清滝川の渓谷美を楽しむ、高雄~清滝コース

清滝川の渓谷美を楽しむ、高雄~清滝コース清滝川の渓谷美を楽しむ、高雄~清滝コース

紅葉名所として知られる「高雄」から清滝川を経て、愛宕神社の麓「清滝」へ。
心地良いせせらぎに耳を傾け、渓谷美を楽しみながら歩きます。
ダイナミックな岩壁やエメラルドグリーンの水面、凜とした北山杉の林道など
短いコースながら、京都の豊かな自然をたっぷり感じられるコースです。

【「京都一周トレイル®︎」をはじめる前に】

早朝や日没以降の暗い時間帯、悪天候を避け、日中にトレイルを楽しみましょう。事前に公式サイトで、「京都一周トレイル®︎」利用時のマナーをはじめ、コースの最新情報・注意箇所等をご確認ください。

清滝川の渓谷美を楽しむ、高雄~清滝コース(北山西部)

詳細マップ

おすすめポイント

初心者向けのコース

初心者向けのコース

全体を通して大きな高低差がなく、ハイキングコースとして川沿いに遊歩道が整備されているため、初心者でも歩きやすいのが魅力。約2時間の短いコースながら、岩場を登るスポットもあり、ダイナミックな自然を感じることができます。

紅葉シーズンの絶景

紅葉シーズンの絶景

四季折々の自然美を見せてくれる清滝川の渓谷。特に秋が人気で、美しい紅葉が彩りを添えることから「錦雲渓(きんうんけい)」と呼ばれています。渓流にせり出す紅葉や水面に舞い散る紅葉など、自然が作り出す一期一会の風景を心に刻みながら歩きましょう。

川辺を歩く

川辺を歩く

川の流れに沿ったコースで、心地良いせせらぎが絶えず寄り添います。深さによって川の色はエメラルドグリーンや水色に変化し、進むごとに水の美しさを実感。河原に下り水に触れてリフレッシュをしたり、歩くだけで清々しい気分になります。



清滝川の渓谷美を楽しむ、高雄~清滝コース体験記

清滝川の渓谷美を楽しむ、高雄~清滝コース


観光都市・京都ですが、驚くことに市内の面積の約74%が森林なんです。そんなイメージないですよね? であれば、森林を極めてこそ「そうだ 京都、行こう。」ということで、編集部を代表してアウトドアが大好きな先輩といつもはインドア派の私の2人で「京都一周トレイル®」にチャレンジします。 第1弾は、京都一周トレイル®5コースのうち「北山西部コース」。公式だと二ノ瀬から清滝までのコースは約19.3km。私たちの足だと4時間以上かかりそう。初心者にはハードすぎるので、まずは紅葉の見どころとして有名な高雄から清滝のおよそ4kmをおさんぽ気分で散策します。



8月下旬、この日の最高気温約32度、最低気温約25度と真夏日。 形から入るタイプの私は完全装備の山ガールstyleですが、アウトドアに慣れた先輩は、Tシャツ姿。街中とは違い、標高が高いので空気は少しひんやりとしています。


京都駅からJRバスに乗って「高雄」で下車。バス停から10分ほど歩くと、高雄山神護寺参道前に到着します。ここからいよいよトレイル開始。 コースには入っていませんが、目の前にある階段の先には三尾のひとつ「神護寺」があります。


先輩:さっそくなんだけど、ちょっと寄り道しない?? 神護寺の奥でかわらけ投げして厄祓いしようよ。

私:え、まだ一歩もトレイルを歩いてないのにですか??

先輩:350段ほど階段があるから、お尻をキュッと引き締めて歩いたら、ヒップアップになるよ!

私:あ、それいいですね!


約350段の階段を上り、お参りを済ましたら、境内の西奥でかわらけ投げをして厄祓いします。眼下に広がる渓谷・錦雲渓はこれから私たちが歩くコース。厄除とかかれた小皿(かわらけ)を思いっきり投げて厄祓い。絶景の中にかわらけが吸い込まれていくのと一緒に、災厄も取り払われた気分!



このあたり一帯が錦雲渓。神護寺の山の斜面に広がる雄大な景色の中を歩きます。 清滝川に沿って細い砂利道が続き、道の左右に樹木がそびえ立ち、川の姿が隠れたり、現れたり。ゆるやかな下り坂なので、歩きやすいです。


澄んだ水の流れに向かって、新鮮な空気を胸いっぱいに吸い込むように深呼吸。遠くに釣り人の姿も見えます。



途中に北山杉も登場します。

北山杉は緻密でなめらかな木目、光沢の美しさが愛され、数寄屋造りの茶室の建築材として重宝されてきたそう。600年の歴史があります。



私:水がめちゃくちゃきれい! 魚もいます~!

