奏なども。心身を清めて「涼」を感じる夏の夜のひとときをお過ごしください。

【神職がご案内する特別参拝ツアー《WEB予約優先制》】
19:00~、19:30~、20:00~の1日3回、普段は入ることができない神域「内庭」から、本殿(国宝)と権殿(国宝)を神職のご案内で夜間に特別参拝できるツアーも実施(所要時間約30分)。
※予約は「京都観光Navi」ホームページ「京の夏の旅」(6月上旬公開予定)から

公開期間
2025年7月14日(月)~23日(水)
公開時間
18:30~21:00(受付終了20:30)
料金
1,200円(特別参拝ツアーは別途1,000円)
住所
京都市北区上賀茂本山339
アクセス
市バス「上賀茂神社前」下車すぐ、市バス「上賀茂御薗橋」下車徒歩約5分
場所
上賀茂神社[賀茂別雷神社]

スポット情報



旧三井家下鴨別邸 夏の夜間開館~週末限定で夜間開館~

黄昏時から始まるライトアップ。風鈴の音色が涼しげな縁側や庭園のベンチで、冷たいドリンクとともに夏の夜を味わっていただきます。

公開期間
2025年7月18日(金)~21日(月・祝)、25日(金)~27日(日)
公開時間
17:30~20:30(受付終了20:00)
料金
1階1,200円、2階1,800円(各ワンドリンク付) ※2階は事前予約優先
住所
京都市左京区下鴨宮河町58-2
アクセス
市バス「葵橋西詰」・「出町柳駅前」下車徒歩約5分
場所
旧三井家下鴨別邸

スポット情報

おこしバス(京都定期観光バス特別コース)

テーマに合わせて各地を効率よく巡る、この夏だけの定期観光バス特別コース。予約・お問合せは「おこしバス(定期観光バス)」予約センター☎075-672-2100(8:00~20:00)

「京の名建築と夏の風物詩・渓涼床をたずねて」

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  • 渉成園(枳殻邸) 燕申堂
  • 先斗町歌舞練場
  • しょうざん 峰玉亭
  • 〔昼食〕しょうざん「渓涼床」
  • 渉成園(枳殻邸) 燕申堂
  • 先斗町歌舞練場
  • しょうざん 峰玉亭
  • 〔昼食〕しょうざん「渓涼床」
  • 渉成園(枳殻邸) 燕申堂
  • 先斗町歌舞練場
  • しょうざん 峰玉亭
  • 〔昼食〕しょうざん「渓涼床」

50回記念「京の夏の旅」特別コース。水の流れる美しい庭園や川のほとりに建つモダン建築など、京都ならではの水景と共に時を重ねてきた名建築を中心に、通常非公開の文化財を巡るバスコースです。昼食は清流をのぞむ「渓涼床」でお楽しみください。
<案内箇所>
渉成園(枳殻邸) 燕申堂、先斗町歌舞練場 、しょうざん 峰玉亭
※先斗町歌舞練場は9/3(水)・11(木)~15(月・祝)は仁和寺 観音堂に変更となります
<昼食>
しょうざん「渓涼床」
※悪天候の場合と8/17(日)は屋内での昼食になります

運行日時
2025年7月11日(金)~9月30日(火) 10:30発
集合場所
JR京都駅烏丸口
所要時間
約5時間30分
料金
大人13,400円

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