先輩:ほんとだねー。この辺でちょっと休憩しようか。


水かさが増すと沈むこともあるのか「潜没橋」とも呼ばれる小泉橋で対岸へと渡ります。



対岸の錦雲渓広場。苔むすベンチ、楓の緑が一枚の絵のようです。

寺社仏閣やおいしいお店ばかりを巡っていた私たちには、「京都にこんなところがあるのか!」と感激。同じ右京区にある龍安寺や仁和寺からバスで30分ほどの場所で、軽くトレッキング気分を味わえるなんて……。



堂尻橋を渡ると分岐があって、道がうねうねしているので迷子にならないように要注意! 道標93からはまた川の流れに沿って歩きます。

徐々に木の間から人家の屋根らしきものが見えてきました。道もアスファルトに変わり、ケーブル清滝駅跡が見えてきたら金鈴橋でゴール!

この近くには標高約924mの愛宕山の登山口がありますが、今日のトレイルはここでおしまい。


所要時間はおよそ2時間でした。公式の「北山西部コース」は鞍馬街道二ノ瀬からスタートですが、今回歩いたのは清滝川の錦雲渓部分のみ。堅苦しく考えず、どこからスタートしてもOK。京都市内にはバス停が点々とあるので、ほんの一部だけでも、観光の寄り道気分でトライすれば、思った以上にリフレッシュできますよー。




トレイル前に楽しめる おすすめスポット

神護寺

神護寺

高雄山の中腹にたたずむ、弘法大師ゆかりの地。長く続く石段の参道の先、山門をくぐると広々とした境内が開かれ、疲れも吹き飛ぶような伽藍とモミジがお出迎え。境内奥の地蔵院前からは「錦雲渓」が一望できます。厄除けの願いを込めて、かわらけ投げにチャレンジしてみましょう。

スポット情報

西明寺

西明寺

神護寺の別院として創建された西明寺。指月橋から境内へ続く参道では、清滝川のせせらぎとモミジが爽快な気分にさせてくれます。本堂は、徳川五代将軍綱吉の生母、桂昌院によって寄進された歴史ある建物。春を迎えると、ミツバツツジや桜が槙尾山をピンク色に染め上げ、圧巻の風景です。

スポット情報

高山寺

高山寺

可愛らしいウサギやカエルが描かれた絵巻物「鳥獣人物戯画」(国宝)を有する世界遺産のお寺。石水院の前には開放的な山々の風景が広がり、縁側に腰掛けゆっくり眺めるのがおすすめ。院内にあるポーズが印象的な善財童子像や木彫りの狗児、「鳥獣人物戯画」(複製)に心がほっこりします。

スポット情報

硯石亭

硯石亭

神護寺への長い石段の途中、疲れたら茶店でひと息を。うどんやそばなどの軽食が揃い、甘味のおすすめは名物「もみじ餅」。道明寺餅に自家製餡がのったシンプルなお餅は甘さ控えめで、ペロリと食べられます。多くの参拝者を癒してきた味を、雄大な風景前に味わってみませんか。

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いっ福café(いっぷくカフェ)

いっ福café(いっぷくカフェ)

地元京都のジビエ(鹿肉)や野菜、自家製の体に優しい発酵調味料を使ってお作りする「活き活きごはん」がいただけます。ヴィーガン用の菜食料理にも対応するなど、ヘルシー志向の方には嬉しいカフェ。お弁当のテイクアウトができ、トレッキングのお供にも良さそうです。※イートイン、テイクアウト共に要予約。

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トレイル後に足を伸ばしたいエリア

嵯峨野・嵐山エリア

嵯峨野・嵐山エリア

金鈴橋から最寄りの「清滝」バス停より京都バスに乗車して「嵯峨野・嵐山」へ。渡月橋や竹林の小径、天龍寺など、名所が点在しています。日帰り入浴ができる 嵐山温泉「風風(ふふ)の湯」 は、トレイルの疲れを癒す絶好のスポット。ボディソープなどは備え付けでタオル販売もあり、手ぶらでも安心。嵐山商店街でグルメを楽しんだり、 次回に向けて「Snow Peak LAND STATION KYOTO ARASHIYAMA」でアウトドアグッズをチェックしたり、トレイル後のお楽しみがいっぱいです。
※バスの本数が少ないため、事前に時刻表をチェックしましょう。



トレイルコースまでのアクセス

高雄までの移動は、バスがおすすめ!

高雄までの移動は、バスがおすすめ!

京都市内でも北西部に位置する「高雄」エリア。京都駅からJRバス高雄・京北線、または四条烏丸バス停(地下鉄「四条駅」最寄)から市バス8号系統に乗車し、いずれも約1時間でアクセスできます。すぐにトレイルを始めるなら「高雄」バス停、高山寺からお寺めぐりを楽しむなら「栂ノ尾」バス停で降りましょう。


「京都一周トレイル®︎」公式ガイドマップ

トレイルをお楽しみいただくため、公式ガイドマップを利用し計画を立てることをおススメしております。販売場所は「京都一周トレイル®︎」公式サイトよりご確認ください。また、公式サイトにはコースの最新情報・注意箇所等が掲載されますので、事前に確認をしましょう。




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※写真はイメージです。
※掲載内容は2022年11月11日時点の情報です。最新情報は各掲載先へご確認ください。